【PART.3】の続き

512 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:08:48 p8ksY8DM 468/855

レイ「碇君は……露出してるところを見て、どう思うの?」

シンジ「綾波?」

レイ「……お昼、皆がよく言ってる。『男子はエッチな事が好きって』」

シンジ「あー、うん。アスカとマリが居るとそういう話になりそうだね」

レイ「……ヒカリさんも」

シンジ(ちょっとショックかも)

513 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:10:24 p8ksY8DM 469/855

レイ「露出って、エッチなことなんでしょ?」

シンジ「……まぁ、それは、そうだけど」

レイ「……私だけ、よくわかってないの。なんだか、もやもやする……」

シンジ「……」

レイ「……の」

シンジ「……」キョロキョロ

514 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:10:54 p8ksY8DM 470/855

シンジ「綾波、教えてもいいけど……約束してほしいんだ」

レイ「?」

シンジ「僕が教えたって言う事実は 誰にも喋らないでほしい」

レイ「……」コクン

シンジ「そう、か。じゃあ、教えるけど……」

516 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:11:17 p8ksY8DM 471/855

シンジ「僕に背を向けて?」

レイ「……こう?」クルッ

シンジ「……そしたら、スカートの前のほうを持ち上げて」

レイ「……見えちゃう」

シンジ「見せるんだよ」

レイ「え」

シンジ「誰も居ないから大丈夫」

レイ「……」

517 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:11:44 p8ksY8DM 472/855

レイ「……」スッ

シンジ「……持ち上げてる?」

レイ「……ええ」

シンジ「あっ、誰か来た」

レイ「!?」パッ

シンジ「……」

レイ「……ウソツキ」

518 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:12:08 p8ksY8DM 473/855

シンジ「こっち向いていいよ」

レイ「……」クルッ

シンジ「びっくりした?」

レイ「……えぇ」

519 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:13:08 p8ksY8DM 474/855

シンジ「そっか、でも、皆が言ってる露出って言うのは、これで気持ちよくなっちゃうことなんだ」

レイ「きもち、いい?」

シンジ「えっと、多分。そう」

レイ「……」

レイ「……」ペタン

シンジ「あ、綾波!? どうしたの?」

レイ「な、なんでもないっ……」

520 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:13:54 p8ksY8DM 475/855

シンジ「……」ゾワゾワッ

レイ「……碇君……?」

シンジ「……綾波、家まで、送っていくよ」

レイ「……」

521 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:14:17 p8ksY8DM 476/855

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……立てる?」サッ

レイ「えぇ……」キュッ

シンジ「行こう」

レイ「……えぇ」

ギュッ

522 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:14:43 p8ksY8DM 477/855

レイの家

レイ「……」

シンジ「綾波が急に座り込んじゃって、心配したよ」

レイ「ごめんなさい。でも、なんともないから」

シンジ「なんともないことないだろ?」

レイ「……」

523 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:15:23 p8ksY8DM 478/855

シンジ「ねぇ、綾波」

レイ「なに?」

シンジ「正直に答えてよ」

レイ「……」

シンジ「どうして、座り込んじゃったの?」

レイ「……」

シンジ「風邪? だったらリツコさんに連絡して早く診てもらわないと」カチャ

レイ「っ!」

524 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:15:44 p8ksY8DM 479/855

シンジ「あ、もしもし、リツコさんですか?」

レイ「……ぃやっ」ガバッ

シンジ「わっ」ドサッ

レイ「やめて、電話、しないで」パッ

シンジ「……」

レイ「もしもし、赤木博士……?」

525 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:16:04 p8ksY8DM 480/855

携帯電話「明日の天気は、晴れ ときどき 曇り」

レイ「……っ」

シンジ「……」

レイ「―――っ」

シンジ「……ねぇ、綾波」

レイ「……ウソツキは、嫌い……」

シンジ「僕を押し倒して、携帯を奪ってまで、何を隠したいの?」

レイ「……」

526 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:16:36 p8ksY8DM 481/855

シンジ「ねぇ? 気付いてる? 綾波が僕のおなかの上に跨ってるよね?」

レイ「……」

シンジ「……伝わってくるんだよ、綾波の体温」








シンジ「でもね、どう考えても、濡れてるのはおかしいと思うんだ」

527 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:17:28 p8ksY8DM 482/855

レイ「……っ」

シンジ「綾波?」

レイ「見ないで……」

シンジ「どうして?」

レイ「今、碇君に見られてると……ぽかぽかしない」

シンジ「……どうなっちゃうの?」

528 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:17:47 p8ksY8DM 483/855

レイ「っ……ドキドキ、する……」

レイ「……体の芯が熱くて、お腹の下の辺りが、締め付けられる感じ……」

レイ「……苦しい……」

