くらくらとする頭はまともに回転しないながらも聞かれる言葉を理解して答えていく。ロックオンの指が胎内で蠢く度に快感の琴線を弾き自然と嬌声が吐き出されていった。きらりと光るレンズの奥に碧の瞳がじっと己を見据えている。表情は柔らかく笑みを象っているのに瞳の奥で揺らめく炎が見える気がして高鳴る鼓動に息が荒くなっていった。
「ココにほしいの?」
「んっぅんっ!」
必死に頷いているのに弄り続ける指は尚も胎内で動き回り、ウィークポイントを擦り上げては別の場所へと移って高まる絶頂を達する直前で逸らされていく。甘く疼く躯の芯を持て余して必死にジャケットを握りしめてどうにか言葉を紡ごうと試みるが、溢れる嬌声で上手く紡げないでいた。
「ぁあっひぅっんっん、ふぅっ!」
「おいしそうに咥えちゃって。」
「ひぁんっあっんっ」
花弁を開かせた指も蜜壺へと突き入れてしまう。ぐっと質量の増えた指に背が仰け反った。首に縋りつき躯を蝕む快感に啼き叫び、崩れ落ちそうな四肢を必死に支え続けているとようやく指の動きが止まる。ほぉう……と息を吐き出し強張った躯から力が徐々に抜けていった。
「あっ……あっ……ぁっ……」
突然の放置に達することの出来なかった躯がかくかくと痙攣を起こす。欲したものはまだ与えられず、求め続ける躯と心が苦しくなってきた。
「ひゃぅ!?」
躯の中を荒れ狂う熱に戸惑っていると急に持ち上げられてしまう。何が起こったのか、と驚いている内にソファへと寝かしつけられた。更に覆いかぶさってくるロックオンの顔を見上げるとあまり好ましくない微笑みが向けられている。
「……ろっく……おん?」
「刹那さ。喉、乾いてるだろ?」
「?そんなには……」
「遠慮しなさんな。たっぷり飲ませてやるから。」
内心、何をされるのか、とびくびくしていると足を目いっぱい広げられてしまう。片足をソファの背凭れにかけられると間に体を割り込ませてきた。あられもなく露にされた部分に羞恥が募る。しかし隠そうとする間もなく口付けられて気を逸らされてしまった。
「んっ……ぁ……」
「いい子だからそのままな?」
たっぷりと舌を絡め取られて呼吸が荒くなる中ようやく解放された。靄のかかる思考で見上げると宥めるように頬にも口づけられる。ぼんやりと見つめていると上体を伸ばしてすぐに戻ってきた。
「ッ!?」
中途半端に上がったままだった腰をさらに持ち上げられると花弁に口づけられる。突然変えられた態勢にびっくりしているとぬるりと温かく柔らかな塊が割りこんできた。内壁を押し広げられる感覚に腰を跳ねあげているとぐちゅりと卑猥な音が耳に蔓延る。羞恥に耐えていると顔がかっと熱くなった。
「あっ!?」
「ん……入ったな……」
「なっ……に……?」
躯の奥からじわじわと焼かれるような熱に四肢が勝手に跳ね上がる。花弁からとろりと溢れ出す蜜の感触にもぴくぴくと跳ねる躯に戸惑いを覚えた。爛れる様な蜜壷の熱さに腰が揺らめくが、その痴態を見下ろすロックオンは内腿や花弁の周りばかりを撫でるだけで何もしない。
「……ん、あぅ……」
「いつもなら駄目って言うんだけどな。今日は無礼講。」
「っふ……あ……?」
「お酒。アルコールは低いんだけど……下のお口で飲むと回るの早いだろ?」
「んっ……んぅん……」
躯中が熱くてどうしていいか分からずに浅く呼吸を繰り返す。けれど疼く蜜壷と躯の芯が素直に味合わせてくれそうにない。レース越しに触れる指先がもどかしく、射竦めるように肌に刺さる視線がどこもかしこも敏感にしていってしまう。
「あ、っあ、ぁあ……」
「喋れなくなっちゃった?」
「ふぅっんっ……!」
爪先で弾く様に花芽を弄られるとほんの少し引っ掻かれただけだというのに、背が大きく反り返る。信じられないくらいに感じ入っている己の躯に酷く困惑して四肢を蠢かせてしまった。
