なんでか最近カカシの様子がちょっとおかしい。 チャクラ切れから回復して元気になったカカシは、最近舞台の仕事に出かけるようになった。 鼻血を吹くほどの演技に凄く期待していたので、見に行きたいって言ったら連れて行けないって断られちゃった…。 でも、ちょっとずつ縄の投げ方とかは教えてくれる。きっとまだ練習中だから見せられないとか、舞台の他の役者さんとかの兼ね合いもあるからだろう。 ちょっと寂しいけど、こんど俺だけのためにカカシオンステージとかやってもらえばいいかと諦めた。勿論メイクと衣装協力は惜しまないぞ!!! それに、アスマ兄ちゃん捕獲法以外にも、チャクラを使って木に登るとか、水の上を歩くとか、トラップの仕掛け方とかも教えてもらって我ながらかなり 腕があがった!!! カカシは凄いな!!!舞台の裏側を秘密にする理由が分かる気がするよ!!!きっと秘密の訓練セットとかがどっかにあって、みんなそこで練習してるんだな!!! やっぱりいつかこっそり着いてってみたいな…!!! でも…時々アスマ兄ちゃんの協力も得て、肉の入った飯もたっぷり与えて、うりうりも一杯してやってるのに、カカシの様子が最近何だかおかしい。 俺に買ってきてくれた良く分からない本を読んでもだえてたり、一人で夜中に叫んでいたり、ブサ可愛い犬とこそこそ何かやってたり、空を見つめてなにか 囁いてたりと不審な行動が目立つ。 …多分舞台の練習に一生懸命なんだろうけど、ちょっと心配だなー…。俺のスペシャルコラーゲンスープとか、スタミナたっぷりいためとか、ビタミン取ろうぜ! 夏のひんやりフルーツデザートとかのおかげで、毛艶はつやつやに保ててるけど、無理はやっぱりよくないよ!一日中舞台のことを考えてるプロ意識溢れるカカシ は凄いけど、どうにかして休ませてやりたい…。しょぼくれた生き物を見ると、俺も凹んじゃうし。 …しょうがない…イルカスペシャルメニューでおもてなしでもしてやるかな…。 そうと決まったら肉…アスマ兄ちゃんだ!結構任務とかでいなかったし、カカシと距離をとらせようと肉だけ巻き上げて、最近あんまり飯も一緒に食って なかったけど、そんなことより、うちの子はいつでもちゃんと元気でいて欲しいからな!!!肉を買ってきてもらって、さらに…ちょっと心配だけどアスマ 兄ちゃんにもうりうりしてもらおう!!! ああ早く帰ってこないかなーアスマ兄ちゃん。任務長いよなー…。 ***** 俺が間違っていたんだ! イルカが興味のない本を与えるより、俺が教育についてもっと学ぶべきだった! 任務に行くようになってから、子育て経験者を片っ端から当たって教育に関するあれこれを聞き取り調査した。…調査時間の半分くらいがうちの子自慢に占められて いたので、情報を得るのにかなりの時間がかかったが、とにかくそれなりに有益な情報を得られた。 子どものいる暗部仲間の話を色々聞いた結果、情操教育には動物がいいらしい。 動物…確かにイルカはパックンに凄くよく反応している。…少なくとも全く興味を示さない道徳の本よりも、ずっと効果はあるのかも…。そう思った俺は、 俺の忠実な忍犬たちを呼び出し、交渉を開始した。 イルカという子どもが人の道を踏み外しかかっていること、本当は優しい子だということなどを、忍犬たちに訴えて、どうにか計画に参加してもらえるように 交渉した。元々任務でもないし、忍犬であることに誇りをもっている俺の忠実な部下たちにペットの真似事をさせるのは悪いとは思ったが…。 …普通の犬を連れてきた場合、ストレスで死ぬかもしれない…。出来れば忍犬たちにも、この計画に協力して欲しい。そう思ってできる限りの説明をした。 パックンには勿論拒否された…が、他の忍犬たちはイルカを知らないので、子ども一人くらいならかまわないとの返事を得ることが出来た。結果的にパックンも 押し切られる形で作戦に参加してくれることになった。 …イルカ!必ず俺はお前に一般常識と正常な感覚をもたせてみせる!!! 忍犬たちの肉球を握り締めながら、俺は改めて決意した。 そして今日この日…イルカが任務から帰ってきたら、十分に忍犬たちと接することができるように環境を整えた。 数日前からイルカには犬の飼い方とか、可愛い小動物と仲良くする方法などの本を与えて読み聞かせてある。 部屋の中に忍犬たちが入りきらないので、庭に呼び出すことにして、ちゃんと犬の触り方も確認することを条件に、イルカの扱いに慣れたパックンもその場にいて くれる。 きっと何とかなるはずだ!…多分…。 ***** 「ただいまー!!!カカシ!!!今日の舞台はどうだった?あと、腹減ってるだろ!今作るからな!!!あ、でもお土産あるからソレ食っててもいいよ。」 今日は収穫の任務じゃなくて、雑貨屋さんの倉庫の整理だったけど、またおすそ分けにもらったお菓子があるから、どうしても腹が減っているようならカカシに 与えておこう!!!アスマ兄ちゃんは長めの任務でいないけど、結構何とかなるもんだ!!! カカシが舞台の帰りに、買い物に行ってくれたりする様になったのもその一因だ!野菜とか洗剤とかを買ってきてくれるので、結構家計が助かっている。 舞台俳優だけあって結構金持ちなカカシは、ヒゲが薄いのにもかかわらず、肉を手に入れてくる能力も、意外に高いことが判明した!!!アスマ兄ちゃんに比べる と野菜が多いから、足りない分は時々オマケしてもらいにいったり、アスマ兄ちゃんから巻き上げてるけどな!!! …それに、お土産に頼んでおいたお菓子作りの本もくれたので、じゃんじゃんお菓子も作れるようになった!!!今の時期は冷たいお菓子が多いけど、 今後はクッキーとかケーキとかにも挑戦したいよな!!! やっぱりいい犬…じゃない居候っていうか同居人だよな!カカシは!!!あと、女性ホルモンの頂点に立ってるよ!!! たまに帰りが遅くなると凄く俺のことを心配するし、結構口うるさいけど、その強さと吊るし力がその証拠だ!!!いつかりっぱなかあちゃんになりそうだけど… もったいないことに男なんだよなー…。 まあ、コレだけキレイなら男の母ちゃんでもいいんじゃないかな!!!きっと!!! …そんなことを考えている間にも、カカシがかあちゃんらしく俺に吼える。 「だから舞台じゃないと何度も言ってるだろうが!!!…ああ、もう今日はいいか…イルカ、飯の前にこっち。ちょっと来なさい。」 おお、説教か?やっぱりなんか食わさないと駄目だなこれは。とりあえずはお土産の菓子でも…。 「この本。ちゃんと読んどきなさい。」 あれ、コレこの間カカシが読んでくれた本だ。犬の飼い方って本だけど、カカシ…今度の舞台で犬の役なのかな…。舞台の参考にしたいんだろうけど、 どうやって協力したらいいんだろう?演技とかの経験って…買い物のときの女装くらいしかないな…。 ああ!でもカカシなら、さわり心地もいいし、犬がぴったりだな!!!最初つけてた面も犬だったし!!! …そうか!!!今やってる舞台で犬役なんだなきっと!!!それで表現に深みを持たせるために頑張ってるんだ!!! さっすがカカシだぜ!!!本当にプロ意識が強いな!!! 「で、どうやって手伝ったらいいの???」 「その本読んで。…説明は後でしてやる。」 カカシの状態からして早く飯を与えてやらないとまずそうだけどなー…。とりあえずざっと読んでカカシを納得させてから、飯作るか。 ***** 飯のことばかり気にしているイルカに、一応本を読ませることに成功した。 …適当に読んだフリしてる可能性も高いが、とにかく一応忍なら、記憶力もそこそこ必要だ…じゃなくて、ちょっとでも読んでいれば犬の扱い方もわかるはず。 後は実地で直せばいい。 「カカシ。一応手配は済んだのか?」 「あ、うん。犬用おもちゃも用意したし、本も読ませたし、あとは…他の子たちはどうしてる?」 「…楽しみにしとるようだが…。本当にあの子どもに会わせていいのか?我らは忍犬ゆえそれなりに修羅場もくぐっとるが…アレは別の方向で大変じゃぞ?」 「そうね…。がんばってもらうしかないんだけど…。」 いっそのこと俺が犬に変化して…も、だめだな。一匹ではパックンの二の舞に終わるだろう…。 「カカシー!!!もう読んだから飯作るよ!」 「!!!拙者はもう行く。…頼んだぞカカシ。」 パックンにはこの件で苦労ばかりかけている…。 「うん。ありがと。」 俺の忍犬たちは、獣の身であっても、炎も恐れない勇敢なものばかりだ。だが…今回は任務より大変かもしれない。だからこその全員集合だが、それでも… イルカのあの勢いに抗しきれるだろうか…。 「カカシ!!!今日は夏カレーだぞ!!!デザートも楽しみにしといて!!!」 「ああ。うん。あ!イルカ。食事の後でちょっと…」 「ああ!任せとけって!!!演技指導は出来ないけど、出来るだけのことはしてやるって!!!」 また何を勘違いしてるんだろう…。まあいい。これからのことに集中しよう。 「じゃ、食後に宜しくね。」 「おう!あ、サラダここ置いとくね!!!カレーはもうちょっとだから、腹減ってんなら、そこのお菓子食べてて!!!」 「別に腹は減ってない!!!」 どうしてコイツは俺に食い物を執拗に与えようとするんだ…! まあ、とにかく。何とかしてイルカを真人間にしないと…いつかきっととんでもないことをしでかす…!!! 四代目…俺は…俺は、絶対に食い止めてみせます!!! ***** カカシの様子が変だったので、ちょっと煮込み時間が短いけど、急いで作ったカレーを食わせた。カカシは俺が食わせる前に無言でがつがつ食ってくれたが… なんかうわの空なんだよなー? やっぱり煮込み時間が短すぎたか…?でも、あの吼えっぷりだと多分腹が限界に近かったんだと思うんだよなー。うーん?なにが原因でこんなに凹んでるんだろう…? 演技に深く悩んでるのかなー?ひょっとして…犬を演じる上での壁にぶつかったとか!!! …きっとそうに違いない!!!飯食ってから何か手伝えって言ってたから、きっと完全に犬として扱って欲しいとか、 犬らしい所作とは何かとかを、犬友を触りまくってる俺からも学びたいとかそういうことなんだ!!!これは絶対に何とかしてやらなければ! …そうとなると、首輪が未だに届かないのが悔やまれる…。カカシの犬友が最近遊びに来なくなった寂しさもあって、ついついペットショップに行ったら、 まだ売り切れだったので、今度こそ注文しておいたのだ!前回はカカシの犬友を揉むのにいそがしくて、注文し損ねちゃったけど、今度は完璧だ!!! 今回は駄目でも、もうすぐ犬になりきるのに完璧な小道具も用意できる!!!早くうちの子をちゃんと安心させてやらないとな!!! でも、今日の所はどうしよう…カカシの要望を聞いて最善を尽くすくらいしか思いつかないな…。うーん?とにかく今後は犬扱いを心がけよう!!! ***** イルカの様子が相変わらずおかしいが、アイツの思考経路は最初から理解の外なので、とりあえず、こちらの計画の実行を最優先事項とすることにした。 まず、呼び出しておいた忍犬たちを、計画通り庭に配備し、イルカの取り扱いについてパックンに指導してもらった。 とっさに抱きついてきても噛み付かないこと、激しく揉んできてもやんわりと注意するにとどめること、抵抗するとなぜかより一層喜ぶ可能性があるので 注意すること、自分の身が危なそうならすぐに俺に助けを求めること、などなど対イルカ用の注意事項をきちんと伝えてある。 …が、勿論心配だ…。なにせ相手はあのイルカ…何が起こるかわからない。考えうる対策は全て講じたつもりでも、突拍子もない行動と思考パターンの イルカ相手だと不安が残る。 とにかくさっさと飯を食って…と急いでカレーを食っていると、イルカが百面相していた…。…あの瞳…何かよからぬことを思いついたのではないだろうか…。 忍犬たちを吊るすとか言い出したら、すぐに止めなくてはならないが、どうなんだろう…。 だが!イルカの行動予想が最初から不可能である以上、これ以上悩むより実践に移るべきだな…! …がんばってくれみんな!!! ***** 飯を食い終わったら、カカシが庭に行こうというので、飯の片付けを手伝わせた。カカシは多芸なので、食器洗いもそこそこ早い。しかも今日はやたら気合が入って いたので、ものすごい速さで片付いた。 大体片付け終わったので、ついでに思い出したことを聞いてみた。 「ねー?最近あのブサ可愛い犬友来ないけど、どうしたの?具合悪いの?」 まだ十分に揉み足りてないから、また会いたいんだけどなー。 「いや…。今日も来てくれてるから。」 おお!いいこと聞いた!!!やったぜ!!!さっそく揉ませてもらおう!!! 「ね!カカシどこにいんの!今日はさ、おなかの音聞かせてもらいたいな!!!」 不思議な音がしそうだし感触もよさそうなので、是非試してみたかったのに、全然あの犬友こなくなっちゃたんだよな!!! 「…本読んだんだよな…?イルカ?…犬たちを乱暴に扱うんなら、もうここには連れてこないぞ!!!」 「えー!?」 なんでだ!犬とかは撫でくりまわしてこそ楽しいのに!!!乱暴…別に尻尾だけで持ち上げたり耳引っ張ったりはしてないのに…。 まあ…揉むけどな!!! 「分かったか?」 「うん。」 しょうがない。優しくおなかの音を聞かせてもらおう!!!あと優しく犬歯みせてもらったり、耳をなでたりしよう!!!尻尾も優しく揉んじゃうぜ!!! あ、そうだもう一個聞きたいことがあったんだった! 「あのさ、カカシ!カカシの犬友って、あのブサ可愛いちっこいのだけ?」 俺としては是非でっかい犬友がいて欲しいんだけど。一度でいいから犬に乗ってみたいんだよな!!! 「ああ、…今日他の子も連れてきてるから。…でもな、イルカ犬友っていうか…」 「さっすがカカシ!!!で、早く見せてよ!!!でっかいのどれくらいでっかい?首輪は何色がいいの?」 俺としては、カカシとおそろいもいいけど、赤とか他の色でカラフルにコーディネイトしたいんだけどなー。 「首輪はいらん!!!!!…いいか、イルカ!くれぐれも大事に扱うんだぞ!」 そういってカカシが庭に俺を連れ出した。 「おおおおおお!!!すっげぇー!!!」 犬友勢ぞろいで8匹もいる!!!触り放題だ!!!そして…でっかいのは十分俺が乗れそうだ!!! 「いいか、イルカ?さっき言ったことちゃんとまもるんだぞ?」 あたぼうよ!!!優しく触りまくっちゃうぜ!!! 「なあカカシ!!!優しくするなら触ってもいいんだよな!?もう触っていい?」 この目の前にいる細っこいのも可愛いな!!!黒めがねがおしゃれだぜ!!!あ!ブサ可愛いちっこいのもいる!!!あとでおなかの音聞かせてもらわないと!!! でっかいのに頼んだらのせてくれるかなー? …それにしても…やっぱり俺はいいもの拾ったな!!! 「みんな…。おねがいね…。」 カカシがそういうと犬友たちが俺の側に寄って来てくれた。 …これはもう触りまくっていいということに違いない!!! 手始めに目の前の細っこい犬の頭をうりうりしたあと、他の犬も順番になでさせてもらった。で、まずは目の前の犬の耳をやさしくぷにぷにしたあと、 一番でっかい犬に頼んでのせてもらって、なんでか後ろの方に引っ込んでたブサ可愛い犬友のおなかの音も聞かせてもらった。 あんまりにも楽しいので、全力で犬友たちとじゃれていたが、ふとカカシを見てみるとこちらをじっと見ていることに気がついた。 あ。そうか!!!これはマズイ!!! 「カカシ!!!安心しろって!!!1番はカカシだからな!!!」 あんまり他の犬かまうと自分ちの犬がいじけるっていうしな!!!危ない危ない!!!まあ、カカシは犬じゃなくて俺の大事なうちの子だけどな!!! 「そうじゃなくて…みんなすまん…。」 あれ、カカシが落ち込んでる…。飯は食ったばっかりだしな?でもやっぱり足りなかったのかな? …あ!!!そうだった!!!