春の嵐

適当にシャワーで泥だけ流してすぐ拭いて、それからすぐにイルカ先生を連れてベッドへ直行した。
驚いた顔でぎゅっと俺にしがみ付くイルカ先生を見ていると、そのまま風呂場でやっちゃえば良かったと思ったけど、多分そういう経験に乏しそうなイルカ先生に無理はさせられない。
それに、折角初めてなんだから、お互いに最高の思い出にしなくちゃ!
一応はそんなコトも考えていたのに…。
イルカ先生を片腕で抱き上げたまま、適当に掛け布団を引き剥がし、俺ごと倒れこむ。
「あ…っ!」
濡れた髪がシーツに広がって、イルカ先生は俺の暴挙に驚いたような顔をした後、自分の格好に気付いたのか、恥らうように足を閉じた。
…むさぼりたくてたまらない。
ソレでなくてもすっかりその気になった自分自身がその無意識な媚態に煽られる。どくどくと脈打つ鼓動がうるさいくらいだ。
待ち望んだ瞬間。…ようやくイルカ先生を手に入れられる。
「イルカせんせ…っ!」
きっとイルカ先生は隠したかっただけなんだろうけど、あんな風に慌てて恥ずかしそうにされたら、誘っているようにしか思えない。
湧き上がる凶暴な衝動に従って、さっき閉じられた足の間を無理やり開かせて、その指先から焦らすようにじわじわとキスを落とした。
「やっ!なに…!?あっ…カカシさん…!?」
唇が触れるだけでぴくぴくと身を震わせ、イルカ先生が甘い声を上げる。
その敏感さにほくそ笑みながら、すっと…兆し始めていたイルカ先生の可愛らしいモノに手を伸ばした。
ぎゅっと握りこむと、熱く硬くなり始めたソレが、怯えたように震える。
萎えてないってコトは…イルカ先生もその気で、俺に感じてくれてるってことだ。
もどかしそうに俺の頭に伸ばされたイルカ先生の手が、髪の毛をかき混ぜながら震えている。
生唾飲み込みながらそっとその手をとって味わうように舌を滑らせるた。指先から、腕に、肩に、そしてその赤く震えた唇に…。
「あっ…んぁっ!カカシさん…カカシさん…っ!」
イルカ先生はそれだけで感じいった様子で俺の名を呼ぶ。
どうしたらいいのか分からないみたいだ。
俺に伸ばした手を彷徨わせ、甘い声を上げながら、感じていること事態に途惑った表情を浮かべて喘いでいる。
その物慣れない様子からは、こういうコトをやったこと無いのが丸分かりだ。
いちいち驚き、そしてぴくんと身体を震わせてるのが、返って男を煽るってことが分かってないらしい。
そんなイルカ先生がたまらなく愛おしくて、どうしても自分のしるしを刻み付けたくて。
イルカ先生のかわいい蕾に触れた。
「ここに、俺を入れて…?」
「んっ!」
小さな悲鳴が上がった。
イルカ先生の寝室に抜け目なく用意しておいた潤滑剤が、やっと役立つ時が来た。
くちゅんと音を立てて俺の指を飲み込んだソコは、狭くて熱い。
今すぐでもココに自分のモノをねじ込みたい衝動を何とか押さえつけながら、少しずつ指を埋め込んでいく。
その締りのよさに思わず息を呑みながら、それでも慎重に中を探った。
「ああぁっ!?やっんっ…っ!」
すぐに、ソコは見つかった。
俺だけが気持ちよくなりたいんじゃなくて、イルカ先生にも感じてもらいたい。
中にある性感帯のことは閨房術の知識として知っていた。ソコを刺激すれば、男同士でも十分な快感を得られる。
だが、ココまでとは思わなかった。
ソコを擦り上げる度に身をよじるようにして喘ぎ、腰をゆらすイルカ先生の姿は、想像した以上に壮絶な色気を放っていた。
その反応のよさに安堵感と共に俺自身の欲望もはちきれそうだ。
今ココに入り込むための準備をしているんだと考えるだけで興奮した。
…もう、押さえ切れない。
< 「かわいい声。もっと聞かせて?」
こんな強引なことしたら、イルカ先生が怖がるかもしれないと、頭の隅でわかってはいるのに、暴走した欲望に支配されるまま、中を押し広げていく手は止まらない。
