「えーっとえーっと!?」 「ああ、うみの。丁度良かった。試着をして欲しい」 「…サクモさん。それ変化ですか?」 「チャクラを消耗するのは避けたい。伸ばしてもここまでは無理だろうから、付け髭を」 「そういや銀髪だもんな…しっかし男前なサンタが…!」 「袖口を広くしておいた。暗器はそこと、隠しポケットが」 「なるほど。足元は?」 「資料で見る限り長靴のようだったから、靴底に仕込みをしておいた」 「後は帽子ですか」 「そうだな。札を何枚か仕込んである」 「では、そこに閃光弾も」 「そうだな。くりすますらしく星型で打ちあがるようなものを仕込んでおこう」 「くりすます…クリスマス!?そうだ!任務じゃなかった!いやその!」 「後数日。準備はできたと思うが…」 「十分すぎますけどね!?その前に子どもたちを止めないと!」 「楽しそうにしていたが」 「い、いやそりゃそうなんですけど!」 「三つ子たちが心配だが、早めに寝かしつけておけば大丈夫だろう。カカシもあの子達を使ったりはしないと言っていたし」 「…さりげなく手の内教えてくれてんのかもしかして…!?」 「後はプレゼントなんだが」 「…これ以上買っちゃだめですよ?ここんとこいつの間にか買ってきてしまいこんでるでしょうが!」 「つい」 「ついじゃありません!特別な日に贈り物をするのは大事なことだと思いますけど、加減ってものが必要なんです!部屋が埋まっちゃうでしょう?」 「そうか」 「…とりあえずは、任務から帰ってきたばっかりなんですから…」 「そうだな。武器の手入れを」 「なんか違います!なんか違うんですけど…とりあえず、食事にしましょう」 「あ」 「忘れてましたね?久しぶりに」 「すまない」 「今回はカカシ君も夢中になってるからなぁ…。三つ子たちが寂しがって…いやでもこのままサクモさん離れができれば…!」 「そうだな。カカシにも食事をさせなくては」 「あ、一応もう作ってありますよ!行きましょう!」 「ありがとう」 「なんだか任務中みたいです…。クリスマスなんだからもっとこう…楽しんだらいいと思うんですよ!俺は!」 「楽しむ…そうだな。全力でカカシと戦えるのは、楽しみだ」 「え!?いやそうじゃなくて!」 「皆が心待ちしているのが良く分かった。任務中もくりすますが楽しみだと言ったら、同行した仲間たちも楽しみだと」 「…後で誰と誰だか教えてくださいね…。こんな状況で夜這いまでこられたら…!?」 「後は、当日を待つばかりだな」 「そうですね。楽しそうにしてるんだから、これはこれでいい、のか…!?」 「後はこれだ」 「あ、この間の猫のきぐるみ…小さい?」 「全員分ある」 「サクモさん…こっちも作ったんですね」 「楽しみだ」 「あー…俺の分もあるんですね。ひ、昼寝用とかパジャマにでもしましょうか?」 「きっと三つ子にもイルカ君にも似合う」 「いきいきしてるし、もう今年はあきらめるしかないのか…」 「後はソリは…犬ぞりではまずいだろうか。煙突はどこに作れば」 「どっちもいりませんから!その、普通にプレゼントしましょう!」 「そうか。犬の匂いでイルカ君にもカカシにも気付かれるだろうと思っていたんだ。やはりやめておこう」 「無事にクリスマスを迎えられるんだろうか…俺は…」 ******************************************************************************** 肉食こぬこ。 いちばんわくわくしているのはふさふさかもしれないという話。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |