MIME-Version: 1.0 Content-Location: file:///C:/85899AF2/62.htm Content-Transfer-Encoding: quoted-printable Content-Type: text/html; charset="us-ascii" シカマルの前に現 = 428;た大きな体躯を誇る= ;二頭の狼

シカマル = 398;前に現れた大きな体= ;躯を誇る二頭の狼。

新雪のよう = 394;体毛を持つ狼の名を= ;『シロガネ』と言っ&#= 12383;。

穏やかな口#= 519;に優しい物腰、加え= ;て礼節を弁えている&#= 32051;士。

だが、少し = 391;も気分を害すると一= ;変して冷酷となる。

普段はどう = 391;もないのだがキレると= 598;い典型的な性格。=

もう一方、(= 658;曜の体毛を彩る狼の= ;名を『クロガネ』

性格は凶暴 = 395;して残忍、敵対する= ;者を容赦なく自慢の&#= 29273;と爪で引き裂く。

兄以外の他= 154;を決して認める事は= ;ない。

口よりも先 = 395;手が出ると言ったこ= ;れまた典型的な性格&#= 12391;あった。

因みに二頭 = 399;兄弟であり、『シロ= ;ガネ』が兄で『クロ&#= 12460;ネ』が弟。

で、おたくらはオ&#= 12524;の何を聞きたい訳ʍ= 11;」

呼び止めら = 428;たシカマルは逃げる= ;のを諦め、地面へと&#= 33136;を降ろす。

そして、忍= 855;ポーチから医療セッ= ;トを取り出した。

《此処に来 = 383;理由をこのよう = 394;深い森には滅多に人= ;間は足を踏み込まな&#= 12356;》

シロガネが= 302;い声で問い掛けた。= ;

「別に深い= 702;由はねェな考え事を = 375;てたら此処まで来て= ;たって所だ」

傷口を消毒 = 375;て包帯を巻いて行く= ;。

野生の獣が= 345;つ爪や牙には雑菌が= ;多く含まれている。

ちゃんと消= 602;しないと後が大変。= ;

《本当だろ = 358;な?もし、嘘 = 394;らばその頭を= 107;み砕いてやるッ!!= ;》

凄まじい程 = 395;短気なクロガネ。=

牙を剥いて= 170;にも襲い掛からんと= ;していた。

《止めてお = 369;、クロガネ私はまだ= 563;ねたい事がある》=

《だが、兄 = 773;
《私の言葉 = 364;聞こえぬのか?》=

シロガネの= 643;が鋭く細まった。=

《うッ済まない、兄者

凶暴で残忍 = 394;クロガネもさすがに= ;兄には敵わない。

普段は礼節 = 434;重んじているが、怒= ;り狂った兄の凄まじ&#= 12373;を知っているから{= 84;。

《そなたの#= 328;った考え事とやらに= ;少し興味がある》

「ハァ?」

《何、深い= 847;味はない森の中に = 356;ると娯楽が皆無故、= ;色々と首を突っ込み&#= 12383;くてな》

「別に良い = 369;どよそうなる = 392;話が長くなるけど良= ;いか?」

《ああ、構 = 431;ん》

「新しい術 = 398;構想を練ってたんだ= ;がと、そう = 394;った経緯も説明した= ;方が良いなオレの里 = 395;は中忍選抜試験って= ;のが……

こうしてシ = 459;マルは説明を始めた= ;。

まずは自己 = 057;介から、そして木ノ= ;葉の里の事や行事と&#= 12375;て催される中忍選ü= 44;試験の事。

新しい術を = 722;得して強くなりたい= ;その為に = 771;え事をしていて気付= ;いたら森に踏み込ん&#= 12391;いた事。

途中でナル = 488;やいの達の話題も組= ;み込んで話して行く&#= 12290;

その際、ク = 525;ガネは退屈そうに身= ;体を伏せて寝ていた&#= 12290;

しかし、シ = 525;ガネの方は珍しい事= ;ばかりなのか好奇心&#= 12434;向き出している。

興奮気味に= 456;槌を打ち、話の先を= ;急かす。

《ほう!い = 398;とか言う娘はそんな= ;に強いのか!?》

「ああ、あ = 426;ゃ強いなんてもんじ= ;ゃねェ殆どの物 = 399;素手で砕けるからな= ;」

《どのよう = 394;娘か1度は見てみた= ;いモノだ!!》

高らかに笑 = 358;シロガネ。

シカマルも%= 347;られて笑い出す。=

《所でシカマル殿が強く&#= 12394;りたいと願うのはË= 09;の為か聞いておらぬ= 》

この時点で= 628;称が『シカマル殿』= ;となっていた。

呼び捨てに = 375;ない所が本当に礼儀= ;正しい。

だが、クロ = 460;ネには分かっていた= ;。

兄が敬称を= 184;ける時はその者をか= ;なり気に入っている&#= 20107;を。

「オレのダ = 481;に『うずまきナルト= ;』って奴がいてよ
簡単に言 = 360;ばソイツの為だ」=

《守る為に= 375;くなりたいのか?= その者は= 369;者なのか?》

「い~やその逆、= 961;茶苦茶強ェ木ノ葉の%= 324;、各国にある隠れ里= ;の忍の中で一番
《うむ?な = 425;ば何故に守る必要が= ;あるシカマル= 583;よりも強いのだろう= ;?》

