【PART.5】の続き
以下 case『Question』
*****
綾波宅
アスカ「……アンタが私に話があるなんて、珍しいわね」
レイ「そうね」
アスカ「何よそのすかした態度」
レイ「……私、お喋り、得意じゃない」
アスカ「だからどうしたって言うのよ」
レイ「でも私はアスカとちゃんと話し合いたい」
アスカ「!?(名前……)」
レイ「……碇君のことで」
アスカ「っ……」
アスカ(まさか、こいつまであのバカシンジのことを……)
レイ「……碇君は、今、悩んでいる」
アスカ「え?」
レイ「昨日、相談していた」
アスカ「……私に、言えないようなこと相談してたってわけね。
しかも二人っきりで?」
レイ「……」コクン
アスカ「ふん、エッロいこと考えてるだけじゃないの?」
レイ「……」コクン
アスカ「ちょ……」
レイ「……」キョトン
アスカ「陰でコソコソやってるからエロイって言っただけよ!
冗談みたいなもんなんだから、
間に、
受けないでよ……って……
え?」
レイ「冗談ではないわ」
レイ「今の話の肝は、エッチな話」
アスカ「……」ポカーン
アスカ「アンタから、猥談振られるなんて思わなかった……」
レイ「碇君は、貴方達の露出行為に困っている」
アスカ「は、はぁ!? 私が、いつ露出なんて……」
レイ「……困った挙句、彼はいろいろなことに気付いてしまった」
アスカ「……」
レイ「結論が出た彼は、今行動に移っている」
アスカ「……」
レイ「その結論は、貴方が健常であれば到底理解できない、歪んだ答え。」
アスカ「……バカシンジは、健常じゃないってわけ?」
レイ「……わからない……」
アスカ「あんた、昨日話したんでしょ? 何かわからないの?」
レイ「だって、私も健常ではないから」
アスカ「……まぁ、アンタは普通じゃないわよね」
レイ「……」
アスカ「……」
アスカ「私に、どうしろって言うのよ」
レイ「指図はしない。貴方には、選択する権利がある」
アスカ「だから、何の選択だっツーのよ!」
レイ「今は言えない。でも、近いうちにすぐわかる」
アスカ「……っ その見透かしたような態度、ムカツク……」
レイ「……嫌い?」
アスカ「嫌いよ! だいっ嫌い!」
レイ「私はアスカの事が好き」
アスカ「ひへぇっ!?」
レイ「何でもすぐ言葉にできて、
思ったこととは別の言動もできる……
素直じゃないけれど、その裏返しの感情が、とても愛おしい」
アスカ「//////!? !? !?」
レイ「見た目も、凄く可愛いと思う。
碇君が今まで手を出していなかったことが不思議なくらい」
アスカ「はぅあぅぁ……」
レイ「だから、貴方の選択にとても興味がある」
アスカ「……へ? 選択……あ、そうね。そうよね」
レイ「……」
アスカ「ご、ごめん ////// あたし、帰る……」
レイ「そう。じゃあ」
アスカ「ん、うん。 ま、またね!」
レイ「また」
*****
*****
レイ「今日はシンクロテスト、アスカだけ呼ばれたらしいわ」
マリ「私は?」
レイ「呼ばれていない」
アスカ「エリートパイロットアスカ様だけの特別訓練ってところかしらね」
レイ「……頑張って」
アスカ「へ、あ、うん。あ、ありがと……」
アスカ(調子狂っちゃうなぁ、もう……
女の子同士だからって、あんな言われ方したらたまったもんじゃないわよ!)
レイ「アスカ……」
マリ「……ははぁん?」
アスカ「何よ?」
マリ「……ファーストちゃん。私、姫と一緒に途中まで出かけてくるよ」
レイ「そう」
アスカ「出かけるって言っても、行き先ネルフよ?」
ネルフまでの道
マリ「……姫……あのさ」
アスカ「……何よ、アンタまで私の調子狂わせる気?」
マリ「んー。そうかも」
アスカ「何よ。言ってみなさいよ」
マリ「いや、あのさ……」
マリ「……」
アスカ「っ……はっきりしなさいよ!」ダンッ
マリ「っ……」ビクッ
アスカ「エコヒイキといい、アンタといい……
どうしてはっきりと言わないわけ!?
私はどうすればいいのよ!
私にどうして欲しいのよ!」
マリ「姫……」
アスカ「どうせあんたも知ってるんでしょ?
選択って何よ!?
バカシンジの悩みって?
