醜悪な砂=
398;化身と美しい少女が=
;対峙している光景は&#=
20309;処か異様で在ったz=
90;
里の中心部=
391;ある居住区の一部は=
;殆ど廃墟と化し、周&#=
22258;には既に息絶えたĆ=
63;部の亡骸。
正に阿鼻叫=
914;の地獄絵図、更には=
;闇夜の静寂が不気味&#=
12373;をより多く醸し出{=
75;ていた。
そんな中、=
955;とした表情の少女は=
;意を決して口を開い&#=
12383;。
「確かに父=
096;は暗殺命令を出した=
;。でもそれは夜叉丸&#=
12364;嘘の報告をしたか|=
25;だッ！」
砂の化身を =
399;った我愛羅を正面か=
;ら見据え、テマリは&#=
23578;も話を続ける。
「…=
230;父様や他のみんな&#=
12399;『守鶴』が暴走し{=
83;と思ってる」
テマリは必=
515;に説得を試み、何と=
;か我愛羅を元の姿に&#=
25147;そうとする。
時間を掛け=
428;ば掛けるほどチャク=
;ラを消耗して行き、&#=
26368;終的に死に至る。
そうでなく=
392;も、風影が部隊を引=
;き連れて本格的に殲&#=
28357;を行うかも知れな{=
56;。
「でも我愛 =
645;は……『ध=
2;鶴』を制御できるッ&=
#65281;
それを証明すれば&#=
21629;令は撤回されるん{=
84;ッ！」
《嘘だッ！ ボクは絶対に信じ&#=
12394;いッ！
お前も夜叉丸と同&#=
12376;でボクを騙そうと{=
75;てるに決まってるッ=
！！》
まるで泣き=
483;ぶかのように咆哮し=
;、眼前に両腕を振り&#=
19979;ろして地面を砕い{=
83;。
《今まで信=
376;てた夜叉丸はボクを=
;憎んでた……お࠺=
9;も本当は憎いんだろ&=
#12483;、母様を殺したボ=
463;をッ！！》
振り下ろし=
383;両腕を更に減り込ま=
;せ、我愛羅は反動を&#=
21033;用して砲弾の如くĹ=
61;っ込む。
テマリは姿=
218;を低く構えると、横=
;に飛び退いてそのま&#=
12414;連続の側転で間合{=
56;を取った。
そして最後=
395;大きく跳び上がり、=
;慣性の法則に従って&#=
22320;面を滑るようにし{=
90;停止。
「私は夜叉=
024;とは違うッ！」
そう叫ぶの=
418;束の間、我愛羅は既=
;に空高く跳び上がっ&#=
12390;いた。
「我愛羅と$=
942;ごして来たこの６年=
;間、私は本当に楽し&#=
12363;ったッ！」
桁外れの重%=
327;が発生させる落下速=
;度を利用した容赦の&#=
12394;い一撃が襲う。
テマリは紙=
968;重で回避を行い、少=
;しでも間合いを離そ&#=
12358;と動き回る。
「私の初め=
390;の料理を食べてくれ=
;た時、初めて作った&#=
12492;イグルミを喜んで{=
67;れた時……」
我愛羅は両!=
109;を眼前に突き出すと=
;、無数の細かい砂の&#=
22602;を機関砲さながら{=
95;撃ち出す。
弾数無制限=
398;連続射撃を浴びた家=
;屋は瞬時に崩壊し、&#=
22320;面は砂塵を巻き上{=
70;て削られて行く。<=
span
lang=3DEN-US>
「私は本当=
395;嬉しかっ………ぐӓ=
8;ッ！？」
幼いながら=
418;鍛え上げられた脚力=
;で回避するテマリだ&#=
12387;たが、砂の弾丸がŪ=
75;に直撃してしまう。=
体勢が崩れ=
390;しまったせいで地面=
;を転げ回り、苦痛の&#=
34920;情で激痛が走る部Ñ=
98;を押さえる。
脛の裏側の%=
096;分が抉られたのか、=
;凄まじい量の鮮血が&#=
36856;っていた。
既に動く事=
377;ら満足に出来ないテ=
;マリに、我愛羅はゆ&#=
12387;くりと近付いて行{=
67;。
《…=
230;……》
そして無言=
391;巨木の如き腕を振り=
;上げると、無造作に&#=
34201;ぎ払った。
声にならな=
356;叫びを上げ、テマリ=
;の小柄な身体が宙を&#=
33310;う。
距離にして =