自分よりも= 375;い存在を守る為に強= ;くなりたい。

シロガネは#= 328;っている意味が分か= ;らなくなった。

「幾ら身体= 340;に強くてもソイツは = 458;レと同じ12歳のガ= ;キだからよ」

《なるほど人生経験 = 364;短い分、精神的に脆= ;いと言う事か》

何とも知的 = 394;言い方をするシロガ= ;ネ。

「しかも物心が付 = 367;前からよ、里の奴か= ;ら迫害を受けてる
その気に = 394;れば滅ぼす事なんて= ;簡単なのに
《何故だ?= 516;族ではないのか?》= ;

「12年前一匹の妖'= 764;が里を襲ってな」=

《妖魔だと?》

「『金毛白&= 754;九尾の妖狐』四代目火= 433;は倒す事が不可能だ= ;と知り、ナルトの体&#= 20869;に封印した」

《それで眼 = 398;仇として迫害を
重い雰囲気 = 364;辺りを覆い包む。=

この話は初 = 417;て聴く者も改めて認= ;識する者にもかなり&#= 36763;い。

「だからオ = 524;はナルトの$= 000;担が少しでも軽くな= ;る為に強くなりたいせめて背= 013;が守れるぐらいにな= ;」

それはシカ = 510;ルが心の底から思っ= ;ていた事であった。

ナルトと同 = 376;ぐらいの強さを持っ= ;ていたらその願いも&#= 21494;っただろう。

だが、今の!= 258;分は余りにも非力。= ;

結構な量を= 899;ったせいか、軽い疲= ;労感が身体を覆う。

《私は今猛烈に感= 205;しているッ!!》=

シロガネが= 825;に向かって咆哮した= ;。

鋭い瞳から = 399;感動の涙らしき物が= ;滝のように流れてい&#= 12427;。

「お、おいどうした = 435;だよ?」

突然の事に'= 514;くシカマル。

《友の為に= 375;くなりたいと思うそ= ;の心意気正に真の= 451;情ッ!!》

しかし、シ = 525;ガネはそんなシカマ= ;ルの言葉も聞こえな&#= 12356;のか更に続ける。

とてつもな = 367;熱い。

感覚的には = 510;イト・ガイと同等。= ;

《兄者は『= 161;義』や『人情』と言= ;った物に弱い》

「そ、そう = 394;のか
クロガネが= 316;息を吐きながら言い= ;放ち、シカマルは何&#= 12392;か納得。

《シカマル= 583;ッ!!強くなりたい= ;と申したな我らの力 = 289;喜んで貸そうッ!!= ;》

何を結論付 = 369;たのか、突然シロガ= ;ネが力を貸すと言い&#= 20986;した。

その言葉に = 471;カマルは疑問符を浮= ;かべ、弟であるクロ&#= 12460;ネが焦り出す。

《兄者ッ!A= 281;突然何を!?》

《お前もシ = 459;マル殿の話を聞いて= ;いただろう?私はこ&#= 12398;御仁を気に入っただから力 = 434;貸す、それだけだ》= ;

クロガネは= 804;と違って物分りが良= ;くない。

と言うより = 418;そう簡単に「はい、= ;そうですね」と納得&#= 12391;きるタイプではな{= 56;のだ。

《幾ら兄者 = 398;決定でもそれだけは= ;納得できんッ!!》

雄叫びを上 = 370;、シカマルを睨み付= ;ける。

《ならばど = 358;すれば納得するんだ= ;?》

《オレは弱 = 356;奴に従うのは勘弁な= ;らねェ!!》

《だったら = 471;カマル殿と手合わせ= ;してみたらどうだ?&#= 12299;

そう言って = 289;シロガネがシカマル= ;の方へ視線を向ける&#= 12290;

因みにこの= 178;点でシカマルは話に= ;着いていっていない&#= 12290;

普段なら頭!= 075;をフル回転させれば= ;分かる。

しかし、非= 120;に濃い性格を持つ二= ;対の狼を前にしてや&#= 12420;パワーダウン。

…= 230;…で、何でこんな状&#= 27841;に陥ってんだ?」

シカマルの= 491;面には殺気だったク= ;ロガネの姿があった&#= 12290;

まるで今か = 425;勝負をするようであ= ;る。

「おい一体何がどうなっ&#= 12390;る?」

二頭が話し = 390;いた事について行け= ;なかったのだろう。

思わずシカ = 510;ルが問い質す。

《何、弟が= 105;侭を言ってなシカマル= 583;に使役されるのは気= ;にいらないらしい》

「いや何かオレの知らな&#= 12356;所で話が進んでる|= 35;だが?」

《ふむ、簡= 500;に述べるとこうなる= ;》

そう言って = 289;シロガネは指先から= ;鋭い爪を出して地面&#= 12395;何やら書き始めたz= 90;


シカマル殿 = 398;友情に感動私は力を$= 024;したい。
 
クロガネが我侭を&#= 35328;ってその提案を拒×= 42;。
 
クロガネの#= 328;い分、弱い奴には従= ;いたくない。
 
シカマル殿 = 398;力量を見る為にクロ= ;ガネと手合わせ。
 
現在に至る = 290;

一通りの話 = 398;流れを聴き、開いた= ;口が塞がらないシカ&#= 12510;ル。

力を貸して = 367;れるのは有り難いが= ;、その前に自分の身&#= 12364;危ない。

「なあ、今 = 373;ら取り消しって訳に = 399;行かねェか?」

《無理だな弟は既に = 420;るき満々、取り消す= ;などと言ったら怒り&#= 29378;うぞ》

再び絶体絶= 629;なピンチ。

どうやら戦 = 358;しか選択肢は残って= ;いないようである。

しかし、身 = 398;丈2メートル以上の= ;獣とどう戦う?

シカマルは= 919;静に分析を始めた。= ;

四脚の獣で = 354;る故、瞬発力は比べ= ;物にならない。

筋力にして = 418;そうだ。

体格からし = 390;全然敵わない。

自分が有利 = 392;言える点は『術』を= ;行使できる事。

『影真似の"= 899;』で動きを止めて攻= ;撃それしか= 312;るまい。

(もし、コ = 452;ツに勝ってシロガネ= ;・クロガネが力を貸&#= 12375;てくれるってんな|= 25;オレにと = 387;て凄ェプラスになる= ;だろうな)

戦闘補助の"= 899;しか扱えないシカマ= ;ルにしてみれば、強&#= 21147;な物理攻撃ができ|= 27;事は魅力的。

いざと言う= 178;、一撃必殺の切り札= ;にもなる。

眼を閉じて = 422;っくりと深呼吸。=

自分の心臓 = 364;奏でる鼓動がやけに= ;大きく聞こえた。

(勝負に勝 = 387;て力を手に入れるか= ;負けて全 = 390;を失うか
一世一代の= 823;勝負。

(とことんやってや = 429;うじゃねェか)

そして、覚= 735;を決めた。

「おい、勝$= 000;する前に約束事を決= ;めようぜ」

約束だと?》

「そうだオレが勝 = 387;たらお前の力を貸せ= ;、拒否はさせねェ」

《じゃあよ = 289;オレ様が勝利した場= ;合お前は何 = 434;渡す?》

「オレの身= 307;と生命お前の好 = 365;にして良い、引き裂= ;こうが噛み砕こうが&#= 33258;由だ」

《ククッ面白ェ、= 116;体を解体してやるッ= ;!!》

「テメェこ = 381;約束を忘れんなよッ= ;!!」

クロガネが= 069;傾姿勢を取り、シカ= ;マルは胸の前で印を&#= 32068;む。

《行くぜッA= 281;!》

前傾姿勢か = 425;一歩を踏み出す。=

そして、初$= 895;から最高速度に達し= ;た。

(は、速ェA= 281;!)

凄まじい勢 = 356;で迫る黒曜の狼。=

鋭い刃の如 = 367;、冷たく光る爪を横= ;薙ぎに振り切った。

シカマルは= 636;嗟にしゃがみ、ギリ= ;ギリの所で回避。

意識してで = 399;ない防衛本能 = 364;働き、身体を動かし= ;たに過ぎない。

《良く避け = 383;じゃねェかでもよ、= 425;もそう上手く行くか= ;?》

再び最高速= 230;で突っ込んできた。= ;

対するシカ = 510;ルはホルスターに手= ;を入れてクナイを取&#= 12426;出す。

両手一杯に= 345;ったクナイを一斉に= ;放つ。

全てがクロ = 460;ネの体躯に引き寄せ= ;られるように飛んだ&#= 12290;

「その勢い = 376;ゃ急な方向$= 578;換はできねェだろッ= ;!!」

《この程度避けるま = 391;もねェ!!》

更に加速す = 427;クロガネ。

それと同時 = 395;クナイが身体に突き= ;刺さる。

全弾命中し = 383;が、何か様子が変だ= ;。

「何で効い = 390;ねェんだよッ!!」= ;

