開かない箱

その日、イルカは、押し入れのなかにしまい込んだはずの資料を探すため、悪戦苦闘していた。
「くそっ!」
さっきから、目的の物が入っていそうなダンボール箱は見つかったのだが、引っ張りだそうにも、他の物がひっかかって、中々出てこない。
周り片付けてから出せばいいのだが、いかんせん物が多過ぎる。こんなにしまい込んでいただろうか?と思うほど、ぎゅうぎゅうに、 本だのアカデミー生に貰った絵だの、工作だの、古い資料だの、もうすでに記憶に無い物ばかり、ぎっちりとおさまっていて、手をつける気にもならない。
毎年、年末になると、押し入れの掃除をしようと思うのだが、結局仕事が忙しく、長年放置されていた。
いっそのこと一度全部捨ててしまおうかと思ったこともあったが、今回の様に急に必要になることもあり、思い切れなかった。
「あーもうっ!」
あまりにも埒があかないので、イルカは、この際少々強引でも一気に引っ張りだしてみようと思った。
「ていっ!」
ドカッっと大きな音と埃がたったが、何とか取り出せた。
「やった!!!」
と喜んだのもつかの間、次の瞬間にはザサーッと大量の物が雪崩を起こしていた。
舞い散るホコリとさまざまな物、物、物…。
…しょうがない…週末は押し入れを掃除しよう…。
イルカは取り出せた資料と、そのために払った多大な犠牲を見つめ、ため息をついたのだった。
*****
ようやくここを片付けることが出来る…。そう思いながら、イルカは押入れを見つめていた。どれだけの圧縮率でこれだけのものが入っていたのだろうと 思うほど、中身が散乱している。チラッと見ても、一体いつこんなものを買ったのか思い出せないようなものも多い。
とにかくいらないものを捨てよう。きっとこんなに長い間使っていなかったのなら、ほとんどが不要なもののはず。
そう思いながら、ゴミ袋と段ボール箱にどんどん中身を片付けていく。…ついつい、出てきたアルバムや、中忍になったお祝いに上忍師に買って もらったクナイホルダーなどを眺めて懐かしんでしまい、なかなか片付かない。
2時間ほど片付けたが、結局半分ほども片付かなかった。中途半端に中身を取り出しているので、部屋はむしろより一層ごちゃごちゃに なってしまったように見える。
…これじゃもっとペースを上げないと、週末を全部押し入れ整理に充てることになってしまう!
焦ったイルカはとにかく押入れの中身を全部出してしまうことにした。
大急ぎでテキパキと中身を取り出していく。…するとなぜか見覚えの無い箱が出てきた。ダンボール箱なら入れた覚えがあるのだが、 なぜかそれは黒い塗りの施された立派な木箱で、大きさも割りと大きい。不思議に思いながら、ふたを開けようとした。
…だが、中忍のイルカがおもいっきりひっぱってもびくともしない。
…おかしい。箱全体には札などが貼られている様子は無いが、ひょっとすると術で封じられているのかもしれない。そう思ったイルカは慎重に箱を調べ、 術の痕跡を探った。
すると、箱の底に小さく何か文字のようなものが刻まれており、チャクラも感じとれた。やはり、この箱には何かの術がかかっているようだ。
…だが、一体いつの間にこんなものが…。
自分で仕舞い込んだ覚えが全く無いのだ。だいたいこんなに奥にあったということは、自分が中忍になる前のものかもしれない。今まで適当に 奥にどんどんつっこんでいったので、地層から考えると相当古いはず。
ひょっとすると…この箱は両親の形見だったりするのだろうか…。
両親がイルカがいつか成長してくれることを祈って、残してくれたものなのかも知れない。
そう考えると、イルカはいてもたってもいられなくなり、散らかり放題の押入れを放置して、箱の解術に取り掛かった。…イルカはアカデミー教師だ。 下手な上忍よりもこの手の術に詳しいという自負があった。しかし、この黒い箱に施された術は、イルカの知るどの術式とも異なり。
…一晩中頑張ってもあけることが出来なかった。
*****
「…というわけなんですよ…。もう俺は自分のふがいなさが情けなくて…。」
「んー。その手の術って術者の癖がでるし。仕方ないですよー。」
また、慰められてしまった…。
あれからイルカは何度も解術を試みた。…まあ、全て失敗に終わったわけだが…。あまりにも複雑かつ独特なその術式に、手も足も出ない…。
日々の業務でも、ついついあの箱のことを思い出してしまい、どうもその苦悩が表情に出てしまっていたらしい。受付業務中に、唐突にナルトの上忍師に 話しかけられたのだ。
「イルカ先生…。あのー。」
「はい。…報告書に問題はありませんが…?」
「いや、あのね。その。…何か悩みとか、あるんじゃないですか?」
「え!!!」
「最近、ふとした時に、毎日眉間にしわ寄せて考え込んでることが多いから…。余計なお世話だったらすみません。でもね、イルカ先生が元気ないって、 うちの部下たちも心配してるんですよ。…よければ、理由、教えて欲しいなーなんて。」
「わあああああ!!!すみません!!!!!」
そんなに表情にまで出すなんて忍失格だ…。そう思いながらも、イルカは謝罪した。
「そんなに気に病んでるなら…。どうです?俺に話してくれませんか?」
とても心配そうな口調でそう言われて…慌ててイルカも話すことに決めた。そしてその後、カカシに誘われて仕事あがりに飲みに行くことになったのだ。
…カカシは凄く親身になって、イルカの話を聞いてくれた。最初は伝説の上忍が相手だし、ナルトたちのことが心配だからだろうと、少し構えていたのだが、 本当に熱心に話しを聞いてくれたので、むしろ申し訳なくなってしまった。
「あー!もう!任務外のことでこんなに周りに迷惑かけてしまって、本当にすみません!!!」
「んー。気にしないで下さいよ!…実はこんな切欠がないと、イルカ先生とお話できなかったから、不謹慎にも喜んじゃってるんです。」
「へ?」
「…ナルトに話を聞いてると、イルカ先生に…悪い意味じゃなくて興味がでてきて、でもなかなか…。ホラ、声かけるのって、結構勇気いるじゃない?」
そんなことを言われて、イルカは上忍でも人付き合いに遠慮があるこの人を好ましく思った。
そんなこんなで、カカシとは結構よく飲みに行くようになったのだ。身分の差を考えると破格の扱いだが、流石生きながらにして伝説になるだけあって、 カカシは中忍のイルカにも優しく、まるで家族のように心配してくれた。今日も、そんなカカシに多少強引に誘われて、飲みに来ている。
「俺も…もっと早くカカシ先生と話してみればよかったです!!!」
箱はいつか必ず自分の手で開けてみせる!だが、周りに頑張っていることを知っていてもらえるのは、大きな支えだ。特にそれが尊敬している人ならば。
「うれしいな。…でも、その箱、…そろそろ俺に任せてくれませんかね。イルカ先生最近顔色まで悪くなってきてるし…。」
カカシはイルカの頬をなでながらそう言った。悩みの相談をして以来、カカシはこうやって何度も解決してくれようとしてくれた。 …確かに、睡眠時間も削って、必死になりすぎているかもしれない…。だが、できれば人には頼みたくない。何しろ親の形見かもしれないのだ。
「だいじょぶですよ!!!俺は!!!なにしろ頑丈さだけが唯一の取得ですから!!!」
空元気も元気!そう思いながら、その日はそのままお開きになった。
だが…

「イルカ先生。ここどこだか分かりますか?」
「へ?あれ?あ、医務室ですねー…」
「だから言ったのに…。あのね、あなたはさっき倒れたんですよ!受付で、俺の目の前で!…もうわがままは許しません。その箱。俺がもらってきます。」
カカシが本気で怒っているのが分かる。イルカのことを見つめて、そういうと、さっさと立ち去ろうとした。…今まで一度もこんな風に感情を激したカカシを 見たことが無いので、イルカは驚きとともに激しい後悔に苛まれた。
…俺ってなんて自分のことしか考えてなかったんだ…。
「待ってください!…確かに俺は自分勝手でした。…でも、せめて箱を開ける所に立ち合わせてください!お願いです!!!」
カカシは一瞬びくっと身体を震わせ、振り返ると、皮肉な表情を浮かべた。
「そんなこといって…。あんな箱のことなんか、もう忘れたらいいのに…。」
「でも、どうしても、中身を知りたいんです…。」
そういってカカシの瞳を見つめると、だんだんと表情が柔らかくなってきた…もしかして呆れられたんだろうか…。心配になって、だんだんとうつむいて しまうイルカの頭を、カカシはポンポンと叩き、優しい声で慰めてくれた。
「わかりましたよ。じゃ、今日あなたを送ってくついでに、その箱、見せてください。」
「はい!!!」
イルカは嬉しさのあまり、カカシに微笑みかけた。
「もー。しょうがないですねぇ。……。」
そして、喜びのあまり、カカシの不自然な様子に気づきそこなった。
*****
せっかくだしと、カカシにお茶をだそうとしたのだが、そんなことをする間もなく、イルカは帰るなり早速布団に押し込まれてしまった。
だが、寝室まで箱を持ってきてくれたところを見ると、ちゃんと目の前で開けてくれるらしい。
「どう、ですか?…俺には全然わからなかったんですが…。」
流石の上忍でも、急に開けるのは難しいのでは…。
「んー。そうですね。…うん、複雑な術です。これ、ホントは持って帰りたいんだけど、それじゃイルカ先生が納得しないよね。 …ちょっと調べたいことがあるから、また今度来てもいい?」
やはり今日この場で開けるのは難しいようだ…。もちろん、その提案はイルカにとって願ったり叶ったりだ!でも、カカシには迷惑ではないだろうか…。
「すごく嬉しいんですけど。あの、迷惑じゃないですか?」
イルカの不安が表情に出てしまっていたのか、優しく微笑んだカカシがそっとイルカの頭をなでてくれた。
「倒れられるより全然マシですよ。…ほんとにもう。…じゃ、また今度お邪魔させてください。今日はご飯よりそのまま寝ちゃった方がよさそうだし。」
「ありがとうございます…。」
ホッとしたのか、急激に眠気が襲ってきた。ゆっくりと意識が沈んでいくのを感じながら、イルカは不思議な声を聞いた。
「今日は、ちょっと。可哀相だし、ね…。」
*****
それからのイルカの生活は、潤いの多いものになった。カカシにはよほど心配をかけてしまったのか、任務のないときはいつもイルカと一緒に帰ってくれる ようになったのだ。
一人暮らしが長く、暗い部屋にいつも帰ることが当たり前になっていた生活が、誰かと一緒の生活に変わった。飯ももう一人でインスタント食品ですます ことはない。
カカシといっしょになって、料理をするのは楽しかった。カカシは夕食が済むと箱を調べ、何かを納得すると、今日はこれで…。と帰っていく日々が続いていた。
箱はいまだ開かなかったが、イルカは思わぬ副産物に浮かれて、箱のことはそれほど気にならなくなっていた。むしろこのまましばらく開かなければいいのに とすら思う。楽しい食事の後、ゆっくりと眠れるためか、体調も大分回復してきているし、むしろ以前不摂生な生活を送っていたときよりも元気なくらいだ。
今日もカカシと一緒に夕食をともにした。だが、いつもと違うのは、今日は週末なので、久しぶりに飲みにいったのだ。だが、その帰りに雨に降られてしまい、 イルカもカカシもずぶ濡れになってしまった。慌ててタオルで拭いたがもちろん間に合うはずもなく、カカシに風呂を貸すことになった。
カカシはしきりに、
「いいんですか?」
と心配そうに聞いてきたが、お世話になっている身で、風呂を貸すくらいなんてことはない。というか、貸しなどなくても、こんな状態の知り合いをみたら、 当然風呂ぐらい貸すだろう。イルカは安心させようと笑顔で
「もちろん!」
と答えたが、カカシは最後まで心配していた。…優しくて気遣いが出来て…。きっと引く手あまただろう。
イルカは、俺もそろそろ結婚とか、いいかもな…などと思いながら、カカシが風呂から出てくるまでに、着替えの準備をした。
「カカシさん!ここに着替えおいときますね!…たぶんちょっと丈短いけど、勘弁してください。」
そう、浴室のカカシに声を掛けたが、返事が無い。
「カカシさん?」
確かに今日は酒を飲んでいるが、上忍が風呂場で昏倒するほどの量ではない。ひょっとして…今度はカカシが無理をしすぎたんだろうか?!
慌てたイルカは、カカシの入っている浴室の扉を勢い良く開けた。
「カカシさん!!!」
「はーい。」
予想に反し、カカシは普通に湯船に浸かっていた。
…なんだ、心配して損したな。
ホッとした分、腹も立った。
「もう、返事ぐらいしてくださいよ。…おぼれてるんじゃないかとか、心配しちゃいましたよ…。」
イルカがため息をつきながら言うと、カカシは何かを思いついたような顔をした。
「ね、イルカ先生。風呂一緒にはいっちゃおうよ。冷えちゃう。」
確かにぬれねずみが嫌で、さっき服をあらかた脱いで洗濯機に放り込んである。洗濯物が増えるのも面倒なので、今はシャツとパンツというおやじスタイルだ。 カカシはもはや客という感覚がなくなってきていたので、冷静になればひどい格好だが、出たら入れ替わりで入るんだしと、そのままの格好でいた。
「あー。そうですね。…でも狭いですよ。」
安月給の教師に、広い浴槽など、夢のまた夢だ。着替えの浴衣は一緒に持ってきてあるから大丈夫だが、この風呂に野郎二人は浸かれない。
シャワーで済ませるしかないか…。
そう思いながら、イルカはさっさと下着を脱ぎ捨てた。そのまま立ち上がって洗濯機に放り込み、そのまま洗剤も入れ、まわしておいた。
「んー。…もういいかなあ。」
もそもそと洗濯機をいじっていると、カカシが何か言った。
「え?ああもうあがりますか?ちょっと待ってくださいね。すぐどけますから。」
「ああ、違います。こっちの話。ねえイルカ先生。早く早く。」
今日は妙にこどもっぽいカカシにせかされ、イルカもちょっと寒くなってきていたので、いそいそと浴室に入った。
 さっさとシャワーを浴びる。髪の毛も顔も、手早く一気に洗って、さあでるぞ!と思ったとき、カカシがイルカの腕を掴んだ。
「へ?」
次の瞬間には、湯船の中に沈められていた。
「ぶはっ!ってなにすんですか!カカシさん!今日はどうしちゃったんですか。もう。子どもっぽい真似しないで下さいよ!」
流石にいたずらにしてもヒドイ。耳に水が入ったら、いくら忍といえども気持ち悪いものだ。
一応中忍なので、水を飲んだりはしなかったが、チャクラでガードまではしなかった。気持ち悪くて、もそもそと耳をいじっていると、カカシがそれに気づいた。
「ああ、水入っちゃった?はい。」
カカシはささっと複雑な印を組むと、すぅっと水が耳から抜けて言ったのが分かった。
…こんなことに忍術使っていいんだろうか…?
「ごめんなさい。なんかだれかと風呂って久しぶりで、はしゃいじゃいました。」
ちっとも悪びれなくイタズラっぽく笑うカカシへの説教は諦めて、イルカも温まることにした。
狭いのでぴっちりくっ付かなくてはならないが、カカシは苦痛じゃないんだろうか?イルカは湯治が趣味なので、気にならないが…。
「あの、狭いでしょう。もうあったまったから、俺出ます。」
「えーうそつきー。いっつも長風呂だっていってたでしょ。いいじゃない。もうちょっと。」
子どものようなカカシに引き止められて、野郎二人でみっしり風呂に浸かることになった。
狭かったが、確かに子どもの頃を思い出して、イルカもちょっと楽しく思った。
*****
イルカが十分温まって、そろそろ出ようと思った頃にカカシも出ましょうといったので、結局一緒に風呂から出て、これまた狭い脱衣所で手などを ぶつけながら寝巻きの浴衣に着替えた。
やはりイルカのものでは小さかったようだ。…とくに袖と丈が。多少ショックだったが、いまさらイルカの手足が伸びるわけではないので、 見なかったことにした。
「じゃ、早速、見せてもらおうかな。」
居間でお茶でも出そうかと思っていたのに、何故かカカシが妙に急いだ様子でそう言った。
「ええ!そんな!!!お茶でも出しますから、そんなに焦らなくても…。というかカカシ先生さえよければ、今日はもう泊まって行って下さいよ!」
つんつるてんの服で家に帰すのは気が引ける。さっき洗濯機を回したから、お茶を飲んでいてもらう間に干しておけば、何とか明日までには乾くだろう。
世話になりっぱなしなので、せめてコレくらいのことはしたい。
「でも…。何だか今なら開けられそうな気がするんですよね。…ちょっと試させて下さい。」
カカシは寝室においてある箱を取りに行ってしまった。慌ててイルカも後を追う。
…そうか、上忍ともなれば、ぎゅうぎゅう詰めの風呂でも切欠になって、術を解く方法をひらめいたりするのかもしれないな。
そう思いながら、寝室に向かうと、カカシが箱のふたに手をかけて、今まさに開こうとしていた。
「術が、解けたんですか…。」
ついに、悪戦苦闘した箱の中身が明らかになるのだ。…やはり緊張してしまう。
「…本当に開けてしまってもいいんですか?」
カカシは真剣な面持ちで聞いてくる。まるで何かの儀式のようだ。そうだ、危険な術とか、札とかである可能性だってあるのだ。どうしよう。
…だが。
「開けてください。その箱の正体を知りたいんです。」
イルカははっきりとカカシに告げた。ここまで来て引き下がれない。
「わかりました…。」
カカシの手がゆっくりと箱のふたを持ち上げていく。…あれほど手間取ったのがウソのように、箱は簡単に開いた。
その中身は……怪しげなものがみっしり詰まっていた。怪しいといっても妖怪とかお化けとか禁術書などではなく、…どちらかというとピンクな香り のする品々と置いておくだけで周囲の音が拾える盗聴などに使う札。しかも妙に新しい。
…ということは、いくらなんでも両親が持っていたものではないだろう。というかそんなものを後生大事に取っておくとは考えにくい。
…これは一体???