004;１０メートルも吹き=
;飛び、地面に強く叩&#=
12365;付けられた。
その衝撃で=
663;口は更に広がり、先=
;程よりも多く流れ出&#=
12377;鮮血。
「我愛羅……私ӛ=
4;…私を……信じろ」
それでも尚=
289;テマリは我愛羅に説=
;得を試みる。
「風影様ッA=
281;
もうこれ以上は
「チィ！ やはり無駄だった&#=
12363;…仕方ある=
414;い」
一部始終を#=
211;ていた風影は舌打ち=
;し、暗部の一人に命&#=
20196;を下す。
「テマリを=
937;出し、我愛羅を始末=
;―手段は選=
400;んッ！」
「御意ッ！=
301;
暗部は頭を =
145;く垂れると、砂を残=
;して掻き消えた。
風影の血筋=
434;受け継ぎ、子を宿す=
;事の出来る大切な御&#=
36523;。
テマリの生=
629;を救う為ならば、我=
;愛羅の生命などゴミ&#=
23633;同然。
「…=
230;最悪、テマリの記&#=
25014;を改竄せねばなら|=
35;な」
風影はそう=
599;き、『砂瞬身の術』=
;で姿を掻き消した。
再び我愛羅=
364;テマリを薙ぎ払おう=
;とした時、複数の人&#=
24433;が現れた。
砂隠れの里=
391;最強を誇る四代目風=
;影と手練れの暗部衆&#=
12391;ある。
「…=
230;我愛羅よ、テマリ&#=
12363;ら離れろ」
全身に殺気=
434;漲らせ、風影は静か=
;に告げた。
先程まで相=
163;にしていた輩と違う=
;事を悟り、我愛羅は&#=
24910;重に一歩下がる。
決して命令=
434;聞いた訳じゃなく、=
;相手の様子を覗って&#=
27578;せる機会を探って{=
56;るのだ。
風影を中心=
392;して、左右に暗部が=
;３人ずつ―我愛羅は=
776;突に両腕を前へ突き=
;出した。
砂の弾丸を=
231;関砲の如く撃ち出し=
;、標的を粉微塵に撃&#=
12385;砕く為に……
耳まで裂け=
383;大きな口を邪悪に歪=
;ませ、双眸に殺意と&#=
24974;悪を漲らせる。
だがその時=
289;砂の化身を纏った我=
;愛羅の身体に異変が&#=
36215;きた。
右腕の肘か=
425;先が崩れ落ち、次い=
;で左腕の付け根が霧&#=
25955;。
《ッ！？》
瞬時にして=
001;腕を喪失した我愛羅=
;は双眸を大きく見開&#=
12367;。
眼前の風影=
420;暗部衆が何かを仕掛=
;けたのか。
いや、それ=
399;絶対に在り得ない。=
;
砂に鉱物を =
151;ぜ、チャクラで圧縮=
;させた故の絶対的防&#=
24481;力。
幾ら風影と#=
328;えども、そう易々と=
;破壊できる代物では&#=
12394;いのだ。
しかし、そ=
358;思うのも束の間―今度は左$=
275;が単なる砂へ還元。=
;
バランスを=
849;した我愛羅は地面に=
;倒れ、盛大な砂塵を&#=
24059;き上げた。
「…=
230;少々暴れ過ぎたな&#=
12290;チャクラも殆ど残{=
87;ていまい？」
風影は極め=
390;無表情で言い放つと=
;、両手で印を結び始&#=
12417;た。
『風遁 大 =
361;破の術ッ！』
口から放つ=
520;息にチャクラを混ぜ=
;、突風を精製する風&#=
36929;忍術。
側に倒れて=
356;るテマリを避け、凄=
;まじい突風が我愛羅&#=
12395;激突。
既にチャク=
521;が枯渇し、制御下か=
;ら解放された砂が一&#=
27671;に吹き飛ぶ。
更なる砂塵=
434;巻き上げた後、姿を=
;現したのは生身の我&#=
24859;羅で在った。
「砂の加護=
434;失った今、貴様の生=
;命は風前の灯火に過&#=
12366;ん」
風影が右手=
434;上げると、それを合=
;図に暗部衆がクナイ&#=
12434;構える。
もしもの場=
512;を考えて、遠距離か=
;らの投擲で始末する&#=
12388;もりのようだ。
そのような=
107;をしなくとも、既に=
;動く事すら叶わない&#=
25105;愛羅。
しかし、双 =
520;には未だに憎悪と殺=
;意が彩られている。