答えって!?」
マリ「それは、言えないにゃー♪」
アスカ「っ……
頭痛くなってきた……」
マリ「言えないよ、姫。
だって、私もまだ悩んでるもん」
アスカ「……アンタも、なんか選ばなくちゃいけなかったわけ?」
マリ「そうだね
本当は姫の答えを聞いてから決めたいけど、
残念ながらコレは私の意思で決めなくちゃいけないことだから」
アスカ「……」
マリ「同じように、この選択は姫が自分自身で決めなくちゃいけないこと
私が教えてあげるわけにはいかないし、
それに……」
アスカ「……」
マリ「全部知ったら、姫は私のこと嫌いになるかも
それだったら、いっそ……」
アスカ「……」
マリ「ら、らしくない雰囲気作っちゃったにゃー!
ごめん、まとまんないけど、私寄り道して適当に帰る!」
アスカ「……」
マリ「……姫、大好きだよ」
アスカ「……」
*****
朝 ミサト宅
アスカ(二日間、そんな出来事が私の周りで起こった。
それから三日もたった今……
今もまだ、選択が何であるかはわからない)
アスカ(ミサトの帰りはまだ……だけど
マリは一身上の都合とかで、自宅に戻ってしまった
勝負はうやむやになってしまって、気の抜けた毎日)
アスカ(バカシンジはというと、毎日出かけてばかりで
行き先を尋ねると『カヲル君の家』とばかり答える
……まさか本当にホモなの?)
アスカ(でも、今、家にはシンジと私の二人きり
朝食を作る音が聞こえてるってことは、アイツ今日は普通に起きてるんだ)
アスカ→キッチン
シンジ「アスカ? おはよう」
アスカ「おはよ……ミサトは、帰ってきてるわけないか」
シンジ「うん。やっぱりまだ帰れないって」
アスカ「あっそ。ご飯もうできたの?」
シンジ「うん、今から作るところ」
アスカ「今から!? ったく、トロいわね!
さっきから音はしてたのにまだできてなかったのぉ!?」
シンジ「そうなんだよ。いろいろと準備してたら手間取っちゃって」
アスカ「もう、なんか手伝うわよ。お腹ペコペコー」
シンジ「え、いいよ。アスカは座ってても」
アスカ「……手伝わせなさいよ」ボソッ
シンジ「アスカ…… じゃあ、お願い、しようかな」
カチャカチャ
ジュワァァァァ……
アスカ シンジ「いただきます」
アスカ(何よ)モグモグ
アスカ(全然、普通じゃないの)モグモグ
アスカ(でもなんだろ……全然、安心できない……)
アスカ(……二人なのに……一人みたい……)
アスカ(この日、私はただテレビを見て過ごしていた。
なんてことはない。する事がなかっただけ。
ちょうど連休に入ったことだし、
堕落した生活をしてやろうと決め込んでいたからちょうど良かった)
アスカ(ふと テレビを消したとき
なんでもない、本当にただの思いつきでシンジの部屋に入ろうと思った)
アスカ(『何してんの?』
『何って、勉強だよ』
『信じらんない!連休を何だと思ってるの!?』
『え? まぁ、今日は暇だったし、せっかくなら、って思って』
的な? 会話をして、あわよくば私の暇つぶしの相手をさせるつもりだった)
アスカ(その期待を裏切られたのは、シンジの部屋の前に立った瞬間だった)
?「んぁ、んぅっ……」
アスカ「……」
?「ハァハア……」
クチュッ
ニチュッ
アスカ(そっと、扉を開けて中を見る
目に飛び込んできたのは、
机に向かって熱心にペンを振るうシンジの姿ではなかった)
レイ「んん! んぅ……」
マリ「あぁっ、わんこ君、もっと……もっと突いてっ」
シンジ「いいの? マリ、聞こえちゃうよ?」
アスカ(シンジとコネ眼鏡が、セックスしていた。
しかも後ろから突かれているコネ眼鏡の前には、
猿轡をつけて、腕を拘束されたエコヒイキの姿)
アスカ(人目で見てわかる異様な空気、雰囲気
そして、臭気
汗と愛液と、多分、精液……いろんな匂いが混ざり合った臭い)
アスカ(数秒前まで感じていた日常が、ここだけごっそりと抜け落ちていた)
アスカ「……どういうことなのよ……?」
case『Question』 END
以下 case 『Answer』
シンジ「アスカ?」
アスカ「……んっ……」
アスカ(さっきのは、夢?)
