転寝



性格の悪いカカシ注意!それと、隠さずに微エロ(あくまで当サイト比。)がありますので、苦手な方はご注意下さい!!!
中身はあんまりありません。…無理は禁物。



夕食を済ませて食器を片付けていると、いつもならしつこくまとわりついてくるはずのカカシが珍しく付いてこなかった。
何か企んでいるのかと、片付け終わってからそっとカカシの様子を伺うと、開いたままの愛読書を胸元において、瞳を閉じていた。 どうやら眠っているようだ。
最近任務続きだったせいで流石に疲れているのだろう。今日だってイルカが帰るなりいつも通り抱きついたのもの、その後は、 座るイルカにだるそうに寄りかかっていたのだ。
…そういえば、こうしてまじまじとカカシの顔を見るのは初めてかもしれない。いつもまとわり付いてくるので顔を見られる状態 じゃないからだ。
「きれーな顔、してるよな。…性格はアレだけど。」
眠るカカシはあまりにもキレイに出来すぎていて、彫刻か人形のようにさえ見える。いつも一部分しかさらしていないのに誘われるのも 分かるほど。
受付にイルカを攫いに来るときも、いつもくのいちたちにきゃあきゃあ言われているのを知っている。…一応こんな関係を容認した以上、 そんな状況は嫉妬とは行かないまでも不愉快には違いない。
だが、何より苛立つのはこの男だ。そっけなくしているくせにあんなに沢山のくのいちに熱い視線を向けられている。 本人はどうでもよさそうにしているが、カカシなら引く手あまたのはずだ。それなのに…。
どこまでもイルカにだけ執着している。
全身でイルカへの執着を表現してはばからないカカシは、いつも強引で、それなのにどこか不安そうで、イルカの方が苦しいと 感じることさえある。
「ばーか…。」
イルカが近づいても、側に屈みこんで間近で見つめても、今日のカカシはピクリとも動かない。
…いつもは口布に隠されている薄い唇は、ろくでもない言葉ばかりつむぐのに…どうしてこんなにもキレイなんだろう。何だか胸がもやもやして。
…思わず引き寄せられるように口付けていた。 ホンの気まぐれのつもりだったのに。
いきなり力強いうでに頭を掴まれ、触れるだけだった唇にも熱く湿ったいものが入り込んできた。驚いてとっさに動けないでいた イルカに、眠っていたはずのカカシはにやりと意地の悪い笑みを浮かべてみせた。
「何?誘ってんの?」
くすくすと笑いながら、手を腰の辺りに漂わせているカカシは、いかにも楽しそうだ。
「ッ!別に…なんでもな…」
こんな事をするつもりじゃなかったのに。
羞恥心が湧き上がってきて、とっさにその色悪な笑みと器用に動く手から逃れるように、イルカは腰を起こそうとしたが…カカシが ソレを許すはずもなかった。
「アンタからなんて珍しいね?まあ、ご期待には添えると思うけど。」
さっきまでぐったりと眠り込んでいるように見えたが、カカシの動きはすばやく、とても疲れているようには見えない。
これは…眠っているような姿は演技で、最初から騙されていたんだろう。
「離せって!」
カカシへの怒りと共にいつものようにからみついてくる腕を振り払ったが、するりと腰に回された腕に引き寄せられて。
…いつの間にかにやついたカカシがイルカの上に覆いかぶさっていた。
「駄目。アンタから誘ってもらったの初めてだし…頑張っちゃおうかなー?」
やたら嬉しそうなカカシの顔の近さに驚く間もなく、その手がイルカの服に伸ばされ、気が付けばアンダーをめくり上げられて 胸元を露にされていた。
「あっ馬鹿!」
ソコに顔を近づけて来たカカシの頭を、とっさに押し返したが、カカシは邪魔くさそうにその手を自分の肩にまわさせると、 そのままイルカを抱き上げた。
「わっ!?」
とっさにカカシにしがみ付いてしまったが、このままでは…!