シカマルが= 823;声を上げ、クナイを= ;もう一つ投げ付けた&#= 12290;

空を切り裂 = 365;飛来するクナイ。=

しかし、ク = 525;ガネはそれを鋭い牙= ;で挟んで受け止める&#= 12290;

《オレ様の= 307;毛はこんなちっぽけ= ;な刃物は通さねェ!&#= 65281;》

言葉と同時 = 395;クナイを噛み砕いた= ;。

次いで鋭い= 226;を刀を扱うように縦= ;一文字に振り下ろす&#= 12290;

「おいおい冗談じゃ = 397;ェぞ!!」

完全に避け = 427;事は不可能。

シカマルは= 309;とかダメージを軽減= ;させようと上体を反&#= 12425;して後方へ跳ぶ。

着地した瞬&= 291;、針で刺したような= ;激痛が走った。

視線を降ろ = 375;てみると袈裟懸けに= ;深い裂傷が刻まれて&#= 12356;る。

「ぐッ!! = 301;

激痛に耐え = 289;チャクラを練って印= ;を結ぶ。

『忍法 影= 495;似の術ッ!!』

クロガネの= 205;きを封じようと自身= ;の影を伸ばす。

薄暗い森の= 013;、気付かれ難いはず= ;。

そうシカマ = 523;は思ったのだが……

《甘ェ!! = 299;

跳躍して避 = 369;、シカマル目掛けて= ;飛び掛る。

自分の考え = 364;甘かった。

それを反省 = 377;る余裕もなく、シカ= ;マルは忍具ポーチか&#= 12425;数枚の札を取り出{= 75;て投げる。

その札は自= 998;の真上に落下しよう= ;とするクロガネの腹&#= 37096;に張り付いた。

(コイツが= 177;けば良いんだけど= っな、とA= 281;!)

シカマルは= 309;とか横っ飛びで回避= ;。

受け身を取 = 387;て間を空けずに立ち= ;上がる。

クロガネも&= 899;を立てずに着地して= ;、シカマルの方を向&#= 12356;た。

《ちょこま = 363;と良く逃げやがる》= ;

「へッ逃げ腰だけは人一&#= 20493;だからな」

強がりを言 = 387;てみるが、胸に刻ま= ;れた裂傷が酷く痛む&#= 12290;

額には汗の= 890;が浮かび、気を抜い= ;たら意識が飛びそう&#= 12395;なる。

《やはり兄 = 773;の買い被りのようだ= ;な弱すぎる = 289;追い詰められた鼠も= ;同然》

見下した評= 385;を次々と述べて行く= ;クロガネ。

だが、シカ = 510;ルの眼はまだ諦めて= ;いない。

…= 230;『窮鼠猫を噛む』&#= 12387;て言葉を知ってる{= 63;?」

《何だそりゃ?》=

「人間の作 = 387;た諺の一つでな小さくて= 369;い鼠でも追い詰めら= ;れて後先がなくなっ&#= 12383;ら一矢報いる為にõ= 17;死で抵抗するって意= 味だ」

《ふんお前がその一矢報&#= 12356;る鼠とやらか?》

「へッ……ご名答」

シカマルが= 475;元をニヤリと吊り上= ;げると同時、クロガ&#= 12493;の腹部に貼り付け{= 83;札が真っ赤な光を発= した。

徐々に光が= 375;くなるにつれて、熱= ;量も上昇。

《テメェ!A= 281;何をしやがったッ!= ;!》

「『起爆札 = 303;って言ってな火薬の代 = 431;りに術式を刻む事に= ;よって爆弾その物と&#= 36024;した札だよ」

真っ赤に燃 = 360;上がり、熱量が頂点= ;に達した時大爆発を$= 215;こした。

鼓膜が破れ = 381;うな程の破裂音が響= ;き、次いで爆風が辺&#= 12426;を無差別に襲う。

「うわッ!A= 281;」

比較的近い= 580;所にいたシカマルも= ;爆風で吹っ飛ぶ。

軽く数十メ = 540;トルも宙を飛び、背= ;中から木に激突。

一瞬、息が#= 440;まったが踏ん張って= ;立ち上がる。

「どうだ結構効い = 383;んじゃねェか?」=

巻き上がる= 722;塵に向かって言い放= ;つが返事がない。

暫く待って = 415;るが、やはり返事が= ;ない。

未だに砂塵 = 364;視界を覆っているが= ;、シカマルは勝利を&#= 30906;信。

数枚の起爆= 413;を連続で誘爆させた= ;のだ。

「あ~畜生 = 483;早く傷の= 163;当てをしねェと
真っ赤な鮮"= 880;が溢れ出している傷= ;口を見て一言。

このままで = 399;出血多量で死んでし= ;まう。

忍具ポーチ = 395;手を突っ込み、医療= ;セットを取り出そう&#= 12392;する。

その瞬間、= 722;塵に巨大な影が浮か= ;び上がった。

「なッ!? = 301;