イルカ先生がこぼす涙にさえ、もっと…めちゃくちゃに泣かせたいなんていう衝動に駆られるほどだ。
このままじゃいけない。
…分かっているのに止められない。
ものすごく不安なのに、あまりにも美味しそうな獲物を前に、早くこの飢えを満たしたいという凶暴な思いが俺の理性を食いつぶしていく。
興奮に飲まれたままイルカ先生の顔に視線を向けると、すっかり潤んだ瞳が切ない表情を浮かべて俺を見つめていた。
フルフル震えて、でも背中に回した手がぎゅっと俺を抱きしめる。
拒まれていない。
…それだけで気が狂うほど嬉しかったのに、更に追い討ちをかけるようにか細い声が俺を誘った。
「好きです…っカカシさんが、俺は、こういうコト知らないから、カカシさんだけだけど…でも…好きなんです…っ!」
「なんてこと言うんですか…!」
理性なんかとっくに切れてるって言うのに、更にそんなコト言って誘うなんて…!
ああ、もう、ホントに無理。
欲望の赴くままに、開ききっていないそこから指を引き抜いた。
「ふぁ…っ!?」
驚きに見開かれた瞳一杯に欲望に染まった俺が映りこむ。
それに確かな満足感を感じながら、自分でも恐ろしいほど反り返ったソレを、いっきに押し込んだ。
「いっ…あぁあっ!?」
上がったのは確かに悲鳴だった。
多分、痛みと、急激に押し広げられた衝撃のせいだろう。
「痛い…?」
苦しそうに寄せられた眉とふうふうとこぼれる荒い息。
それなのに…俺が感じているのは、コレでやっと、欲しくてたまらない愛しい人を手に入れられたって言う喜びだけだ。
己の鬼畜さを思って自嘲するより早く、イルカ先生が笑った。
「カカシ、さん…これで、カカシさんは俺のモノですね…?」
感じているのは快楽だけではないんだろう。
頬を伝う涙に、こわばった足に、指先が白くなるくらい強くぎゅっと握られた手…全てがソレを物語っている。
それでも…その瞳は確かに欲望の火がともっていて。
…ああ、イルカ先生も俺を欲しがってくれている。
狂いそうなほど嬉しくて、大切にしたくて。
「ね、苦しくない…?」
ひとつに重なったままイルカ先生の頬をたどり、その滑らかな肌に輝く宝石みたいな涙を掬い取りながら問いかけると、うっとりと瞳を細めて恥ずかしそうに言った。
「お腹がいっぱいになって…んっ…!」
お腹をなでながら、時々息をつめて、ソレが更に俺を締め付ける。
ソコへ来て、こんなコト言われたら…!
イルカ先生…どうしてさっきから俺を煽るんですか!?
「もっと、いっぱいにします!」
「あぁんっ!」
逃げられないように腰をつかんで、さっき覚えたイルカ先生のイイ所をガンガン突き上げた。
上がる甘い声に酔った様に、勝手に身体が動く。
初心者相手にまずいとか、明日絶対歩けなくしちゃうとか思いながら、ソレでも止められない欲望にあせってたら、イルカ先生がぎゅっと俺の腰に足を絡ませて必死に応えてくれた。
気持ちイイけど怖いんだろうに、ぎこちなく必死に俺に合わせて腰をゆらすイルカ先生に、暴走は止まらない。
「んっ!も…っ…溶けちゃう…っ!」
「俺も、溶けちゃいそう…!」
蕩けた瞳、かすれ声。
全てが快感につながる。
…それから、イルカ先生が感極まった声で達してもまだ止まらなくて。
イルカ先生の足が俺の腰に回せなくなってもまだ、うつぶせにして突っ込んで、それからまた吐き出しても足りなくて。
結局朝まで抜いて上げられなかった。


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遅くなりまくりなオマケやっとこさ追加致しました!
お預けさせすぎた犬の暴走?
…ご意見ご感想などお気軽に拍手などからどうぞ…。


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