随分戸惑っているだろう、刹那を見下ろしてロックオンは喉を鳴らす。上気した頬に汗を滲ませ、潤んだ瞳が瞬く度に妖しく煌いていた。埋める者を求めてひくつく花弁を眼下に、しっとりと手のひらへ吸い付く肌の感触を堪能する。ほんの少し撫でるだけで白魚のように跳ねる躯が愛おしく、ぴんと伸ばされた足先を飾るヒールが厭らしい。
「……んっ……あっぁ……ぅう……」
放置しすぎたのか、花弁が新たに蜜を溢れ出し刹那の瞳から涙が流れてきた。救いを求めて向けられる瞳と寄り添わされる足が、妖艶さを際立たせる。
「っく……ぉんっ」
「なぁに?」
「な、な……かぁ……っ」
「中がなに?」
分かっているのにわざと分からないふりをして、ことさらゆっくりと問いただしていく。相当、躯が切なく疼いているのか、腰がゆらゆらと揺れ動いていた。赤く色づく花弁は蜜と酒とで濡れそぼりすぐにでも己の雄を突き立てたいが、目の前に晒される痴態に……もう少し……と欲をだしてしまう。
「ぃ……れぇ……ぃれ、てぇっ……」
「入れてほしい?」
「んっ……ほ、しっ……」
しどろもどろになりながらも懸命に言葉を紡ぐ唇をあやす様に撫でると、躯を埋めるものを何でもいいから欲しているのか、震える手が己の手を捕まえて指を咥えこんでしまう。ちゅぷちゅぷと音を立ててしゃぶりつく顔に近づいて額に口付けると、それだけで大げさなほどに跳ね上がった。
「口を掻き回してほしかった?」
「んんっうぅ……」
絡まってくる舌を撫でるとふるふると首が横に振られる。とろりと瞳が上げられて縋る様な視線を向けられると、足が腰元を撫でてきた。
「……んぅ……ぅ……」
指を咥えたままに片方の手が躯を滑り降りていく。自分で触るのは恥ずかしいのだろう、下腹の位置にまで移動はしたがそこから下へは進まない。それでも刹那の媚態に少し応えてご褒美を上げようか、と思い直した。
「……ココ?」
「やぁんっ!」
たっぷりと濡らされた指を口から出させると待ち焦がれている花弁へと擦りつけた。まだ中へと割り込んでいないというのに、イったかと思うほど上体が反り返る。仰け反る首筋と弾かれるように揺れる胸の実に喉が鳴った。蜜口に指を当てただけだというのに、こぷりと溢れ出して来た蜜が指をさらに濡らしていく。ぱくぱくと貧欲なまでに開閉を繰り返す口が楔を熱く滾らせ、我慢の限界へと導いていった。
「っひぁあぁぁああぁぁんっ!」
干上がったような喉に無理矢理唾液を嚥下して宛がった指を割り込ませる。すると待ち焦がれていた蜜壷が、ぐちゃぐちゃに濡れながらも複雑にうねり絞り上げるように絡みついてきた。その心地いい絞め付けに熱い呼気を漏らすと荒々しく抜き挿しを始める。
「あぁっあっんんっひっゃあんっ」
甘く濃厚な響きを持つ嬌声が途端に奏でられる。ゼリーをかき混ぜるかのようにぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てて胎内を掻き回すと快感に溺れてしまったのか、刹那が首を打ち振るい背を仰け反らせて啼き叫ぶ。
「きもちいい?」
「んっイイっ!きも、ちぃ、イっいぃっ」
「もっと掻き回してほしい?」
「あんっほしっもっ……と、ほ、しぃっ!」
誘導されるがままに欲する躯へご褒美だと言わんばかりに蜜壷を擦り上げる。全身に汗を滲ませ妖しく光を纏う躯が感じるままに震え悶えていた。閉じることを忘れた唇からは歓喜の啼き声が溢れ、水に溶けたような瞳が涙を散らせて宙を彷徨う。
「っぉんっろっくぅ、おっんんっ」
「……せつな……」
「やっゃあぁっ!」
必死に呼びかける声に絶頂が近いな、と判断すると導くように指の動きに変化を加えた。けれど、刹那の足が手を引き離すようにもがき、悦楽による啼き声とは明らかに違う泣き方をし始める。それどころかイくのを嫌がるように躯を捩る動きを見せるので疑問がわきあがった。