驚愕の表情 = 434;浮かべるシカマル。= ;

砂塵から鋭 = 356;爪を持った前脚が伸= ;び、横薙ぎに払われ&#= 12383;。

不意を突か = 428;、直撃を受けたシカ= ;マルは盛大に吹っ飛&#= 12435;だ。

その時、自= 998;の腹部から幾本かの= ;骨が逝った音が響く&#= 12290;

『起爆札』 = 391;吹っ飛んだ時も遠く= ;へ飛ばされ、地面に&#= 36321;を刻みながら叩きÉ= 84;けられた。

「ぐッカハッ!!」

内臓の一部 = 364;傷付いたのか、シカ= ;マルは仰向けになっ&#= 12383;まま血を吐いた。

身体中に激= 171;が駆け巡り、気絶す= ;る所ではない。

むしろ意識 = 399;ハッキリとしている= ;。

「骨&#= 8230;何本か逝ったな」

背中に受け = 383;狼の爪により裂傷、= ;肩口から袈裟懸けに&#= 12399;クロガネの爪で刻|= 14;れた斬り傷。

傷口が熱を= 345;ち視界が歪んでいた= ;。

そんな状態 = 384;と言うのに立ち上が= ;る為に上半身を起こ&#= 12377;。

だが、すぐ = 373;ま地面に押さえ付け= ;られた。

《『窮鼠猫 = 434;噛む』か、勉強 = 395;なったぜェ!!》=

視界に映っ = 383;のは『起爆札』の爆= ;発でダメージを負っ&#= 12383;黒曜の狼の姿。

鋭い牙を剥 = 365;出しにして、その口= ;元から鮮血が流れ落&#= 12385;るのが見えた。

胸の上には = 463;ロガネの前脚が乗せ= ;られており、シカマ&#= 12523;を押さえ付けてい|= 27;。

「畜生ッ無傷かよッ!!」

《そうでも = 397;ェぜ結構、効 = 356;たァ!!》

語尾を強く = 377;ると同時に前脚に体= ;重を乗せた。

シカマルの$= 523;体を形成している骨= ;格が悲鳴を上げる。

「がッぁぁぁぁああああ&#= 12483;!!」

身体が地面 = 395;減り込んで行くのに= ;比例して徐々に意識&#= 12364;途切れ途切れにな|= 27;。

激痛なんて= 289;じゃない、気が狂い= ;そうだ。

《オレ様の= 226;を避けた身のこなし= ;と良い兄者の言!= 865;は間違ってなかった= ;ようだなァ!?》

地面に捨て = 383;煙草の火を消すよう= ;に前脚でなじった。

ッ!!」

既にシカマ = 523;は叫ぶ事さえできな= ;い。

《だが勝つのはこのオレ&#= 27096;だッ!!》

クロガネに = 068;み倒され、なす術も= ;ないシカマル。

今までのダ = 513;ージが蓄積されて身= ;体が言う事を聞かな&#= 12356;。

全身には無= 968;の裂傷と打撲傷、完= ;全骨折が数箇所。

(マジでや = 409;ェ意識が朦= 407;として来た)

満身創痍と = 394;り、疲労感が全身を= ;包む。

(もう、そ = 429;そろ限界だな……限஺= 8;?そう言えばガキの&= #38915;にクソ親父から聞 = 356;たっけか?)

それは幼き= 085;の出来事。

「なあ、親= 238;どうやっ = 383;ら強くなれるんだ?= ;」

『唐突に何 = 434;言い出してんだ?こ= ;のバカ息子は
「良いから= 945;えろよ、クソ親父!= ;!」

『偉大な親= 238;様に向かって、何だ= ;その口の= 033;き方は本当にオ = 524;の息子か?』

「親父の子= 379;だから口が悪いんだ= ;よ」

…= 230;で、本当にどうし&#= 12383;?』

「親父も最= 021;から強かった訳じゃ= ;ないんだろ?」

『まあそりゃそうだ』

「だからそ = 398;秘密を知りたい」=

あのな、人間はそ&#= 12358;簡単には強くなれ{= 97;ェぞ?』

「地道にコ = 484;コツするしかないの= ;か?」

『それもあ = 427;だが、手 = 387;取り早く強くなる為= ;には修羅場死線を体'= 443;する事だ』

…= 230;…?」

『お前にゃ= 569;し難しいかそうだな = 289;『もうダメだッ!!= ;』『これ以上動けね&#= 12455;!!』と言った状Ė= 41;だな』

「親父は体'= 443;した事あるのかA= 311;」

『オレがお= 069;と同い年の頃は裏山= ;で良く暴れたもんだ川に流さ = 428;て死に掛けたり、崖= ;から落ちて死に掛け&#= 12383;り猛獣とか
「良く生き = 390;んな親父」