シンジ「おはよう、アスカ。よく眠れた?」
アスカ「……」
マリ「……」
レイ「……」
アスカ(夢な、わけない、か)
シンジ「部屋に入ってきたとき、アスカってばそのまま気を失っちゃったんだよ」
アスカ「……使途の攻撃より、凄い衝撃を受けたもの」
シンジ「アスカには刺激が強すぎたかな?」
アスカ「いろんな意味でね」ジロリ
マリ「……」シュン
シンジ「アスカ、マリを責めないであげて」
アスカ「アンタに! 私たちの、何がわかるってのよ……」
レイ「……何もかもよ」
アスカ「エコヒイキ、アンタ、その痣……」
レイ「碇君は知ってる。
貴方の性癖も、マリの性癖も、私の性癖も……
碇君は私たちを気持ちよくしてくれるの。
体だけじゃない、心まで満たしてくれる」
アスカ「……コネ眼鏡……!?」
マリ「そう。私も、わんこ君に足りないものを求めてる」
アスカ「……っ!」グッ
アスカ「えっ!?」グラッ
シンジ「アスカ!」ギュッ
アスカ「な、何よこれ……なんで、手錠なんか……」
アスカ「何よ、乱痴騒ぎに、私まで巻き込むつもり!?
なにより、バカシンジ! あんた、こんなことして……
ミサトが帰ってきたらどうするつもりなのよ!?」
シンジ「ミサトさんは帰ってこないよ」
アスカ「え?」
レイ「今回の件、ネルフは容認するという結論に至ったわ」
アスカ「何よ、何よそれ……狂ってる……」
マリ「中学生を戦わせる機関に、正気があるとは思えないにゃー」
レイ「それに、私たちの関係は今後ネルフにとって有益になる」
マリ「四人の共同生活ができて円滑なコミュニケーションをとれば、
コンビネーションも充実
欲求不満の解決により、シンクロ率も安定
だっけ? レイ?」
レイ「そう。
そして、私たちはこの関係を望んでいる」
アスカ「……」
シンジ「綾波は、僕に協力してくれた。
あの時、綾波がアスカを連れ出したのも僕の指示さ」
アスカ「最初からグルだったのね」
シンジ「うん。いろいろと、騙すような真似をしたことは謝るよ
ごめん、アスカ」
アスカ「どうでもいい、続けなさい」
シンジ「その日、僕はマリと出かけた
そしてできる限りの情報と、拙いながらも性知識を駆使して、
篭絡するに至った」
アスカ「……」ドクン
シンジ「『あの時は』てっきり自分から抜け駆けしたことを謝りに行ったのかと思ったんだけど…」
マリ「……」プイッ
シンジ「……マリは悪くないよ。この関係を最初に望んだのは、僕だ」
アスカ「……全部自分が悪い、とでも言いたげね
臭い自己犠牲だこと」
シンジ「犠牲、ってわけでもないけどね」
アスカ「何なのよ……」
シンジ「僕が望んだのはね、」
アスカ「……」
シンジ「マリと、レイ、そしてアスカ。三人を手に入れることだったんだ」
シンジ「それが、僕の選択さ」
レイ「そして、私は碇君と一緒にいることを選んだ。
その為には貴方たちとの共存は不可欠。協力を惜しまなかったわ。
それに、貴方のことも碇君から良く聞いて、好きになれそうだと思った」
マリ「最初は、抜け駆けしちゃったにゃぁって思って凄く凹んだけど……
姫も一緒に可愛がってもらえたら、一番嬉しいなって思って、
私も、わんこ君の選択についていくことにしたんだ」
レイ「なにより、私はもう碇君無しじゃだめだと思う」
マリ「右に同じく」
アスカ「……」
アスカ(性的にも精神的にも依存している二人
空白の三日間
シンジの望み
こんなパズル、解けないほうがおかしい)
アスカ「バカシンジ、アンタ三日間……何してたのよ」
シンジ「……」
アスカ「エコヒイキに痣つけて
コネ眼鏡と私の勝負も踏みにじって……
あんた、何してたわけ?」
シンジ「……カヲル君の家には行ってないよ」
シンジ「二人を、調教していたよ。」
レイ「アスカ」
アスカ「……」
レイ「アスカ、選択して」
レイ「碇君の選択に乗るか……それとも」
アスカ「嫌よ!」
シンジ「……アスカ……」
アスカ「ばっかじゃないの!? あんたたち!!
裏でコソコソしてると思ったらコネ眼鏡は抜け駆けしてるし
エコヒイキは済ました顔でシッポリグッチョリやることやってさぁ!」
アスカ「オマケにバカシンジに至っては何? 調教してた?
三人が欲しかった!?
だから三日間もいなかったってーの!?」
シンジ「……」
アスカ「黙るなバカ!!!!」
シンジ「ご、ごめん」
アスカ「謝るなバカ!!!!」
アスカ「……あたしを……三日も一人にしておいて……」
アスカ「何でその中に、私が入ってなかったの……?」
アスカ「こんな選択最初から意味なかったのよ!
私は……!
わたし、は……」
アスカ「私の心は、もう、決まってたんだからぁ……」
アスカ「私だけハブかれてるみたいでみたいで……凄く、悲しかったんだから……」ポロポロ
シンジ「……ごめん アスカ」
アスカ「……許してあげない」グスッ
マリ「……姫、あの、私も、ごめんにゃ」
アスカ「……あんたも許さない」
レイ「……回りくどいことして、ごめんなさい」
アスカ「……察しなさいよ、バカ」
マリ(えっと……)
マリ「……はいっ! 提案!」シュビッ
三人「……」ビクッ
マリ「微妙な空気になっちゃったので! 買出しに行きましょう!」
アスカ「は、はぁ? アンタ何……って、もう! バカシンジ!手錠外しなさいよ!」
シンジ「あ、ごめん!」
マリ「何故なら! 三日間わんこ君が家を空けている間にこの家には食料がないからです!」
レイ「……そうね、四人で暮らすんだもの」
アスカ「ちょ、ちょっと、私は、まだあんたたちのことを許したわけじゃ……」
マリ「ほらほら準備してー!」
アスカ「わかった、わかったから早くあんたらシャワー浴びてきなさい!」
レイ「ベトベト……」
女子三人→風呂
……
シンジ「はぁー……」
アスカ「バカシンジぃ!」ドギャアァァァァァン
シンジ「わぁっ!?」
アスカ「……」
シンジ「……?」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「さ、三人とも、幸せにしてくれなきゃ……許さないんだから!」
ドバタン!
タッタッタッタッ……
case『Answer』 END
後日
リツコ「へぇ……」
ミサト「うぐっ……私、ちょっち泣いてもいいかしら」
シンジ「えっと、なんか……すみません」
リツコ「謝ることはないわ。私にはね」
ミサト「うぐっ、へぐぅっ……私のシンちゃんが……ヤリチンになっちゃったぁ」
リツコ「ただ、ミサトには精神的なケアが必要かもね」
ミサト「リツコぉ……私の教育間違ってたのかしらぁぁぁ……」ボロボロ
リツコ「化粧が落ちるわよ。ソッチの空き部屋でひとしきり泣いてらっしゃい」
ミサト「びえぇええええん」
シンジ「……すみません」
リツコ「三人を上手く篭絡したようね」
シンジ「他人事みたいに……綾波に事実を教えたのって、
こうなるように仕向けたかったんじゃないんですか?」
リツコ「ほんと、貴方ってば最近どうしたの?
変に大人っぽく、大局が見えている感じ」
シンジ「……三人を、守らなくちゃならないですし。
しっかりしないと、って思ってるから、かな」
リツコ「いいえ、私が言いたいのはそういうことじゃない。
やっぱり貴方、ディストーションの別な影響も受けているわね」
シンジ「ディストーションの別な影響?
まだ何かあったんですか?」
リツコ「ええ。でもコレは弐号機と初号機にだけ見られた兆候だった
ただし、機密事項。言えるのはここまでよ」
シンジ「え、えぇぇ、気になりますよ!」
リツコ「貴方が気にするのは他にあるでしょう」
シンジ「でも! それだと、僕だけじゃなくてアスカにも影響が……」
リツコ「……シンジ君、一つだけ私の権限で教えてあげる」
シンジ「……あ、はい」
リツコ「この、もう一つの影響は、悪い影響ではない。
コレだけは確か、嘘じゃないわ」
シンジ「……」
リツコ「これ以上言うと、私の首が飛ぶ上に貴方の行動にも制限がかけられるけど?」
シンジ「い、いえ。何も言いません」
シンジ「ごめんなさい、それと、教えてくれてありがとうございます」
リツコ「気にしないでいいわ。寧ろ、忘れて頂戴」
シンジ「そうですね。わかりました。僕は何も聞きませんでした」
リツコ「……」
司令室
ゲンドウ「……報告は……本当だったのか」
加持「ええ、マジでした」
冬月「……………………」
加持「ディストーションの波形をあらゆる観点から調査、観測し、
導き出した一つの答えは、該当現象の一部が
マギの一部、バルタザールのAIの中にある波形と一致している、
ということでした」
加持「しかし、零号機にはその一部が見られない
初号機と弐号機……二つの機体の共通点といえば?」
冬月「……どちらにも、人の魂がある……」
加持「碇ユイ……式波・キョウコ・ツェッペリン……
そして、マギのバルタザール
その共通点といえば」
ゲンドウ「……」
冬月「……皆、母親か」
加持「そこから、ディストーションの波形を中心に
赤木博士は別な観点から調査を開始した。
そしたら、ディストーションの小さな波形の中にあったんですよ」
加持「見覚えのある、二重螺旋構造が……」
ゲンドウ「……」ピクッ
加持「結論をもう一度……説明を聞いた今なら貴方たちも信じられることでしょう」
リツコ「碇ユイのサルベージが、可能かもしれません」
ゲンドウ「……赤木、博士……」
リツコ「碇指令……貴方のそんな顔、初めて見たわ」
加持「おやおや、もうちょっと後で登場してもらいたかったのに」
リツコ「役者は交代。加持君にはミサトを慰めるという重大な任務があるわ」
加持「慰める? なんだ? アイツ失恋でもしたのか?」
リツコ「行けばわかるわよ……」
加持「そいじゃ、お先に失礼しますかね」
加持「あ、そうそう、碇指令」
ゲンドウ「……なんだ」
加持「気持ちが定まったら早めに連絡してくださいよ?
