「おー?なんだよイルカ。もう帰るのか?珍しいな」 「あー…それがさ、今日はうちのよめさんが早く帰ってきてねって!へへ!そういうことをさ、普段おねだりなんかしないよめが言ってくれるとなんとしても叶えたくなるだろ?」 「そ、そっか。男前だな。イルカ」 「夫婦仲いいよな。おまえんとこ」 「って…お、おい!早くっていってももう結構定時から経ってるぞ!?」 「マジか!急いで帰れよ!書類なんて俺たちで片付けとくから!」 「いやでもしょうがないだろ?年度末なんだし…お前らもコレから残業だろ?先帰って悪いな」 「いいから!もう帰れ!お前元々いつも仕事仕事なんだし!もういっそそこの窓からでもいいから!」 「そうだそうだ!どうすんだ!こんな遅くなっちまったらきっと…!」 「迎えが…!」 「イルカせーんせ!遅いから心配で迎えに来ちゃいました!」 「ひっ!」 「でた…!」 「お、おい!どうすんだ!」 「わざわざ来なくて良かったのに!もう帰れるから!」 「だって…心配で…!冬場は暗くなるのも早いし」 「そんなの!よめさんの方が心配に決まってるのに!夜道に不届きモノがいたらどうすんだ!早く帰らないと!」 「そ、そうだそうだ!帰れって!ほらあとは俺らでやっとくから!」 「そうか?すまん!また今度残業代わるから!」 「いいいいいいい、いいから!もう今すぐ帰れよ!よめさん待たせるなって!」 「さ、優しい同僚の方もこういってくださってるし、帰りましょ?」 「もちろん!じゃあな!」 「おう!じゃあなー!よめさん大事にしてやれよー!」 「おうとも!」 「行った、か?」 「みたいだな。…なぁ。明日来ると思うか?」 「来るわけないだろ。明後日くらいまで普通に無理だろ。今日は一体何の記念日だ?」 「クリスマスはちゃんとシフト外したのに!」 「じゃ、俺は明日のアカデミーの分やるから、お前明後日な」 「わかった」 「じゃあ俺は受付行くわ」 「頼んだ」 「イルカがんばってたもんな…。あの人が任務中だと帰りたがらないってのもあるけど」 「残業続きでしびれきらしたか…」 「まあ、あれだ。なんにせよ上手く行ってるよな。不思議すぎるくらいに」 「割れ鍋になんとかっつーかなぁ」 「イルカはしっかりしてるようでぽやっとしてるけど、あの人はかんっぺきちょっと天然だけど出来た嫁モードだもんな。イルカの前だと。あそこまで徹底されたら騙されるのも分かる気がするわ」 「俺、あれ以来上忍が恐い」 「俺もだ」 「俺も俺も!」 「差し入れ、くれるからいいんだけどな」 「暗に脅しとセットの事が多いけどな」 「がんばろうぜ…」 「ああ…」 「イルカが幸せそうだから、いいってことにしとこうな…」 ******************************************************************************** いいふうふのひなのでよめ。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |