山中にて(かぼちゃのてんぷら)


「うぅぅぅぅ…!」
「唸っちゃって。…かわいー」
「きのこ!山菜!…歩けない…!」
「あー…そうね。流石にちょっとやりすぎちゃったかなー?」
「これからの季節は山に食い物が一杯だから、冬の間のたくわえにしてるのに!俺の…俺のきのこ!」
「イルカのキノコも美味しかったよ?」
「ひゃぅ…っ!さ、さわるなー!そ、そこはきのこじゃない!…美味しかったって…!?」
「いーっぱい出したもんねぇ…?ふふ…!」
「あ、やだぁ…っ!秋は…秋は一杯食い物…!今日こそきのこのてんぷらとなべと煮物と…!」
「んー?そうね。じゃ、いこっか?」
「へ?」
「どこがいいかなー?」
「ほ、本気か?いいのか?きのこ…!てんぷら…!」
「てんぷらは却下だけどねー?」
「へへ!ようし!俺に任せとけ!うっまいキノコが一杯採れるトコ教えてやる!誰も来ないから穴場なんだ!特別だぞ!」
「…誰も、こない、ねぇ…?好都合?特別ってのもなかなか…」
「えっと!地図地図…」
「はいどーぞ」
「お!ありがとな!…いいか?ぜーったいに秘密だぞ!ナルトと俺だけしか知らないんだからな!」
「…ふぅん?…ナルトも、ねぇ…?」
「へへー!凄いんだ!びっくりするぞきっと!えっと!…まずはここの沢を抜けてここの大岩の裏からちょっと行くと大木が倒れてて、そのウロの反対側とあとこっちの…」
「ん。りょーかい。じゃ、行きますか」
「へ?うわっ!?…なんでおんぶ?」
「しっかり捕まっててねー?」
「うわぁあぁあぁあ!?」
*****
「朝飯食ってないのに…!」
「はいはい。…ここかな?」
「へへー!すごいだろう!…腹減った…」
「あーうん。そうね。…朝飯代わりにどーぞ」
「あ!おむすびだ!…しゃけとごまだ…!美味い…!!!」
「じゃ、えーっと。適当に?」
「あ!まてまてまて!ちゃんとちょこっと残しとくんだぞ!また生えてくるから!んで、ちゃんと食えるヤツがどうか確認しないと!」
「毒なんて効かないけど、一応知ってるから大丈夫よ?…こんなもんかな?」
「おおおおおおお!もうかごが一杯に!」
「はい、もう一個もどーぞ」
「うわぁ!やまもり…!これだけあればしばらくはもつ!すごいな!怪しいだけじゃないんだな!暗部って!やっぱり皆で集まってキノコ汁とか食べるのか?秋だし!」
「食べたことないねぇ?大体そんなに大勢で行動したら目立つし。…そろそろいいかなー?」
「もったいない…!これだけ優秀なキノコセンサーがあるんなら、いっぱいいーっぱいキノコが…!」
「じゃ、いっぱいいーっぱい。キノコ食べてね?」
「キノコ料理なら任せとけ!腹が膨れるように…ひぅっ!?」
「歩けない、もんね?」
「ぎゃあ!服!返せ!」
「ちゃんと毛布持ってきたよー」
「そ、そうじゃなくて!なんでこんなとこで…!魚獲るならここからちょっと先の滝つぼの裏に魚がいっぱいいるとこが…!それにきのこ!」
「全部忍犬に持って帰らせたから。イルカには…いっぱいキノコ頬張ってもらおうかなー?」
「あー!?俺のキノコ!犬が!かご持って…早い!?」
「やっぱり外って興奮するかも」
「ひっ!?なななっ!?え!?俺の!キノコ!…あぁっ…!」
「帰ったらさっきのキノコも食べようねー?…こっちでおなかいっぱいになっちゃうかもしれないけど?」
「あっ…んぅ…っ!やだっ!入れ…っうぁあっ!」
「秋って、いい季節だねぇ?ふふ…」


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かぼちゃのてんぷらー!
山中で人気がないのをいいことに、嫉妬をたっぷり飲み込まされちゃった中忍がいたとかいないとか…。
ではではー!なにかしらつっこみだのご感想だの御気軽にどうぞー!

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