シンジ「……さっき座り込んだときも、そんな感じだったんだ?」

レイ「そう……なの」

529 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:18:36 p8ksY8DM 484/855

シンジ「綾波」ムクッ

レイ「っ……動かないで!……擦れて、変な感じに……なるの」

シンジ「どんな感じ?」

レイ「……体の……芯の……熱が……」ハァ ハァ

シンジ「……ゆっくりでいいよ、聞かせて」

レイ「……溶けるように……気持ちよくて……」

シンジ「気持ちよかったんだ?」

レイ「……」コクン

530 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:19:11 p8ksY8DM 485/855

シンジ「気持ちいいのは、好き?」

レイ「……わからない。怖い」

シンジ「……そう、か」

レイ「でも……気持ちいい」

シンジ「そう、か」ムクッ

531 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:19:53 p8ksY8DM 486/855

レイ「っ……碇君……っ……ぃぅッ……!」

シンジ「綾波、声を我慢しなくても良いんだよ?」

レイ「……でも、それは、いや」

シンジ「どうして?」

レイ「恥ずかしい……」

シンジ「そうだね。艶っぽい声を出すのは、恥ずかしいね」

レイ「……」

シンジ「でも、恥ずかしいのが気持ち良いのかもしれないよ?」

532 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:20:19 p8ksY8DM 487/855

レイ「……え」

シンジ「さっき、パンツ見られたかもって思って、腰が抜けちゃったんだよね?」

レイ「……」コクン

シンジ「……そのときも、溶けるような熱を感じた?」

レイ「……」コクン

シンジ「……」

533 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:20:50 p8ksY8DM 488/855

レイ「……わかったわ……碇君」

シンジ「どうしたの?」

レイ「……思い出したの。碇君たちが盗み聞きしていた日のこと」

シンジ「……」

レイ「弐号機の眼鏡の人、弐号機の人……
   二人とも、貴方にスカートの中を見せつけようとしていた」

レイ「それを見て、それがどういう行為なのか、そのときはわからなかったけど
   今ならわかる」

シンジ「うん」

534 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:21:46 p8ksY8DM 489/855





レイ「……私も……露出が気持ち良い……」

シンジ「……うん」

レイ「……それも、碇君に気持ち良くしてもらうと、嬉しい……」

535 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:22:04 p8ksY8DM 490/855

シンジ「……うん」

レイ「…………碇君」

シンジ「……」

レイ「……もっと、エッチなこと、教えて……」

シンジ「……」

536 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:22:28 p8ksY8DM 491/855

*****
マリ「んー、半分本気なんだけどにゃー」

アスカ「私だって、半分くらい……………………………………………………」

アスカ「…………………………………………………………………………本気、だもん」
*****



シンジ「……」

レイ「……碇君?」

537 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:22:58 p8ksY8DM 492/855

*****
アスカ「変態で、悪かったわね……」

マリ「『変なこと』には期待してくれないのかにゃぁ?」
*****





シンジ「……綾波……」

レイ「え?」

538 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:23:20 p8ksY8DM 493/855

シンジ「ごめん、今綾波の要求に、応えることはできない」

シンジ「少し、考えさせてほしいんだ」

レイ「……わかったわ。碇君の答えを、待ってる」

シンジ「ありがとう。綾波。今日はコレで帰るよ」

レイ「そう……じゃあ……また、学校で……っ」

シンジ「うん、またね」

539 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:23:40 p8ksY8DM 494/855

帰り道

シンジ「……」トボトボ

シンジ「……」カチャッ

prrrrr

シンジ「……あ、夜分遅くにすみません。リツコさん、ですか?」

540 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:24:18 p8ksY8DM 495/855

翌日 ネルフ シンクロテスト

アスカ「何でいきなり招集かけられて、いきなりシンクロテストなわけ?」

ミサト「事情が変わったのよ。大人の面倒くさい事情」

マリ「それは大変だにゃー」

アスカ「納得いかないっ」

541 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:24:36 p8ksY8DM 496/855

ミサト「じゃあ、納得行くまで聞いてみる? 私の目元のクマさんに」

アスカ「……本気で言ってるわけじゃないわよ! ごめん、ミサト!」

レイ「……」

シンジ「……」

542 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:24:57 p8ksY8DM 497/855

各種モニター前

リツコ「……マヤ、データを」

マヤ「は、はい……でも、このデータって……」

リツコ「あなたには抵抗があるでしょうけど、ちゃんとデータ収集して頂戴」

マヤ「……は、はい!」//////

リツコ「……」

543 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:25:26 p8ksY8DM 498/855

数分後 シンクロテスト

ミサト「おっけー、女の子たちはあがって良いわよ」

アスカ「え」

マリ「にゃ」

レイ「……」

544 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:25:51 p8ksY8DM 499/855

ミサト「シンジ君、ちょーっち今日は調子悪すぎなんじゃないかな?」

シンジ「す、すみません」

ミサト「特別訓練、受けておく?」

シンジ「えっと、はい。お願いします」

マリ「え、じゃあわんこ君一緒に帰れないの?」

アスカ「何よ、バカシンジ……この大事なときに……」

レイ「碇君……」

545 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:26:23 p8ksY8DM 500/855

シンジ「ご、ごめん。でも、いざというときにちゃんと戦えるようにしたいし、
    今日は、残って訓練するよ」

アスカ「……ま、いいけどっ」

マリ「にゃーん……」

レイ「……」

546 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:26:50 p8ksY8DM 501/855

十数分後 研究室

リツコ「いらっしゃい、シンジ君」

シンジ「どうも、昨日は遅くに電話して済みませんでした」

リツコ「いいえ。迅速な対応には迅速な報告が不可欠。あなたの行動は賞賛に値するわ」

シンジ「それなら、良かったです」

547 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:27:10 p8ksY8DM 502/855

リツコ「一応教えておくけど、貴方のシンクロ率、
    いつもよりちょっと低いだけで全然以上なしだったわ」

シンジ「そうですか、それはちょっと安心しました」

ミサト「口実とは言え、ああ言われたら心配だったでしょ?」

シンジ「あはは、少し」

548 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:27:35 p8ksY8DM 503/855

リツコ「でも、安心していられないかもしれないわ」

リツコ「……あなたの相談を受けて調べてみたんだけど、興味深くも恐ろしい答えが出たのよ」

シンジ「……本当、ですか?」

ミサト「ええ、残念ながら」

549 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:28:00 p8ksY8DM 504/855

リツコ「エヴァのパイロット三名が、似たような異常性癖
    いわゆるマゾヒズムに目覚めてしまったこと
    コレは年齢や、性経験がまったく無いことからしても、特別異常なこと」

ミサト「……気分を悪くしないでね、シンジ君。
    コレも、大切なことだから」

シンジ「いえ、わかってます」

550 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:28:16 p8ksY8DM 505/855

リツコ「興味がある、という程度ではなく、
    マリ、アスカ両名は明確な露出癖を持ち……
    レイにもその兆候が見られた。
    貴方の証言を信用するとこの通り」

シンジ「ええ、間違いないと思います」

551 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:28:36 p8ksY8DM 506/855

リツコ「極め付けに、貴方が自覚しつつあるサディズム
    コレは極稀に性経験が無くても起こりうることだけど、
    この線も含めて総合して検査してみたところ、」

シンジ「……」ゴクリ

リツコ「エヴァ搭乗者のみにおける、
    性的感覚のディストーションが見られる事がわかったわ」

シンジ「……!」

ミサト「……」

552 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:29:04 p8ksY8DM 507/855

リツコ「……何か、言いたそうね」





ミサト シンジ「……日本語で、お願いします」

553 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:29:43 p8ksY8DM 508/855

リツコ「……要するに、エヴァ搭乗者の性的感覚が歪みやすいということよ」

リツコ「各種データ、プライバシーの端に至るまで調査したけれど、
    彼女たちのその性癖は極最近のもの
    そして、マリにおいてはエヴァ搭乗期から発症の節が見えている」

ミサト「……エヴァに原因があるかもしれないという仮説に至るのは、当然ね」

リツコ「その仮説を元にデータを取った資料がコレ」パサァ

シンジ「……見方が、わかりません。すみません……」

リツコ「そう、そうよね。ごめんなさい。私も、少し気が動転しているの」

554 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:30:17 p8ksY8DM 509/855

ミサト「……いえ、無理しなくてもいいわ。今はまだ、時間があるんだし」

リツコ「大丈夫、話せるわ。シンジ君、このグラフを見て頂戴」

リツコ「シンクロテストや搭乗時、貴方たちの精神状態はこの穏やかな波の状態にある」

シンジ「はい、コレはなんとなくわかります」

リツコ「そして、少し乱れるとこのようにジグザグになったりするのよ」

シンジ「コレは」

ミサト「私がシンジ君に、シンクロ率悪いわよって声かけたときね」

555 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:30:45 p8ksY8DM 510/855

シンジ「あはは……」

リツコ「そしてコレが、恐怖や激昂で感情が制御できなくなったときのグラフ」ペラッ

シンジ「触れ幅が大きすぎて、ぐちゃぐちゃになってますね」

リツコ「このとき、グラフ上でもありえない事が起こっているの」

シンジ「……どういうことですか?」

リツコ「グラフが、巻き戻っている箇所があるのよ
    今まで私たちはそれを『歪み=ディストーション』と呼んでいたわ」

556 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:31:07 p8ksY8DM 511/855

リツコ「でもそれが何かに影響しているということは、今まで掴めなかった。
    そう、今まで着目しなかったところにこそ、影響していたのよ」

シンジ「それが、『性癖』だった?」

リツコ「そう。今回のシンクロテスト、
    ちょっと強引な形で何度かディストーションを引き起こしてみたけど
    その度に貴方達の性的思考が歪んでいくのがわかったわ」

