MIME-Version: 1.0 Content-Location: file:///C:/85899A76/26.htm Content-Transfer-Encoding: quoted-printable Content-Type: text/html; charset="us-ascii"
「あれ?………ナӤ=
3;トが…いない?=
301;
ふと眼を覚=
414;したサクラは、周り=
;にナルトがいないの=
12395;気付いた。
5時間置き=
395;見張り役と寝る事を=
;交代する筈だったの=
12384;が、肝心の見張りô=
41;がいない。
森の中はま=
384;暗い…サクラの=
863;覚で時刻は約午前3=
;時頃……。
そんな時間=
395;何処へ行くと言うの=
;だろうか。
お手洗いに=
375;ても、焚火が小さく=
;なっている事から、=
12490;ルトがいなくなっ{=
90;から大分時間が過ぎ=
ている証拠である。
「…=
230;まさか…迷ったんじゃない=
12391;しょうねェ…」
『ナルトな=
425;有り得る…』そう思=
356;ながら、サクラは頬=
;を引き攣らせた。
ナルトが座=
387;ていたと思われる場=
;所に視線を向けると=
12289;何か変な物を見つ{=
69;た。
「何かしら…コレ?」
落ちていた=
408;の枝で、ツンツンと=
;突付く。
陽はまだ昇=
387;ていないので、焚火=
;の明かりで照らして=
35211;る。
そこにあっ=
383;のは、濁った赤茶色=
;の砂の塊であった。=
span>
「コレ……砂が血で固まって=
12427;…?」
砂の塊から=
399;微かにだが、錆びた=
;鉄の刺激臭が鼻に付=
12367;。
その時、一&=
499;の風がサクラの側を=
;駆け抜けていった。=
span>
「!!……風からも血の匂い=
span>…ナルト!A=
281;」
嫌な予感が=
469;クラの胸の内を走る=
;。
ナルトの座=
387;ていた場所に残され=
;ていた血痕…。
風に乗って=
469;た血の匂い…。
吊り橋を切=
387;たクナイ…つまり、=
302;誰か』の仕業だと言=
;う事だ。
もしかした=
425;、その『誰か』に狙=
;われたのかも知れな=
12356;。
そう思った=
392;同時に、サクラは走=
;り出していた。
携帯食を摂=
462;していても、サクラ=
;もかなり衰弱してい=
12427;。
少しフラつ=
365;ながらも、急いで森=
;の中を進んで行く。=
span>
「この森…さっきま=
391;と全然違うじゃない=
;!」
5日間も森=
398;中を彷徨ったナルト=
;とサクラ、忍者アカ=
12487;ミーでも教えて貰{=
87;た事のない植物を多=
数眼にしてきた。
だが、そん=
394;植物は何処にもない=
;…何れも普=
573;から見ているモノだ=
;。
「あの馬鹿=
387;!一体何処に行った=
;のよ!?」
辺りを見回=
375;、常に警戒をしなが=
;らナルトを探す。
でも今はそ=
435;な弱音を吐いている=
;暇はない。
額に汗を浮=
363;ばせ、サクラは一際=
;広い場所に辿り着い=
12383;。
その中心部=
395;見える、泥に塗れて=
;いる金髪…。
「ナルトォA=
281;!」
サクラは名=
434;叫び、急いで近寄る=
;。
ハッキリと=
490;ルトの姿が確認でき=
;る位置まで来た時、=
12469;クラは息を飲んだz=
90;
「全身…血塗れじゃない!=
65311;」
地面に膝を=
361;き、サクラはナルト=
;の首筋に指を当てる=
12290;
『ドクン…ドクン』=
392;少しゆっくりだが、=
;何とか脈があった。=
span>
「まだ息が=
354;る…ナルト、=
418;う少しの辛抱よ!」=
;
サクラは野=
487;した場所へ運ぶ為に=
;、ナルトの左腕を自=
20998;の肩へ掛ける。
だがナルト=
398;左腕を掴んだ時、妙=
;な感触を覚えた。
ナルトをソ=
483;と地面に降ろすと、=
;仰向けに横たえる。=
span>
そして、全$=
523;を隠すように纏って=
;いる暗部装束に手を=
25499;けた。
『え!?…えと…あ~…河に流されてる間=
12395;…服がボロ=
508;ロになっちゃって=
…これ脱ぐ=
392;裸になっちゃうんだ=
;ってばよ…』
『俺が寝て=
427;間に見ちゃダメだっ=
;てばよ?』
脳裏にナル=
488;の言葉が思い出され=
;る。
サクラの頬=
364;薄く紅色に染まった=
;。
相手はサス=
465;ではないが、同年代=
;の男子の裸を見る事=
12395;は変わりない。
「別に…変な意味で裸にす=
12427;んじゃ…ないから=
397;…」
誰かに向か=
387;て言っているのだろ=
;うか…サクラは=
420;り言を呟き自己完結=
;すると、ナルトの装=
26463;を脱がそうと試み{=
83;。
しかし、暗%=
096;装束は頭から被る雨=
;具のようなモノで、=
24847;識を失っている状ù=
07;で脱がすのは難しい=
。
そこでサク=
521;は、ホルスターから=
;クナイを取り出し、=
36870;手に持つ。
「ナルト…切るから=
397;…」
クナイの刃=
364;、ナルトの暗部装束=
;を切り裂いて行く。=
span>
やがて最後=
414;で切り終わり、サク=
;ラは暗部装束を左右=
12395;開いた。
暗部装束で&=
560;された下から出て来=
;たのは、血塗れのナ=
12523;トの普段着…。
血が付着し=
390;かなりの時間が経過=
;したらしく、その血=
12399;完全に乾いているz=
90;
「…ナ…=
12490;ル…ト?」
そして、特=
558;すべくは先程サクラ=
;が違和感を覚えた左=
33109;…。
上腕部の皮!=
178;が引き裂かれ、中で=
;砕けた骨が飛び出て=
12356;た。
更に傷口は=
489;ス黒く変色しており=
;、腐敗が進んでいる=
12290;
サクラは思=
431;ず口元を押さえた。=
;
「…何で…あれは夢じゃなか=
12387;たの!?
だって…ナルトは=
354;んなに元気で…まさか、=
378;っと我慢…してたのA=
311;」
5日間、ど=
435;な時だってナルトは=
;元気に振舞っていた=
12290;
『おはよう=
387;てばよ、サクラちゃ=
;ん!』
『元気は俺=
398;専売特許だってばよ=
;!』
『え!?…えと…あ~…河に流されてる間=
12395;…服がボロ=
508;ロになっちゃって=
…これ脱ぐ=
392;裸になっちゃうんだ=
;ってばよ…』
『へへ…この携帯食、俺が=
20316;ったってばよ』
『忍はいつ=
914;何なる時でも、常に=
;最悪の状況を想定し=
12390;動くべし…忍者アカ=
487;ミーで習ったってば=
;よ』
『エヘヘ…もっと褒=
417;て~』
『…=
230;ただ石に躓いて転=
12435;だだけだってばよʌ=
81;』
『平気!平=
671;!丈夫が俺の取り得=
;だってばよ!』
今思えば、=
490;ルトは何処かが変だ=
;った。
何もない場=
152;で躓いて転んだり、=
;少し歩いただけで大=
37327;の汗を掻いたり………。
サクラは怪=
105;を詳しく調べる為に=
;、ナルトの上半身を=
35064;にする。
上半身に大=
375;た怪我はなかったが=
;、肋骨がクッキリと=
28014;き出ていた。
餓死寸前の=
424;うな状態で、腹部は=
;信じられない程細く=
12394;っている。
「ナルト…アンタ、=
418;しかして!?」
何か思い当=
383;る節があったのか、=
;サクラは辺りを見回=
12377;。
そして、ナ=
523;トから少し離れた場=
;所に、愛用のバッグ=
12364;転がっていた。
サクラが焚=
779;の近くで血痕を見つ=
;けた時、その場にバ=
12483;グはなかったのだz=
90;
バッグを掴=
415;、チャックを開け、=
;中身を覗く…。
「何も……何にも入ってない=
span>……」
サクラの視=
028;には、バッグの中の=
;物が何も映らなかっ=
12383;。
半分個した=
560;の携帯食も、もう一=
;つ持っていたと言っ=
12383;水筒も…何もかも……。
『サクラち=
419;ん…俺の持っ=
390;る携帯食を半分個す=
;るってばよ!』
『俺ってば=
356;つも多めに持ってる=
;んだってばよ!』
『俺ってそ=
435;なに信用ないってば=
;?』
『そうだ…サクラち=
419;んの分の飲み水を渡=
;しとくってばよ』
『…=
230;…ああ…』
『…=
230;別に…だいじょう=
…ぶ…=
12303;
怪我を隠し=
390;いたのと同じで、サ=
;クラはナルトが携帯=
39135;を食べている所をŠ=
11;た事がなかった。<=
span
lang=3DEN-US>
いつ食べた=
363;と聞いても、『サク=
;ラちゃんが寝てる間=
12395;…』としか$=
820;って来ない。
「携帯食…全部私に=
367;れたの…。
飲み水も…ウソまで=
361;いて…何で……」
サクラの瞳=
363;ら流れ落ちた涙が頬=
;を伝う。
夢の中で思=
387;た事が、サクラの脳=
;裏に浮かんだ。
「ねェ…ナルト。…<=
/span>何でアンタはそこ=
12414;で助けてくれるのʍ=
11;」
サクラは静=
363;に問い掛ける…だが返事=
399;返って来ない。
それよりも=
414;ずは、怪我の治療が=
;最優先。
幻術が解け=
383;今、薬草と毒草の分=
;別が付く。
ナルトの左!=
109;の治療に使う薬草を=
;掻き集め、石で磨り=
28528;し、患部に塗布す|=
27;。
そして、添=
360;木を当て、暗部装束=
;の切れ端できつく結=
12406;。
背中にある=
961;数の傷口にも同様に=
;、薬草を塗布して治=
30274;した。
清潔な包帯=
364;あればいいのだが、=
;それも暗部装束で代=
29992;。
脚部を触診=
377;ると、脛の部分が青=
;紫色になって腫れて=
12356;る。
忍者アカデ=
511;ーで習った通りなら=
;、これは骨折だ。
対処方法と=
375;ては、怪我をしてい=
;る脚部に負担を掛け=
12394;いぐらいだ。
「これで何=
392;か怪我の方は大丈夫=
;ね…」
大丈夫と言=
387;ても、応急処置程度=
;でしかない…しかし何=
418;しないよりはマシで=
;ある。
次いでサク=
521;は、幾分か残ってい=
;た携帯食をナルトの=
21475;に含ませる。
それを水筒=
395;入っている水で、奥=
;まで流し込んだ。
その事は身=
434;もって証明済みだ。=
;
一通りの処 =
622;を終えたサクラは、=
;ナルトの服を戻し、=
33258;らの太股に金髪をÈ=
55;せる。
「本当なら=
469;スケ君専用なんだか=
;らね!…だけど…今回は特=
029;に…ね=
8230;」
サクラに膝=
517;をして貰っているナ=
;ルトは、そんな乙女=
24515;なんて露知らず、İ=
96;り続けた。
少し汚れて=
356;るが、ナルトの金髪=
;を手グシですいて行=
12367;。
そんな彼女=
398;表情は、何処か心配=
;そうな…それでい=
390;少し嬉しそうだった=
;。
『パチパチ=
303;と薪が爆ぜる音が聞=
;こえる。
―俺は=
8230;どうなったんだ?=
span>
ナルトは意#=
672;を取り戻すが、眼を=
;閉じたままであった=
12290;
それは暗部=
392;しての癖で、意識を=
;失ったフリをして、=
12414;ずは音で辺りの状Ė=
41;を把握するのだ。<=
span
lang=3DEN-US>
薪が爆ぜる&=
899;の他に、すぐ側に聞=
;こえる呼吸音…。
そして何よ=
426;もナルトが思ったの=
;は……。
―この枕……やけに柔らかいな=
span>…?
12年間生=
365;てきたが、初めて味=
;わう感触だった。
ナルトはそ=
398;感触に興味をそそら=
;れ、静かに眼を開け=
12390;見る。
すると眼前=
395;はサクラの顔…2人は暫=
367;の間、固まったまま=
;であった。
「お=
8230;おはよう、サクラ=
12385;ゃん…」
「『おはよ=
358;』……じә=
9;ないわよ!起きてみ&=
#12383;ら何処にもいない=
375;!見つかったら見つ=
;かったで血塗れで倒=
12428;てるし!…」
起き抜けだ=
392;言うのに、一気に捲=
;くし立てるサクラの=
36843;力に、ナルトはや|=
20;押され気味。
「怪我が酷=
367;て!呼んでも起きな=
;いから……心ງ=
7;したじゃない!!」<=
/span>
更に捲くし=
435;て大声を張り上げて=
;いるが、今の格好は=
33181;枕…。
「ほ=
8230;ほら起きたんなら=
36864;きなさいよ!…足が…痺れちゃうじゃな=
12356;!」
それに気付=
356;たのか、サクラは大=
;慌てでナルトの頭を=
36864;かす。
そのまま頭=
398;置き場所がなく、ナ=
;ルトは地面に後頭部=
12434;強打…。
―ウゴッ!
右手で痛み=
398;原因を押さえ、起き=
;上がった。
その際に眼=
395;したのは、きちんと=
;治療されている右腕=
12384;った。
「サクラち=
419;ん…コレ…」
「ナルト、=
450;ンタねェ…怪我した=
435;なら正直に言いなさ=
;いよね!」
「いや…そのサクラちゃん=
12395;心配掛けたくなく{=
90;……」
「私達は仲&=
291;なのよ?…黙ってな=
356;でちゃんと言えばい=
;いじゃない」
眼を吊り上=
370;て、ナルトを叱咤す=
;るサクラ。
その様はど=
358;見ても、『姉』と『=
;弟』……。
―…仲間…結構良い響きだ
サスケとサ=
463;ラの2人とスリーマ=
;ンセルを組んで、下=
24525;認定試験を受けたą=
78;、ナルトは『仲間』=
と聞いて呆れていた=
2290;
偶然スリー=
510;ンセルを組んだだけ=
;の奴らが仲間…そんなモ=
494;は信用できなかった=
;。
幼き頃から%=
324;の大人達に命を狙わ=
;れていたナルトは、=
12469;スケもサクラも自Ñ=
98;を傷付ける敵と認識=
していた。
だが波の国=
391;聞いたカカシの言葉=
;、イタチの攻撃から=
23432;った少女、再不斬{=
92;白に新たな希望を与=
え……。
今回は自ら=
398;食料を全て渡してま=
;で、サクラを助けた=
span>…。
自分の知ら=
396;間に、随分と心が成=
;長していたようだ。=
span>
以前のナル=
488;なら一笑に伏すが、=
;今は『仲間』と言う=
35328;葉が心地よかったz=
90;
「ちょっと=
289;どうしたのよ?…怪我が痛=
416;の?」
突然黙り込=
435;だナルトに、サクラ=
;は心配して顔を覗き=
36796;む。
「な=
8230;何でもないってば=
12424;!…それより…ゴメンだ=
387;てばよ…サクラち=
419;ん」
怪我の事を&=
560;していたのに、治療=
;してくれた事に言っ=
12390;いるのだろう。
だがサクラ=
399;首を横に振って『嫌=
;っ!』と短く言った=
12290;
「こういう=
580;合は『ゴメン』じゃ=
;ないでしょ」
「あ=
8230;うん。…ありがとうだって=
12400;よ…サクラち=
419;ん…」
「そう言え=
400;良いのよ」
薄い胸を張=
387;て、偉そうにしてい=
;るサクラ。
ナルトが無=
107;だと知ったから、そ=
;んな風に振る舞える=
12398;だ。
ナルトが意#=
672;を取り戻してから、=
;3時間程が経過した=
12290;
陽も昇り、=
862;の中も明るくなり始=
;めている。
自分を狙っ=
390;いた忍を始末し、幻=
;術が解け、木ノ葉隠=
12428;の里まで後少し…。
しかし、サ=
463;ラはまだしもナルト=
;の体力が殆ど残って=
12356;ない。
こんな森な=
393;長居は無用…2人は出=
330;の仕度をする。
「ナルト~=
310;備できた~?」
河に流され=
383;際、サクラのバッグ=
;は紛失した為、準備=
12395;はそう時間は掛か|=
25;ない。
「準備も何=
418;…バッグし=
363;残ってないってばよ=
;」
5日間の遭&=
627;…もといサ=
496;イバル生活で薄汚れ=
;た愛用のバッグを右=
25163;で背負う。
「じゃあ…さっさと"=
892;きましょうか」
サクラは元=
671;良く立ち上がり、背=
;伸びをした。
「おう!行=
367;ってばよ!」
此方も元気!=
391;く返事を返し、ナル=
;トは立ち上がろうと=
12377;る。
だが、上手=
367;足が動かない…力が入ら=
394;いのだ。
―そう言えば…足の骨が…。
吊り橋から!=
853;ちる少し前に、岩の=
;壁と激突した時、ナ=
12523;トの脛にある骨がł=
94;に割れた。
今までは左!=
109;の怪我の激痛で、足=
;の骨折など気にしな=
12363;った。
―此処まで重=
663;だったとは…よく歩け=
383;モノだ…。
ナルトは内=
515;で、自嘲の笑みを浮=
;かべる。
歩けない自=
998;は足手纏いでしかな=
;い。
「サクラち=
419;ん、ちょっと先に行=
;っててくれってばよ=
span>…後から行=
367;からさ」
時間が経て=
400;『九尾』の治癒力が=
;戻るだろう。
辺りには動=
289;の気配や殺気も感じ=
;ない。
自分が一緒=
395;行かなくとも大丈夫=
;だ。
―取り合えず=
399;、サクラちゃんだけ=
;でも戻ればいい…。
そう自己完 =
080;して、ナルトはサク=
;ラの返事を待たずに=
12289;大の字になって寝ŭ=
78;んだ。
すると、サ=
463;ラの腕がナルトに伸=
;び、頬を摘む。
そして、『=
512;ニィ!』と力一杯に=
;引っ張った。
「アンタ…何勝手に=
770;めてんのよ!?」=
「いひゃいA=
281;いひゃいってはお!=
;」
「普通なら =
118;対安静の重傷なのよ=
;!そんなアンタを置=
12356;てける理由ないで{=
75;ょ!」
尚もしつこ=
367;捏ね繰り回す。
「私の見え=
394;い所で、何を仕出か=
;すか心配で仕方ない=
12431;!」
やっとの事=
391;解放された頬を、ナ=
;ルトは労わるように=
25771;でる。
「ほら!…乗りなさ=
356;よ」
そう言った=
469;クラの方を向くナル=
;ト。
視線の先に=
399;、しゃがみ込んで背=
;を向けてるサクラの=
23039;があった。
「…=
230;乗る?」
『何に?』=
392;ナルトは続けて尋ね=
;る。
「アンタ…オンブし=
390;貰った事ないの?」=
;
幼い頃、誰=
418;が親にして貰った事=
;のある行為…。
だが、ナル=
488;には親はいない…それ所か&=
996;すら知らないのだ。=
;
サクラは言=
387;た後に後悔した。=
忍者アカデ=
511;ーに通っていた頃、=
;ナルトに家族がいな=
12356;事を誰かが言って{=
56;たのを思い出す。<=
span
lang=3DEN-US>
「いや…気付いた時には
ナルトは少=
375;だけ苦い表情をする=
;。
「ゴ=
8230;ゴメン…」
「別に良い=
387;てばよ、一人っての=
;も中々自由だし…」
サクラは俯=
365;になり、辺りに沈黙=
;が漂う。
「そ、それ=
376;ゃサクラちゃん!ち=
;ょっと失礼するって=
12400;よ!」
その雰囲気=
395;耐え切れなくなった=
;ナルトは、ワザとら=
12375;く声を上げる。
右腕を支え=
395;、何とかナルトは立=
;ち上がった。
そして、サ=
463;ラの背中に圧し掛か=
;る。
幾ら小さい=
392;言ってもナルトは男=
;、サクラは『ズッシ=
12522;』とした重さを想Î=
87;したが、それは的外=
れであった。
(…=
230;軽い…やっぱ何も食べて=
12394;いから…)
サクラは改=
417;て、ナルトが自分に=
;してくれた事を思い=
20986;す。
「ん?…どうしたってばよ=
65311;」
「べ、別に=
309;でもないわよ!…それより=
289;落ちないようにしな=
;さいよ!」
内心で思っ=
390;いた事を悟られまい=
;と、サクラは声を荒=
12370;た。
そんなサク=
521;に、ナルトは首を傾=
;げる。
「おう!分=
363;ったってばよ!」=
「もう!ジ=
483;としてなさいよ…」
こうしてナ=
523;トとサクラは、木ノ=
;葉隠れの里に向かっ=
12390;歩き出した。
サクラの体=
147;からして、ナルトを=
;背負いながら走る事=
12399;出来ない。
それともう=
968;つ、激しく動いたら=
;ナルトの怪我の傷口=
12364;開いてしまう。
だから、ゆ=
387;くりと一歩ずつ確実=
;に歩いて行く事にし=
12383;。
「ねェ…ナルト」
「ん~何だ=
387;てば?」
ナルトが背$=
000;われてから数十分、=
;サクラは突然口を開=
12367;。
だが、その=
768;色は不安一色に染め=
;られている。
聞こうか、 =
862;くまいか迷っている=
;ようだ。
「…何で…私を助けてくれる=
12398;?…アンタの=
858;に何かした理由でも=
;ないのに…」
サクラの放=
387;た言葉は、気を失っ=
;ている時に自問自答=
12375;たモノと同じだっ{=
83;。
「忍者アカ=
487;ミーの時なんて…話し掛け=
383;度に…その殴っ=
390;たし…」
『パキッ』=
392;サクラの足が木の枝=
;を踏んだ。
「波の国に"=
892;く途中でも庇ってく=
;れて…今回は自=
998;の食料まで私に…くれて…」
勇気を振り =
094;ったと思われるサク=
;ラの問い。
もし=
8230;もしも、『夢』と=
21516;じような事を答え|=
25;れたら……。
【俺がサク=
521;ちゃんを助けるのも=
;同じだってばよ…単なる『=
671;紛れ』…それ以外=
398;何でもないってばよ=
;】
【後ついで=
395;言うと、木ノ葉の里=
;の奴らなんかに認め=
12390;欲しいなんて本当{=
99;思った事ないってば=
よ!】
【火影なん=
363;にもなりたくないっ=
;てばよ!…火影にな=
387;たら里の奴らを守ん=
;なきゃいけないんだ=
12429;?】
【あんな奴=
425;守る価値なんてない=
;…生きてる=
385;値なんてないってば=
;よ!】
思い出すだ=
369;で、背筋がゾッとし=
;た。
普段見てい=
427;ナルトと、『夢』の=
;中に出て来たナルト=
12392;の差が激し過ぎた{=
98;だろうか。
サクラは、=
490;ルトの返答を静かに=
;待った。
「最初は…ただ何と=
394;くだったってばよ=
……俺ӗ=
9;男だからサクラちゃ&=
#12435;を守らなきゃって……」
―本当にただ=
309;となくだった…でもサク=
521;ちゃんを守らないと=
;いけないと思った。=
span>
口に出して=
356;る言葉とは多少違っ=
;ていたが、内心でも=
21516;じ事を考えているz=
90;
「でも…もし、俺がサクラ=
12385;ゃんに隠れて携帯Ƈ=
35;を食べて…俺だけが=
983;き残ったら……」
ナルトが言=
387;ているのは、『サク=
;ラが死んだ場合』を=
24819;定しての事だ。
「サクラち=
419;んがいなくなったら=
;……『Ӕ=
2;とうさん』と『おか&=
#12354;さん』は心配する=
387;てば?」
「うん…私が死んだら、お=
29238;さんとお母さん…きっと泣=
367;と思うわ…」
「俺だけが=
983;き残ったら…サクラち=
419;んの『おとうさん』=
;と『おかあさん』の=
24754;しそうな顔を見るÉ=
07;になるってばよ…」
ナルトの脳#=
023;に浮かぶのは、サク=
;ラをいのに置き換え=
12390;の状況だった。
いのが死ん=
384;ら、『いのパパ』は=
;悲しみの余り、何を=
12375;でかすか分からな{=
56;。
尋常でない=
243;、『いのパパ』は娘=
;であるいのを溺愛し=
12390;いる。
―オッサン達=
364;悲しむのは嫌だ…。
「それって…無茶苦茶$=
763;い事だってばよ…」
「…ナルト」
サクラはた=
384;…ナルトの=
517;を呟く事しか出来な=
;かった。
「その代わ=
426;…俺には両#=
242;がいないから…誰も悲し=
414;ないってばよ」
そう言って=
289;ナルトはそのまま黙=
;り込んでしまった。=
span>
その沈黙は=
408;ノ葉隠れの里に到着=
;するまで続いた。
幻術が解け=
390;から、この里に到着=
;するまでの時間を考=
12360;ると、かなり近いá=
80;所に居た事になる。=
「ナルト…起きなさ=
356;よ!」
「ん~何だ=
387;てばよ…」
先程まで規=
063;正しい寝息を立てて=
;いたナルト。
さすがに涎=
414;では垂らしていない=
;が、その眼はとても=
30496;そうだ。
「着いたわ=
424;…木ノ葉の%=
324;に…」
「ありがと=
358;ってばよ…此処から=
399;一人でも帰れるから=
;……」
これ以上、=
469;クラに負担を掛けま=
;いとナルトはイソイ=
12477;と降りようとする{=
64;……。
「何言って=
435;のよ?…アンタは=
497;ける状態じゃないの=
;!」
「で、でも=
356;いってばよ!」
サクラは背$=
000;ったまま、ナルトを=
;連れて行く気だ。
更には、サ=
463;ラの両親が怒り狂う=
;可能性もある…自分の娘=
364;、『九尾』を宿して=
;いる忌むべき存在と=
19968;緒なのだ。
今まで生き=
390;来た中で、そう言っ=
;た事が何度かあった=
12290;
「いいから=
823;人しくしてなさい!=
;張っ倒すわよ!」
こうなった=
425;サクラはもう止まら=
;ない。
ナルトは渋=
293;諦め、胸に嫌な予感=
;を抱きつつ大人しく=
12375;た。
―頼むから誰=
395;も会わないでくれよ=
;…。
一人では満$=
275;に歩く事も出来ない=
;ナルトを、サクラは=
32972;負って病院まで連|=
28;て行く。
『木ノ葉病&=
498;』までの道程は、忌=
;わく付きの『木ノ葉=
36890;り』を一直線。
陽が沈み、$=
794;りが真っ暗になって=
;来たせいか、通りに=
12399;殆ど誰もいなかっ{=
83;。
珍しく物事=
399;順調に進んで、後少=
;しで『木ノ葉通り』=
12434;抜けると思った時……。
「サクラッA=
281;!」
「サクラち=
419;んッ!!」
ナルト達と=
453;対方向から歩いてき=
;た1組の夫婦が、サ=
12463;ラの名を叫んだ。
「お父さんA=
281;お母さん!」
サクラの母=
399;生気のない表情をし=
;ていた、娘の事をど=
12428;だけ心配していた{=
98;か一目で分かる。<=
span
lang=3DEN-US>
もう一人、=
469;クラの父と思われる=
;男も娘の姿を見て叫=
12435;だ。
本来なら『=
863;動の再開』なのだが=
;、ナルトの表情は険=
12375;かった。
ナルトは『=
061;尾』を宿し、里の人=
;間全てから忌み嫌わ=
12428;ている。
そんなナル=
488;が、大事な一人娘と=
;一緒にいると分かる=
12392;………。
「サクラ…『ソレ』=
399;何だ?」
サクラの父=
399;、娘の背中に視線を=
;向けて言い放った。=
span>
その口調か=
425;して、ナルトの事を=
;人と認めてない表現=
12434;用いた。
『誰』では=
394;く、『ソレ』…その言い=
041;はモノ、人外の存在=
;に対しての言葉だっ=
12383;。
「お父さんA=
281;そんな言い方はない=
;でしょ!ナルトは私=
12434;助け……!ᦀ=
1;」
最後まで言!=
865;を紡ぎ出す前に、サ=
;クラの父がナルトに=
21521;かって手を伸ばすz=
90;
いや、手を=
280;ばすと表現するより=
;も殴り付けると言っ=
12383;方が正しい。
その拳には=
563;常ではない程の殺気=
;が込められていた。=
span>
―ちィッ!予=
819;通りか!
ナルトはサ=
463;ラの背を踏み台にし=
;て、後方へと高く飛=
12403;退く。
『キャッ!=
303;と小さな悲鳴を上げ=
;、前のめりになるが=
12289;サクラの母がそれ|=
34;支える。
飛び上がっ=
383;は良いが、ナルトは=
;着地した瞬間に地面=
12395;倒れた。
両足の踏ん=
373;りが効かなく、立つ=
;事すら困難になって=
12356;るようだ。
「やはりお=
069;のせいか……お࠺=
9;みたいな『化け物』&=
#12364;いるせいでサクラ=
364;!!」
有り余る程=
398;憎悪を視線に込め、=
;地面に平伏している=
12490;ルトを見下し睨みÉ=
84;ける。
サクラの母=
399;、少しでもナルトか=
;ら遠ざけようとサク=
12521;を力強く抱き締め{=
83;。
「お母さんA=
281;離してよォ!何でナ=
;ルトに……」
「サクラ…アナタ、=
414;さか『狐』に憑かれ=
;たの!?」
娘の口から=
302;ナルト』の名前が出=
;た途端、サクラの母=
12399;悲鳴のような声をÇ=
78;げる。
「ナルトは=
169;を助けてくれたのよ=
;!…なのに何=
391;!?」
サクラは尚=
418;暴れるが、母は今以=
;上の力で抱き締めた=
12290;
「サクラ、!=
391;いから忘れなさい!=
;…だから嫌=
384;ったのよ!娘と一緒=
;の班になるなんてッ=
65281;!」
そう叫んだ=
469;クラの母の顔は醜く=
;歪んで見えた。
いつも優し=
356;両親が、自分と同年=
;代の少年に向かって=
38560;す事もなく憎悪をć=
33;け出している。
サクラはこ=
398;2人が本当に、自分=
;の両親なのかと錯覚=
12375;たぐらいだ。
地面に倒れ=
383;ままのナルト。
右腕に力を$=
796;めて、身体を起こし=
;て見る。
だが、全身=
395;激痛が走りそれ所で=
;はない。
―ぐっ!背中=
398;傷が開いたか…。
サクラに治=
274;して貰った背中が熱=
;を帯び、『ジクジク=
12303;と痛みを訴える。
額に大量の=
735;を浮かばせ、荒々し=
;い呼吸を繰り返す。=
span>
「12年前=
418;そうだ…大勢の人=
364;死に、四代目も命を=
;落とした…全てはお=
069;のせいだ!」
『木ノ葉通=
426;』にサクラの父が放=
;った叫びが響き渡る=
12290;
それを聞き=
184;けて、他の里人達も=
;ゾロゾロと姿を現し=
12383;。
里の大人達=
399;ナルトの姿を確認す=
;ると、それぞれの手=
12395;角材や鈍器になる}=
14;ノを持ち始めた。<=
span
lang=3DEN-US>
その視線に=
399;、溢れ出さんばかり=
;の憎悪が見て取れる=
12290;
―約20人……今ӗ=
8;状態では不味いな…。
実際、不味=
356;所ではない…本当なら =
118;対安静の身なのだ。=
;
幾ら『九尾=
303;を宿していても、今=
;のナルトは下忍並の=
36523;体能力しかない。
徐々に近付=
356;てくる大人達、ジリ=
;ジリとゆっくりと確=
23455;に迫ってくる。
―身体が…動かん!
ナルトの内=
515;を読み取ったのか、=
;比較的若い大人の一=
20154;が、ナルトのすぐÍ=
96;まで来ていた。
「お前のせ=
356;で…両親と妹=
364;死んだ…妹はまだA=
303;歳だったんだぞ!!=
;」
怨恨の込め=
425;れた言葉と同時に、=
;手に持った角材でナ=
12523;トの側頭部を強打{=
77;る。
―ぐっ!!
回避できな=
356;ナルトは直撃を喰ら=
;い吹っ飛び、小さな=
24359;を描いて宙を舞いz=
89;地面に叩き付けられ=
た。
角材の一撃=
434;喰らった頭部は『ザ=
;ックリ』と割れ、大=
37327;の血が噴き出す。
ナルトの秀(=
599;な金髪が真っ赤に染=
;まり、身体を短く痙=
25891;させる。
『俺は親友=
364;殺された!』
『妻と娘が=
362;前のせいで死んだん=
;だ!』
『何でアイ=
484;らが死んで…お前が生=
365;てる!?』
『化け物め=
455;!!』
それぞれの#=
328;葉と共に繰り出され=
;るナルトへの暴力。=
span>
頭部だけで=
394;く、全身を殴打し続=
;ける大人達…。
―火影のじっ=
385;ゃん…こんな奴=
425;がじっちゃんの言っ=
;た『家族』…なのか…。
薄れ行く意#=
672;の中で、ナルトは三=
;代目火影の言葉を思=
12356;出していた。
『木ノ葉の%=
324;にいる者全てが家族=
;』…だが実際=
399;どうだろうか。
ナルトの身=
307;に『九尾』が封印さ=
;れているのは確かだ=
12364;、好き好んで封印{=
73;れたんじゃない。<=
span
lang=3DEN-US>
当時、ナル=
488;は生まれたばかり、=
;『九尾』の事件など=
35226;えている理由がな{=
56;。
―何で俺の身=
307;に『九尾』を封印し=
;た……何ਠ=
5;俺じゃなければなら&=
#12394;い…。
沸々と涌い=
390;来る『負の感情』が=
;、ナルトの心を覆っ=
12390;行く。
大人達の暴=
147;が一時的に終わり、=
;奥歯を噛み締めなが=
12425;、ナルトは立ち上{=
64;った。
【…そんなに【九尾】=
12364;憎いんなら…奴を倒す=
107;の出来なかった四代=
;目火影を恨めばいい=
12384;ろうが!】
金髪だけで=
394;く、顔面まで鮮血で=
;真っ赤に染めてナル=
12488;は吼える。
【四代目だ=
369;じゃない!お前らが=
;非力だったせいで、=
37324;の人間は死んだん{=
84;!!】
ナルトの瞳=
364;縦に裂け、獣のモノ=
;に変わった。
【お前らの=
981;甲斐なさを棚に上げ=
;て…全部俺に$=
012;任を擦り付けるなァ=
;!!】
碧眼の瞳に=
974;悪が混じり、漆黒へ=
;と移り変わる。
【里を守る=
858;だと言って!【九尾=
;】の器にされた俺は=
65281;誰に怒りを向けれ|=
00;いい!?】
頬にある3=
412;の傷が深くなり、八=
;重歯が獣の牙のよう=
12395;鋭くなった。
ナルトの感=
773;に影響されたのか、=
;【九尾】のチャクラ=
12364;際限なく溢れ出すz=
90;
それは凄ま=
376;い乱気流と化し、建=
;物や地面を抉り、雄=
21483;びを上げ唸る。
大人達はナ=
523;トの放つ殺気に身体=
;を震わし、地面に座=
12426;込んだ。
手に持って=
356;た角材や鈍器が落ち=
;、小さな悲鳴が次々=
12392;紡ぎ出される。
里の大人達=
399;ナルトの姿を眼にし=
;た途端、恐怖に顔を=
27498;ませ、12年前にŪ=
15;きた惨劇が脳裏に蘇=
った。
ナルトは獣=
398;ように鋭い爪を持っ=
;た右の掌を前方に突=
12365;出す。
【全て…消し飛ばしてやる=
span>…】
突き出され=
383;掌に、【九尾】のチ=
;ャクラを凝縮させる=
12290;
生物の様に=
292;れ回るチャクラの乱=
;気流が、ナルトに向=
12363;って集まって行っ{=
83;。
ナルトの右!=
109;に絡み付き、掌の一=
;点に集中する。
極限まで凝 =
302;された【九尾】のチ=
;ャクラは、ナルトの=
25484;で輝きを増して行{=
67;。
そして、ナ=
523;トは前方に見える数=
;十人の大人達に狙い=
12434;定めた。
【全員…死ね】
自分が最も=
395;んでいる事を簡潔に=
;述べ、禍々しい笑み=
12434;浮かべる。
尋常ではな=
356;威力を秘めたチャク=
;ラの弾丸が、今放た=
12428;ようとしていた。
だが、次の=
636;間…5つの人=
433;がナルトの前に立ち=
;塞がる。
『八卦掌 =
238;天!!』
『忍法 影 =
283;りの術!!』
『忍法 心=
081;身の術!!』
『忍法 倍=
270;の術!!』
『日向ヒア=
471;』の『八卦掌 回天=
;』がナルトのチャク=
12521;を少しでも削り、{=
02;奈良家の当主』が『=
影縛り』で動きを封=
2376;る。
更に『山中=
478;の当主』が『心乱身=
;の術』で自由を奪い=
12289;『秋道家の当主』{=
64;『倍化の術』で巨大=
化し、被害を最小限=
2395;抑えた。
「ナルト!=
418;ういい!!」
『みたらし=
450;ンコ』が背後からナ=
;ルトを力一杯に抱き=
32224;める。
「私達が来=
383;からッ!もうアンタ=
;は頑張んなくて良い=
12435;だよ!…ナルト!A=
281;」
今まで無意#=
672;に押さえつけられて=
;来た憎悪で我を忘れ=
12289;全てを無に帰そう{=
92;するナルト。
だが、アン=
467;の声によって徐々に=
;だが、元のナルトに=
25147;りつつあった。
そして、【=
061;尾】のチャクラがナ=
;ルトの体内へと押し=
36796;められる。
瀕死の重傷=
391;の状態で、【九尾】=
;のチャクラを約8割=
36817;く解放したナルト{=
98;身体の負担は大きか=
った。
ナルトは意#=
672;を失い、膝から崩れ=
;落ちて行く。
「ナルト!=
301;
アンコは慌=
390;てナルトを抱き抱え=
;る。
(酷い怪我…それに栄'=
178;失調…ヤバイわ=
397;…)
「イノシカ=
481;ョウのオッサン達=
……」
一瞬の間で=
289;ナルトの容態を確認=
;するアンコ。
「言わずと=
418;良い…此処は我=
425;に任せておけ…」
『白眼』を=
330;動させているヒアシ=
;。
「アンコの=
330;ちゃんは、坊主を連=
;れて行きな…」
眼の前にい=