「…=
230;……殺れッ！！」
勢い良く右=
163;が前に突き出され、=
;暗部衆は一斉にクナ&#=
12452;を投擲する。
狙いは全て=
154;体の急所であり、我=
;愛羅に対する殺意は&#=
26126;確なモノ。
甲高い飛来&=
899;を響かせ、闇夜を引=
;き裂いて直進する無&#=
25968;のクナイ。
既に自身を#=
703;る砂は意味を成さず=
;、クナイを防ぐ術な&#=
12393;全くの皆無。
さすがの我=
859;羅も死の恐怖に駆ら=
;れ、双眸を見開いて&#=
34920;情を引き攣らせるz=
90;
しかし、ク=
490;イが直撃する刹那=
―小柄な人=
433;が我愛羅との間に入=
;り込んだ。
放たれた無=
968;のクナイは皮膚を裂=
;き、奥へ進もうと肉&#=
12434;切り裂く。
凄まじい衝=
731;と激痛が全身を駆け=
;抜け、真紅に染め上&#=
12370;られる薄桃色の着Ĥ=
89;。
「…=
230;…怪我は……ない…か？」
我愛羅の視 =
028;に映っているのは、=
;己の血に塗れたテマ&#=
12522;の姿。
全身で荒い=
628;吸を繰り返し、額に=
;薄っすらと浮かぶ汗&#=
12290;
それもその =
560;、テマリの背中には=
;幾本ものクナイが刺&#=
12373;っていた。
我愛羅に直=
731;する寸前、己の身体=
;を盾の代わりにして&#=
38450;いだのだ。
余りにも突 =
982;な出来事に声を発す=
;る事が出来ない我愛&#=
32645;。
クナイを放=
387;た暗部衆も同様に声=
;を失っている。
「…=
230;我愛羅、お願いだ&#=
12363;ら私の話を聞いて{=
67;れ」
呆然として=
356;る我愛羅の頬に、テ=
;マリは震える手を伸&#=
12400;す。
「一連の出=
469;事は全部…夜叉丸が=
181;組んだ事だったんだ=
;」
搗き立ての'=
173;を思わせる柔らかな=
;頬を両手で挟む。
穏やかな声!=
394;で話し掛け、テマリ=
;は我愛羅の警戒心を&#=
28342;かして行く。
「痛かった=
429;…辛かった=
429;……でә=
8;、もう大丈夫だから<=
/span>…」
「お姉ちゃ=
435;だけは我愛羅の味方=
;…だか……ら…&#=
12301;
だが言葉を =
033;いでいる最中、テマ=
;リの腕から力が失わ&#=
12428;て行った。
砂の弾丸で!=
050;を貫かれ、腕力に物=
;を言わせた一撃をマ&#=
12488;モに喰らい。
更には暗部"=
886;の放ったクナイを全=
;て受け止めたのだ。
全身打撲の=
978;に出血が酷く、顔色=
;は既に真っ青になっ&#=
12390;いる。
「お&#=
8230;…お姉…ちゃ……
今にも死に=
381;うな表情のテマリを=
;垣間見、我愛羅は小&#=
12373;く呟いた。
幼き心に巣'=
135;った憎悪と殺意は完=
;全に消え失せ、代わ&#=
12426;に喪失感が埋め尽{=
67;している。
自分を最後=
414;で信じてくれた姉を=
;罵倒し、誤解と言え&#=
12393;重傷を負わしてし|=
14;ったのだ。
取り返しの=
184;かない己の行動を省=
;みると、無意識の内&#=
12395;身体が震え始めたz=
90;
姉の生命を=
937;う為には里の力を借=
;りなければならない&#=
12290;
そう考えた=
105;愛羅は、意を決して=
;言葉を紡いだ。
（里の為の$=
947;具として生きる……そӓ=
8;言って取り引きした&=
#12435;だったな）
忌々しくも=
040;かしい記憶を思い出=
;し、我愛羅は自嘲の&#=
31505;みを溢した。
（だが今の =
366;態はどうだ？
オレは無様に敗北&#=
12375;、道具としての価Í=
16;を失った）
砂隠れの里=
364;我愛羅に求めるべき=
;事は一つ―如何なる =
456;手にも勝利する事。=
;
だが歴代の'=
080;影に封印された生霊=
;・守鶴を用いても最&#=
32066;的に敗れてしまっ{=
83;。
このまま砂&=
560;れの里に戻っても処=
;分は確実、木ノ葉の&#=
36899;中に捕まっても殺{=
73;れる。
（…=
230;クックク…&=
#8230;どちらにしろ後は&#=
27515;を待つだけか）
微かに開い=
390;いた双眸を静かに閉=
;じ、大きく息を吐き&#=
20986;した。
（姉さんは=
289;姉さんだけは……無ߚ=
7;な姿で里に戻って欲&=
#12375;い）
忌み嫌われ=
390;いる自分と違って、=
;テマリは里にとって&#=
37325;要な存在。
砂隠れの里=
395;戻っても処分される=
;事はまずないだろう&#=
12290;
（だがその=
069;に……もӓ=
8;一度だけ姉さんに会&=
#12356;たい）
無理だとは=
605;っていても、我愛羅=
;はそう願わずに居ら&#=
12428;なかった。
再び自嘲の =
505;みを浮かべた瞬間、=
;覚えのある気配が徐&#=
12293;に近付くのを感じ|=
27;。
（…=
230;まさかッ！？）
「我愛羅ッA=
281;
大丈夫か、怪我は&#=
12394;いかッ！？」
降り立った=
154;影の正体は、我愛羅=
;が最も会いたいと思&#=
12387;ていた人物。
艶やかだっ=
383;髪は埃と泥に塗れ、=
;全身の至る箇所に怪&#=
25105;を負っている。
正に満身創 =
157;の状態であり、時折=
;り苦痛の表情も垣間&#=
35211;えた。
「良かった=
289;無事かッ！」
「ね、姉さ=
435;……」
「もう喋る=
394;。今、応急処置を=
……」
両膝を突い=
390;地面に座り、忍具ポ=
;ーチから医療パック&#=
12434;取り出す。
そして特に%=
239;い部分―『螺旋丸=
303;を受けた胸部の服を=
;クナイで裂いた。
深々と刻ま=
428;た裂傷に止血の軟膏=
;を塗り、ガーゼを当&#=
12390;て包帯を巻いて行{=
67;。
時間にして=
968;分程度だが、巻かれ=
;たばかりの包帯は既&#=
12395;真っ赤に染まって{=
56;た。
「…=
230;我愛羅、立てるか&#=
65311;」
テマリの問=
356;に我愛羅は言葉を発=
;さず、首を横に振っ&#=
12390;答える。
「そうか……だӖ=
7;たら、お姉ちゃんが&=
#32972;負ってやる」
そう言って=
105;愛羅の上体を起こし=
;、腕を自分の肩に回&#=
12381;うとした時。
まるで筋肉=
364;引き裂かれたかのよ=
;うな激痛が全身を駆&#=
12369;抜けた。
「ぐッ…うッ……
かなり衰弱=
375;ている我愛羅を肩に=
;抱き、テマリは静か&#=
12395;立ち上がる。
木ノ葉の増=
588;が姿を現さない内に=
;少しでもこの場を離&#=
12428;る必要が在った。
だがそんな=
178;、二人の背後に大柄=
;な人影が……
「…=
230;待ちな、テメェー&#=
12425;。そう易々と逃げ|=
25;れるとでも思ってん=
のか？」
テマリ達の =
972;後に姿を現したのは=
;、首斬り包丁を構え&#=
12383;桃地再不斬。
顔面を覆っ=
390;いる包帯の合間から=
;見える双眸には殺意&#=
12364;込められていた。
「そのガキ=
399;厄介な代物を持って=
;るからな。殺せる時&#=
12395;殺すに限る」
重量武器に=
998;類される首斬り包丁=
;を両手で振り上げ、&#=
27491;確に狙いを定めたz=
90;
絶体絶命の =
366;況に陥ったテマリは=
;双眸を見開き、我愛&#=
32645;の身体を抱き締め|=
27;。
「…=
230;安心しろ。二人仲&#=
33391;く……纏ә=
7;てあの世に送ってや&=
#12427;ぜッ！！」
再不斬の咆=
742;と共に首斬り包丁が=
;振り下ろされ、両手&#=
12395;伝わる肉を裂く感š=
02;。
そして、静=
363;な森の中に大量の血=
;飛沫が舞い上がった&#=
12290;
チャクラ=
434;使い果たし、意識を=
;失ったナルトの元に&#=
39366;け寄る２つの人影z=
90;
視界に入っ=
383;予想以上の惨状に驚=
;きながらも、治療を&#=
26045;す為に医療パック|=
34;取り出す。
「サクラ、=
450;ンタは右腕の治療を=
;お願い」
「分かったA=
281;
まず汚れを拭って&#=
27490;血……ッᦀ=
1;？」
いのの言葉=
395;頷き、ガーゼで迅速=
;かつ丁寧に真っ赤な&#=
39854;血を拭って行く。
瞬く間にガ=
540;ゼは真っ赤に染まり=
;、サクラは早くも二&#=
26522;目を取り出した。
（皮膚がズ=
479;ズタに裂けてる……爪ӗ=
4;んかも全部……）
整えられた =
473;を寄せ、痛々しい表=
;情で治療を施して行&#=
12367;サクラ。
かつてナル=
488;と一緒に遭難し、隠=
;していた怪我を治療&#=
12375;た時を思い出したz=
90;
他者の為に$=
855;う事なく自分の身を=
;犠牲にする事が出来&#=
12427;限りなき覚悟。
そんな覚悟=
434;持っているのが自分=
;と同じたった１２歳&#=
12398;少年なのだ。
（…=
230;今回も私…&=
#8230;何の役にも立てな&#=
12363;った）
常に面倒臭=
364;り屋のレッテルが貼=
;られていた『奈良シ&#=
12459;マル』は自ら囮役|=
34;買って出た。
幼馴染であ=
426;、良き好敵手でも在=
;った『山中いの』は&#=
30722;の忍と文字通りにē=
15;闘を演じた。
スリーマン=
475;ルを組んでから幾度=
;となく救われた『う&#=
12378;まきナルト』は戦{=
56;で傷付き瀕死の重傷=
。
サクラはキ=
517;ッと口を紡ぎ、無力=
;な自分に対して泣き&#=
12381;うになるのを堪え{=
83;。
「脈拍・呼=
560;共に正常。傷口も殆=
;ど塞いだし……サӞ=
3;ラ、そっちはどう？&=
#12301;
「え？ あ、うん！ 大丈夫、こっちも&#=
12385;ょうど終わったわ{=
01;
先程までの =
771;えを微塵とも思わせ=
;ない口振りでサクラ&#=
12399;応える。
何とか応急=
966;置を済ませ、一息吐=
;いた所でナルトの双&#=
30520;が微かに反応を示{=
77;。
「ナルトッA=
281;
気が付いたのッ！&#=
65311;」
【あ&#=
8230;ああ。いの、俺は&#=
12393;のくらい意識を失{=
87;て……】
無謀にも起=
365;上がろうとするが、=
;全身に激痛が駆け抜&#=
12369;顔を顰める。
「ナルト、$=
215;きちゃダメ！
傷口が開いちゃう&#=
12431;！」
【傷口が……開Ӕ=
7;？】
サクラにそ=
358;言われ、ナルトは包=
;帯に覆われた右腕に&#=
35222;線を向けた。
指先一本で=
418;微かに動かそうとす=
;ると肉が引き裂かれ&#=
12427;ような激痛が走るz=
90;
（治癒……されてないのか？&#=
65289;
体内に封印=
373;れた『金毛白面九尾=
;の妖狐』のチャクラ&#=
12395;よってナルトは脅æ=
41;の治癒能力を秘めて=
いる。
先程の戦い=
391;『守鶴』の尾で薙ぎ=
;払われた時、瀕死の&#=
37325;傷を負ったが瞬時{=
95;して治癒されていた=
。
だが今回は=
061;尾のチャクラを大量=
;に引き出した為、ナ&#=
12523;トの経絡系は既にî=
49;壊寸前。
よって九尾=
398;チャクラ特有の自然=
;治癒力の向上が見ら&#=
12428;ないのだ。
【いの、サ=
463;ラちゃんッ！
アイツは…&=
#8230;我愛羅はどうした&#=
12483;！？】
「ちょ、ち=
423;っとナルト？
動いたら傷口が
比較的に怪=
105;の程度が低い左手で=
;身体を支え、ナルト&#=
12399;必死に起き上がろ{=
58;とする。
サクラは両 =
937;を押さえて制止しよ=
;うとするが、一向に&#=
22823;人しくなる気配がŠ=
11;えない。
「好い加減=
395;……大ߟ=
4;しくするッ！」
【―ッ！？】
いつまでも'=
442;々しいナルトに業を=
;煮やし、いのは包帯&#=
12395;覆われた右腕を軽{=
67;握り締める。
途端に痛覚=
364;刺激を受ける事とな=
