402号室〜
コンコンッ
シンジ「綾波っ、いる?」
ガチャッ
レイ「碇君・・・・・・どうしたの?」
シンジ「うん、ちょっと用があって。ごめんね、もう夜になるのに」
レイ「構わないわ。明日、お休みだもの」
シンジ「上っていいかな?」
レイ「ええ」
シンジ「あのさ・・・・・・。僕の、身体のことなんだけど・・・」
レイ「槍のことなら、赤木博士から聞いてるわ」
シンジ「え、知ってたの!?」
レイ「・・・」コクリ
シンジ「もしかして、マヤさんとの事も・・・?」
レイ「ええ」
シンジ「そっか。だから、全然驚いてなかったんだ」
レイ「・・・・・・それを言いに来たの?」
シンジ「あっ、うん。それもあるけど、それはただの説明で―――」
レイ「?」
シンジ「綾波のことを抱きたくて。それで来たんだ」
シンジ「ずっと多分、考えないようにしてたけど。一度考えたら、分かったんだ。綾波とすごくしたい」
レイ「そう・・・随分、直接的なのね」
シンジ「・・・・・・ダメ、かな? 綾波」
レイ「ええ、ダメよ。碇司令が、応じるなって言ってたから」
シンジ「父さんが?!」
レイ「ええ。私とセックスしたら、司令の耳にも入って、碇君はネルフにいられなくなる」
シンジ「・・・・・・」
レイ「そうしたら、碇君が司令と近づくことも、もう・・・」
シンジ「大丈夫だよ」
レイ「?」
シンジ「僕からは言わないし、綾波が黙ってれば父さんには分からない」
レイ「・・・」
シンジ「なんだったら、リツコさんもこっちの味方にしちゃえば、絶対だ」
レイ「本当に・・・・・・強引なのね。今日は」
シンジ「もう、開き直ったんだ。偶然でも与えられたものでも、エヴァや槍や、僕に力があるなら・・・。
それを使ってできることはして、自分の望みは、自分で考えて、自分で叶える。支えてくれる人もいる」
レイ「碇君・・・」
シンジ「守りたいものだって自分で守る。だからもう父さんなんて関係ない」
レイ「・・・・・・」
シンジ「綾波が欲しいんだ。どうしても、僕のモノにしたい」
レイ「でも、私は・・・碇司令に従うわ。あの人に助けられて、私があるもの」
シンジ「・・・・・・」
レイ「それ以上近づいたら、今日のことを報告するわ」