二人のはじめて物語


エロ(あくまで当サイト比)が隠されることなく放置されております。苦手な方はご無理をなさらない事をお勧めします…。
それと、チェリカカチェリイル二人の初めて物語が、テーマでございます。こっちもイヤン!な方は全力で逃げてください…。

教え子を通じて知り合って、気が付けば惹かれ合って、二人で過ごすことが当たり前になって…。
…だが、今そんな二人は深刻な問題に直面していた。
畳の上に向き合って正座したイルカの前には神妙な顔をしたカカシが何かを堪えるように押し黙っている。 イルカもそれにあわせるかのように口を閉じ、見詰め合うことしばし。
…静寂を打ち破ったのは、カカシの真剣且つ厳かな声だった。
「やりたいです。」
真っ直ぐにイルカの瞳を見つめるその真剣な表情から、カカシの決意の硬さが伺えた。
…だが、そう簡単に決められる問題でもない。
イルカは心を落ち着かせるために、深く息を吸った。
「…まあ興味がないとはいいませんが…。あんたどっちやりたいんだ?」
問題はそれだ。気が付けば側にいたい…一生連れ添って生きていたい。そう思うようにはなったが、どんな運命のいたずらか、 カカシもイルカも男。
必然的に役割分担が必要になるわけで…。
イルカとしては、どっちという事を考えたことはないが、カカシの素顔の美しさから言って、下の方がイイと思う。 自分なら余裕でカカシで勃つ。それが、イルカならどうだろう。カカシはその気になれないのではないだろうか。
…だが、カカシは、その言動からして上希望な気がする…。
他にも問題はあるのだが、そこはまず確認しておきたいところだ。
イルカが腕組みしながらぎゅっと唇を引き結び、不安と期待を胸にカカシに問いかけると、不思議そうな顔をされてしまった。
「え?やるって言ったらエッチに決まって…」
この反応からして…予想以上に問題は多そうだ。
イルカは、まず当面の…というか、今一番自分にとって問題となる点をはっきりさせようと思った。
「だから!その…役割分担はどっちかって話を…!」
多少口調も荒くなってしまったが、それだけ大きな問題なのだ!イルカは…ヤッてみたいがやられたくない。というか、 ヤラレテいる自分が想像できない。…ヤっている自分の方がまだ…。そして…他にもまだ非常に大変な問題を抱えているのだ。
「役割?」
苦悩するイルカとは裏腹にきょとんとしたカカシが聞き返してきた。
完全に話題についてこれていない。
「はぁ…。あんたエロい本愛読してるくせにどうして…」
思わずため息が漏れた。里の噂では百戦錬磨で千人切りだの、夜の業師だの色々といわれているのに、カカシの様子からすると、 どうもそんなものは嘘八百のような気がしてならない。
それでなくても俺は…いや。それはいいとして。
「あの…」
恐る恐る重要なコトを確認しようとしたとき、爽やかに笑ったカカシに手を握り締められた。
「あ、初めてでもいっぱい練習しましたから!安心…」
あまりにも天然に、にっこり笑って肩を掴んできたカカシのことばを遮り、きっと睨んでやった。
「その前に!俺もあんたも男の子!」
そう、ソコがまず問題だ。それ以外にも…。
「ああ!?…ってことはあ、あんなに沢山勉強したのに…役に立たないなんて…!」
驚きの声を上げて涙ぐむカカシはやはり可愛らしく見える。
それに…この分だとカカシの経験値も期待できない。
「俺も、泣きたいですよ…」
「どうしたもんでしょう…?」
大きな疑問が幸せな二人の上にのしかかっている事を感じながら…二人そろって膝を突き合わせて途方にくれた。
*****
とりあえず、二人そろって暗い顔をしていても何も変わらないことは明らかだ。イルカは打ちひしがれて押し黙るカカシに 一応確認してみることにした。
「…任務とかで、その、そういったご経験は…?」
上忍だし、元暗部だし、この質問は無意味だろうと思っていたのだが…。
「ないです。四代目がいってたもん!一番好きな人のためにとっときなさいって!」
力一杯答えてくれたカカシの瞳はキラキラと輝いていて少年特有の潔癖さを感じさせた。
…でもあんたさっき、やりたいっていってたじゃないか!
「…そ、それをずっと…?任務とかでその、そういうお誘いはなかったんですか!?」
極力、動揺する己を出さないようにするつもりだったが、言葉の端々で声が裏返ってしまった。
だが、カカシはイルカの問いかけにはにかみながら答えてくれた。
「任務中に誘われても…断ってました。…なんか怖かったから。」
えへへと笑って頭を書いている姿はイルカの心を直撃した。
かわいいじゃないか!
思わず胸を押さえてしまった。が、問題は…そこじゃない!
「…そうですか…。まあご立派な心掛けだと思いますよ。ある意味。」
胸のときめきはしばらく置いておいて…。これではどっちの条件も同じということになる。密かにカカシの方が経験があると 予想していただけにこれは喜ぶべきことなのだろうか…?だが、イルカも…。
「そうだ!イルカ先生は?経験ありますか?いるなら今から相手ころしてきますけど。」
己の思考に沈んでいたイルカに爽やかに笑いかけながら、カカシはいきなり殺気全開でおそろしいことを言い出した。 呼吸が苦しくなるほどだが、ここで引き下がって入られない!
「殺気だたない!…うぅっ…!未経験…です。」
悪い事をしたら怒る!を実践したが、語尾はやはり落ち込んだ。
別に恥ずべき事をしたわけじゃない。たまたま…そういう機会に恵まれなかっただけだとはおもう。
だが…だれだって、こんな年で未経験と言うのは言い出しにくいものだ。
カカシは妙にあっけらかんと告白してくれたが。
「初めてどうしで結ばれるなんて…!幸せだなぁ!」
そしてやはり、イルカの深刻な告白を聞いても、カカシは逆にすっかり舞い上がっている。瞳はうるんで遠くを見つめており、 手を胸の前で組んで身もだえまでして。
カカシの様子はかわいい。それはもうかわいいんだが。
…問題は何一つ解決していない。
「…そのまえにでっかい問題がありますが。」
ちょっとやさぐれた口調になったのは多めに見て欲しい。何せ、予想以上に大変なことになっている。二人そろって未経験で、 しかも男同士。本当に出来るものなのだろうか…?
「今から勉強し直さないと…」
思案顔で頭をひねるカカシは、おそらくやり方を学ぶことしか考えていないだろう。
「それもそうなんですが…」
まず、役割分担から決定しておくべきだと思うんだが…。勉強する内容も変わるわけだし。
そう思ったイルカだったが、そっと手を握ってきたカカシが小首をかしげて微笑んで…。
「…頑張りましょう!一緒に!」
なんて力強く宣言してくれたので。
「…はい!そうですね!やってやれないことはないはず!」
思わず思いっきり肯定してしまった。
二人で熱く見つめあう時間はいつまでもいつまでも続き…。
…手に手を取り合った童貞たちの夜は更けていったのだった…。
*****
夕べはカカシと見つめあったまま眠くなるまで、うふふあははと笑い合っていたが、それだけでは事態は改善しない。
まず一番の問題は、二人とも未経験という点だろう。つまり、双方とも知識不足は否めない。イルカはお互いの知識水準を確認し、 どうやって…その、ヤるのかを学ぶことにした。
お互い仕事が終わった後、イルカの家にいつも通りそろって帰宅し、再び膝を突き合わせた。まずはイルカの方から口火を切った。
「具体的に…どこに入れるか、知ってますか?」
言いにくいながらも、直球で聞いた。コレはおそらくかなり重要な事だ。いくら恥ずかしくてもコレを知らなければ何も始まらない。
そう思って聞いたのだが…。
その問いかけにいかにもわかった!とばかりに手のひらをぽんと叩き、カカシが答えた。
「蜜穴!」
と。
「とんだエロ単語がとびだしましたね!?」
思わず鼻を押さえながら突っ込んでしまったが、カカシは考え込みながらどんどんとあさってな単語を続けていく。
「あとは…みだらに花開く花弁…」
「あー分かりました。…勉強しましょう!」
とっさにカカシの口を押さえて遮ったが、カカシはきょとんとしたままだった。
…コレは自分が頑張らないと!
イルカは改めて決意した。
*****
そんなわけで…。今、言いだしっぺの責任を取って、その手のビデオを視聴したばかりなのだが…。
はっきり言って無理だと思った。ぼかしだのなんだので実際どうやるのか分からなかったというのもあるが、
その前に…なんというか、その気にならない。商品になっているだけあって、下になっていた方の男は見目麗しいというか、 きれいな感じだったのに自分は全く、ちっとも、全然反応しなかった。
色っぽいであろう仕草で相手を誘っているのを見ても、ちょっとずつ服を脱ぎ捨てていくのを見ても、温泉に行ったときと そう大して変わらないようにしか思えない。
それ以上に、今までろくにその手の事を知らなかったイルカにとって、生々しいその映像は…なんというか、 相当にショックだった。ナルトのお色気の術で初めて見た生身の女性の裸体にも、おもいっきり動揺してしまったが、 今回のも別の意味で衝撃的だ。
なにせ、入れてからけっこう長い間つながったままであることや、あんな体勢やこんな体勢でまさにくんずほぐれつ…。
…無理だ!
「どうでした?何か分かった気がしますか?」
カカシは落ち込むイルカの背中をなでながら優しい顔をしているから言いにくいのだが…。
「気持ち悪いというか何と言うか…」
正直、どうにもこうにもその気になれないとうっかりこぼしてしまった。
…カカシには申し訳ないが、あんなことが出来るとはとても思えない。
だが、カカシの方は特に問題なく、むしろ平然と見ていたような気がしたので、一応カカシの感想も聞いてみることにした。
「あの…カカシさんは、どうでした…?」
不安と、やっぱり止めておいてくれないだろうかという希望をこめた質問に、カカシはちょっと考えるそぶりを見せ、言った。
「うーん?役者には全然盛り上がらなかったけど…あれがイルカだったら大丈夫!」
にっこり笑って生々しい発言をされ、イルカは…思わずカカシが色っぽく服を脱ぎ捨てる所を想像してしまった。
「あ…!」
「わぁ!イルカ先生鼻血!」
カカシの白くキレイな手が自分の鼻にティッシュをつめるのを見ながら、イルカはハードルの高さを痛感した。
*****
いきなり映像だったから、刺激が強すぎたのだと主張するカカシにしたがい、日を改め、今日の所は本による学習を 試みることになった。
カカシはどこかで購入してきたらしい官能小説(但し男同士。)を持参してきたが、イルカはそんなものより正確な情報を 学び取れる閨房術の指南書をみせ、二人で相談の上、今回はイルカの選んだ方を使うことにした。
…分厚い本を読み進めるたびに明らかになる事実。
ソレはイルカを怯えさせるに十分な内容だった。
無理やり入れると切れるとか、広げないといけないとか、中に出して放っておくと腹を壊すとか…。
自分がそんな目に合うのはもちろんイヤだが、カカシをそんな目にあわせるのもイヤだ。経験値がない以上、 普通のケースより深刻な事態が発生する可能性は高い。だからといって、どこかで経験値を積んでくる気も積ませてくる気も 毛頭ない。
悩み、冷や汗を流しながら読み進めるイルカに対し、カカシは熱心に本を読みふけっている。
…流石に18禁小説を愛読しているだけある。…まあ、未経験なのは同じなのだが…。
そうこうしている内に、用意した本を全て読み終わってしまった。
再び膝を突き合わせ、今後の計画を相談することになったのだが…。
「まず、実践してみましょう!」
力強くイルカの肩を掴んで宣言したカカシの瞳は、新たな決意に燃えている。
恐ろしいくらいのヤル気を感じるが、その前に…。
「いや、だからどっちを!?」
イルカはそう突っ込まずにはいられなかった。
だが、カカシはウキウキした様子で懐からせっせと何かを取り出してイルカの前に並べて見せた。
「まずは…ローションと…」
「聞けって!」
「ゴムっているかなあ?使い方知ってますか?」
包装された避妊具を手の中で弄びながら無邪気に聞いてくるカカシは、すっかり実践モードだ。 イルカの危惧など全く眼中にない。
「まあ、一応は…」
諦めて答えたが、その瞬間。…ものすごい殺気が辺りを包んだ。
「使ったのはどこのどいつですか?今すぐ消しに…」
ニコニコ笑っているのがより一層恐怖を煽る。何故か発光している右手から鳥のような鳴き声が聞こえてくる。
…コレは、ヤバイ!
「にこやかに怖い事言うんじゃない!…お、教えてるんです!アカデミーで…。」
とっさに怒鳴りつけて事情を説明したが、鳥の鳴き声は返って酷くなった。
「なるほど!じゃあ授業したやつらを消しに…」
あはは!と爽やかに笑いながら恐ろしい言葉を吐くカカシは、すっかり目がイっちゃっていた。
「何で!?落ち着いて下さいよ!目的見失いすぎ!」
ばんばんと畳を叩き、その拍子にローションがころころと転がった。
「あ、そうだった!」
どうやらそのお陰で正気に返ったらしい。鳥の鳴き声も発光も収まった。
「そのまえにいつの間にそんなもん買ってきたんですか…?」
畳の上で妙な存在感を主張している小瓶を手にとって眺めてみる。
大きなハートマークが印字されたラベルを見る限りでは、あんな用途に使うための者とは思えない。だが、 コレを買ってきたカカシはしっかりあんな用途に使う気満々だ。
「かわいいでしょ?男同士版のイチャパラと一緒に今日買ってきたんです!」
楽しげに…しかもちょっと自慢げに語るカカシを見ていると悩んでいるのがバカらしく思えてくる。
…カカシにとっては、この怪しい小瓶が宝物のように見えているのかもしれない。
「…も、いいです…。とにかくどんなもんだかみてみますか?」
もう、議論は諦めた。
イルカは小瓶のふたをとって、中身を少しだけ手にこぼした。
冷たくてちょっと粘り気があるそれは、薄い桃色で見た目はちょっとおいしそうだ。香りも桃のような甘い香りがする。
おそるおそる触ってみようと手を伸ばしたが、その前にカカシの手がさっと伸びてきて液体を指で掬い取った。
「ぬるぬる…。」
カカシは手についた液体を指で擦り合わせるようにしながら、陶然としている。
…というか、なんだかちょっと呼吸が荒い。
「興奮しないで下さいよ!ローション出しただけで!」
思わず突っ込んだが、カカシはちょっと頬を赤くしながら、悩ましげにつぶやいた。
「…これにまみれたイルカ先生を想像しちゃって…。」
コレにまみれた…カカシさん。
前回に引き続き、カカシがこの液体に濡れている姿を想像してしまった。頭に血が上り、鼻の中に生暖かいモノが広がる。
「わあっ!鼻血!」
「うぅぅ…!」
このままじゃ、いつまでたっても進まないんじゃないだろうか。
鼻血を吸い込んだティッシュが鼻腔で広がるのを感じながら、イルカは悲しくなってきた。
だが、カカシは何故かほうっと息を吐き、するりとイルカの頬をを撫でた。
「なんか、こう…。」
「うう…なんれふか?」
こっちははっきり言ってカカシの行動が理解できるほど余裕がない。ティッシュは見る見る赤く染まり、 興奮を収めようと思っても、原因が側にいるのでうまくいくわけがない。
「恥じらうイルカをみてるとくるものがあります。」
一人納得して深くうなづいているカカシは、握りこぶしを作って、力いっぱい宣言してくれた。
おかげで…ちょっと冷静になれた。
「淡々とあほなこと言ってないで、片付け…」
鼻血を吸い取らせているティッシュを交換ついでに、手に付いたローションもふき取ろうとしたイルカの手を…カカシが掴んだ。
「じゃあ、早速!」
「へ?んむっ!」
口に口がくっついて…これは…キス!?
温かい。むしろ熱い。ぬるぬるする。…なんか動いてる!
「んあっ…!」
なにせイルカの人生中で初めての経験だ。イルカは驚愕しながら何が起こっているのか必死で考えた。
だが、なにがおこっているのか理解できる前に、呼吸が出来るようになった。その瞬間に出た声が、自分のものとも思えない鼻に かかった声で…。
「イルカ先生の中…暖かい…。」
イルカが目を白黒させている間にも、カカシは舌で自分の唇を舐めとりながら、うっとりと目を細め…ギラギラした雰囲気を かもし出している。
「か、カカシさん?表現が変…」
その表現が相変わらず18禁風味なので、思わず突っ込んだが…何かに火がついてしまったらしいカカシには届かなかったようだ。
「もっと…!」
畳の上に転がされたローションのビンが、自分の頭のすぐ横にあって、驚く間もなくソレは始まった。
*****
「イルカ先生に触ってると気持ちイイ…。」
はぁはぁと荒い息を吐くカカシが熱心に服を剥ぎながらうっとりとつぶやく。
「あ、あの!?もしかしてこれは…アレで、ナニですか!?」
その手の動きは、自分と同じ未経験とは思えないほど手際が良く、慌てふためいている間にも捲り上げられたアンダーを 首から抜かれてしまった。ズボンにもすでに手がかかっている。
「本読んで、れんしゅー…したから、大丈夫…」
まるで自分に言聞かせているかのようにちょっと舌っ足らずにつぶやくカカシは、確かに器用だ。器用なんだが…。
「あの!だから!これは…やっちゃうんですか!そして下決定!?」
「あぁ…我慢できないかも…!これからいろいろやることあるのに…何かもうでちゃいそう…!」
駄目だ!全然聞いてない!
すっかり興奮したカカシは、熱の篭った声で一人ごちながら、イルカのズボンを強引に剥ぎ取ると、自分の服もバサバサと 無造作に脱ぎ捨てた。
想像した以上にキレイな体が目の前にさらされ、しかも興奮した表情とそのせいでうっすらと赤く染まっている。
…鼻の奥から血の匂いがしてきて、思わず鼻を押さえた。
「イルカ先生の…体…まるで熱くて、触ってるだけで…中に入ったらきっともっと…!」
イルカは、たった今自分の運命が決まった事を理解した。鼻血吹きながらカカシを押し倒せる訳がない。それに、 カカシの体とその一部は…なんというかご立派で、未使用と思えないほどだった。しかもすでにギンギンだ。
興奮していることはしているのだが、本来ならソコに集中すべき血液が全て鼻に回ってしまっているイルカにカカシを 押し倒すのは…無理だ。それに、いくらなんでもいきなりこのまま最後までってことはないだろうから、 それならここまでヤル気になっているかわいい恋人の望みを叶えてやりたい。
納得というかある程度の覚悟は決めた。
…だが、せめて…できればティッシュを取って欲しい。最中に鼻血をこぼしているのはいくらなんでも酷いんじゃないかと思う。
「あの、鼻血が…ティッシュ…」
おずおずと申し出たイルカに、カカシはいとおしそうな視線を向けてそっと顔を近づけてきた。
そして…今にも鼻血が垂れそうなソコに、カカシの舌が伸びて…ぺろりとそれを舐め取った。
「ふあっ!はにやってんれすか!」
「…イルカ先生、おいし…。」
何だか良く分からないが、凄いことをされたような気がして、怒るよりも涙が出そうになった。
これから…どこまでされてしまうんだろう…?
「あの、れんしゅう。ですよね?」
「はい。本沢山読んできたし、イメージトレーニングを毎日したし…大丈夫。任せてくださいね…!」
カカシはさっきまでの強引さがウソのように、何故か妙に優しく、そっと触れてきた。
手がそっと胸をたどり、腹を撫で、足の付け根にまで伸ばされる。
「ふっ…っ…ん…っ!」
何故かそれだけで気持ちよくて、変な声が出るのを押さえられない。
必死でそれ以上大きな声がでないよう、堪えているとカカシが甘い声でつぶやいた。
「ああ…イルカ先生も気持ちイイんだ…。やっぱり四代目の言いつけ、守ってて良かった…!」
「あ…え?四代目…?」
驚いて聞き返すイルカに、カカシは嬉しそうに答えた。…まるで子どものように。
「そう。あのね、好きな人とすると、ものすごーく気持ちイイから!っていってたの。今まで結構任務中とかに変なこと しようとするのが一杯いたけど、触られても全然気持ちよくなかった。」
「それは…!」
つまり、カカシは今までも付け狙われてきたということか。
確かにこの容姿、この強さ、なによりこの可愛らしい性格。無理もない話だ。
…だがその相手を思うと腹の底から怒りがこみ上げてくる。
「だからね。いっつも…それなりの目にあわせてきたんだけど…イルカ先生は全然違う。」
嬉しそうにイルカの腹に頬ずりしながら、ご機嫌なカカシを見ていたら、怒りが穴の開いた風船の様にしぼんでいって …そんなことより早くカカシをもっと幸せにしてやりたくなった。
「俺も、カカシさんとくっ付いてると気持ちイイです。…が、がんばりましょうね!」
「はい!」
恐ろしくはあったが、にっこりと笑ったカカシに幸せがこみ上げた。
だから、頑張ろうと思ったのだ。…その時は。
*****
「あの、本当に、ソレ、使って…?」
あれから、もう一度キスをして、鼻血が流れ出そうになるたびに舐め取られて、それからイルカの方がはるかにぎこちないながらも、 なんとなく一緒に触りあって…そこまではよかった。
知らない感覚が怖くても、カカシが一緒だと思えば耐えられたし、何より気持ちよかった。
だが…今、手の中にさっきのローションをこぼしながら満面の笑みを浮かべているカカシは、正直恐ろしい。
「痛くないように、一杯がんばります!」
…しかも、鼻息も荒くうつぶせにした上に腰だけを上げさせたイルカに向かって宣言していて、そのヤル気が返って不安を感じさせる。
「あ、あのー…でも、ソレ使うってコトは、い、入れるって…」
間抜けな体勢で後ろを振り向きながら、おそるおそる様子を伺った。
…そこはできれば遠慮したい。なによりカカシにそんな所を触らせてイイとはとても思えない。こんなに無邪気で、 かわいい人なのに。それに、やっぱり恐ろしい。思い悩むあまり視線を離した隙に、カカシはうっとりとつぶやいた。
「ああ…イルカ先生…!」
名前を呼ばれただけでもドキドキするのに、ソコにも熱い視線を感じて背筋がぞくっとした。それを追いかけるように、 水っぽい感触が背中に走った。
「ひゃっ!」
どうやら滴り落ちた液体が背中に当たったらしい。
「ちょっと多めにしてみたからきっと大丈夫…。あとは、ここを…」
びっくりして振り返ったが、ブツブツと何かを確認しながらカカシのぬめりをまとった指がイルカの尻に触れた。
「あ…!」
イルカがその感触にとっさに身体をこわばらせたのに、カカシはふふっとわらってつぶやいた。
「気持ちよさそう…。」
ぬるぬるとソコをなでる指は、躊躇いながらつぷつぷと様子を伺うように入り込んでくる。
「え!あっ…!」
「うん。入りそう。…まずは、一本目…。」
「あぁぁぁっ!」
いきなり。入り込んできた。カカシの指だとわかっていても、強引に何かに広げられる感覚に体が小刻みに震えた。
「あ!い、痛い…?」
入れたほうも反応の大きさにびっくりしたらしい。不安そうな声で問いかけてきた。
「痛く、ないけど、やっぱり今日は、…っ!」
自分が呼吸する度に異物感を強く感じて、息が詰まって、…それで更に中に入っていることがはっきりと分かって …身動きさえ取れない。