どちらかというと、消されるのは御免です」
ゲンドウ「……早く行け」
リツコ「うろたえているのね。らしくないですよ」
ゲンドウ「……赤木博士、何を考えている?」
冬月「……私も、席を外そうかな」
リツコ「別に聞いていてもいいんですよ?」
冬月「やれやれ……」スタスタスタ
リツコ「私が考えているのは、碇ユイのサルベージを成功させること」
ゲンドウ「……」
リツコ「成功させなければ消されるのは私だもの。この結論は当たり前」
ゲンドウ「……正直、信じられんよ」
リツコ「調査もしなければ、碇ユイの存在に気付かなかったというのに
報告しなければ、私が貴方を独占できたかもしれないのに
私がどうして碇ユイのサルベージに協力的なのか、わからないのでしょうね」
ゲンドウ「……」
リツコ「私は、貴方という呪縛から解き放たれたいの
もちろん、貴方のことは愛しているわ。
でも貴方から愛は帰ってこない。もう充分わかった」
ゲンドウ「……ああ、そうだな」
リツコ「でも貴方から離れることはできなかった。
貴方が私に近づいた目的のことを考えると、
別れた瞬間に消されるかもしれないと思ったから
そして、それ以上に、貴方を諦められなかったから」
ゲンドウ「……」
リツコ「碇ユイのサルベージ、この計画を推し進めるなら、貴方は私を殺せない」
リツコ「それならサルベージが終わった瞬間、
貴方は私を殺すかもしれないけれど、
それはないと断定できるわ」
ゲンドウ「……」
リツコ「何故なら、
サルベージは私がいないと成立しない。
私が確実にいるそこで、碇ユイに何も処置を施さないと思って?」
ゲンドウ「……」
リツコ「サルベージ作業の中で、
私は碇ユイの心臓に近い場所に、遠隔作動する爆弾か何かを埋め込む」
ゲンドウ「……」
リツコ「断言するわ」
リツコ「サルベージは私がいないと成功しない
私がいると碇ユイの命は私の気分次第になる
結果、貴方は私を殺せない
そして、貴方と碇ユイの姿を見て、私の心にも諦めがつく……」
ゲンドウ「……リツコ」
ゲンドウ「リツコ、お前は女だ。
お前の母親もそうだった。心の奥底まで『女』
私がユイと再開しても尚、
お前が私を欲するという可能性は考えてないのか」
リツコ「そうね。あり得ることだわ
でも、その時には碇ユイの命は私の掌の中」
リツコ「その掌を握りつぶすも
その掌ごと私を抱きしめるも
貴方次第なのよ」
廊下
冬月「……ユイ君」
加持「恋する男子は辛いですね」
冬月「……趣味の悪い男だ。老人の泣き顔はそんなに面白いかね」
加持「ええ、まるで恋する少年のようで」
冬月「馬鹿なことを言っていないで、君は君の保身を考え給え」
加持「そうですね。今回の件でゼーレが動かないはずはない」
冬月「葛城君が悲しむぞ」
加持「……そうですね。俺も、生き残ることを考えて行動したいと思います」
冬月「ほう、この間まで死んでも構わない様なそぶりだったが、何かあったのかね」
加持「いえね、シンジ君が羨ましくなっちゃって……俺も、ハーレム作りたいんです」
冬月「……葛城君が悲しむぞ」
加持「どうでしょう?
でも、成長したとっても中学生のシンジ君にできて、
俺にできないことはないと思うんですよ」
冬月「成長?」
加持「ええ、成長です。
初号機と弐号機のディストーションは母と同じ波形
言わば、精神崩壊から守ってくれる母の愛です
性的な歪みは説明がつきませんが」
冬月「なるほど。暴力的な理論だ」
加持「……しかしね、シンジ君もアスカも成長したと思います。
特にシンジ君は碇ユイを強く感じていたんじゃないでしょうかね
本人に自覚はないにしても、真実の愛ってものは人を大きく成長させる」
冬月「まぁな、弐号機にはあくまで魂の一部が入っているだけだ。
しかし、初号機にはユイ君の全てが存在する」
加持「だからこそのスーパーシンジさん誕生だと思うんですよ
母の愛を直に感じてこそ、立派な大人になると思うんですよね、人間は」
冬月「……」
学校
カヲル「じゃ、今日もちょっとお邪魔させてもらうよ」
ケンスケ「イケメンが増えた。死にたい」
トウジ「顔なんてどうでもええがな。男は心や、そして、上手い飯は心で食うもんや」
シンジ「そういうわけで、」
四人「いただきます」
トウジ「しっかしなぁモテモテやった二人が、結局男子ご飯の席に来るなんてなぁ」
ケンスケ「そうだよ碇、式波たちは良いのかよぉ?」
カヲル「そういえば、最近はいつも屋上にいたらしいね」
シンジ「いや、だって、元のプチ女子会に戻っただけだろ?」
ケンスケ「でもねぇ、噂だと、あの三人……」
トウジ「……」
ケンスケ「……委員長以外の三人だけど、あいつら、ただならぬ関係らしいよー」
シンジ「……」
カヲル「……わぁ、そんな噂が立ってるんだね。興味深いよ」
ケンスケ「いやぁんなカンジだろぉ? そしてちょっとドキドキする」
カヲル「確かに、新境地だね」
トウジ「そこんとこどうなんや? センセ
式波とはええカンジやったんやないのか?」
シンジ「あはは……そんな」
ケンスケ「ほら、余裕の笑みですよ。式波とシッポリグッチョリやっちゃってる顔だね」
トウジ「なんやと! けしからん男やなぁ!」
シンジ「そ、そんなことしてないよ!」
カヲル「へぇ……まだ、なんだ」
シンジ「か、カヲル君!」
シンジ(そう。アレから数日経っているが、アスカとは『まだ』だ
と言ってもエロいことをしていないわけではない)
シンジ(アスカの性的嗜好はおさえたし、他の二人との関係も順調だ)
シンジ(でもアスカはまだ処女である)
アスカ『初めてのときは、その…ちゃんとした場所で、二人っきりが、いい……
最初くらいは、アンタも優しくしてよね!?』
シンジ(アスカがいつかこんなことを言っていたのを、僕は覚えている
そんなこといわれたら、無視せずにはいられないじゃないか、アスカ)
元ミサト宅 リビング
アスカ「スゥ……スゥ……」
シンジ「……」
シンジ(最近、アスカの欲求不満を誘っている
不完全燃焼で終わらせたり、
誘っていることに気付かないフリをしたり……
ただしその代わり、痛みを快感と覚える調教は充分施した。
ついでに、僕自身も最近行為自体を抑えている)
シンジ(その上で、最高の条件が今揃った)
シンジ(いつ誰が来るかわからない
ベッドも何もないただのリビングで
自制心を解き放つ準備をしている僕と
何も心の準備のできていないアスカ)
アスカ「…スゥ…スゥ」
シンジ(アスカ、君の初めてを
君の考える最高の状況と真逆
最低な形で、奪わせてもらうよ)
ガバッ
アスカ「ん……シンジ?」
モゾモゾ
アスカ「や、そんな……んもう……」
ピトッ
アスカ「……え」
シンジ「アスカ……」
ズプゥッ
アスカ「ひぎぃっ!?」ビクンッ
アスカ(え? ……なんで、バカシンジが、乗っかってんの?)
アスカ(痛い……アソコが、痛くて熱い……
ま、まさか!?)
アスカ「あんた……ひぐっ……何、して……」
マリ「姫ぇー? どうかしたのー? って、な……//////」
アスカ「や、いやぁあ! み、見るな、バカ!」
マリ「わんこ君てば……鬼畜ぅっ」ゾクゾク
レイ「……思い出す……」ゾクゾク
シンジ「動くよ、アスカ」ヌチュ
アスカ「ばっ、いやぁっ……あぁん!」ビクンビクン
マリ「ほい、そういうことなら」ガシッ
レイ「? こう?」
アスカ「や、やだぁ、離し……なさいよ」ビクンビクン
シンジ「嫌がってるフリしてもだめだよアスカ。もう皆わかってるんだから」ヌチュッヌチュッ
マリ「そーだよー? ご主人様の言うことは聞かなくちゃねー」クスクス
アスカ「尚……更……いやよ……」ビクンビクン
シンジ「アスカってばさっきからイキっぱなしだよ?