リツコ「感情の制御ができなくなって精神が歪む前に、
    別なところで歪みを矯正する
    おそらく、ディストーションは
    エヴァ搭乗者のみが持つ自己防衛機能のようなものなのよ」

557 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:31:35 p8ksY8DM 512/855

シンジ「……精神が壊れないように、性癖が歪むってことですか?」

リツコ「そう。そして、その傾向としては……
    生殖行為において受身である女性はマゾヒズムに目覚めやすく
    攻める立場である男は、サディズムに目覚めやすい
    どちらも、歪みの方向性は定まっているようなの」

シンジ「……なんで、よりによって、性癖なんですか?」

558 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:31:56 p8ksY8DM 513/855

リツコ「……貴方、オナニーはしている?」

シンジ「……」

ミサト「……リツコ、あんたねぇ」

リツコ「気持ちはわかるけど、正直に言いなさい。
    それとも、先にミサトのオナニー事情が気になるのかしら」

ミサト「りつこぉ!!」

シンジ(気にならないといえばウソになるけど……)

559 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:32:15 p8ksY8DM 514/855

シンジ「えっと、たまに……一週間に一回くらい」

リツコ「……少ないわね。それとも性欲が弱いのかしら?」

シンジ「我慢してるんですよ」

リツコ「そう。じゃあ、さぞかし出した後はスッキリするでしょうね」

シンジ「コレも、意味がある質問なんですよね?」

リツコ「ええ」

560 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:32:33 p8ksY8DM 515/855

シンジ「……気持ちいいと思います」

リツコ「そう。手っ取り早く気持ちよくなれるのは、
    やっぱり性欲を満たしたときなのよ」

リツコ「フロイトの精神分析学は、
    『性欲』がキーワードであるといっても良いほどよく出てくる
    私はそれをあながち間違いではないと思うわ
    人間、理性で抑えてはいるけど結局性欲で動く節がある」

ミサト「……」

リツコ「『よりによって』ではないのよ。
    コレは、『必然的に』性欲が歪んでしまっているの」

561 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:32:55 p8ksY8DM 516/855

シンジ「……」

リツコ「……ごめんなさい。難しい年頃なのにね」

シンジ「えっと、でも、なんとなく、わかりました」

シンジ「エヴァに乗っている間だけ、こうなるんですよね?
    じゃあ、いつかエヴァに乗らなくなったら、皆元通りに……」

ミサト「ならない、のよ」

シンジ「え……」

ミサト「……この歪みは、一時的なものではないの」

562 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:33:15 p8ksY8DM 517/855

シンジ「ど、どうして……って、聞くのも、変ですよね」

リツコ「そうね。どうしてといわれても、そうなってしまったのだから、としか」

シンジ「……」

リツコ「この歪みを更に矯正するのは、人格矯正でしかなし得ないこと
    もちろん、生活に影響が出るようになったら
    人格矯正プログラムにしたがってもらうけど、
    極力パイロットに精神的負担をかけたくないの」

シンジ「そうですね。それに、このことを伝えるのも、良くないと思います」

563 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:33:32 p8ksY8DM 518/855

リツコ「……あなた、こんなに聞き分けのいい子だったかしら?」

シンジ「え?」

リツコ「話が早くて助かるって意味よ。
    この話はほかのパイロットには伝えません。
    コレは、私とミサトで相談してそう決めたわ」

シンジ「……父さんには、報告しなかったんですか?」

ミサト「報告だけはしたわ」

リツコ「司令は『エヴァの操縦に支障が出ないように対処しろ』と」

シンジ「……そうですか」

564 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:33:54 p8ksY8DM 519/855

ミサト「私たちの考える最善は、なるべく自覚させないようにすること」

リツコ「それともう一つ、
    欲求不満で生活や戦闘に支障が出る前に、
    ある程度の性的欲求を満たすよう仕向けること」

シンジ「まさか……」

ミサト「……適任は、貴方ってことになるわね」

リツコ「三人とも可愛いじゃないの。良かったわね、ハーレムは目の前よ」

565 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:34:16 p8ksY8DM 520/855

シンジ「ハーレムって……でも、そんなのオカシイですよ!」

リツコ「オカシイなんてことはないわ 一夫多妻を認める国家は存在する」

シンジ「えー……」

リツコ「それに貴方は世界を守るエヴァのパイロット。
    当然、将来は約束されたも同然
    三人を養いつつ、遊んで暮らせるだけの金と名誉がある」

リツコ「マリのことはわからないけど、
    少なくともアスカとレイは少なからず貴方に好意を抱いている」

シンジ「……」

566 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:34:34 p8ksY8DM 521/855

リツコ「……深く考えることはないわ。
    貴方にしてほしいのは、真心こめてあの子達をイジめてあげること」

シンジ「真心こめて、イジめる……」

リツコ「そのためにはハーレムが一番良いのだけど、
    そこまで貴方に求めるのは酷だと思うし、
    もちろん倫理的にNOという意見もないわけではない」

ミサト「……」

567 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:34:53 p8ksY8DM 522/855

リツコ「せめて一人でも、シンジ君の寵愛を与えてくれれば、
    こちらの負担は激減するわ
    何度も言うけど、もちろんハーレム完成が一番望ましいのは事実よ」

