こねこのくりすます13(肉食獣のいる生活もしも編)



「あらいものーあらいものー!あわあわしゅわしゅわ…お皿ぴかぴか!」
「おなべも済んだよー!さてと、そろそろ後片付けいこっか?」
「にゃ!お外?お外?おうち?」
「…こんな夜中に何やってるんだ?」
「あ!父ちゃん!…サンタさんが一匹父ちゃんみたいだった!お髭がふさふさだった!すぐ獲れた!」
「すぐとれ…!」
「お義父さんおかえ…こんばんは!今ちょうど片付け物が終わったところなんです!」
「お、お疲れ様…。本当にカカシ君は苦労しすぎって言うか、頭が良すぎるって大変なんだな…」
「あのね!あのね!プレゼントいっぱいだった!母ちゃんに自慢しようと思ったらいない!」
「え!どどどどどどこいったんだ!?探しに…!」
「あ」
「…カカシ君。心当たりが?」
「いえその。もしかしてふかふかにゃんこトラップに引っかかってるかも」
「えーっと。どこにあるのか教えてくれないかな?」
「お義母さんの部屋の近くではあるんですが…イルカ」
「にゃ!一緒に行くー!」
「無事なのか…!?」
「あ、殺傷能力はないので。対父さん用にちょっと」
「ふっかふかなの!イルカもすっごく好き!」
「終わったらお昼寝に使おうね!」
「一体どんなのなんだ…!?そしてカカシ君はもう色々悟りすぎだから…!」
「う!母ちゃんいたー!」
「ホントか!…な!?」
「でっかい猫!式?温かい!ごろごろ言う!」
「気持ち良さそうに寝ちゃって…。なるほど。これならサクモさんがうっかり引っかかるか…?」
「父さんが好きそうだから。術式を知るために入念に調べてくれるかなって!」
「そっちか!」
「うぅん?…あ!私の!遅い遅い遅い!」
「いてっ!いてて!ごめんな!部屋戻って寝ような?ほら、イルカもカカシ君もお部屋で…」
「後片付けしなきゃいけないんです」
「へ?」
「毎年のことなんですけどね。任務に行ってる年はいいんですけど。外に」
「えーっと?」
「父さんはまだお風呂ですか?気付かれる前に追い返さないと面倒なことになるので」
「んっと!たくさんかなぁ!元気だったらイルカも遊びたい!」
「サンタコスとかで来る馬鹿ほんっと多いから、むしれるものむしってまとめてふっとばしとかないとね。それじゃお義父さん!良いクリスマスを!弟でも妹でも大歓迎ですよ!」
「行ってきまぁす!」
「ちょちょちょちょちょっとまった!」
「んー?私もいくー!」
「わぁあぁああ!」
*****
「今年も豊作っていうかなんていうか。ほんっとこの人たち飽きないよね」
「赤いのが一杯いる!」
「あ、イルカはちょっと待ってて、これニセモノサンタだし、催淫剤とか持ってるのが多いから」
「あー!赤いのいっぱい!」
「こ、れ…!?」
「父さんとお義父さんとか、うちの人以外が通ると引っかかるようにしといてあるんです。毎年」
「ねぇねぇ!これ強い?遊んでいーい?…うー?でも変な匂い!くさい!」
「弱いからつまらないと思いますよ?ひ、ふ、み、…うーん。ま、こんなもんかな?いつもはしばらくこうして吊り下げておいてから、一部を除いて邪魔なのは口寄せで追っ払うんですけど…父さんが起きちゃうかもしれないし」
「んー?ふさふさはチビたちと寝てると思う!」
「先に風呂に入ってもらったから大丈夫だと思うけど…何でこんなにいるんだ!ったくドイツもコイツも!いつも言ってるだろうが!サクモさんは奥さん以外見えてないから無駄だって!」
「カカシカカシ!もういーい?」
「んー?後ちょっと待ってね!よいしょっと。…えーっと。媚薬に催淫剤にこっちは毒かな。巻物と札と、隠し針っと」
「カカシ君?何を…!?」
「拷問尋問部と分析部が組んで調査研究してくれてるんです。個人所有のは技術が高くなればなるほど個人で秘匿したがるので、それを効率よく集められるから協力してもらってます。こっちも一人でやると時間かかっちゃうし」
