冬の夕空
 4 冬の夕空
 
 あのことがあってから、私の頭の中は前にもましてミシェルのことばかりになってしまった。
 しかも一人でいるときだけじゃなくて、ミシェルといるときにでも思い出してしまう。
 彼の髪、彼の瞳、彼の唇、彼の指……。
 ぼんやりとみとれてしまう。
「ん?」
「え? あ、べつに……」
 恥ずかしい……。私いまえっちな顔してなかったかなぁ。
「えっと……。冬の夕方、いまぐらいの時間の空ってきれいですよね」
 私は窓の前に立ち、カーテンを少しだけ開ける。
「ほら、あのへん。上のほうはもう暗いけど、下のほう、夕焼けが残ってて、透明な、桃色で……」
 彼にうしろからそっと抱きしめられる。
「どうした……の?」
「こないだのあれ、またしてもいい?」
「こないだの……あれ?」
「あれ」
「うん……」
 彼はうしろから私の服を脱がせる。
「寒くない?」
「すこし……」
「じゃあこっち」
 そう言って私をベッドにつれていく。
 唇に軽くキス。
 そして舌を入れてディープキス。
 うれしい……。
 彼の……唇が……、舌が……。
 好きでたまらない……。
 唇を離して彼が言う。
「そんなに僕のことが好き?」
 顔が熱くなる。
「ミシェルはキスすると心が読めるの?」
 彼はやさしく微笑む。
「読まなくてもわかる」
 彼は私の髪に指を入れて、そっととかすように指をすべらせる。
 そしてまた長い長いディープキス。
 唇がしびれるくらいの。
 身体の真ん中から熱くなって、何かがあふれでてくる感じがする。
「ん……。はぁ……。うん……ん……」
 彼はそっと唇を離して耳元でささやく。
「気持ちいい?」
「うん……」
 彼は私の内ももの濡れているところを指でふれる。
「濡れてる」
「うん……」
 恥ずかしい……、顔が熱くなる。
 彼は起き上がり、私の足の間に顔をうずめる。
 そしていきなりクリに唇をあて、吸い付きながら舌先で転がす。
「ちょっ……、やっ!」
 足の指の先までびりびりとしびれるような強い感覚。
 腰が勝手に浮き上がってしまう。
 彼が唇を離して聞く。
「だめ?」
「すごすぎてぇ……」
「ん……」
 彼は私の足を押さえ、今度はそっとゆっくりと舌でなめる。
 身体の力が抜けていくような感じ。
 気持ちいい……、どこかに沈んでいくような。
「はぁ……、はぁ……。気持ちいい……」
 彼の舌が少しずつ早く動きだす。
 私の身体はだんだんと勝手に震えてくる。
「うっ、うんん……。あっ、あん。あん……」
 声が止まらなくなる。
 彼はいったん起き上がり、私に覆いかぶさるようにぎゅっと抱きしめる。
 私の濡れたところを再び指でふれながら、耳元でささやく。
「気持ちいいの……?」
「うっ、うん……。きもちいい……」
「目を開けて」
 目を開けると彼が私をじっとみつめている。
 目を開けているのに夢をみているような不思議な感覚が私を襲う。
「ミシェル……」
 私がつぶやくと、彼はにっこりと微笑んで唇に軽いキスをした。
 そしてクリに指をあて、まわすようにゆっくりと動かす。
「あっ、ああんっ……。やっ、あん……」
 強い刺激に思わずぎゅっと目を閉じる。
「目を開けて。僕を見て」
 目を開けると彼がじっと私をみつめている。
「はぁっ、あん、あん、あぁ、ああん……」
 彼の瞳をみつめながら私はいやらしい声を出し続ける。
 地面がぐるぐる回りだすような感じがしてくる。
「だめっ。もうだめ。いっちゃう。いっちゃうよぉ……」
「うん……」
「いくっ。いく……。いっちゃうぅ……。ああぁぁん……」
 私は目を閉じ、彼の腕をぎゅっとにぎり、そのものすごい感覚を感じていた。
 一回目の大きな波が通り越した後に、小さな波が二回、三回とやってきて身体がガクガクと震える。
「んっ、ふぅ……。はぁ……。はぁ……。はぁ……」
 彼が耳元でささやく。
「気持ちよかった……?」
「……うん。すごい。すごかった……」
 彼は私の耳にチュッと音を立ててキスする。
 そして私の濡れているところにぎゅうっと指を差し込んだ。
「んっ……!」
 私の身体のどこか奥のほうが、ぎゅうっとつかまれたような感じがする。
 入れただけで動かされていないのに、私の腰が勝手に動いてしまう。
「あっ。だめ。これっ、だめぇっ!」
「……ちょっとだけ」
 そう言って彼はゆっくりと指を動かす。
 私のあそこの中は、彼の指をぎゅうっとしめつけながらひくひくとけいれんする。
 全身の力が入らないのに、下半身だけ勝手に動いてる……。
 わけのわからない感覚に泣きそうになる。
「ああぁん……。やだぁ……」
「ごめんね」
 彼はそう言って指をそっと抜き、私をぎゅうっと抱きしめた。
 全身がふわぁっとあたたかくなる。
 まるでお風呂に入っているような心地よさ。
 私は彼の背中にそっと手をまわす。
 彼は頬ずりしながら私の頭をよしよしとなでる。
 あたたかくて……、少し涙が出てくる。
 彼が私の目元の涙を舌でそっとなめる。
「くすぐったい」
 私が笑うと彼もにっこりと笑った。

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written by nano 2008/01/30

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