「何する気だ!」
掴まれたカカシの耳をひっぱってみたが、カカシの瞳はもうすでに獣の光を宿していた。
「ココでヤりたくないんでしょ?ソコは譲歩してあげる。」
そういいながらイルカを軽々と持ち上げたカカシは、イルカの抵抗など無視して…。
結局気が付けば寝室まで連れ込まれてしまっていた。
「だから…勘違いだ!」
何とかして逃れようとカカシの耳元で叫んでやったが、それすらもカカシを煽ってしまったようだ。
「もう無理。ま、煽った責任は取ってもらうから。」
「わぁっ!」
乱暴にベッドの上に放られて、慌てて身を起こしたときには…すでににんまりと笑ったカカシにのしかかられた後だった。
*****
「…ねぇ?気持ちイイ?」
「あぅっ!き、くな!」
イルカが図らずも煽ってしまったとはいえ、カカシのしつこさは異常だった。
服をむしりとられるように脱がされて、会話といえば淫らなことばかり。
しかもイルカよりもよほど疲れているはずなのに、飽きることなくイルカの身体をむさぼり続けて離さない。
今も、もうすでに自分の身体を支えられなくなったイルカをうつぶせにして、獣のような姿勢で交わっている最中だ。
打ち付けられるたびに響くクチュクチュという音と、シーツにこぼれる別人のような自分の声にさえおかされているように思えてきた。
「だって、誘ってもらえたし。ね?」
最初は殴ってでも止めてやろうと思っていたが、今日のカカシ相手では無理だとすぐに悟った。任務で何があったかは知らないが、 盛りきっているカカシは理性をどこかに捨ててきたらしい。
視線の鋭さも、欲望むき出しの行動もいつもよりずっと露骨で…むしろカカシのことが心配になった。
だが…。
「だからって、やりすぎっなんだよ…っ!ぁっ…んんっもっ!」
「駄目。まだやるよ?」
突きこまれるたびに、抱え込まれた腰からとけるように甘い痺れが広がり、ソレがまた枯れ果てたはずの自分の情欲を引き出していく。
「な、んで…!」
もう無理だと思うのに、カカシの激しさに引きずられるように猛り始めた自分自身に驚く間もなく、カカシがうなじにかじりついてきた。
ぬめった感触と耳元で吹き込まれる荒い息に背筋が震える。それに気を良くしたようにカカシが低い声で囁いた。
「全部。俺のだ。」
その声を合図にカカシの突き上げが早くなり…。イルカはもう何度目かも分からなくなった放出を迎えた。
「あ、…ん…っ!」
「くっ…!」
かすれた自分の声に重なるようにカカシが呻き、カカシの放ったモノに中を満たされて……そのまま意識を失った。
*****
最近妙に任務が多くて、イルカと過ごす時間が少なくなっていた。任務は慣れたというより任務がない生活が想像できないくらい なじんでいるが、それでも…イルカに会えないことがきつかった。会えない時間が続くたびに乾いていくような感覚が広がって、 側にいないイルカのことばかりを考えていた。
ずっとずっと、そんな時間が続いて…やっと家に帰り着いてイルカに触れることが出来たときには、押さえつけていた分 めちゃくちゃにしたくなったくらいだ。
少しの間もイルカから離れたくない。改めてそう思いながら、それでもそれなりに疲労した身体が休息を求めていたし、 このままではイルカ壊しかねないという自覚もあったので、食事を済ませた後少しだけ瞳を閉じて休息をとることにした。 この渇きはイルカにしか癒せないのに、そのためにイルカを壊すなんてごめんだ。
…時間を置けば自分の理性が戻ってくるだろうという期待もあったのだが…。
確かにしばらくはイルカの動き回る音を聞いて満足できていた。
だが、食器を洗い終わったイルカが何故かじっとカカシを見つめてきたのだ。
視線に敏感なのは職業病だが、イルカの視線はことさらに強く感じた。イルカから…ずっとずっと求めているものからよこされる視線に、 カカシは理性が溶けていくのを感じた。
見つめられている。イルカに。
それ所か押さえつけた欲を煽るようなマネさえしてのけた。
これで我慢できるわけがない。
離れていた分を取り戻すように激しく交わって、イルカから自分の匂いがするようになってもまだ安心できなくて。
…案の定イルカが気を失うまで抱いてしまった。
元々イルカに多少の無理はさせてしまうだろうと思っていたのでそれなりの手は打ってあるが、流石にやりすぎた。
だというのに、眠るイルカを見ているだけで、すでに開放しきったはずの欲がまた鎌首をもたげてくるのだ。
「アンタって、やっぱりすごいね。」
ココまで自分を捕らえて離さないのに、無自覚な思い人を抱き締める。
肌から漂う自分の匂いに満足して、とりあえずの休息をとるために瞳を閉じた。
*****
やはり途中で気を失ったらしい。
目が覚めるなり風呂に入って…というか、入れさせられて、気が付けばすっかり体力を使い果たした身体を抱き込まれていた。
気を失うほどの荒淫付き合わされたというのに、当のカカシは不審そうだ。
「ねぇ。そういえばさ。…どうして俺のことあんなに見てたわけ?」
イルカの耳を食みながら、不機嫌な声を出している。
その拗ねたような口調がまるっきりアカデミー生と同じで、…黙っているのが馬鹿らしくなった。
「アンタが好きだっていうひとは一杯いると思っただけです!」
赤くなっただろう顔を隠すように伏せ、ぞんざいな口調でいってやったが、カカシは違う所に反応した。
「なに?あんたの所に変なのでも行った?」
「へ?」
変なの…?一体何のことだ?
イルカの疑問など気付いていない様子のカカシは、首をひねりながら不穏な気配を発し始めた。
「アンタ鈍いから大丈夫かと思ってたけど…。手、打たないとまずいか…?」
「何の話だ!」
僅かながら殺気を放ち始めたカカシに驚き、伏せた顔を上げたが、カカシはうっとりとイルカを見つめながら、嬉しそうに囁いた。
…不穏な言葉を。
「だから、アンタに嫌がらせしそうなのはもう片付けてあるから。」
「片付けて…!?」
「殺してないから安心しなよ。」
「そういう問題じゃないだろ!何したんだ!」
「俺のものに触るなって。それだけ。まあ、ナルトがらみで馬鹿なこと考えてそうなやつにはソレ相応の目にあわせてきたけどね。」
「何やってんだよ…!」
そういえば、今まで一度もその手のことで厄介ごとに巻き込まれたことはない。関係をおおっぴらにしていないからだと思っていたが、 よく考えるまでもなく自分たちは忍だ。
…分かった上で行動を起こそうとしても、カカシに牽制されてまで動こうとする者がいなかっただけだと考えるのが妥当だろう。
イルカがショックを受けているのに、目を細めたカカシはくすくすとたちの悪い笑みを浮かべた。
「ソレでなくても隙だらけなのに、アンタ女に弱そうだから。くのいちのウソに簡単に騙されそうだしね。だから先手打っといただけ。」
「…!」
あまりのことに硬直するイルカを抱きこんで、カカシはうなじに顔をうずめてついばむように口づけを落とす。
そして…
「いーから続き。」
当然のようにイルカを押し倒そうとした。
「馬鹿野郎!」
…一応殴ってやったが、今の体力では下忍でもダメージを受けないかもしれない。勿論カカシはまるで堪えた様子もなく 不満げな顔をしている。
「なによ?あんたが嫌がると思って殺さなかったけど、やっちゃった方が良かったの?」
「そんなわけ…っ!ないだろ!…いいか!次は余計な真似するんじゃない!」
カカシはイルカの怒った理由を理解できていない。全く。欠片も。
「…俺の部下にそんなバカはいないけど、一方的に俺の事を宗教みたいに信仰してるバカ共が変な真似したら困るでしょ? あんた中忍だし。」
カカシ話し方はかなり気に障るが、イルカの事を守ろうとしてそういう行動に出たのだということぐらいはわかる。だが…。
「だからって!」
このまま続けていたらいつか逆にカカシのほうがターゲットになるかもしれない。カカシは強いかもしれないが、 任務中に隙をつかれたりしたら絶対に大丈夫だなんていいきれない。それでなくても、カカシは自分のことなどどうでも いいような話し方をするのに…。
だが、イルカの抗議は、カカシの言葉で遮られた。
「でもやめないよ?だってアンタに何かあったら俺は…多分生きてられないから。」
カカシはさも当たり前だといわんばかりに淡々と語った。
「なっ!?」
驚くイルカの身体をまさぐりながら、カカシはにんまりと笑って、言った。
「だから、おとなしく…」
「なんだよ…それ…!」
本当に、なんでもないことのようにサラッとイルカへの執着を口にするカカシは、自分のことなどどうでも言いように扱う。
それにも腹が立って、でも言葉が続かなくて。…イルカはカカシの腕を強く握り締めた。
「…泣いても駄目。だって絶対アンタためらうでしょ?だから俺がやる。俺が原因だしね?」
「アンタは!悪くないだろ!」
確かにコレだけ強くて、見もイイと、心酔するのも分からなくはない。
…外見からは性格は分からないもんな…。
だからといって、カカシがそいつらの相手をするのも納得がいかない。カカシが好きなら言えばいいだけのことだ。 ソレをわざわざイルカにまで何かしようなどと考えるのがまず不愉快だ。…考えているだけで胸がむかむかする。
「でも、バカはいるからね。ま、いいから。もっと…」