演技について学ぼうとしてたんだよな!!! …この様子だと、ヒントにならなかったのかなー…?どうしよう…? 「カカシ。大丈夫じゃ。拙者はちときついが、他のものはコイツより大きいか同じくらいじゃから問題ないぞ?そう落ち込むな。」 えーっと?大きいと問題ない…?そうか。でっかい犬の役なのか!!!だったら… 「カカシ!ちょっとこっち来て!」 早速カカシを呼びつけて、でっかい犬の上に乗せた。ついでに俺も乗せてもらった。こうすれば、カカシにでっかい犬の感覚を掴んでもらえるはずだ!!! 「な、カカシ!でっかい犬はこんな感じなんだよ!」 俺には演技は良く分からないけど、この感じは気持ちいいし、楽しいし、きっと何かつかめるはず。それに…気分転換にもなるしな!!! 「あー…。そうね。…ねえイルカ、で、どう?この子達と触れ合ってみて…?」 カカシが訴えかけるような目でこちらを見てくる。 …相当なスランプに陥っているんだな…!プロ意識が高いだけに深刻そうだ…!ここはしっかり励ましてやらないと!!! 「カカシなら完全な犬になりきれるって!最初俺が犬と間違えたくらい犬らしいし!ホラ頭とかもふさふさだしな!!!大丈夫!!!舞台でも輝いちゃうぜ !!!きっと!!!…なんならこれからしばらく犬生活とかやってみる?」 俺はカカシをなでるの好きだから大歓迎だけど。コレまで以上に撫でまくって、うりうりしまくっちゃうぜ!!! …あれ、カカシが悲しい顔してる…?もしかして…やっぱり腹減ってるのかな? 「もう、いい。あのさ…イルカは楽しかったか…?」 何だか…かあちゃんが留守のときのとおちゃんみたいな暗い顔してるけど、ほんとに大丈夫かなー?やっぱり今後はもっとガンガン犬扱いした方が いいのかなー?…お座りとかお手とか教えて…。 「楽しかったぜ!!!でもカカシはどうだった?」 ひょっとして疲れてるのは何かを掴み取ろうと集中してたからかな?…演技に必要な何かはつかめたのかな…? 大丈夫そうなら、今日はまだカカシを洗ってないから一緒に風呂入って髪とか洗って、いつもみたいにうりうりして楽しみたいんだけど…。 「あーうん。大丈夫だ。ありがとな。…みんなにはまた会いたいか?」 「うん!!!」 だってまだでっかい犬の耳の中に頭つっこんでないし!!!皮のたるみ具合も十分堪能し切れていない…!!!腹の下にもぐってみたいし、 犬まくらだってまだしてないしな!!! そうか…!!!何かを掴み取りたいけど、またこの犬まみれ大会に俺が加わってくれるかどうか不安だったのか!!!俺なら大丈夫なのにな! うちの子のためならいつだってがんばっちゃうぜ!!!それに犬まみれ生活は最高だ!!! 「そうだな…継続は力なりって言うもんな…。がんばろうなイルカ…!!!」 カカシが感動している!!!俺もうちの子の役に立てるんなら嬉しいぞ!!!早速カカシの頭をうりうりしてやった。 カカシは深くため息をつくと、犬友たちに声を掛けた。 「…じゃ、今日の所はこの辺で…みんなありがとね。」 カカシがそういうと、犬友たちが一瞬にして消えた。イリュージョン!?すげえなカカシ!!!犬友まで芸達者だ!!! 「カカシ!楽しかったぜ!!!さ、風呂入ろう!!!」 いつもの様にカカシを洗って楽しむべく、ちょっと集中しすぎて疲れた様子のカカシを連れて、家に戻った。 今日は犬てんこ盛りで楽しい一日だった!!!それに頑張ったカカシをたっぷり風呂でねぎらってやらないとな!!!いつもの3倍うりうりしちゃうぜ!!! 俺は今後のカカシ犬化計画への協力を心に誓いながら、カカシスペシャルうりうりを敢行すべく、カカシの手を引いて風呂場に急いだのだった。 ********************************************************************************* こんなんでましたけど……。 アホ話再び。多分次回くらいにはアスマ兄ちゃんが戻ってきます…。 |