427;大人達に殺気を向け=
;ている奈良家当主。=
span>
「栄養失調…それに、=
986;血が酷い…」
まるで我が=
376;の様にナルトを心配=
;している秋道家当主=
12290;
「2・3人=
243;…見せしめ=
392;して殺すか…」
常日頃、温=
644;な表情を見せていた=
;山中家当主が、里の=
22823;人達に『殺す』とš=
28;う言葉を発した。<=
span
lang=3DEN-US>
10月10=
085;…謝霊祭の=
178;にナルトの生命を狙=
;って来た大人達は重=
36605;傷で済んだが、今Þ=
38;はそれで終わりそう=
にない。
アンコはナ=
523;トを背負うと急いで=
;『木ノ葉病院』へと=
21521;かう。
それから暫=
367;して、『木ノ葉通り=
;』には数多くの断末=
39764;が響き渡った。
ナルトの身=
395;起きた真実を知った=
;いのは、開いた口が=
22622;がらなかった。
生命を狙わ=
428;てるのは知っていた=
;が、此処まで酷いと=
12399;思っても見なかっ{=
83;。
重い=
8230;これが12歳の少=
24180;に課せられる業な{=
98;か。
【何呆けた&=
996;をしている……俺ӗ=
9;全てを語ったからな<=
/span>…】
だが当の本=
154;は、これと言って気=
;にした様子はなかっ=
12383;。
「ナルト…アンタあ=
428;だけされて何とも思=
;わないの?」
【殺され掛=
369;た事なら…生まれてA=
297;2年…腐る程あ=
387;た】
だから『慣=
428;た』とでも言うのか=
;。
【今更、生=
629;を狙われても何とも=
;思わない…それが俺=
395;とっての『普通』な=
;んだ】
何を思った=
398;か、ナルトは突然大=
;声で笑い出す。
【こんなガ=
461;は滅多にいない…そうは思=
431;ないか…いの?】
ナルトは腹%=
096;を抑えて、更に笑い=
;だした。
しかし、い=
398;は悲痛の表情が張り=
;付いたままであった=
12290;
【どうした…いの?】
目尻に涙を=
014;かべ、ナルトはいの=
;に尋ねた。
「ねェ…ナルト。…<=
/span>アンタは笑ってる=
12388;もりなんでしょう{=
69;ど……私ӗ=
5;は泣くのを我慢して&=
#12356;るようにしか見え=
394;いわよ」
声を震わせ=
289;双眸から一筋の涙が=
;静かに流れ落ちる。=
span>
それを聞い=
383;ナルトは、頭部を鈍=
;器で殴られたような=
24863;覚に陥った。
【俺が泣く=
398;を我慢している!?=
;…俺は暗部=
384;…火影を凌'=
381;している忍だ!…その俺が=
309;で…!!】
ナルト自身=
399;気付いていないが、=
;その双眸からは涙が=
28322;れ出ている。
いのが放っ=
383;言葉を否定するかの=
;ように、ナルトは次=
12293;と言葉を吐き出し{=
90;行く。
段々と紡ぎ=
384;して行く言葉を失っ=
;た時、ナルトはいの=
12395;抱き締められてい{=
83;。
歳相応に発 =
946;した胸に顔を埋めて=
;いるナルト。
いのはナル=
488;の金髪を慈しむよう=
;に、優しく撫でる。=
span>
「ナルト…ずっと我=
930;してたんでしょ?=
…ずっと辛=
363;ったんでしょ?…泣きたい=
178;は泣いて良いのよ?=
;」
幼子をあや=
377;ように、優しく背中=
;を撫でる。
「私が側に=
356;るから…気の済む=
414;で泣いちゃいなさい=
;よ…ね?」
更に強く抱=
365;締め、いのは耳元で=
;囁いた。
一瞬、ハッ=
392;した表情を見せたナ=
;ルト。
孤独と共に=
497;み続けてきた人生=
…信頼でき=
427;友人はいたが、甘え=
;られる存在はいなか=
12387;た。
蒼い瞳から=
399;大粒の涙が、止まる=
;事を知らずに流れ落=
12385;る。
12年間、 =
784;えに耐えてきたナル=
;トは、いのにしがみ=
20184;き大声を上げて泣{=
56;た。
両親の顔も=
693;らず、誰も甘える相=
;手がいない。
【九尾】の=
379;いで迫害されて、生=
;命まで狙われ来た。=
span>
3歳の頃に=
263;部に入り、他人を殺=
;す事で気を紛らわし=
12390;いた。
だが、ナル=
488;は自分を認めてくれ=
;る人達に会い、徐々=
12395;心を開いて行く。
心が成長し=
390;行くにあたって、『=
;喜び』・『怒り』・=
12302;哀しみ』・『楽し|=
15;』など様々な感情が=
生まれた。
その為、ナ=
523;トは疑問を持ち始め=
;る。
何故、四代=
446;火影は自分の身体に=
;【九尾】を封印した=
12398;か。
封印した後=
289;自分に降りかかる不=
;幸を想定したのか。=
span>
どれだけ考=
360;てもナルトは誰にも=
;言えなかった。
だから、そ=
398;『負の感情』が蓄積=
;され、一気に爆発し=
12383;のだ。
「泣き疲れ=
390;眠っちゃったか……何Ӗ=
4;か赤ん坊みたい…」
その言葉通=
426;、いのの胸には泣き=
;疲れて気持ち良さそ=
12358;に寝息を立ててい|=
27;ナルト。
生まれて初=
417;ての事だったのだろ=
;う…人の胸に=
265;かれて眠るなんて=
…。
「アンタは=
393;れだけ自分が大切に=
;されてるか気付いて=
12394;いだけ……みӛ=
5;なナルトが好きなの&=
#12424;」
ナルトが起=
365;ないように小声で囁=
;く。
「私は世界=
434;敵にしても…アンタに=
528;いて行く…一生一度=
398;恋だもの…」
サスケに抱=
356;ていたのは『憧れ』=
;であって、『好意』=
12391;はなかった。
「だからさ…ナルト…」
身動ぎする=
490;ルトに、いのは微笑=
;みを浮かべる。
「もう少し…ホンの少=
375;だけで良いから…私の気持=
385;に気付いてよ…」
それは恋す=
427;乙女…『山中い=
398;』の思いであった。=
;
誰よりも強=
367;…誰よりも=
369;い、この少年に幸あ=
;れ…。