カカシはどうでもよさそうに、さっきまでカカシを飲み込んでいた辺りまで手を伸ばそうとしたが、イルカはそれを振り払った。
「話を聞け!」
「なによ?もういいじゃない。」
不満そうなカカシの頭をガッシリと掴んで、うんざりした顔をしたカカシの瞳を覗き込んだ。カカシは明らかに面倒くさそうだが、 コレだけ入っておかないと納得できない。
「俺も、協力します。アンタばっかり泥被ることないだろ!それに…そんな馬鹿のせいでアンタが疲れるのも腹が立つんだよ!」
そう言ったとたん。カカシがにやっと笑ってイルカの手を掴んだ。
「ふぅん?…一応、嫉妬してくれてるの?」
「ばッそんなわけじゃ…」
ニヤニヤ笑いながらイルカの指を舐めるカカシは、さっきの不機嫌さがウソのようにご機嫌だ。
「ま、いいや。…今日は沢山アンタから誘ってくれたから。チャラで。」
そういってぐいっとイルカの腕を引いたカカシの腕に改めて捕らえられて、息ができないくらいぎゅうぎゅうと抱きしめられた。
「何だよ!離せ!」
「駄目。もっかいやる。」
やたら嬉しそうなカカシはイルカの腰を掴んでもむように手を動かす。
「あっ!こら!」
「だいすき。」
いくら疲れていても、中忍の意地でカカシに抵抗するつもりだったのに。
…縋るように抱きついたカカシが子どもの様に嬉しそうな顔で笑ってそんな事を言うので。
イルカは結局またほだされてしまった。相手がそんなにかわいいモノじゃないことは良く分かっていたのに…。
*****
「アンタちょっとは加減ってモノを…」
ほだされた自分にも責任があるとはいえ、流石に愚痴を言いたくなる。腰がすっかり抜けてしまっている上に、 あらぬ所はいまだ熱を持っていて情けなさに涙がでそうだ。
だが、中忍の自分をココまで消耗させておいて、カカシの方は涼しい顔で着替えている。
昨日まで任務に出ていたくせに、この体力差すら腹立たしい。
イルカの恨めしげな視線をニヤニヤ笑いを浮かべながら受け止めて、布団の上のイルカを覗き込むように身を屈めてきた。
「誘った方が悪いでしょ?この場合。イイから寝てなさいよ。」
額を擦り付けながらそれだけいうと、カカシはそのままうっとりと目を閉じている。
いつもと張り付き方が違う。…昨日のことでうっかり調子づかせてしまったかもしれない。
「はぁ…仕事、行かなきゃいけないのに…」
ため息とともにカカシの頭を押しのけ、起き上がろうとしたがカカシにのしかかられてしまった。しかも。
「俺が帰った時点でアンタは休み取らせたから。」
「はぁ!?何勝手なまねしてるんだよ!」
当然のように言うカカシを怒鳴りつけたが、いつもより明らかに舞い上がったカカシがそんな事を気にするはずもなかった。
「報酬でしょ?正当な。イルカとの時間を取り上げられるくらいなら任務やらないし。」
「アンタなぁ…。」
「いい子で待ってて?今日は7班だけだから、帰ったら続きね。」
「ちょっ!待て!」
「じゃあ後でね。」
「…全く…。」
説教しようと思っていたのに、思うようにならない体も手伝って、結局言いたい放題のカカシが部屋を出て行くのを見送ることしか 出来なかった。
< 「あーもう!ぜってー次は…言うなりにならねぇぞ!」
声を上げただけで痛む腰を庇いながら、イルカはカカシを躾けることの困難さを改めて感じてたのだった。

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寝たふりに騙されて、その後も子どもっぽい態度に騙されたイルカ先生が可哀相な話?
時間がかかった割りに中身ないなぁ…。
相変わらずな感じでございますが、ご意見ご感想などがありましたら、お気軽に拍手などからどうぞ…。

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