「此処は…?」 目をあけた時、最初に見えたのは暗闇だった。 「一体…」 しかも体中に包帯が巻かれ腕には点滴、右目には多分ガーゼが当てられているのだろう、 違和感を感じた 「俺は…」 何故自分がこのような状態になっているのかロックオンには解らない。おぼろげな意識の中とりあえず体を起こそうと肘を張ると 「っ!」 体中が痛みベッドに倒れ込んでしまった 「何なんだよ…くっ…」 そこら中痛い ここは何処だ なんでこんなことに まだ正常に働かない思考回路に鞭打って今の状況を考える ふと、今までの出来事が脳裏を過ぎった ティエリアとヴァーチェの様子がおかしくて ヴァーチェを狙った擬似太陽炉搭載型MSの目の前に回り込んで 目の前に火花が散った所で記憶が途絶えた。 (あれでやられたのか…) あらかた思い出した時不意に誰かの話し声が聞こえた 「ロックオン、マダネテル!マダネテル!」 …ハロか? 「………!」 もう一人誰か居るようだが何を言っているのかはよく聞き取れない。 少し語尾を荒げているようだった 「ハイッチャダメ!ハイッチャダメ!」 「………!」 ガンッ 「ア〜! 」鈍い音とともにハロらしき声が遠ざかって行き部屋のドアが開く音がした 「誰だ?」 尋ねてみると 「…目が…覚めたのか…?」 「ああ」 答えは返って来なかったが声の感じからしてティエリアだという確信が持てた 部屋の明かりを点けてこちらに歩いてくる。 「調子は…どうだ」 「まだまともに動けそうにないな」 「そうか…」 「「…」」 出来るだけ何でもない風にに言ったつもりだったが…返事が返って来ない所を見るとやっぱり責任を感じているらしい 近くに在った椅子に腰掛け、少し俯いたままで黙り込んでしまった (相変わらずかわいいやつ…) 今の自分の容態を考えるとそんな事を言っている場合では無さそうだが、 当事者の自分としてはあれはガンダムマイスターとして当然の行動だったと断言出来る。 実際デュナメスは損傷したが修理不可能なほどではないだろうし、自分だって死んでない。 ティエリアだって自分の意志であんな状態になった訳無い。 責められるべき人など居ない 「先に言っとくが、お前には何の責任も無いぞ」 沈黙を破って発した言葉は本心だった 「そんなことは…!」 その声に反応してティエリアはばっと顔を上げた。 何か言いたげに口を動かすが上手く言葉に出来ないようだ 「責任は…すべて僕にある…っ!」 苦しげに紡がれた言葉は想像していたものと大体同じで思わず笑いが込み上げた 「何を笑っているんだ!あなたの傷はそんなに楽観視できる物じゃないんだぞ! 右目だってもしかしたら失明してる可能性が…!」 勢いよく立ち上がった反動で椅子が倒れる 「別にいいよ」 「…っ!何言って…」 信じられない。とでも言いたそうな顔でティエリアは固まった 「だから、別にいいんだよ。前にも言っただろ?これは報いなんだよ、 …思ったより早く来ちまったけどな。…それだけだ」 「そん…な…」 気が抜けたようにティエリアは床にへたり込んだ最近のティエリアは本当に人間らしい 「僕は…」 出会ったばかりの頃は人形や機械のような無機質さを感じたが、今では表情も仕草も随分豊かになった 今もこうして罪悪感に苛まれて震えている …そんなことをこんな場面で考えるのは些か不謹慎な気もしたが 「僕は…どうすれば良い?」 得体の知れない何かに怯えた声だった。 「君をそんな体にして…ヴェーダにも見捨てられて…」 こんな不安な思いをしたことは無いのだろう。 全てお前の責任だとでも言われれば罪滅ぼしのために生きられる。ヴェーダがいれば何をせずとも道は示される。 しかし今は… 「僕には…もう…何も無い…!」 悲痛な叫びだった 「僕は…」 「もういい、ティエリア」 相変わらず痛む体を無理に動かして上半身を起こすと床に座っているティエリアが視界に入る 「…え…?」 「あんまり悪く考えるなよ、俺はお前が悪いとは思ってないから」 包帯が巻かれた腕を伸ばしティエリアの頭を撫でる 「でも…」 ティエリアが言葉を続ける前にその手を頬から顎に滑らせ顔を上げさせると 「それならせめて…」 不安そうな、でも何かを決意したような真っすぐな瞳でこう言った 「僕の気が晴れるようにさせてくれ」 ******* 「…ぅっ…はぁ…」 自分への負担を減らす為だろうか四つん這いに跨がったティエリアはあまり体重を掛けて来ない。 お陰でキスもし辛そうだ ティエリアは「完治するまで不自由しないように介助する」と言ってきた 真摯に自分を心配してくれる彼女の気持ちに付け込むようで気が引けたが ミッション続きで溜まっているモノが有るのもまた事実だった 「ティエリア…乗っかっても平気だぞ?」 「う…でも…」 「そっちのが俺も気持ちいいし」 「うん…」 ちゅっと音を立てて唇を離すとこっちの様子を伺いながら肌を密着させる 既に服を脱ぎ、パンツしか身につけてないティエリアの体は柔らかくて少しひんやりしてて気持ちがよかった 「……ん…はぁ…はっ…」 慣れない舌使いで深く口づけてくる正直言って上手ではないが一生懸命に舌を絡める仕草にぐっとキた 「んぅ…」 そして首筋や鎖骨を丁寧に舐めながら徐々に下へ下って行き 「え…と…」 おずおずとズボンに手をかけ少し躊躇しながら引き下ろすと 「あぅ…」 そこから引き出したソレを見てぴくりと肩を震わせた ここ暫くヌいてなかったりあのティエリアが成り行きとはいえ自分に脚を開くという奇跡的な状況もあってソコは既に張り詰めていた 「ふ…」 ちらりとこちらを見るとティエリアは何も言わずにそそり立つそれを口に含んだ 片目が包帯で塞がれているため姿はおぼろげにしか見えないが、ぺちゃぺちゃと響く水音と時々苦しげに漏れる声が耳を犯す 段々射精感が近づいてくるが敢えて口には出さなかった 「…ん…むぅ………ん?…っぷ」 「…くっ」 違和感を感じたティエリアが口を離した瞬間にびゅるびゅると粘度の高い液体が飛び出すのを感じた 「やんっ…」 そして思惑通りにティエリアの顔面に散った 髪や眼鏡を汚した精液は顎を伝い胸や下腹部に滴る 「や…ぅ…」 予期せぬ出来事に涙を浮かべ困惑するティエリアに悪戯心をくすぐられた 「ティエリア」 最初は一度出したらやめようと思っていた。 だが今となってはそんな気は無く、自分の中に湧く欲求を押さえるように優しく声を掛けた 「なに…?」 顔中に散った精液を拭いながら顔を上げるティエリア 「そろそろ挿れるから、下着外せ」 あっさりとした口調で伝えると赤みの強い瞳が揺れた 「…わかっ…た…」 今のティエリアが逆らうはず無い。 しかし表情には羞恥と困惑の色が混じり一度も人目に晒した事は無いであろう箇所を見せる恥じらいが浮かぶ 「うぅ…」 ロックオンの腹の上で膝立ちになり少しずつ下に下ろして行くと 「あっ…」 下着が秘部から離れると間に透明な糸が光り粘着質な音が響いた 「どうした?全部下ろせよ」 敢えてその事には触れずに続きを促す 「ふぇ…」 今までにない羞恥心に堪えられずティエリアは涙を流した それでも自分が持ち出した約束を守るためにと下着を下ろし引き抜く 股間は既にぐちゃぐちゃに濡れて粘液が内股を伝い落ちる 「はい。良く出来ました」 「次は…?…挿れるのか?」 涙声になりながらも役目を果たそうとするティエリアに良心が痛んだが この性交が今だけのものだと思うと自分の欲求が少しだけ上回る 「いや…その前に少しほぐした方がいい」 「!?」 