「開けちゃいましたね。」
何故かカカシの声が近い。さっきまで、箱をはさんで向かい側にいたはずなのに、いつの間にか背後に立たれていた。
「コレは、一体…。」
「イルカ先生は知らないの?コレは盗聴用の札でしょ。で、こっちはローションに、こっちが…」
「いやいやそうじゃなくて!!!…なんでこんなもんが俺の家の押入れにめったやたらと厳重に封印されておいてあったのかって話ですよ!!!もう!!!」
自分で無いことは確かだ。…何かの景品でもらったにしては、入っている箱がおかしい。カカシの不自然な冷静さも、イルカを不安にさせる。
「あー。それはですね。…ま、もういいか。」
そういうなり、イルカはベッドの上に押し倒されていた。何故かカカシが上に乗っている。
「ちょっ!どうしたんですか!一体!!!それに、何を知ってるんですか!!!」
「うん。コレ、終わったら聞くから。」
…まるでカカシが知らない人のようだ。カカシはてきぱきとイルカの浴衣をはぎ、自分の浴衣も脱ぎ捨てていく。
「ななな、なんなんですか?!ちょっと待て!放してくださいよ!!!」
「い・や。…あ、抵抗は無駄なので、諦めてください。」
「いやって…その前に、何で寝巻き剥ぐんですか?いくら夏でも風邪引くでしょうが!」
イルカが必死で浴衣を掻き合せていると、カカシがにっこり笑った。
「うん。イルカ先生のそういうとこ。好き。ていうか全部好き。」
「はあ?!」
「はい説明終わり。」
唖然としている間に取り戻しかけた浴衣が床に放られた。
「あ、ちょっと!」
「はいはい。」
 慌てて取り戻そうとしたが、何故かさっきの箱から取り出されていたさまざまな道具がカカシの手に握られており…。
…今まで経験したことの無い恐ろしい思いをした。
…いくら気持ちよくてもそんなもん使うのは反則だ!!!
*****
「あああああ…。かあちゃん、とおちゃん…。えらいことになっちゃったよ…。」
なんで!どうしてこんなことに???
「ふふ。イルカせんせ。だいすき。」
慌てるイルカをカカシは幸せそうに抱きくるむ。
「開けていいかって聞いたとき、やめるって言ったら俺もやめとこうと思ったんですけどねぇ。」
「え…?」
「開けるって決めたのはイルカ先生なので。」
「うう…。」
「箱の中身、わかってよかったですねー。全部イルカ先生のですから。もちろん俺込みで。」
淡々と、だが嬉しそうにカカシが語る。…納得いくようないかないような…。イルカの悩みなどどこ吹く風で、カカシは動けないイルカの身体を ぎゅうぎゅうと抱きしめてくる。
「俺が悪い…のか?」

なんでも一人より二人の方がいいですねーというカカシの視線が妙に不穏で不安だが、結局、その後居座った上忍との生活は意外に充実している。
が…いまいち腑に落ちないものが残るのだった。

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パンドラの箱的な何か。を書いてみたくなって…。
あと、犯人が分かっていて、志村後ろ後ろ!!!(古い)な話を書こうかと…。
えーと。暑さが全ての原因です。←またか…。


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