;り、ナルトは言葉を&#=
35440;まらせて身体を硬İ=
52;させる。
「どう、落=
385;着いた？」
【ああ……泣きそうだけどな&#=
12305;
「ほら、肩=
434;貸すから静かに立つ=
;」
ナルトは二=
154;に支えられ、何とか=
;立ち上がった刹那
獅子のよう=
394;タテガミを携え、歌=
;舞伎役者を思わせる&#=
27966;手な化粧を施したŧ=
80;。
額当てには=
302;油』の一文字が刻ま=
;れ、背中には子供の&#=
32972;丈程もある巻物。
そう&#=
8213;木ノ葉隠れの里で&#=
12302;伝説の三忍』の一É=
54;に数えられた自来也=
である。
「随分と派=
163;にやったようだのう=
;。周辺の地形がすっ&#=
12363;り変わっとるぞ」
【エロ仙人=
483;！？
何でこんな場所に………】
「好い加減=
395;その呼び方は止めん=
;か。自来也様と呼べ&#=
12289;自来也様と」
ウンザリと=
375;た表情で言う自来也=
;を他所に、いのとサ&#=
12463;ラの両名が同時にÖ=
52;眸を見開いた。
それもその =
560;、木ノ葉の忍ならば=
;『伝説の三忍』の名&#=
12434;知らぬ者は居ない{=
63;らだ。
特に自来也=
398;名は、かの四代目火=
;影の師で在った為に&#=
26481;西南北に渡って知|=
25;れている。
「自来也……様Ӗ=
7;て、あの伝説の三忍&=
#12398;ッ！？」
「ウソ！ 本物ッ！？」
前者がサク=
521;で、後者がいの。=
【もう一度 =
862;く。何でこんな場所=
;にエロ仙人が居るん&#=
12384;？】
「おお、そ=
358;だった。大切な事を=
;忘れとったのう。実&#=
12399;な……」
自来也は今=
238;の騒動である『木ノ=
;葉崩し』終結の顛末&#=
12434;ナルト達に聞かせ{=
83;。
首謀者であ=
427;大蛇丸が瀕死の重傷=
;を負い、音・砂の忍&#=
36948;が一斉に撤退したÉ=
07;を。
【…=
230;そうか。もう戦い&#=
12399;終わったのか】
「ああ、既=
395;戦後の復旧作業や負=
;傷者の回収に乗り出&#=
12375;とる」
自来也がこ=
398;場に姿を現したのは=
;、どちらかと言えば&#=
24460;者の理由から。
サクラ達に=
219;務を言い渡したカカ=
;シから事情を訊き、&#=
12371;うして迎えに来た{=
98;だろう。
「さてと、=
808;ずは里に戻るとする=
;かのう。お前達の手&#=
24403;てもせんと………ッᦀ=
1;？」
言葉を紡い=
391;いる最中、自来也の=
;意識に一つの殺気が&#=
20837;り込む。
【どうした=
289;エロ仙人？】
「済まんが=
569;し待っててくれ。ち=
;ょっと野暮用を思い&#=
20986;した」
自来也はそ=
358;言い残すと、白煙と=
;共に姿を掻き消した&#=
12290;
再不斬が横=
968;文字に薙ぎ払った巨=
;大な刀―『首斬り=
253;丁』は確かに獲物を=
;捕えた。
鋭い刀身が =
554;物の感触を探り当て=
;、生温かい人肉を抉&#=
12387;て筋組織を完全にÑ=
99;断。
振り抜いた=
992;身は鮮血に塗れ、地=
;面には血飛沫が飛び&#=
25955;って異様な紋様がÿ=
51;かれる。
だが、再不=
028;の視界に映っている=
;のは『砂瀑の我愛羅&#=
12303;ではなかった。
上半身は殆=
393;素肌を晒しており、=
;背中には無数の裂傷&#=
12539;擦過傷・火傷が目ĺ=
35;つ。
その中でも=
032;しく生々しい刀傷は=
;再不斬の『首斬り包&#=
19969;』が刻んだ代物。
「テメェ……何್=
3;だッ！？」
「我愛羅の……兄ฒ=
0;じゃん！」
再不斬の放=
387;た斬撃を背中で防い=
;だのは、シノと死闘&#=
12434;繰り広げていた筈{=
98;カンクロウ。
零距離で起 =
190;札の爆風を喰らった=
;せいか、上半身の衣&#=
26381;も黒頭巾も既に存ß=
12;していなかった。<=
span