普段なにをしたってこんな百面相するティエリアは多分見られない ******* 「……ぅく…はっ……いっ!…」 医務室で初めての痛みに堪えながら懸命に腰を落とすティエリア それを寝そべりながら眺める負傷者であるはずのロックオン こんな光景をプトレマイオスのクルー達に見られたらどうなるか… 時間が経ちこの行為に溺れそうになる度そんな思いがティエリアを正気に引き戻す 自分から言い出したこととはいえ、羞恥心に苛まれ早く終わらせてしまいたい気持ちと、 心のどこかで好意を感じていた人と交われる喜びが心の中で摩擦を起こす 複雑で言葉に出来ない何かが渦巻くのをひしひしと感じていた (ああ…これが…人間…なの…か…?) そんなことを考えながらロックオンのモノを根元まで飲み込むと 一瞬意識が靄掛かり甘い快感が背筋を走った直後、 強い脱力感に襲われロックオンの上に倒れ込む 「おーい、挿れただけでイったのか?」 「ん…」 耳元で囁かれるからかいにも体が反応する 自分の意志とは関係なくきゅっと膣が狭まるのを感じた おぼろげな意識の中で本能だけが正常に機能しているそんな感じだった ******* ティエリアがのそのそと体を起こしロックオンに口づけ、 肉が薄くなだらかな腰のラインをロックオンの無骨で包帯だらけの手が撫でる 触れ合った箇所から解け合ってしまいそうな錯覚に陥り脳が痺れる 唇を離すとふたりの視線が絡んだ特に言葉を交わす事なくロックオンが律動を始める 「…あ……あぁ…んっ…」 ロックオンに覆いかぶさる形で上に乗るティエリアの腰を掴み突き上げると 一度イったばかりの膣は質量を増すロックオンのモノをキツク締め付けた 「あっ……あぅ……ああっ!…んん…」 「ティエリアっ…もう少し力抜け…!」 「…あ……ムリ…ぃ…!」 「くっ」 膜が破れたのか、結合部にはティエリアの血が滲んでいた 「……はぁ…ぅ…ロック…オン…きもちい……よぉ」 「…ははっ…俺も…」 「…あ…はぁ……あ……あんっ…あ…!」 「…ティエリア……ティエリアっ」 段々と嬌声の感覚が短くなり絶頂が近いことを知らせる 「…くっ……出る…」 「……えっ?…あぁっん…んぅ……!あっ−…」 体が軽く痙攣し、ロックオンはティエリアの中に吐精した ******* 「ティエリア…大丈夫か…」 しな垂れかかるティエリアの体を揺する事の重大さに気づいたのはすべてが終わった後だった ティエリアだって自分と同じ、CBのガンダムマイスター。 もしこれが原因で体調不良を起こしたりしたら… もし中に出したせいで子供が出来たりしたら… …彼女をまた傷つけることになる… それだけは避けたかった それに泣かれたり嫌がられたりしても俺が個人的に傷付く …どっちでも最悪だ いや…後者の方が組織的には良いに決まってるが 「ん…おなか…あったかい…」 思い悩んでいる最中に返ってきた台詞は想像を越えていた 「は…?」 思わず聞き返す 「これ…ロックオンの…」 恐らくティエリアの膣から溢れたのであろう精液を指に絡ませ遊んでいるティエリア 固まっているロックオンの視線に気づくとその手をおもむろに口元に運び、ぺろりと舐めた 「ばっ…!」 その姿に自分の意志とは関係なく再び股間が熱を持つ 「また勃ってきた…」 それは密着しているティエリアにも伝わった様で 「怪我が治るまでなら何回でも付き合うから…」 再び口づけられ揺らぐ理性と意識の中で 問題や不安は山のように残っているし、自分も一体どうなるか解らない でも、今目の前に居る少女が悲しむような事が無ければとりあえず良い。 と、非常に楽観的な考えに落ち着いてしまうロックオンであった