シンジ「眩暈、してきました」

ミサト「……学生にハーレムとSMプレイを強要するなんてね。
    正直、要求する側としてもかなり胃をいためる決断だったわ」

シンジ「まぁ、そうですよね。滅茶苦茶だ」ハハ……

568 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:35:08 lt5x6gR2 523/856

ミサト「無理にとは言わないし、シンジ君がイヤだと思ったら、
    この話は忘れて、いつもどおりの生活をして頂戴……
    私から言えるのはそれだけよ」

シンジ(滅茶苦茶だけど……)

リツコ「……」

569 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:35:53 p8ksY8DM 523/855




ゲンドウ「コレもまた、補完か……」

冬月「アホなことを言うな。碇。彼らは肉欲を抑えられないだけに過ぎんよ」

ゲンドウ「たとえ肉欲であっても人の心。穴埋めをするのは補完と言えますよ」

冬月「……お前の息子が、彼女ら三人の神となる、とでも言うのかね?」

570 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:36:14 p8ksY8DM 524/855

ゲンドウ「もしも奴が三人を自らの手で癒そうとするなら、
     求められた分与えるだけの条件は揃っている。
     三人にとっては神に等しい存在になれるのではないか?」

冬月「人が神になる、か。 お前の目的が、コレだったとしたら……
   私は気が狂うところだったよ」

ゲンドウ「戯れを……
     計画は揺るぎませんよ」

571 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:37:50 p8ksY8DM 525/855

研究室前

シンジ「はぁ……」

レイ「碇君」

シンジ「……え」

レイ「……」モジモジ

シンジ「……聞いてたの?」

レイ「いいえ。私だけ仮説は聞かされていた」

シンジ「そんな、リツコさんが……?」

572 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:38:08 p8ksY8DM 526/855

レイ「弐号機の人たちには知らせていない。
   赤木博士が欲しかったのは、無意識のデータと協力的なデータだった
   だから私は知らされていたの」

シンジ「それじゃあ、綾波は知ってしまったんだろ?
    でぃ、でぃっしょ、でぃ」

レイ「ディストーションによる性癖の歪み」

シンジ「そうそう、それ」

レイ「知ってる。そして、おそらく私はまだ軽症」

シンジ「でも綾波は、僕よりずっと前からエヴァに乗って……」

573 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:38:26 p8ksY8DM 527/855

レイ「ごめんなさい。話せば長くなるから、私の用件を言ってもいいかしら?」

シンジ「え?」

レイ「こっち」グイッ

シンジ「わっ、ちょっと……」

574 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:41:22 p8ksY8DM 528/855

ネルフ所内 空き部屋

レイ「……」

ガチャ PI---

575 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:41:52 p8ksY8DM 529/855

レイ「……鍵、閉めた、から」

シンジ「えっと、どうしたの? 綾波」

レイ「……ここ、誰も来ない、から……」

シンジ「……」

レイ「だから……」

シンジ「……あ」

レイ「……碇君の答え、教えて……」

シンジ「……っ」ゾクゾクゾクゾク

576 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:42:21 p8ksY8DM 530/855






シンジ「……教えてって、言っても、綾波はもうやる気満々なんじゃないの?」

レイ「……」

シンジ「ねぇ?」グイッ

レイ「っ……」

577 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:42:42 p8ksY8DM 531/855

シンジ「…ねぇ、アレ見てよ 綾波はこの部屋を選んで僕を連れてきたんだよね?」

レイ「……えぇ」

シンジ「この空き部屋にベッドがあるなんて知らなかったよ」

レイ「……」

シンジ「答えを聞きたい、じゃないでしょ?」

レイ「……なんて、言えばいいの?」

シンジ「僕の口からはいえないよ。だって、綾波の意思が聞きたいんだもの」

レイ「私の……意思」

578 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:43:03 p8ksY8DM 532/855

シンジ「どうしたいの? 綾波」スッ

レイ「私は、碇君と、気持ち良くなりたい」

レイ「昨日、眠れなくなるほど……碇君のことを思ってた……」

シンジ「……」

レイ「エッチなこと……知りたい」

シンジ「……」

レイ「……碇君、触って」

579 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:43:31 p8ksY8DM 533/855

シンジ「綾波……よく言えたね」

レイ「//////」

シンジ「綾波のそんな顔、初めて見たよ」

レイ「……いじわる……」

シンジ「可愛いよ綾波」ナデナデ

580 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:44:06 p8ksY8DM 534/855

レイ「あ……」

シンジ「ほら、ベッドに座って……」ゴソゴソ

レイ「……」ドキドキ

シンジ「……期待してる目だね。なんとなく、わかるよ」






581 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:44:32 p8ksY8DM 535/855













シンジ「でもダメだよ」

レイ「え……」

582 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:44:58 p8ksY8DM 536/855

シンジ「知りたいだけなら本でも学習できるでしょ?」

レイ「そんな、こと……」

シンジ「ねぇ綾波」トンッ

レイ「きゃっ!」トサッ

シンジ「……この部屋、何の部屋かわかってた?」

レイ「え? え?」

シンジ「エッチなことで頭いっぱいだったの? それとも、狙ってここに入ったの?」

583 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:45:41 p8ksY8DM 537/855

シンジ「この部屋はね、昔の取調室みたいだよ?」

シンジ「それも、超法規ネルフの特別な部屋だったみたいだ」

レイ「……碇君? ……怖い……」ヒクッ

シンジ「綾波……」ゾクゾク

シンジ「…………でも、イヤじゃなさそうだね」

レイ「怖い……怖いのは、いや……」

シンジ「そう? でも、こういうのも期待してたんじゃないの?」 ガチャッ

レイ「冷たい……何、これ……」モゾモゾ

584 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:46:19 p8ksY8DM 538/855

シンジ「手錠、だよ。ベッドの下に転がってたんだ」

レイ「……手錠? なん、で……どうして?」

シンジ「身動きが取れないでしょ?」

レイ「……えぇ」

シンジ「抵抗できないのに、これから僕に何もかも良いようにされちゃうんだよ?」

585 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:46:41 p8ksY8DM 539/855

レイ「……エッチな、こと?」ゴクリ

シンジ「そう、エッチなこと」ズイッ

シンジ「綾波、この異常な状況で僕にどうしてほしいの?
    本当に触ってほしいだけ?」

レイ「……触って、性感を高めて……セックスする……
   エッチなことって、そういうことじゃ、ないの?」

シンジ「それも確かにそうだね」

586 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:47:00 p8ksY8DM 540/855

シンジ「でもさ……」

クチュ

レイ「! っあ……」

シンジ「今、指で触ってみたよ。綾波のアソコ。気持ちよかったかい?」

レイ「……わから、ない」

シンジ「……」

レイ「……」モジモジ

シンジ「そのおねだりの仕方はずるいなぁ。でも、僕がほしい反応は違うけどね」

587 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:47:26 p8ksY8DM 541/855

シンジ「じゃあ、綾波……こういうのはどう?」

レイ(碇君が近づいてくる……)

シンジ「舌は、何のための器官だと思う?」

レイ「……食べることや、喋るための、器官」

シンジ「そうだね」

レイ(碇君の反応が悪い……気がする。答えは多分コレじゃない)

レイ「……舐める、こともできる」

588 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:47:46 p8ksY8DM 542/855

シンジ「……いいね、綾波。なんとなくわかってきたみたいだね」ナデナデ

レイ「……」プイッ

シンジ「綾波? 撫でられるのイヤだった?」

レイ「違う、けど……なんだか、恥ずかしかった……」

シンジ「クスッ そう」

589 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:48:13 p8ksY8DM 543/855

シンジ「じゃあ、舐めることのできるこの舌を使ってさ」

レイ「っ! 碇君、そ、そこは……」

レイ(碇君の頭が、脚の間に……)

シンジ「舐めるよ?」

レイ「や、いや……そんなところ、舐める場所じゃないわ……」

シンジ「舐めてはいけないと決めたのは誰?」

590 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:48:29 p8ksY8DM 544/855

レイ「決めているわけではない、けど。でも、そこは……汚い……」

シンジ「汚くなんてないよ。下着に染みはできてるけど……」

レイ「や、いやぁ……」ジタバタ

591 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:48:50 p8ksY8DM 545/855

シンジ「っ 綾波!」ガシッ

レイ「……っ」

シンジ「……あんまり、暴れないで」

レイ「……?」

シンジ「その、手錠って、あんまり暴れると跡が残っちゃうから……」

レイ「……」ホッ

レイ(いつもの、碇君……)

シンジ「一旦、手錠外すね?」

592 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:49:14 p8ksY8DM 546/855

レイ(でもどうして? なんだか……残念)

ガチャガチャ

シンジ「取れたよ、綾波」

593 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:49:36 p8ksY8DM 547/855

レイ「……っ」

ギュウウウゥゥゥゥ

シンジ「い、いたたたた! やめ、やめて、綾波、内腿はヤバイ!!!」

レイ「……怖かった」パッ

シンジ「はぁ、はぁ……」

レイ「碇君が、怖かった……」

594 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:50:01 p8ksY8DM 548/855

シンジ「……で、どうだった?」

レイ「……ゾクゾク、した……」

シンジ「気持ちよかったんだ?」

レイ「わからない」

シンジ「そうか、でもね、綾波。手錠を外す直前、
    至近距離で綾波のアソコを見ていたわけだけど」

595 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:50:20 p8ksY8DM 549/855

レイ「……」

シンジ「触ってもいないのに、どんどん染みが広がっていっていたよ?」

レイ「……」

シンジ「それは、気持ち良くなっている証拠だと思うんだけど……」

レイ「……でも、そんなの、おかしいわ……」

シンジ「触ってもいないのに性的興奮が高まるなんておかしいって?」

レイ「そう、そうよ……」

シンジ「性感を高めるのは何も、接触だけじゃないんだよ」

596 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:50:40 p8ksY8DM 550/855

レイ「……」

シンジ「言葉だったり
    視線だったり
    雰囲気だったり
    快感はいろんなところからやってくる」

レイ「碇君の言葉……視線……雰囲気」

シンジ「さっきの意地悪な言葉と、イヤらしい視線と、高圧的な雰囲気。
    それらを受けて、綾波はどう感じた?」

レイ「……ゾクゾクした」

シンジ「ゾクゾクしてどうなった?」

597 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:51:05 p8ksY8DM 551/855

レイ「…………濡れた……」

シンジ「ただ指先で触られるのと、どちらが興奮した?」

レイ「興奮……」



レイ「……碇君、私……」

レイ「私……軽症なんかじゃなかった……」

レイ「弐号機の人たちと同じ……」

レイ「私も……同じ…………変態だった」

598 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:51:40 p8ksY8DM 552/855

夜 レイの家 前

シンジ「大丈夫? 綾波?」

レイ「少し、眩暈がする。 自分が変態だったなんて、思いもしなかったから」

シンジ「……ショックだったんだね」

レイ「割と……」

シンジ「本当に、大丈夫? 寝れそう?」

599 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:52:06 p8ksY8DM 553/855

レイ「それは、心配ないわ……だって、さっきので、少し満たされた気がするもの」

シンジ「えっ……」

レイ「多分……絶頂、したと、おもう……」

シンジ「……」//////

レイ「……碇君こそ……ムラムラ、してない?」

シンジ「あ、いや、まぁ、僕は大丈夫だよ」

レイ「嘘」

シンジ「あはは……でも、僕のほうは今綾波に甘えるわけにはいかないから」

600 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:52:25 p8ksY8DM 554/855

レイ「そう、なの?」

シンジ「うん。ま、まぁ!だから!僕のことは良いからさ、とりあえず綾波は休みなよ」

レイ「……私、碇君の助けになりたい……」

シンジ「え?」

レイ「碇君、苦しそうだもの」スッ

601 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:52:38 p8ksY8DM 555/855

シンジ「あ、」

レイ「ねぇ、碇君」ギュッ

シンジ「……」





レイ「私じゃ、だめ?」

602 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:53:07 p8ksY8DM 556/855

夜 カヲル宅

カヲル「で、もう色々大変で、ここに来てしまった、と」

シンジ「夜遅くに、ごめんね」

カヲル「別に良いよ。僕も起きていたしね」

603 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:54:26 p8ksY8DM 557/855

シンジ「ああ、一応言っていくけど、もう下半身のほうは落ち着いているから」

カヲル「それなんのための前提なんだい?」

シンジ「カヲル君、時々変な雰囲気で近づいてくるときがあるから……」

カヲル「物事は、直球に」

シンジ「……カヲル君ゲイっぽいから」

カヲル「そんなんじゃないよ。僕はただ君に興味があるだけさ」

シンジ「その発言が……って、もういいや。そのことは」

カヲル「ふふ、クラスも違うから、最近会えてなかったけど……君は本当に面白いよ」

604 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:54:50 p8ksY8DM 558/855

シンジ「そうかな」

カヲル「そうだよ。普通の人間は
    『SMハーレム作れって言われたどうしよう』
    なんて悩みは持たないよ」
カヲル「二重の意味でね」

シンジ「二重の?」

カヲル「そうさ。まず、ありえないからそんな悩みは持たない
    次に、SMはさておき、ハーレム作れって言われて
    しかもお膳立てまでされていると来たら、普通の男は二つ返事で
    ハーレム完成さ」

