昨日も何だか分からない内に盛り上がってしまったが、今日はまたどうしたものか。 …なんでこんな状態になっているんだろうか? あんまりにもよめがキレイな顔で微笑むもんだから、うっかり見つめてぼうっとしている内に気がついたら、なぜかどこからともなく現われた縄に しっかりと縛り上げられていた。 なんでだ!? とにかく縛られるのは好きじゃない。…昔、ちょっと規模の大きないたずらをした時に、かあちゃんに縛り上げられて庭の木に吊るされた恐怖がよみがえる。 とおちゃんが必死で止めても、そういう時のかあちゃんは絶対に許してくれなかった。逆にとおちゃんの方まで、俺の見えないところに引きずっていかれて、 かあちゃんに何かされていた。…恐ろしい思い出だ。 当然、そういう時は飯も抜きなので、空腹を抱えて、悲しくなりながら一晩中吊るされた。かあちゃんは怒ると怖いというより恐ろしい人だった…。 …そんなわけで、縄抜けを教わったときの喜びは他人には分からないくらい大きかった!!!他の術では、あんまり覚えがよくなかった俺が、 一瞬にして覚えたものだから、先生がびっくりしていた。 それをかあちゃんが知って以来、俺が吊るされることはなくなった。が、未だに縄抜けは時々練習している。 今回も縛られたことに気づいた俺は、無意識の内にすばやく縄抜けを試みた。…はずだったが、どうしてか縄から抜けられない。いつもなら、 うなぎでも縛ってるみたいだと回りに驚かれるほどすばやく縄抜け出きるのに…!(早すぎてちょっと気味悪がられたこともある。…ショックだった。) 「イルカ先生。痛くない?」 かわいらしく小首をかしげてよめが言う。痛くはない。痛くはないんだが…。なんでこんなことに??? 大体縛り方がおかしい。両手だけをくくられていて、足は自由に動けるようになっている。…捕虜とかを捕まえてるわけじゃないからいいのか? 「どうして?なんで?」 流石に不安になり、よめに問うてみた。いつもは優しいよめだが、時々夜になると暴走するので、その辺りが不安感をより強める。それに… さっきから何度も縄抜けしようとしているが、全然全く外れる気配がない。流石うちのよめだ!!!上忍の実力を遺憾なく発揮している。 「大丈夫そうですね。よかった!」 しっかり縛られた俺の手首に傷がないかを確認した後、あんまり嬉しそうによめが言うので、俺もニコッと笑い返してしまった。 そして…気がつくと事態はより悪化していた。 「え?あ?あれ???」 足が浮いている。というか手が持ち上がっている。というか…吊るされている。 …わー!?なんでだ???いたずら…最近してないぞ!!!アスマ先生のは…ちょっとやりすぎたけど復讐だし、よめの悪口言った奴らになんて 完全に報復だ!!! さっぱり事態が飲み込めない俺は、よめが嬉しそうに左足まで吊しているのに気づかなかった。何だか身体が変な状態なのにやっと気づき、 わー変な格好だな俺。と思ったところでやっと慌てだした。まるで、着地に失敗したももんがみたいな格好だが、よめは一体何がしたいんだ?! 「イルカ先生。亀甲とかはまた今度にしようと思うんです。だってせっかく丈夫な梁があるからもったいないし。」 よめが相変わらずわけが分からないことを言っている。さっぱりぜんぜん良く分からないが、とにかくよめは、温泉がうれしくて、丈夫な梁があって、 それで何だかはしゃぎすぎてしまった。ということだけ分かった。 …つまりいまだになんだか良く分からないが、最終目的はちょっと分かってきた。見覚えのある液体をよめがいそいそと俺に塗りつけ始めたからだ。 「やっ。……あ…。」 よめのきれいな白い指が俺の奥をまさぐる。気持ちいい。だが…浴衣ごと縛られているから、全身が見えてしまうことはないが、吊るされた 左足のせいで浴衣が大きくはだけているのがかなり恥ずかしい。というか、凄く間抜けな格好だ。 「昨日はベッドだったから、今日は和室です!イルカせんせ…とってもすてきな温泉旅行、ありがとうございます!!!」 ニコニコ笑うよめに、俺はかあちゃんのことを思い出していた。…かあちゃんもニコニコしながら、とんでもないことをする人だった。 かあちゃんが暴走した後は、いっつもとおちゃんが無言で何とかしてたっけ…。…俺も、とおちゃんのように、ちゃんとよめの暴走を 受け止められる男になろう! 覚悟はきまった。が、暴走中のよめには関係なかったようだ。 「あー、もう無理。」 そういったかと思うと、性急に俺の中に猛ったものを押し込んできた。 …たしか、昨日もこんな感じだったような気がする。 不安定な体勢で揺さぶられて、いつもと違って、予想外のところを突かれるので、気持ちいいのに、それがだんだん怖くなってきた。でも、 いつもならよめの背に回せる手が、今は縛り上げられて吊るされているので、何も出来ない。 「ああッ…やっ、手っ、解いてぇ…っ。も、やだっ…。」 必死でよめにこの窮状を訴えてみたのだが。 「うんっ…。一回、終わったら。ねっ…。」 そういいながら、好き勝手に人の身体を弄り回してくる。腰の動きも昨日アレだけやったのにもかかわらず、未だに傍若無人だ。 「あッあッ…んんー。」 気持ちいい。気持ちいいけど、ほんとに1回で終わるとはとても思えない…。 …予想通り、それから何度も吐き出して、吐き出されて、縄をやっと解いてもらってからも、 「今日はせっかくのお布団ですから!」 といわれ、またなにか不思議な体勢を取らされて、気を失うまでよめと励んでしまった。 …そういえば、とおちゃんも、かあちゃんが暴走してるときは全てを諦めた顔をしていたな…。そう思いながら、俺の意識は遠くなっていったのだった。 ********************************************************************************* オマケな粗品その2。 ニーズにこたえられる代物かどうかは置いといて、一応増やしてみました…。 全ては、そう、全ては今日の暑さのせいです!←言い切った。 でも、いちゃいちゃって、ひょっとして普通に温泉散歩をもっとちゃんと書けってことだったとか…? …間違ってるっぽかったら、拍手か何かで教えてくだされ…。 |