『それはあ = 428;だ幼馴染だ = 387;た母ちゃんが優しく= ;看護してくれてだな
「クソ親父子供に惚= 671;んなよ」

兎に角だ、限界だ&#= 12392;思った瞬間が始ま|= 26;って事だ』

例えば親父はどん&#= 12394;時?」

『お前が産 = 414;れる前、母ちゃんと= ;デートしている時だ&#= 12387;たその日は= 825;気が良くてな』

それで?」=

『偶々他の女に眼が移っ&#= 12383;時、地獄を見た』

地獄?」

『腰を入れ = 390;スナップを効かせた= ;平手打ちを喰らい、&#= 33016;倉を掴まれて膝蹴|= 26;
おいおい」=

『それだけ = 376;ゃねェ終いには = 510;ウントポジションを= ;取られてボッコボコ&#= 12384;』

「マジかよそれ」

『それがオ = 524;が味わった修羅場だ= ;お前はま = 384;小さいから分かんな= ;いだろうが、いつか&#= 20998;かる日が来る』

「忍として = 398;任務でかそれとも= 827;婦ケンカか?」

…= 230;……両方だ』

限界と思っ = 383;瞬間が始まり幼い頃に= 238;親が言っていた。=

言葉では簡= 336;だが、実際には難し= ;い。

(だがよ、$= 000;ける訳には行かねェ= ;どうやっ = 383;らコイツに勝てるッ= ;!?)

シカマルの= 643;に再び光が宿った。= ;

まずは自分 = 434;踏んで、押さえ付け= ;ている前脚をどうに&#= 12363;しないと行けないz= 90;

忍具ポーチ = 434;漁り、何かを掴んだ= ;。

指先から伝 = 431;る感触に口元が歪む= ;。

「『起爆札 = 303;が結構効いたっ = 390;、言ったよなだったら = 418;う一つくれてや = 427;よッ!!」

身動きを封 = 376;られながらも何とか= ;右腕を出して『起爆&#= 26413;』を前脚へと貼りÉ= 84;けた。

《こ、この%= 326;郎ッ!!》

クロガネは = 471;カマルを押さえ付け= ;ていた前脚を退かし&#= 12289;『起爆札』を剥が{= 81;うと必死に振り回す= 。

だが、チャ = 463;ラで吸着してある為= ;にそう簡単には剥が&#= 12428;ない。

(しめたッA= 281;!今しかねェ!!)= ;

右手を支え = 395;して立ち上がり、少= ;しでも間合いを取る&#= 28858;に駆け出す。

後方に見え = 427;クロガネは必死に頑= ;張っていた。

《畜生ッ離れねェ = 376;ゃねェか!!)

至近距離か = 425;喰らう爆発のダメー= ;ジはハンパじゃない&#= 12290;

腹部に直接= 936;らったせいで幾つか= ;の臓器が損傷してい&#= 12427;。

前脚で爆発 = 375;たら間違いなく吹き= ;飛ぶ。

《チィ!!こうなっ = 383;らッ!!》

クロガネは= 309;を思ったのか、前脚= ;に思いっきり噛み付&#= 12356;た。

鋭い牙が肉 = 434;抉り、『起爆札』ご= ;と引き千切る。

そして、遠 = 367;へ吐き出してシカマ= ;ルに向けて駆けた。

《これで最後にし = 390;やるッ!!》

正に疾風迅&= 647;。

シカマルの!= 261;いを辿って更に勢い= ;を増した。

鉛のように%= 325;い身体を引き摺り、= ;元来た方向へ体を向&#= 12369;た。

シカマルの= 104;測だと十中八九真正面か = 425;突っ込んでくる。=

「ハァハァハァ

荒い呼吸を = 368;り返し、静かに眼を= ;瞑った。

そして、禅 = 434;組む時のような印を= ;両手で結ぶ。

常人の倍の= 693;能を持つ故、将棋や= ;碁と言った頭脳を使&#= 12387;た娯楽が好きだっ{= 83;。

担当上忍の = 450;スマと偶に勝負もし= ;たりする。

「アイツの= 307;毛は刃を通さねェ= よってク = 490;イは効果なし」

その為、次 = 398;手を考える時に癖に= ;なってしまったのが&#= 31109;を組む時のようなÕ= 60;。

何故かは知 = 425;ないが、心が落ち着= ;いて物事が冷静に見&#= 12360;るようになる。

「手裏剣も= 516;様嗅覚の鋭 = 356;アイツには煙玉も全= ;くの無駄」

何度もシミ = 517;レーションを繰り返= ;すが勝算が弾き出さ&#= 12428;ない。

「『影真似 = 398;術』は避けられて通= ;用しない『起爆札 = 303;も残り僅か二枚」=

絶望的な状= 841;であった。

己の持てる= 525;具や術を用いても勝= ;率は皆無に等しい。

だが、シカ = 510;ルは口元に笑みを浮= ;かべた。

「限界だと= 605;った瞬間が始まり= 試してや = 429;うじゃねェのオレが何= 966;までやれるのかをッ= ;!!」

全身はボロ = 508;ロだが、頭は妙にス= ;ッキリしていた。

『影真似の"= 899;』を昇華させた術の= ;構想を練っていたが&#= 12289;最初は何も思い浮{= 63;ばなかった。

しかし、今 = 399;パズルのピース一つ= ;一つが手に取るよう&#= 12395;分かる。

今まで幾百 = 289;幾千と『影』の術を= ;行使してきた。

基礎は完全 = 395;物にしている。

発動時に必#= 201;な『印』の構成が映= ;像として脳裏に浮か&#= 12406;。

「これが『= 961;我の境地』って奴か= ;それとも = 302;背水の陣』か?」

生存本能・&= 450;衛本能・闘争本能= 己を形成 = 377;る全てが飛躍的に上= ;昇して不可能を可能&#= 12395;する。

「凄ェ、良 = 356;気分だもう痛み = 418;疲れも感じねェ」=

大きく息を= 560;い込んで、吐き出す= ;。

まるで自分 = 364;自分じゃないような= ;感覚であった。

俗に言う『 = 456;ンドルフィン』や『= ;アドレナリン』と称&#= 12377;る物。

肉体的・精= 070;的にダメージの許容= ;量を凌駕した為に分&#= 27852;されたのが原因。

「『印』の= 083;築に間違いはねェ= とすると = 289;残るはオレのチャク= ;ラが何処まで続くか&#= 12387;て事だな」

胸の前で印 = 434;組み、チャクラを練= ;り始める。

《見つけた = 382;、人間ッ今度こそ= 412;当に最後だッ!!》= ;

黒曜の狼が$= 843;って来た。

鋭い牙と爪 = 434;振り翳し、シカマル= ;目掛けて振り下ろす&#= 12290;

しかし、微= 205;だにしない。

『忍法 影= 495;似の術ッ!!』

自身の『影 = 303;が四方八方に向けて= ;細く伸びた。

伸ばした『= 433;』の先には木や茂み= ;、岩などの『陰』に&#= 28508;む。

明らかに今 = 414;での術とは違う。=

《オレにそ = 398;術は通用しねェ切り裂い = 390;やるッ!!》

「そんなに= 966;んなよ本番はこ = 428;からだッ!!」

シカマルは!= 258;身の『影』を伸ばし= ;た状態で更に印を結&#= 12435;だ。

物体の『陰 = 303;に潜んでいたシカマ= ;ルの『影』が立体と&#= 21270;す。

一つだけで = 399;ない、四方八方に伸= ;ばした『影』全てが&#= 12384;。

そして、徐 = 293;に膨らみ始めて形成= ;を始める。

その姿漆黒の獣。=

クロガネの = 424;うに黒い体毛ではな= ;く、全身が闇。

サイズは普$= 890;の狼並であり、数匹= ;で固まってクロガネ&#= 12408;体当たりを喰らわ{= 77;。

《な、何だ = 392;ッ!!》

横からの攻= 731;に不意を喰らったク= ;ロガネは体勢を崩し&#= 12390;吹き飛ぶ。

シカマルが= 330;動させた術のカラク= ;リはこうだ。

『影真似の"= 899;』で自身の『影』を= ;他の物質の『陰』に&#= 28508;ませる。

そして、『&= 512;』にチャクラを送り= ;込んで印を結ぶ事で&#= 26032;しく『影』の一部{= 92;同化。

自身の影だ = 369;では足りない質量を= ;補う為。

更に自由自= 312;に現段階で = 399;『狼』に似せた『影= ;の獣』を作り上げた&#= 12392;いう訳だ。

「森に入っ = 390;から散ッ々襲われた = 363;らなイメージ= 340;にはバッチリだぜ」= ;

どんな物で = 418;形を作るのに必要な= ;のは想像力、即ちイ&#= 12513;ージである。

『影』でも= 516;じ事を言える。

《舐めるな = 449;!!》

予想外の反= 731;を喰らいクロガネが= ;咆えた。

大地を蹴り= 978;げ、シカマルに襲い= ;掛かる。

シカマルも = 381;れと同時にチャクラ= ;を送り込んだ。

すると無数 = 398;『影の獣』がクロガ= ;ネの眼前に立ち塞が&#= 12426;、一斉に飛び掛っ{= 83;。

《小賢しい = 483;消えろッA= 281;!》

鋭い爪で『= 433;の獣』を斬りつける= ;が手応えがない。

それもその= 560;、『影』故に斬撃・= ;打撃は効かず、殺す&#= 20107;など不可能に近いz= 90;

だが、逆に = 302;影の獣』の爪と牙は= ;クロガネの体躯を傷&#= 20184;けていく。

《どういう = 371;ったッ!?何でオレ= ;だけがダメージを受&#= 12369;るッ!!》

「へッ簡単な事だ、『影&#= 12303;達は常に具現化し{= 90;いる訳じゃねェテメェに= 915;撃を仕掛ける瞬間だ= ;け実体化させてんだ&#= 12424;ッ!!」

それが本当 = 394;らばこの術は無敵。= ;

此方は一切 = 398;ダメージを受けず、= ;一方的に攻撃を仕掛&#= 12369;る事ができる。

しかし、こ = 398;術の最大の欠点はチ= ;ャクラの消費量が尋&#= 24120;ではない事。

シカマルが= 345;つチャクラの絶対値= ;からして180秒も&#= 32154;けられれば上等。

「名付けて『忍法 = 433;狼の術』土壇場で= 605;いついたが、結構良= ;い線行ってるだろ?&#= 12301;

気力を振り = 094;り、チャクラを更に= ;練る。

凄まじい速= 230;で血液が身体中を駆= ;け巡り、胸に刻まれ&#= 12383;傷口から再び鮮血{= 64;溢れ出す。

《小賢しい = 483;!!テメェを殺れば= ;済むじゃねェかッ!&#= 65281;》

クロガネは= 039;勢を低く屈め、次の= ;瞬間シカマル= 446;掛けて突進。

四脚の獣な = 425;ではの瞬発力。

だが、シカ = 510;ルに爪と牙が辿り着= ;く寸前でクロガネの&#= 21205;きが止まった。

必死に力を= 837;れているのだが全く= ;動かない。

《て&#= 8230;テメェ!!何をし&#= 12420;がったッ!!》

焦燥を含む= 475;調にシカマルは口元= ;を歪めて笑みを浮か&#= 12409;る。

「『影真似 = 398;術』が本来持つ役割= ;の相手の足止めつまり、= 205;きを封じる術だ」=

そして、語 = 426;出した。

「『影狼』 = 364;お前に攻撃を仕掛け= ;たのは何もダメージ&#= 12434;与えるだけじゃね|= 55;細く伸ば = 375;たオレの『影』で縛= ;る為。

 さすがの = 302;影狼』でもクナイを= ;通さない体毛に覆わ&#= 12428;ているお前自身をÎ= 63;付けんのは容易じゃ= ないからな。

 そこでオ = 524;は考えたまずはお= 069;の動きを止めて、残= ;ってる『起爆札』を&#= 20840;て叩き付ける」

クロガネは= 913;めて自身を眺めた。= ;

すると細長 = 356;黒い縄のような物が= ;絡まっている。

《こ、こん = 394;物何時の間 = 395;全ては陽= 205;だった訳か畜生ッ!A= 281;》

「これでオ = 524;の勝ちだ約束通り = 289;お前の力を……ッᦀ= 1;!」

そう言って = 289;足を踏み出した途端= ;に前のめりになって&#= 12471;カマルは倒れた。

(な&#= 8230;何だよ、これ身体が動 = 363;ねェし頭がガン = 460;ンしやがる)

脳内麻薬が= 998;泌されている間は疲= ;れも痛みもほぼ感じ&#= 12394;くなるのはご存知{= 84;ろうか?

本能が肉体= 340;ダメージの許容量を= ;凌駕すると分泌され&#= 12427;脳内麻薬。

分泌されて = 356;る間は言葉にできな= ;い高揚感が漂う。

どんな攻撃 = 434;受けても痛みを感じ= ;ない、息も絶え絶え&#= 12384;った筈が苦しくな{= 67;なる。

そう、感じ = 394;くなるだけ実際に受 = 369;ているダメージに何= ;ら変わりはない。

その間は大= 976;夫だとしても、脳内= ;麻薬の効果が切れた&#= 26178;はどうなるか

今まで受け = 390;来たダメージが一斉= ;に全身を襲う。

(後少しだっての = 395;……

指先を動か = 377;事さえ億劫だ。

頬に感じる= 303;の感触が心地よい。= ;

もう少しだ = 369;手を伸ばせば勝利を= ;掴む事ができる。

だが、その= 163;を伸ばす事ができな= ;い。

(オレは強 = 367;なんなきゃ強くなん = 394;きゃ行けねェん&#= 8230;……

凄まじいシ = 459;マルの執念。

面倒臭がり = 398;時とは雲泥の差。=

しかし、シ = 459;マルの想いも虚しく= ;……意෯= 2;は闇へと沈んで行っ&= #12383;。