606 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:55:13 p8ksY8DM 559/855

シンジ「……カヲル君もそう思うの?」

カヲル「僕が普通の男だと思う?」

シンジ「全然」

カヲル「クスッ、僕は異常さ。だから、君もなんとなく僕に惹かれるんだろう?」

シンジ「そう、かもしれない。
    でも、なんだかトウジやケンスケに相談できないことも
    カヲル君にならなんだか話せる気がするんだ」

カヲル「やめてくれよ。勘違いしちゃいそうだ」

シンジ「残念だったね。僕はやっぱり女の子の方が好きみたいだ」

607 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:55:36 p8ksY8DM 560/855

カヲル「フフフッ、それを聞いて当然だと思ったってことは、僕はやっぱりゲイじゃないみたいだ」

カヲル「安心してくれて良いよ。僕は君の尻には興味がないと今わかった」

シンジ「途端に下世話なこと言うね」

カヲル「男子の会話が下世話じゃなくてどうするのさ。誰も聞いてないのに」

シンジ「うわぁ、この会話、クラスの女子には聞かせられないよ」

608 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:56:39 p8ksY8DM 561/855

一時間後

カヲル「ほんと、君と話していると退屈しないよ。いつまでも一緒にいたいくらいだ」

シンジ「そう言ってくれると嬉しいけど、
    あんまり言い過ぎるとちょっと困るかな」

カヲル「どうしてだい?」

シンジ「どうしてって、僕たち一部ではホモ疑惑立てられてるんだよ?」

カヲル「ホモ、それは良くないね」

609 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:57:15 p8ksY8DM 562/855

シンジ(この目はくだらないこと考えてる目だな)

カヲル「差別用語で表すのは感心しないね。ゲイ疑惑って訂正して回ろうか」

シンジ「やっぱりくだらないこと考えてたね」

カヲル「はははっ、ところで、夜も遅いけど本当に帰るのかい? 泊まって行ってもいいんだよ?」

シンジ「ああ、大丈夫だよ。ほら、エヴァのパイロットってある程度、ね」

カヲル「……ああ、なるほど。僕はパイロットじゃないけど、その辺の事情はなんとなく察したよ」

シンジ「おかげで夜道が全然怖くなくなっちゃったよ」

610 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:57:32 p8ksY8DM 563/855

カヲル「確かに。ネルフの後ろ盾があったら夜道なんてね」

シンジ「使途の方がよっぽど怖いさ」

カヲル「……ねぇ、碇君」

シンジ「うん?」

カヲル「君がどういう選択をしても、きっと誰かは君を否定するよ」

シンジ「……」

612 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:58:10 p8ksY8DM 564/855

カヲル「でもね、君の思うように生きることを、
    誰かが否定する権利なんてないと思うんだ
    人間は、自由なんだ。
    選択をするのも、命のあり方を決めるのも」

シンジ「……」

カヲル「君がどんな選択をしようと、僕はそれを全力で祝福するよ
    間違っていたとしても、僕はそれを否定はしない
    間違いに気付いて君が後悔しても、それらすべてを受け入れる」

シンジ「……」

613 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/20 23:58:26 p8ksY8DM 565/855

カヲル「君に今委ねられたものは、希望も絶望も内包している
    でも、恐れないで掴み取ってほしい」



カヲル「君だけの、未来を」

627 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:37:18 Y6gizc2w 566/855


朝 ミサト宅


pipipipipipipipi

シンジ(朝、だ)

シンジ「……はぁ」

シンジ(今日は、休みだから……ちょっと、寝よう……)

628 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:37:47 Y6gizc2w 567/855

ミサト宅

ピンポーン

マリ「にゃ? はいはーい」

ガチャ

レイ「ごめんください」

マリ「ファーストちゃん? いらっしゃぁい」

レイ「……おはよう……マリ」

マリ「!?」キョトン

629 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:38:15 Y6gizc2w 568/855

レイ「……名前で呼ぶの、だめ?」

マリ「だ、ダメじゃないよー。ドキッとしちゃったにゃーもー♪
   さっさーあがってあがって」

レイ「良かった」

マリ「誰の入れ知恵ー? もしかしてわんこ君?」

レイ「えぇ、碇君」

630 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:38:37 Y6gizc2w 569/855

マリ「……の割には、碇君って呼ぶんだね」

レイ「……」クスッ

マリ「っ!」

レイ「これでいいの」

マリ「な、なんだよもう……今日のファーストちゃん、なんか変だよ」ドキドキ

マリ(笑うと、可愛いなぁ。いや、笑わなくても可愛いけど)

631 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:39:03 Y6gizc2w 570/855

レイ「マリ」

マリ「なぁに?」

レイ「アスカ、居る?」

マリ(わぁ、姫のことも名前呼びだぁ)「居るよー」トテトテ

632 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:39:42 Y6gizc2w 571/855

アスカ部屋

マリ「ひっめっ!」ガラッ

アスカ「なーによー……」

マリ「ファーストちゃんが、『アスカ、居る?』だって」

アスカ「だからアンタそれ似てないって……ファーストが、私を?」

マリ「ん、そう。いまリビングに居るからー」

アスカ「……?」

633 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2012/12/22 00:40:16 Y6gizc2w 572/855


※セーブポイント    




【PART.5】 へ続く

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