「あはは!結構楽しかったな!」 「…そうかもね」 「アンタもたまにはこういうところで遊べばいいんだ。こんな機会めったに無いんだし…」 「イルカがいっしょなら付き合ってもいいけどねー?」 「…はぁ…まあいいけどな。素直じゃないったら…あんだけ乗り物乗りまくったくせに!」 「アンタが可愛い顔するからでしょ?キラキラした目ぇしちゃって…もー今すぐ襲おうかと思った。ホイホイ誘うような顔しないでよね?大体俺以外のを隣に座らせたりなんか出来るわけないし」 「アンタはそればっかりか!」 「アンタが誘うのが悪いんでしょ?」 「誘う!?誘ってなんか…!」 「あーあ。ま、無自覚なのはいつものことだけどねぇ?」 「五月蝿い!無自覚もなにも…俺になんか…!」 「で、どうなの?…楽しかったんでしょ?」 「まあ、そうだけど…!でもだな!」 「ならいいじゃない。…早く宿に…」 「楽しかったっていえば…ここ、子ども向けかと思ってたら、意外とすごいんだな!これならさっきの人が嵌るのも…」 「…ふぅん?」 「殺気立つな!…いい人じゃないか。色々気を使ってくれて、しかもお土産まで…その、ちょっと変わってたけど」 「アイツにあんな趣味があったとはね…」 「え、えーっとだな!趣味は、その、自由だろ!本人は楽しそうだったし!…確かにちょっと驚いたけど」 「…邪魔をしないだけの理性は残ってたみたいだから情状酌量の余地はあるかもね」 「なんていうか…ほんっとーに好きなんだな。ここが」 「好きみたいよ?気持ち悪いくらい」 「ま、まあ激務なんだろうし…。ここは確かに面白いから、息抜きになるってことかも…?」 「そうね。ま、悪くないって事は認めてあげてもいいかな」 「キラキラしてて…確かに夢の国って言われるだけはあるよな?」 「イイ年こいて馬鹿みたいだとも思ったけどね」 「はぁ…。折角お前のために色々考えてくれたんだろうに…。今更か…?とりあえず、そろそろ、次…」 「帰るよ」 「わっ!こ、こら!まだ…」 「夜景もパレードも興味ない」 「降ろせ!目立つだろ!」 「なら暴れないで。…宿までさらって欲しい?」 「なっ!?」 「俺といるんだから他の男の話なんかしないでよ」 「男って…!?あの人は単にお前のために…!」 「お仕置きはちゃんとするよ。…アンタが先」 「ふざけんな!離せ!」 「…いって!やだね。アンタが余所見ばっかりするから悪い」 「余所見なんてしてないだろ!…アンタが、アンタしか…!」 「…ふぅん?」 「にやにやするな!馬鹿野郎!…いいから、行くぞ!疲れたんなら帰って…」 「疲れてない。ただアンタが欲しいだけ」 「…―!馬鹿かアンタ!」 「馬鹿でいい。いいから…帰るよ。ここで押し倒されたいなら別だけど」 「そんな訳あるかー!?」 「じゃ、行くよ」 「だ、だから降ろせ!」 「おひめさまだっこでろまんちっくに、ってさ。アイツ本当に馬鹿なんじゃない?ま、俺は楽しいからいいけど」 「…あの人、か…!?」 「ま、悪くはないよねぇ?」 「うぅぅ…!下手なこといったら被害が…!で、でも…!」 「朝まで離さないから、ね…?」 「く…っ!い、いいか!程ほどに…!」 「さあねぇ?」 「…諦めるしか、ないのか…!?」 ********************************************************************************* いじめっ子。 お宿でいちゃこらいちゃこらしすぎて怒られたり、ちゃんと御礼しろと叱ったせいで嫉妬の嵐が巻き起こったりすると思います! |