「えーっと。…なにコレ?」 「冬の新作だ!かわいいだろ!」 「これ…ゆきだるま?なんかうごうごしてるけど…」 「すごいだろ!こうやってコロコロしながら回りの雪を集めてくれるんだ!」 「集めてどうするの?」 「雪かきしなくてもよくなるんだぞ?」 「でもなんかどんどん巨大化してる…?大丈夫なの?」 「そう!そこが問題だったんだ!ただぁし!…今まではな!」 「楽しそうねぇ。こういうの作ってると、ホントに」 「へへ!これまではでっかくでっかくなって、普通の道を通れなくなると結局邪魔になっちゃってたんだ!」 「ま、そうでしょーね。これだけ大きな雪の塊じゃ…」 「それを解決したのが…これだ!いくぞー!」 「んー?どーぞー?」 「えい!」 「…っと。はじけた?」 「ちみっこくなっただろ?これがみんなまたさっきの大きさになるまで雪を集めてくれるんだ!」 「へー?なるほど。増殖したっていうか…影分身みたいね」 「それは禁術だろ?…これは俺の努力と工夫の賜物で…かわいいんだ!」 「んー?そうね」 「これで今年の雪かきは楽だぞ!」 「…でもこれ、どんどんふやしちゃって、どうするの?」 「え?どうって?」 「こんなのわらわらいたら困らない?大きくなったの全部分解しても、結局集めた量は変わらないんでしょ?最終的にぎゅうぎゅうになるんじゃない?」 「…そうだった!?」 「えーっと。…これ、誘導できる?」 「あ、一応俺の後についてくるようにしたんだ!可愛いから!」 「あー…じゃ、ちょっと俺についてきて?」 「え、えーっと、何とかできるんだな?」 「んー?まあね。…手、繋いで?」 「お、おう!」 「…んじゃ、いくよー?」 「なんかじわじわでっかくなってきてる…!?」 「大丈夫大丈夫」 「え?あ、こっちって…!」 「ほら、みえた。…じゃ、いーい?」 「へ?うわぁ!?」 「ちゃんと捕まっててねー?」 「降ろせ!なんでだ!?」 「だって二人で水の上歩くより、俺が抱っこしてた方が早いしねぇ?」 「なにがだ!?」 「ああ、ホントに追って来た」 「…!お前は逃げろ!もっかい縮ませて一個ずつ叩けば…!」 「行くよー」 「へ!?わっ!あ、そか。そういうことか」 「ここの川はまだ凍ってないし大きいからね。結構簡単に溶けちゃうんじゃない?」 「…追って来る…」 「溶けてるから大丈夫でしょ?まあ、まだ随分あるみたいだけど…」 「…っ!えい!」 「またはじけさせたの?でもどうせ…」 「一匹だけだ!…その、サンプルで…!」 「…ま、いいけど。あんまりそればっかり可愛がったらお仕置きしちゃうよー?」 「おしおき…!?」 「はい。一匹だけ」 「あ…ありがとな?で、でも…おしおき…!?」 「どういたしまして。さ、かえってあったまろ?冷えちゃってるじゃない」 「へ、平気だ!寒いけど!今日はちゃんともちを…!」 「…またなのね…。とりあえず話はお風呂でしようかなー?コレは…」 「冷凍庫にしまっとく!外に出さなきゃ育たないから…!」 「そうね。…じゃ、風呂上りにアイス食べちゃおうかなー?冷凍室一杯になるまで買っちゃうんだもんねぇ?」 「うっ!…背に腹は…それにおこたでアイスは最高だし…!分かった!食え!美味いんだ!」 「…イルカのアイス添え…楽しみだねぇ?」 「もうちょっと色々弄って…いつか実用化してやるからな…!」 ********************************************************************************* かぼちゃのてんぷらー! 温まった後ひんやり…げふんごふん! ま、まあらぶらぶだってばよ! |