lang=3DEN-US>
身体の前面=
395;は背中と同様の裂傷=
;・擦過傷・火傷が引&#=
12365;締められた肉体をñ=
95;範囲に渡って侵食。=
左腕はシノ=
395;圧し折られ、本来な=
;らば在り得ない方向&#=
12395;曲がっている。
既に半死半 =
983;の重傷で、我愛羅や=
;テマリよりも怪我の&#=
31243;度が桁違いに酷い{=
98;は確実で在った。<=
span
lang=3DEN-US>
「よう。我=
859;羅、テマリ……何ӗ=
2;か間に合ったぜ」
「悪ィけど#=
441;は後にしろ。テマリ=
;は我愛羅を早く里に&#=
36899;れて行け」
カンクロウ=
399;そう言うと、我愛羅=
;達に背中を向けて再&#=
19981;斬と対峙。
半死半生の%=
325;傷者と思えない程の=
;眼光を備えた双眸で&#=
30568;む。
だがその時=
289;我愛羅から意外な言=
;葉が漏れた。
「カン…クロウ……何をしに…&=
#8230;来た」
テマリに身=
307;が抱き起こされなが=
;らも、我愛羅は鋭い&#=
35222;線を向ける。
数年前の忌=
293;しい出来事が発端と=
;なった人間不信に満&#=
12385;た視線を。
「…=
230;…お前達を護る為だ&#=
12301;
「馬鹿を言=
360;……俺ӗ=
8;前から逃げ出した
我愛羅が言=
387;ているのは、数年前=
;に起きた懐かしくも&#=
24524;々しい出来事。
叔父である=
812;叉丸の策略によって=
;人間不信に陥り、大&#=
37327;虐殺を行った。
最終的にテ=
510;リの説得で事態は収=
;拾したが……。
「ああ、確=
363;にオレは逃げ出した=
;。あん時の事は片時&#=
12418;忘れた事はねェ」
僅かに振り$=
820;り、カンクロウは視=
;線を我愛羅に向けた&#=
12290;
「テマリの=
096;にお前を信じられな=
;かった俺、非力な為&#=
12395;お前を止められな{=
63;った俺……」
カンクロウ=
399;右拳をギュッと握り=
;締め、全身を微かに&#=
38663;わせる。
「でも今は$=
949;うッ！
あの時の事を戒め&#=
12427;為に身体を鍛え……俺ӗ=
9;強くなった！！」
先程のナル=
488;と我愛羅と同様、残=
;り僅かな生命力をチ&#=
12515;クラに還元してい|=
27;のだろう。
カンクロウ=
399;そう静かに呟き、地=
;面を蹴り上げて決死&#=
12398;覚悟で再不斬に挑|=
16;。
「チィ！ そんなに死にてェ&#=
12394;ら……テӣ=
3;ェから先に殺してや&=
#12427;よッ！！」
再不斬は凄=
414;じい怒声を放ち、『=
;首斬り包丁』の柄を&#=
12434;両手で握り締めたz=
90;
狙いは左腕=
364;損傷して死角となっ=
;ている再不斬から向&#=
12363;って右側面。
一直線に突=
387;込むカンクロウに対=
;し、再不斬は袈裟掛&#=
12369;に斬撃を繰り出すz=
90;
「ぐッ…あああッ！！」
衝撃と激痛=
391;カンクロウは上半身=
;を仰け反らせ、ゆっ&#=
12367;りと後方に倒れ込|=
16;。
だが寸前で$=
367;み止まり、傷口から=
;鮮血を流しながらも&#=
19978;半身を再び起こし{=
83;。
全身で荒い=
628;吸を何度も繰り返し=
;、双眸は猛獣の如く&#=
30495;っ赤に血走ってい|=
27;。
（…=
230;なんて眼をしてや&#=
12364;る。これが死に掛{=
69;の人間の眼か……ッᦀ=
1;？）
再不斬の頬=
434;一筋の汗が流れ落ち=
;、柄を握り締めてる&#=
20001;手に自然と力が篭|=
27;。
全力で繰り=
986;した斬撃を２度も身=
;体に刻み込み、確実&#=
12395;致命傷を負わせたĻ=
60;。
そうでなく=
392;も、この場に姿を現=
;した時は既に半死半&#=
29983;だったのだ。
「どう……したよ？ 先ӗ=
5;殺すんじゃ……ねӝ=
5;のか？」
だが、カン=
463;ロウは尚もこの状況=
;で不敵な笑みを浮か&#=
12409;た。
「不死身か……テӣ=
3;ェ！」
再不斬は口=
803;を覆っている包帯を=
;剥ぎ取り、凄まじい&#=
24594;声を放つ。
かつて霧隠=
428;の里で『忍刀七人衆=
;』の一翼を担った自&#=
20998;が何故こうも手間Ö=
62;るのか。
並外れたカ=
531;クロウの耐久力も原=
;因の一つだが、再不&#=
26028;本人にも致命的なÖ=
07;因があった。
生霊・守鶴=
398;動きを封じ込める際=
;に放った大規模的な&#=
27700;遁忍術を行使したĠ=
58;である。
地下水脈を=
033;用して繰り出した『=
;水遁・大瀑布の術』&#=
12391;扱った水量はおよ{=
81;十数トン。
再不斬が消 =
791;したチャクラも相応=
;な量であり、身体能&#=
21147;が著しく減退して{=
56;るのは明確。
愛刀である=
302;首斬り包丁』を片手=
;ではなく、両手で持&#=
12387;ている事がその証ý=
12;だ。
（好い加減=
395;終わらせてやるッ！=
;
心臓を打っ潰せば&#=
25105;慢もクソもねェだ|=
29;うッ！！）
再び両手で=
564;を握り締め、刀身の=
;切っ先をカンクロウ&#=
12398;胸元に定めた。
地面を強く$=
468;り上げると、勢いに=
;任せて全身を使って&#=
31361;貫を仕掛ける。
「これで最=
460;だ……クӟ=
7;ガキッ！！」
刀身の切っ=
808;がカンクロウの胸元=
;に吸い寄せられるよ&#=
12358;に接近して行く。
その場に居=
427;誰もがカンクロウの=
;死を予想した時、予&#=
24819;外の出来事が起き{=
83;。
「甘ェんだ=
424;ッ！！」
比較的に幅=
398;広い刀身の横っ面に=
;剛拳を叩き込み、軌&#=
36947;を逸らして刺突をó=
82;いたのだ。
そして再不=
028;が驚愕の表情を浮か=
;べた刹那、カンクロ&#=
12454;は渾身の頭突きをÖ=
81;き込む。
「何故だ……何ਠ=
5;そうまでして戦える&=
#12483;！？」
我愛羅は傷=
475;が開く事も構わず、=
;声を張り上げて叫ん&#=
12384;。
幼少の頃、!=
258;分に恐怖を感じて眼=
;前から逃げ出した兄&#=
12391;あるカンクロウ。
その事実が=
354;る為、我愛羅は実の=
;兄に対して信じる事&#=
12434;頑なに拒む。
「臆病者の=
362;前が……何ӗ=
1;そこまでッ！？」
身体を幾度=
028;られても決して倒れ=
;る事なく、怯む様子&#=
12377;ら微塵も見せず。
「我愛羅……今ӗ=
8;内に退くわよ」
テマリは我=
859;羅の身体を抱き寄せ=
;、腕を自分の首に巻&#=
12365;つける。
満身創痍の=
459;ンクロウをこの場に=
;残し、我愛羅と共に&#=
25764;退するつもりなの{=
84;。
別に薄情で=
418;何でもなく、カンク=
;ロウの気持ちを酌ん&#=
12391;の事。
己の生命と=
341;き換えにしても我愛=
;羅を救うと言う決死&#=
12398;覚悟を。
テマリは奥=
503;を噛み締め、カンク=
;ロウを一瞥してから&#=
12381;の場を後にした。
「…=
230;やっと行きやがっ&#=
12383;か。オレの役目もô=
60;少しで終わりじゃん=
」
カンクロウ=
398;目的は、我愛羅とテ=
;マリを僅かでも遠く&#=
12408;逃がす事。
その為に自=
998;の生命を犠牲にして=
;時間稼ぎをしていた&#=
12290;
全ては自分=
364;望んだ事だ。
幼き日の忌=
414;わしき事件の償いと=
;でも言うべきだろう&#=
12363;。
「まあ、最=
399;の最後で兄貴らしい=
;所を見せる事が出来&#=
12383;から悔いはねェやz=
90;
さてと……オӠ=
3;サン、もう少しだけ&=
#12458;レと付き合って貰=
358;ぜ」
死の淵に立=
387;ている者とは到底思=
;えない程の笑みを浮&#=
12363;べるカンクロウ。
彼の闘志は=
410;だ費える事を知らず=
;、逆に高まるばかり&#=
12391;在った。