「?……せつな?」
「やっ……らぁ……」
呂律も回らないほどになっているというのに胎内を犯す手を握り締めて来て、引き離そうとしている。ますます不思議に思い顔を寄せた。
「イきたくないの?」
「んっ……やぁら……」
「どうして?躯はイきたがってんじゃん。」
「っらめぇ!」
悪戯に指を折り曲げるとびくんっと大きく仰け反るのに、素直に身を任せてはくれない。
「やっ……やぁ……」
本格的に泣きそうな刹那にどうしたものか、と困惑していると手が離された。そのまま更に遠くへと伸ばす手を視線で追いかけると、出したままの楔へと這わされる。
「せつ、な……?」
「これ……が……いぃ……」
「……え……?」
「あつぃの……ちょぉらい?」
小首を傾げ拙い喋りで放たれたオネダリはとんでもない破壊力だった。うっかり出してしまいそうなほどに。歯を食いしばってどうにか持たせると期待の篭る瞳に促されて指を抜いていく。出て行く際に擦れる内壁が快感を煽ったのだろう、きゅっと瞳を閉じて唇をかみ締める様はなかなかに健気で胸を打った。
「あっ……」
「熱いのがいいんだ?」
「んっ……いぃ……」
ひたりと押し付けただけで跳ねる躯と歓喜に揺れる腰を一撫でする。こつりと額を突き合わせて間近に紅い瞳を見つめた。
「あっついの……どこにほしい?」
「ぁん……おくぅ……」
「奥?」
「ぅん……おなかの……おくにぃ……」
「お腹の奥、な。」
「んっ……いっぱい……ちょ……らい……」
完全に酔っ払ってしまったのかもしれない刹那の表情は、喜びの余り淡く微笑みを湛えている。それ以上に素直な躯が花弁から蜜をとめどなく滴らせ突きこまれるのを今かと待ち焦がれているらしい。刹那の言葉通り、「ちょうだい。」とねだるようにぱくぱくと蠢いていた。
「っあぁ……」
「入りきらないくらい……いっぱいにしてやろうな?」
「ぅんっ……」
足を肩に乗せて抱え上げ、刹那の躯を折り畳む様に圧し掛かる。徐々に広がる花弁がすんなりと楔を咥え込んでいった。ずぷんっと先の太い部分が飲み込まれると、背を仰け反らせて啼き声を張り上げる。腰を突き出し更に深く飲み込もうとする躯の動きとともに、透明な蜜が噴出された。
「はっ……ま、だ……先が入った、だけ、だぜ?」
「あぁっあぁんっ」
「もうっ……イっちゃったん、だ?」
「あふっう……」
躯が歓喜に打ち震え甘い疼きが全身に余すことなく広がっているらしく身悶える刹那を、瞳を細めて舐め回す様に観察する。ぴくっぴくっと跳ねる指先も、飲み込みきれない唾液が唇の端から溢れる様も……年齢にそぐわず妖艶さを醸し出す。彼女自身は色気がないだのと言うが、このとてつもない色香に分かってないな、などと苦笑を漏らした。貧欲に楔を求める蜜壷だってそこらの遊女顔負けだろう。
「ろっくぅ、ぉんんんっ」
「ん?……足りない、って?」
「ぅんっもっ、とぉ……おくぅっ」
求めるままに遠慮なく押し入ると甘ったるい声で啼いて悦んでくれる。押し入った直後に突き上げられる衝動から引き絞られた内壁がふわりと弛み、やわやわと揉み込み絡み付いてきた。
「っ……っとに……えろい……躯だよ、な……」
「あ、ふぅんっ」
「言葉で、嬲るだけでもっ……こんな、に、感じて……」
「ひぅ、やっゃ、やぁんっ」
「んっ……うそ、つき……」
耳まで赤くなり首をゆるゆると振って嫌がる素振りを見せるのだが、雄を咥えた蜜壷はきゅっきゅっと嬉しそうに引き締まる。くねくねと揺れる腰を鷲掴んで大きくグラインドさせると爪先までぴんっと伸びた。
「ひぁんっ!」
「っほら……躯は、きもちいいって……悦んでる……っ」
「あぅっひっぅ、んっ」
緩く突き上げる度にびくびくと跳ねる躯を押さえつけて、身悶える刹那の貌を堪能する。視線に晒される羞恥があるのか瞳を少し開いては慌てたように閉じる様が初々しくて可愛い。桃尻を打ち付ける音と蜜壷がぐちゃぐちゃに掻き回す音が室内に響き渡る。刹那が善がり身悶える度に絞め付けが強まりロックオンの絶頂も引き寄せてきた。
「いい、んっ……だろっ……?」
「はっうぅっんっひぁんんっ」
いつもなら最奥まで突き上げているところだが、わざと加減して少し手前までしか擦り上げていない。その意図に気づいたのか刹那も奥まで突いてもらおうと足を広げあられもない体勢になりながらも求めてくる。
「やっもっとっん、ふっう……も、とぉっ」
「じゃ、あ……いって、ごらんっ?きもち、いいっって……」
「やっや、ぁ、やらっやぁあっ」
「いわ、ない?ならっ……このまま、抜い、ちゃうっぜ?」
「ゃっ、やぁっんっ!」
「ほらっ……いえ、よ?っ刹那……」
すぐそこまで迫っている絶頂に抗えないのを分かっていながら焦らしきる。入口の方まで出ていき、くぷくぷと音を立てて小さく揺らす。するともう耐えられなくなった躯を持て余した刹那が涙を流しながら必死に応えてくれた。
「きもち、いぃんだろ?ッ……いっぱい、こすられて……」
「んっ、いぃっ、き、もちぃっ、きもちっイィんっ」
「っ……えっちな刹那……」
「やっうぅっ!」
「えっちで……厭らしい子だな、刹那は……」
「あっんんっんっ!」
思惑通りに言葉を紡ぐ刹那に辱めるセリフを選んで吹きかける。一つ二つ投げかける度に内壁の動きが複雑さを増していった。
「くっ……ココっ叩かれるとっきもち、いぃんだろ?せつなはっ……」
「あっあぁんっいっいぃ、いいっ」
望み通りに一番奥まで突き入れて乱暴なくらいにごつごつとぶつけ続ける。まともに思考が働かなくなっているだろう刹那が悶え啼く様に己の絶頂も近づいている事に気付いた。ぞくぞくと走りあがる快感の波が背筋を何度も往来する。
「イくぅっイくっイっちゃうぅぅ!」
「っぁ……出すぜ?……っせつな……」
「んっいぃっキてっおくぅっおく、にぃっ」
「たっぷり……あじわえっ……!」
内腿が痙攣を始める瞬間に合わせて腰の動きを早めていく。共に登り詰め互いに刺激しあう躯が貪欲に快感を貪りあった。すぐそこに見える開放に合わせて一際強く突き上げると、組み敷いた躯が綺麗な弧を描く。それとともに絞まる蜜壷へ己の劣情を叩きつけた。
「っくぅ……」
「っあっぁっぁっ……!」
ちかちかと目の前がフラッシュするような感覚の中、互いの躯の熱だけを頼りに抱きしめる。
* * * * *
「………」
「お目覚めですか?お嬢さん?」
ぼんやりと目を開くと心地よいテノールが鼓膜を震わせる。数回瞬いてゆっくりと見上げると傍に腰かけたロックオンが見下ろしてきていた。力の入らない四肢を投げ出したままでいるとふるりと寒さに気付く。のそりと腕を動かして己の体を抱きしめると素肌に当たった。
「……?」
僅かに首を傾げて足も擦り寄せるとそちらも素肌が擦り寄せられている。自分が裸なのだと理解すると腕を移動させて胸元でクロスを作って、腿を少し浮かし少しでも隠せているようにした。そうしてちらりと見上げると苦笑を浮かべる彼が顔を乗せてくる。
「そうやって叫ばないのが刹那らしいよな。」
鼻先に口づけを落とすとロックオンが体に掛け布を巻き付けてくれる。そのまま抱き起こすと胸元に凭れかかるよう、足の間に座らせてくれた。
「……別に。今さらあんたに見られて叫ぶ必要はない。」
「……そうね……ホントに漢前……」
常日頃から少しは恥じらいを持つようにと言われているのだが、イマイチぴんときていない。それでも体の随所を隠すようになっただけマシだというもので。最近では諦めつつあるのか、何も言わなくなってきている。
複雑な表情ながらも頭を撫でてくれる彼を見上げてふと気がついた。
「……眼鏡つけたまま?」
「んー?……うん。日ごろ着けないものだから外したらどっかに忘れそうなんでな。」
