シンジ「つああぁぁぁぁっっ!!」
ガシッ!! ドゴッ!
カヲル「ぐ、くっ・・・」
ドシャァッッッ
シンジ「はぁ、はぁ、はぁ」
カヲル「・・・・・・トドメは刺さないのかい?」
シンジ「何か、おかしいと思った。カヲル君」
カヲル「・・・・・・」
シンジ「僕に殺されようとしてるみたいだ」
カヲル「・・・・・・」
シンジ「カヲル君!!」
カヲル「・・・言った通りさ。未来を与えられる生命体は一つなんだ」
シンジ「だからってカヲル君が死ぬの・・・?」
シンジ「僕は、イヤだ。そんなの」
カヲル「シンジ君・・・」
シンジ「どの命を生かすとか死なせるとか、なんでカヲル君が一人で決めちゃうんだよ!
カヲル君が僕らを生かしてくれようとするのと同じで、僕だってカヲル君が死んじゃうなんてイヤだ!」
カヲル「・・・・・・」
シンジ「父さんから、アダムを取り除いてもらおうよ。きっと・・・リツコさんに頼めばなんとかなる」
カヲル「・・・・・・それが成せなかった時は、君たちリリンは再び滅びの危機に瀕することになる」
シンジ「大丈夫。その時は僕がカヲル君から父さんを守るから」
カヲル「シンジ君・・・?」
シンジ「父さんが老衰で死ぬまで、カヲル君を近づけさせない」
カヲル「・・・・・・」
シンジ「だから一緒に生きよう。カヲル君」
カヲル「・・・・・・分かったよ、シンジ君。今は君に従うことにするよ」
シンジ「ホ、ホントに!?」
カヲル「本当さ」
シンジ「そ、そしたら―――すぐ上に戻らないと!」
カヲル「・・・・・・」
シンジ「敵がエヴァ9体なのに、僕らが戻らないとこっちには綾波の零号機しかエヴァが無いんだ!!」
カヲル「待ってシンジ君。僕らがこのまま上に戻っても、戦況を好転させることはできないよ」
シンジ「そりゃ、数では負けてるけど・・・」
カヲル「そういうことじゃないのさ。
エヴァシリーズは、全機がS2機関と、複製したロンギヌスの槍を装備しているんだ」
シンジ「ロ、ロンギヌスの槍をっ!?」
カヲル「股間に生えているわけではないよ」
シンジ「そ・・・・・・そうだよね」
カヲル「勝利を求めるのなら、まず初号機と弐号機の魂を完全に覚醒させておいたほうがいい」
シンジ「どうやればいいの・・・?」
カヲル「魂に会って、心を解放させるんだ。幸いな事に、これらの魂は美しい女性なのさ」
シンジ「幸い、って」
カヲル「最大限に心を開かせることが、君にならできるだろう? シンジ君」