奥まで進むのが大変なくらい、締め付けて、押し返してくるじゃないか」
アスカ「ひっ……あぁぁっ、くぅ……わかってんなら……」
シンジ「止めないよ?
その綺麗で可愛い、最高に厭らしいイキ顔、皆に見せてごらん」ズチュウウウゥゥゥ
アスカ「―――ぃぃぃぃぃ!?
い、いやよ……初めては、
初めてくらいは普通が良かったの……それなのに……」ブルブル
シンジ「あはは! やっぱり、そういうことだと思ったよ」グリグリ
アスカ「ひゃぁぁぁぁん! だめぇっ! 奥、グリグリしないでぇ……!!」プシュップシュッ
シンジ「だと思ったから、初めてでいきなりアスカに堕ちてもらおうと思ったんだ」
アスカ「堕ち、る?」ピクピク
シンジ「そうだよ」
アスカ「私たち、もう皆堕ちてるようなもんじゃない……あんたのせいで」ハァハァ
シンジ「うん……でも、違うんだよなぁ。そういうのとは」
シンジ「アスカはさ、素直じゃないよね」
アスカ「……」
シンジ「もちろん、僕はそんなアスカの事が好きだよ。
だけど、だからこそ、最後の最後まで素直になっちゃった、
堕ちちゃったアスカが見たいって思っちゃったんだ」
グチュンッ
アスカ「あっ……カハッ……」プルプル
シンジ「……つま先まで伸ばしちゃって……
そっか、アスカ、奥が一番気持ちよかったんだね」グチグチ
アスカ「ひゃああぁぁん! それ、だめぇっ!」プシュッ
マリ「うひゃぁ……姫が潮吹いてるの始めてみた……」//////
レイ「……卑猥……」//////
アスカ「いや、いやぁぁっ」プシュッ
シンジ「……今、痛みと快楽とで、頭の中グチャグチャになってるでしょ」
ヌッチュヌッチュ
アスカ「ぁっ!……っぅぁぁああ!」
シンジ「だけど、しっかり言ってほしいんだ」
ピタッ
アスカ「はぁ……はぁ……」
シンジ「僕が誘うわけでもなく、マリの先導でなく、綾波にそそのかされるでもなく」
ヌロォ……
ジュプゥッ
アスカ「ヒッ……ッグ……―――ぁっ!」
シンジ「アスカの口から、聞かせてよ」
アスカ「だ……め…………そんなこと、したら……」
アスカ「……私が、私じゃ、なくなっちゃう……」
シンジ「……でも、もうそろそろ限界じゃない?」
グチュリグチュリ
アスカ「ひっ……あああああ!あっ!ぁっ!」
ピタッ
アスカ「はぁ…… はぁっ……」
シンジ「さっきからイッてるけど、アスカ、本当はもっと深くイキたいんでしょ?」
アスカ「わ、わかってるなら…………んもう」
シンジ「それだよ」ヌポォ
アスカ「んっ…………えっ?」
シンジ「アスカのその態度……気丈に振舞いながら率直に誘ってくる
それは可愛い、それが僕の大好きなアスカだ」
アスカ「……」モジモジ
シンジ「でも違う。今僕が見たいのは、気丈さも全て失った、そんなアスカなんだ」スッ
アスカ「……」
ガチャリ
アスカ「なっ……また、手錠?」ドキドキ
シンジ「虐めてくれるの? ッていう顔してるね」
アスカ「あっ……ち、違うわよ!」
シンジ「いいよ。虐めてあげる……たっぷりと、時間をかけてね」
マリ「ほ、ホントにやるの?」ゴクリ……
レイ「……」ドキドキ
シンジ「うん、いつか二人にもやってあげるよ」
マリ レイ「//////」
5 時 間 後
マリ「…んぁっ……んふっ………♪」チュプ チュパ
レイ「マリ……」トロン……
マリ「えへへ、気持ちよかったよ、レーイっ!」ギュッ
レイ「……ん、私も……」
シンジ「……」
アスカ「……んふっ……ふっく……」
シンジ「ローター三つ バイブ一本 ギャグボールに手錠と目隠し……
一気に一人に使ったのはアスカが初めてだよ」
マリ「……姫、凄い格好だよ……」ドキドキ
レイ「異常……」ドキドキ
シンジ「三人が興味あって買ったものでしょ? 僕が買ったのは手錠だけだよ?」
マリ「でも、一気に集まると……」
レイ「凄い、見た目……」
アスカ「ふぅっ……ングゥっ!」ジタバタ
シンジ「さて、アスカ……」
アスカ「んっ!……」
シンジ「僕も、五時間もの間ずっと我慢していたよ。
おかげで僕のほうも、限界ギリギリ
多分、ものの数回アスカの中で出入りしただけで射精しそうだよ」
アスカ「……」フルフル
シンジ「お尻の穴では何度も味わったでしょ?
アレを、今度はちゃんと膣内で出してあげる」
アスカ「……」コクコク
シンジ「だから、その短い間にちゃんと味わって、そして僕を満足させてみて」
アスカ「……」コクン
シンジ「……全部外すよ」
ゴソゴソ
モゾモゾ
アスカ「プハッ……」
シンジ「……アスカ?」
アスカ「ハァ……ハァ……ハァ……」
アスカ「……………………………………………………」
アスカ「……………………………………………………シンジ」
アスカ「……シンジの、おっきいの……アスカのここに……ください……」
シンジ「……イヤだって言ったら?」ゾクゾクゾク
ピトッ
アスカ「何でもする……シンジの言うことなんでも聞く。だから、もうこれ以上……」
アスカ「これ以上、焦らさないで! 挿れてっ……! お願い……」ポロポロ
シンジ「いい顔だよ、アスカ……最高だ、よっ」
ヌチュゥ
ジュプゥ
アスカ「んあぁ!」
シンジ「……奥まで届いたよ、アスカ」
アスカ「かき回して……さっきみたいに、奥のほう……」
シンジ「じゃあ、アスカが今まで一番言いたくなかった言葉を言ってほしいな」
アスカ「言う! 言うからぁ!」
アスカ「……おねがい、します……『ご主人様』……」
アスカ「アスカの、子宮……ぐりぐりして、ください……」
シンジ「っ!」
グリッ
グリッ
グリッ
グリッ
アスカ「―――――――――――――――――――――っ!」
プシャアアァァァァア……
三十分後
マリ「……お掃除終わりっと!」
レイ「……」トテトテ
シンジ「いやぁ……もう、なんか、色々やっちゃったなぁ」
マリ「そうだにゃー」
レイ「カーペット……替えないとダメね」
マリ「姫ってば汁ッ気多いだけじゃなくておしっこの量も多いんだもの」
レイ「……五時間も我慢してたから……じゃない?」
マリ「五時間……」
レイ「そう、五時間……」
シンジ「……期待に胸ときめかすのも結構だけど……」ガクガク
シンジ「実は、僕ももう結構限界で……」
レイ「……今日は、ここで寝る?」
マリ「そうだにゃー」
アスカ「スゥ……スゥ……」
マリ「もー姫も全力で寝に入ってるし。そうしますかー」
シンジ「……zzz」
ある日のネルフ研究室
マヤ「先輩?」
リツコ「……ねぇ、マヤ……」
マヤ「何ですか?」
リツコ「……パラフィリアって知ってる?」
マヤ「……し、知ってます、けど……」
リツコ「……性的倒錯。異常な性的嗜好を指す言葉。
今のシンジ君たちの状態……」
リツコ「そもそも男だからサディズムに
女だからマゾヒズムに
そういう考えからして間違っていたのかもしれないわね
歪みは歪み、方向性なんてあるわけではない」
マヤ「どういうことですか?」
リツコ「……シンジ君、大丈夫かしら」
ある日の朝 元ミサト宅
シンジ「ん……」
マリ「おはよう。わんこ君」
レイ「おはよう、碇君」
アスカ「おきなさい、バカシンジ」
シンジ「んっ……みんな、元気だね……昨日あんなにしたのに」
ギシッ
シンジ「ん?」
ガチャリ……
シンジ「ん!?」
マリ「たまには……こういうのも」
レイ「……碇君。可愛がってあげる」
アスカ「感謝しなさいよね!!」
シンジ「っ……」ゾクゾク
END3 パラフィリア
930 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/23 00:10:57 QAkkFXp2 853/855こんどこそガチで終わり。完全終了。
お疲れ様でした。
883 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 23:48:16 K1U167pY 854/8553つ目のセーブデータは何だったのか
885 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 23:50:45 Y6gizc2w 855/855>>883 ブラフ
エヴァ本編が redo とかなんとか
意味深なキーワードちりばめられてたから、
それっぽい雰囲気出すための演出に過ぎないものを書いただけ
それ以前のアスカルートと三人のわんこはちゃんとロードしなおしている。
三つ目のセーブポイントを使うとしたらホモルート開拓くらいしか……