「……ふぅん……」
「……?なんか不服でも?」
どこか面白くなさそうにする刹那に首を傾げた。珍しい態度に顔を覗き込むとじっと紅い瞳が見上げてくる。半ばにらめっこをするように見つめ合うこと数秒。彼女の手がそっと動いて眼鏡を外してしまった。
「?刹那?」
「……邪魔だから……」
「はぇ?」
「レンズの反射が邪魔で瞳が見えない。」
畳んだ眼鏡をジャケットの胸ポケットに押し込むと、少し伸びをして目尻に唇を押し当ててくる。その間に刹那の言葉を理解してしまい、じわじわと湧きあがる歓喜に口元が緩みそうになった。よほど不満だったのか、何度も口づけてくる刹那の唇が次第にくすぐったくて笑いが漏れてきた。
「そんなにいやだったの?」
「ん……会場では構わなかった。」
「ん?どうして?」
「男性陣の会話に加わる姿が知的で格好良いと思ったから。」
「……褒めすぎてね?」
「別に。事実を言っただけだ。」
淡々と紡がれる刹那の言葉がことごとく胸を撃ち抜いてくれる。さらにここまで素直に語られるとは思わなかった分、不意打ち的な要素も加わっているのでなおさら心臓にくる衝撃は激しい。散々口づけて満足したのか、頬に軽くキスを施すと伸びあがっていた体を戻して完全に預け切ってくる。それを優しく包みこんで微笑を浮かべた。
「刹那?」
「ん?」
「気分悪かったりはしてないか?」
「?なんともないが……」
ふとアルコールを飲ませた事を思い出して気分を伺ってみれば不思議そうに見上げられた。話す声からも二日酔いらしき症状は診られていない。それどころか、あれほど乱れていたのが夢じゃないかと思うほどあっけらかんとしている。
「だったらいいけど……ちょっと心配だったんだ。」
「?なんの心配だ?」
「お酒飲んだでしょ?下のお口で。」
「っ!」
ストレートに告げればかぁっと頬を赤く染める。どうやら意識も記憶もはっきりしていたらしい。しっかり覚えている情事を思い出してしまい居た堪れない表情をしている。
「少なくはしたけど、普通に飲むよりアルコールの吸収がいいからさ。二日酔いとかなったらマズイよなぁってな。」
「〜っ……だったらもうあんなことするな。」
「ん〜、どうしようかなぁ……」
「なっ!?」
「だぁって刹那ってば目茶苦茶えろ可愛いかったんだもん。」
「〜ッ!!!」
不機嫌さをあらわにした刹那に、にやりと笑みを向けると言葉も出ない程に羞恥を湧きあがらせている。
「あんなにヨがって腰振られるなら、またしたいって思うだろ?」
「知るかッ!」
咬み付かんばかりの勢いにくすくすと笑いが漏れた。最中の妖艶さに当てられたが、まだまだこういう反応は子供だなぁ、と安心してしまう。また、そのギャップを楽しみたいと思うのも正直なところなので、悪戯はまだまだ続けてしまいそうだ。
「今度はゼリーとか食べさせてみようかな。」
「はぁ!?」
「つるって入り易いだろうし、掻き混ぜたらぐっちゃぐちゃになってちょうど好さそうじゃん?」
「っ……っ……!!」
「どうせなら全身にかけるのもいいかも。ぬめっとした塊が滑っていくのって結構気持ちいいらしいし。……しようか?」
「だっ……誰がするか!」
顔を真っ赤にして怒っている刹那だが、ロックオンはしっかりと気づいている。提案したちょっと後に体をふるりと震わせたことに。それは嫌悪からのものではなく、想像して感じてしまった震えだ。その証拠にシーツの中で足がもぞもぞと擦り合わされている。
「(どうやって実行しようかなぁ♪)」
不貞腐れて黙り込んでしまった刹那を大切そうに抱きしめながら、頭の中でどう仕掛けるかと楽しげに考えるロックオンだった。
11/01/21 脱稿
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