天然中忍奮闘記-お誕生日おめでとう変-

今日は俺の誕生日。
そしてカカシさんは任務を早く片付けて、俺もお休みを取って、温泉にお出かけすることになりました。
最初は…仕事も忙しいし大変だろうから、ちょっと前、カカシさんに「お祝い、ナニがいーい?」って聞かれたときに、大好物のショートケーキをおねだりしました。
でも…。
「ふうん?でも…もっとほしい物、あるでしょ?」
そう聞かれてにっこり笑うカカシさんに、俺は思わずうろたえてしまいました。
最近温泉地のパンフレットが何故かうちに届いたので、ついついチェックしちゃってたのがばれたんじゃないかと思ったからです。何せ俺は温泉が大好き!カカシさんとならもっと好きです。だから…つい。
でも、俺は…焦りながらソレでも誤魔化そうとしました。
「でもでも!俺、ケーキ大好きだから!」
…カカシさんの瞳が、ソレを聞いてきらりと光ったような気がしました。
「なら…いいよね?」
そう言ったカカシさんは、俺をベッドまで引っ張っていって、そのまま朝まで話してくれませんでした。…なぜかベッドサイドに用意されていたショートケーキは、俺の口以外の所にも入る羽目になりましたが。
そして…カカシさんは驚く俺をクリームでべたべたにしながら、「ねぇ。本当に欲しいもの言ってくれないと、もっと凄いことしちゃうけど?」って笑いました。
その時既に俺はカカシさんに塗られたりその、クリームを入れられたりしていたので、怖くなってついつい言ってしまったのです。
「カ、カカシさんと温泉に行ってみたいなぁって…!でもでも!カカシさんは忙しいから…!」
言ってしまった…!
自分の不甲斐なさにちょっと涙がこぼれましたが、正直に言ったからコレで許してもらえると、そう思ったのに…。
「素直になってくれてうれしいなぁ…。なら、今日はコレだけで勘弁してあげる。」
何故か上に乗っていたイチゴをぺろりとなめてみせたカカシさんは、ソレをクリームまみれの…いえ、もうその話は止めましょう。
でも、正直に言っていなかったらきっともっとすごい目に合ったんだろうから、ソレがちょっと怖いです。
そして今、俺は…いえ、俺たちは温泉宿についたんですが…
。 「この大きなお屋敷みたいなのが離れなんですか?」
離れっていう所に泊まったコトは薄給の中忍なので経験がないのですが、俺の想像ではもっと小さい物だと思っていました。でも目の前にあるのはどう見ても普通のお部屋っていうよりは、お屋敷です。
「そ。いいでしょ?広くて、誰も来なくて。声とか…ま、いいから入ろう?」
俺の手を引いてお部屋の中に連れて言ってくれるカカシさんは、やっぱり頼りになるなぁと思いました。
カカシさんはすごい忍だから、あんまり人が来ないところじゃないと駄目なんでしょう。
案内されたお部屋は、お布団が敷かれている部屋と、居間みたいなところと、ベッドがあるところ…ここは天井がガラス張りなのでお外が良く見えます…とまあとにかく広いお部屋でした。
それにしても広いなぁと思いながら、温泉の奥深さを感じてドキドキしました。
俺の知ってる温泉は、もっと小さい部屋でお布団を敷く部屋でご飯も食べちゃうし、お茶だって茶柱が浮きやすいと言う所だけがイイようなものの殆ど味のしないお茶しかないのです。でも、ココには…何だかお菓子とかまで置いてあって、お茶も種類が豊富です。
…正直見ても分かりませんでした。
「ああ、こっち、温泉だから、早速入ろうか?」
びっくりしてる俺の手を引いて、カカシさんが重そうなのにすべりが良くてすぐに開く大きな木の扉を開きました。
そこには…浴衣がそろえておいてあって、でも普通に俺の元住んでいた中忍寮と同じくらい広い脱衣所があって、その先には…凄く綺麗な露天風呂が広がっていました。
「うわぁ!すごいすごい!」
温泉がお部屋の中にあるなんて!
驚いて嬉しくてカカシさんの顔と温泉を交互に見て飛び跳ねる俺に、カカシさんはにっこり…いえ、どちらかというとにんまり笑ってくれました。
「ね、入ろう?」
楽しそうなカカシさんに、俺ももっともっと嬉しくなって…服を脱がしてもらうのも頑張ってお手伝いしたのです。
*****
いつもみたいに身体の流しっこをして、でもカカシさん曰く今日はお誕生日だからって言われて身体じゃなくて手ぬぐいでごしごしして、それから温泉に飛び込みました。
一度でいいからやってみたかった温泉で泳ぐと言う夢も、ココなら誰の迷惑にもならないから簡単に出来ます。
きゃあきゃあいいながら温泉に浸かって遊びました。
でもすぐに…つい楽しくてカカシさんにちゃんとお礼を言い忘れたコトに気付きました。
だから俺は慌ててカカシさんにお礼を言いに行きました。
ちょっと遠くからはしゃぐ俺を見守ってくれていたカカシさんは、俺が近づくとにこにこ笑っててくれて、俺も幸せな気分になりました。
凄く楽しいから、なおさらお礼はきちんとしないと!
そう思って、カカシさんの肩に手をかけて、ぎゅっとしながら言いました。
「カカシさん!ありがとうございます!すっごく嬉しいです!」
熱い温泉に浸かってるのに、カカシさんはちゃんといつもの体温を保っていて、上忍はすごいなぁと思っていたら、カカシさんのお膝の上に乗せられてしまいました。
「俺も、凄く嬉しいなぁ。…上せる前にと思ってたけど、丁度イイ。」
くすくす笑う声が耳下に吹き込まれて、お腹とお腹がくっ付いてる体勢にちょっとどきどきしました。
何度見てもカカシさんはかっこいいからです。
「あの、温泉、温まったから…。」
恥ずかしくて、温泉にはまた入ればいいからと、一旦上がろうとした俺の腰を、カカシさんがつかみました。強く、まるで逃がさないとでも言うように。
「温泉に浸かってるイルカがかわいいから、その気になっちゃった。しよ?」
そういって笑うカカシさんは凄く色っぽくて、思わずうなずいてしまったのです。
*****
温泉は熱くて気持ちイイけど、でもお腹の中に入ってくるのはいやだなぁと思いました。
「熱…、や…っ!カカシさん、も、でる…!」
俺は…温泉とカカシさんのせいで熱くてたまらないのに、お腹の中をぐるぐるとかき混ぜながらカカシさんは余裕タップリです。温泉に浸かったままだから、あんな所にまで温泉が入ってきて、苦しいって言うか熱いって言うか…変な感じがして怖くて…。
でもカカシさんは…涼しい顔でもうすっかりその気になってしまった俺を楽しそうに弄繰り回しては、いやらしい声で囁きます。
「出るのって、どっち?温泉?それとも…ああ、こっちかな?」
「やぁ!だめぇ!そこ、触っちゃ…!」
くにくにと先端を弄り、擦られて、俺はふうふうと熱い息を吐き出すことしかできません。カカシさんが凄く楽しそうだけど、このままじゃお湯を汚してしまいます。
「だめ、だめだから、お湯、汚れちゃう…!」
「いいよ、汚しても、貸しきりだし。…まあ買っちゃったみたいなもんだしね。」
何だか凄いこと聞いた気がします。買っちゃった…!?
でも、その凄いことも頭にちゃんと入って来てはくれなくて、すぐに腰に溜まった熱の方に意識がいってしまいます。
「やだぁ!だめ!」
恐慌状態を来たした俺から、カカシさんはずるっと指を抜きました。
「ああ、そうね。かわいそうだから…そろそろ挿れて上げる。」
「ああぁあんっ!」
ぐっと押し当てられたソレが一気に押し込められて、頭の中が真っ白になりました。
震える腰をとめることもできず、力が抜けた身体でカカシさんに寄りかかることしかできません。
「あーあ。出しちゃったねぇ?」
「え…?あ…!」
お湯を、汚してしまいました。
透明なお湯に漂う白いソレが、凄く悪いことをしてしまったような気がして、涙がこぼれるのを止められません。
「泣かないで?」
「でも…俺…!」
だから駄目っていったのに!…でも、こんなに我慢できないなんて。
今も俺の中でその存在を主張しているカカシさんに、うずくような熱が這い上がってきています。それも怖くて、ぐすぐすしていると、カカシさんが優しく笑ってくれました。
「泣けないくらい。気持ちよくしてあげる。」
「え?ああん!」
いきなり動き出したカカシさんのせいで、すぐに思考は気持ちイイことでいっぱいになりました。
…そうして俺は、宣言どおり泣けないくらい気持ちよくしてもらいました。
*****
温泉に一杯浸かって、ご飯食べる間以外は、お腹の中が一杯になるくらいカカシさんとくっついていたので、最後の日はとても歩ける状態じゃなかったのですが、カカシさんが俺を抱っこしたまま運んでくれて、凄く大事にしてもらえました。
俺がカカシさんを祝った時よりずっと嬉しくしてもらったから、次のカカシさんのお誕生日には、もっともっと頑張ろうと思いました。
ただカカシさんが…。
「来年はどうしようかなー?」
なんていいながら、くすくす笑っていたので、俺はきっと凄く頑張らないといけないなぁと、今からちょっとどきどきしています。


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黒上忍と天然というかアホの子中忍のお誕生日祝い!
温泉が透明なのはカカチのこだわりでございます。
コレは外せないような気がしたのでそっと置いておいちゃいますが…どうなんだろうなぁ?
…でも30分くらいで書いたので粗だらけかと。生ぬるく笑って見逃してやってください…!
もしもご意見ご感想ご要望などございましたら、お気軽に拍手などからどうぞ…。

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