「へ、へー?」
「ま、そこ所属の人も結構交じってるみたいなんですけどねー?検知数が合わないので、今年も何匹かは逃げてる。ま、あの乱闘みてたら流石に再度侵入しようとはしないと思うんですが。別口のトラップもあるし」
「…俺がやるからカカシ君はもう寝なさい!こんな不届き者どもは本来なら叩き切ったって…!」
「もう終わるので大丈夫ですよ!口腔内とか直腸内とかに持ち込んでそうなのはこれから持って帰ってもらって調査してもらうので。ただこういうので使えそうなのは先にもらっときたいんですよね」
「ふぅん?うごかない!つまんない!」
「カカシー!はい!」
「ありがと!…えーっと。こっちはこれでラベル足りる…かな?うん何とかなりそう」
「つめつめー!」
「じゃ、帰りましょう!」
「カカシ君…今度は俺にも相談してくれ。できることはやるから!」
「戦場ではいつもお義父さんのお世話になってたと思うんです!おかげで父さんはあんなだけど酷いことにはなってないですし。耐性ばっちりだしそういうことに疎いから女性は平気だと思うんですけど…こういう連中は男女問わず多いんですよね…。力押しで来られてもまず敵わないってなんでわかんないかなぁ?」
「あーうん。半分くらいはなー…本当に本当に無理はしちゃだめだからな!そういう所はホントお父さんにそっくりで…!」
「父ちゃんカカシに触ったら駄目!」
「うん!俺はイルカのだよ!」
「えへへ!おうち帰ろう!」
「うん!それで一杯寝ようね!疲れたでしょ?」
「う!おやすみなさいする!父ちゃん母ちゃんじゃあねぇ!」
「え!あ!」
「じゃあねぇ!母ちゃんも私の持って帰って寝る!」
「そ、そうだな…ツリー型トラップなんてすごいな…。オーナメントがこんな連中じゃどうしようもないけど」
「ねぇねぇ」
「…そ、そうだ!あのな?その、クリスマスだから、これ」
「う?箱!あけていーい?」
「もちろん!その、似合うと思ったんだけど、ど、どうだろう?」
「キラキラキレイ!すごい!」
「付けてもいいか?」
「にゃ!ゆらゆらきらきら…!キレイ!」
「うん。似合ってる。気に入ってもらえたらいいんだが…」
「これすごーく好き!きれい!」
「そ、そっか!はは!よかった!」
「でもこれじゃないのも欲しい」
「え?」
「ここだと臭いのが一杯いるからお部屋でね?」
「え、あ、う、…そ、そうだな!帰ってから、その!そういや久しぶり…!?」
「うふふ!私の!」
「かわいいし色っぽいし…!くそ!帰ろう!こんな連中に見せたくない!」
「おうちー!おうちー!クリスマス!たのしい!」
*****
「どうだろう?」
「「「んなー」」」
「こちらもあるから明日一緒に作ってみようかと思っている」
「「「なー!」」」
「それからこれも似合うと思うんだが。明日皆にも」
「「「にゃ!」」」
「そうだな。寝よう」
「「「なぁん!」」」
「そうか。良かった」
「あ、父さん。チビたちもまだ起きてるの?」
「いもーとは寝ないと駄目!ふさふさも寝ないと駄目!」
「そうか」
「な」「う」「にゃ」
「チビたちお休み。父さんもね?…今年のサンタさんかっこよかったよ!」
「そうか。…来年こそは」
「とりあえず休暇もらえたから、すっごく楽しみなんだ!色々相談しようね!」
「そうだな」
「カカシー…ねむ…」
「あ!じゃあね!父さん!」
「おやすみカカシ。イルカ君」
「「「なー…」」」
「そうだな。休もう。旅行、か。何をしたらいいのかうみのに相談してみよう」


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肉食こぬこ。
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