「じゃ、じゃあ、もうちょっと広げて…」
おずおずとした口調の割には、カカシは強引だった。一度指が抜けるくらいまで引いてから、またずるっと奥まで突っ込んできて、 しかもソレがだんだん早くなっていった。
そうすると何だか気持ち悪いのにぞくぞくする感覚が広がってきて…。しかも、時々ぞっとするくらい気持ちイイところを 掠めるのが分かるのだ。
「やぁ…っあ、やだ、やっぱり無理!」
…気が付いたら耐え切れずに悲鳴をあげていた。
「あ、う。どうしよう?でも、イルカ先生のここ、気持ちよさそう…。」
「え?」
涙にかすむ視界でカカシの手が、イルカのモノに絡みつくのがわかった。
「あぁっ!」
気持ちイイのと、ソコがすでに勃っていたことにも驚いた。
「やっぱり。ここ、もうちょっとだけ試してみますね!」
イルカが背をのけぞらせたのにホッとしたような顔をして、カカシがせっせと後ろに指を突っ込んでいく。
どんどんと大きくなるその感触にも、自分が反応していることにも驚いて、半ばパニックになりながらイルカは喘いだ。
「あぁ…っ!う、や、んんっ!」
「あ、どうしよ。もうだめ。…イルカ先生。力、抜いてて…?」
切羽詰った声でカカシが何か言った。
その内容が理解できないうちに、何かがイルカの後ろに触れて…衝撃が走った。
「え?…ぅくっ…うあっ…っ!」
いきなり押し当てられた熱いものがずるずると腹の中に入り込んでくるのがわかる。
痛い。熱い。怖い。
「あ、あ、も、…くっ!」
「あ…あ…。」
カカシが呻く声と共に、腹の中に浴びせられた熱にがくがくと体が震えた。
「は、あ…。イルカ先生。ごめんなさい!…次は、頑張ります!」
「え、あ、もう、いいから。今日は…」
申し訳なさそうに言うカカシには悪いが、今日はもう自分の限界を超えているので遠慮したい。というか、今自分に 何が起こったのかわからない。
だが、入ったままのカカシは、すぐに動きを再開した。
「あぁっ!」
「確か、この辺。」
又ブツブツといいながら、ゆるゆると探るように腰を動かし、その度にイルカは悲鳴のような声を上げた。
そして…カカシの探るような動きがそこに、触れた。
「あっ!」
さっきも指でかすったが、感じた感覚はこんなに激しくはなかった。押し広げられる感覚だけでもいっぱいいっぱいなのに、 更に暴力的なまでに激しい快感まで与えられて…耐え切れるわけがない。
「や、だ、もっ…!」
「ここだ!やった!じゃ、行きます!」
イルカが泣きながら中止を訴えているのに、カカシは子どもの様にはしゃいだ後、狙い済ましたように正確にソコを擦り上げた。
「やぁぁっ…あ、あっ…あぁんっ!」
自分の口から上がる声が遠くに聞こえ、意識が白く染まった。
*****
「あのー…ところで、役割は固定ですか?」
「イルカ先生…気持ちよかった…!!!」
ぎゅうぎゅうとイルカを抱きしめてふにゃふにゃと笑み崩れるカカシは、舞い上がったままのようだ。
初めての強烈な快感を味わって、とろけた腰に響くがカカシがかわいいので怒りにくい。
「あ、あのー…」
それでも諦めきれずに立場について交渉しようと思ったのだが。
「あのね。イルカ先生も気持ちよかった?」
「そ、それは…はぃ…。」
ウソはつけない。あれだけ…バカになったみたいに喘いでおいて気持ちよくなかったなどといえるはずがない。
「よかったぁ!まだまだ修行中だから…一杯、しましょうね!」
「はい!」
カカシの笑顔に流されて深く考えずに返事をしてしまったが。
その宣言が、「だぁって、これまでいっぱい我慢してきたんだもん!」なんて言い出したカカシに、しっかりとこれから 実行されることになるとは想像もしなかった。
それでも…幸せそうに笑う恋人が今も側にいてくれるので、ちょっと諦めているイルカなのだった。

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変な話。
チェリーな感じでひとつ。

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