「おかえりなさいっていったらいいのかねぇ?ご主人様」 「なんだ…はれ…ねこがいっぱい…?」 「あららお酒臭い」 「新年会っていいよな!新年だもんな!皆、もうすぐ卒業…う、うぅ…!」 「それで自棄酒飲んだのね。ま、いいんだけど」 「ねこーおまえもどっか行く時は一言言っていくんだぞー?よめさんもらうとか…」 「よめねぇ?近いものはもう貰ってるからねぇ?」 「ねこがいなくてもへいきだ。餞別は…なにがいいんだろうなぁ…」 「そんな顔して言っても説得力ないんだけど。寂しくなっちゃったの?」 「お前もいつかどっかいっちゃうんだろ!ねこ!ねこはきまぐれだもんな!」 「あらら怒り出しちゃった。どこにも行かないよー?散歩はするけど、ここが俺の帰る所だから」 「みんながんばって卒業して欲しいけど…そんないそいででっかくならなくていいんだ…!ちゃんとちょっとずつ着実に自分の忍道を…」 「うーん?おいしそうだけどどうしよっかなー?」 「ねこー」 「ん、なぁに?」 「ねこは、ねこは家に着くんだよな?」 「そうらしいねぇ?」 「…引っ越したらどっかいっちゃうのか?」 「引っ越したらついてくけど?ご主人様に」 「じゃ、じゃあ!なわばりどうするんだ?あとお前がよく苛めてるよわっちい猫とも遊べなくなるんだぞ?」 「それはへーき。ある意味里全部がなわばりだし、それにああ見えてアレのなわばりも広いのよー?それと…ま、俺には逆らえないし」 「強いんだな猫…!すごいな!」 「ほんとに見事に酔っ払ってるねぇ?キラキラした目ぇしちゃって」 「ここもうすぐ引っ越さなきゃいけないかもしれないんだ…」 「へぇ?じゃ、次どこがいいの?」 「決めてない…。老朽化がどうのって…他の中忍寮に空きはないし、自分で探さないと」 「んー?どうしよっかなー?」 「そうなんだ!どうしたらいいんだ!卒業式までに色々用意しておかなきゃいけないものもあるのに引越しなんて!でも工期が決まったってさっき…!」 「じゃ、新しい家みつくろっとこっか?」 「へ?」 「狭いのも寝床に引っ張り込みやすいからいいんだけど、ひなたぼっこできる家がいいよねぇ?」 「…猫。悪いが俺は薄給だ!そんなすごい家を借りられるほど金はない!」 「大丈夫でしょ?俺の縄張りだし」 「な、なんだ?それ?」 「結構いいとこにあると思うよー?こことそう大して距離は変わらないでしょ?」 「えーっと?家賃が安いってことか…?」 「そうねぇ?体で支払ってくれてもいいけど」 「労働でいいのか!皿洗いとか?でも人の家にご厄介になるのもなぁ…」 「人っていうか、俺の家の一つなんだけど」 「ね、猫のくせに!?でもそういや上忍だったっけ…!」 「縁側で毛づくろいしてくれるならいいよー?風呂も広いから色々便利だし」 「風呂…!広い風呂…!」 「じゃ、決まり。今度の休みにでも引っ越しね」 「いやでも!みんなに挨拶とか色々…!」 「えー?めんどくさい」 「そんなのダメに決まってるだろ猫!…ってそういやコイツ猫だからなのか!?」 「早くしたいんだけどなー?ご主人様にちょっかいかける連中がいなくなるし。ふわふわしてるから心配なのよねー?」 「とりあえず、荷物詰めたりとかしないとな…。他にも色々…!」 「そうね。…色々準備しとかないと」 ********************************************************************************* 猫の日。 お引越し先に待ち受けるものとは…!とか引っ張ってみつつ…。 ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |