「ごちそうごちそう!」 「うまぁい!」 「すごいですね!さすがサクモさん!」 「イルカ君もカカシも手伝ってくれたからな」 「カカシのお肉おいしい!」 「イルカの作ってくれたサラダもおいしいよ!」 「「「うなぁん」」」 「そうか」 「…今日はすっごくいい子なんだけど…なんか、なんか怪しいんだよな…?」 「どうした?うみの」 「い、いえ!チビたちが随分大人しいなぁって」 「そうか。後でサンタサンが来るからきちんと眠って待っていて欲しいと言ったからだろうか?」 「そ、そうですね!カカシ君もイルカも!今日はサンタさんがくるから皆早く寝るんだぞー?」 「「「にゃ!」」」 「…そうですね。深夜が勝負…!」 「いっぱいいっぱい考えたからきっと今度こそ捕まえる!」 「ふぅん?ねぇねぇ!私も遊ぶ!」 「だーめーだ!今日はほら、…その、後で渡すものもあるし、チビたちと一緒に待っててくれな?」 「んー?じゃあ一杯なでてね?そしたらいい子で待ってる!」 「も、もちろん!それと、その、似合うといいなっていうかだな。その!」 「そろそろケーキも」 「でっかい!」 「すごい!すごい!ふさふさすごい!」 「たくさん食べて、しっかり休んでいてくれ。三つ子も奥方も、それからうみのも」 「うまぁい!」 「「「んなぁ…」」」 「すまない」 「…えーっと。ちょっと色々心配ですけど、後でまた!」 「お義父さんも勝負かけるのかなー?ま、どっちにしろタイミングが重要だよね」 「いっぱいいーっぱいおいしいもの食べさせる!食べたら太って遅くなる?」 「うーん?どうだろ?流石にそこまで腕は落ちてないと思うんだけど…」 「ケーキにチキンー!赤いの楽しみ!」 「うん!すっごく楽しみだね!」 「無邪気でかわいくみえるのになー…あれだけ言ったのに絶対諦めたないよな…アレは」 「ふぅ!いっぱいおいしかった!おやすみなさぁい!チビたちもおいで!」 「「「なぁ…」」」 「なんか、その、随分しょんぼりしてるけど」 「カカシとイルカ君の分が終わったら、三つ子たちにも」 「まあその、がんばりましょうね!こうなったら腹を括ってサポートしますから…!」 「ありがとう。うみの」 「いいえ。来年からはクリスマスがどんなものかってもうちょっと勉強してからしましょうね」 「そうか」 ***** 「結界始動っと。後はあっちかなー?イルカ。そこの札はちゃんと発動してる?」 「にゃ!うごいてる!うごうごうごうご…えい!」 「ん、じゃ大丈夫そうだね!こっちもいけるよ!」 「赤いのまだかなぁ!まだかなぁ!父ちゃん母ちゃんが持って帰ったし、いもーともくっついてたけど元気なかったけどきっと捕まえたら元気!」 「そうだね。…さてと、三代目なら俺がいることを想定してるはずだから…ッ!何今の!」 「カカシ!お外でどかーんってした!赤いのばくはつした!?」 「まさか…!なにやっちゃってんの!庭にイルカと一緒にうえた苗とかあるのに!」 「やっつける?やっつける?赤いの…赤いの一杯いる!?」 「…えーっと。あの戦い方…えー…あー…うそ。どうしよう!?」 「んっと、んっと!全部捕まえる?」 「う、うん。ちょっとあの乱闘が治まるまで様子見かな…?わーキレイな閃光弾…間違いないよね…うーん?どうしよ…。わざわざフェイクのトラップリストとかおいといたのに、あんな戦い方されたら発動させるのも…」 「ねぇねぇ!あの赤いの父ちゃんに似てる!みんなお髭がふさふさ!サンタさんっていっぱいですごい!どーれーにーしーよーうーかーなー!」 「そ、そうだね!うーん?とりあえず一匹ずつ隔離して捕獲するか。今ならまだ油断してるはず」 「にゃ!イルカもおてつだいー!」 「うん!練習したとおりで!…まずは、あの一番一番小さいのじゃなくて、一番大きいのでもなくて、ちょっと動きが鈍くて大きいのと連携したり止めようとしたりしてる方から」 「にゃ!わかったー!」 「じゃ、行くよ!」 「せーの!」 「「えい!」 「うわぁ!」 「なんと!」 「…なるほど」 「いっぴきとーった!」 「もう!ここで戦わないでよね!庭で暴れたらうちのチビたちが起きちゃうじゃない! 「いっぱい!いっぱい!んっと、んっと。ぷれぜんとありがとうございます!」 「へ!?あ、いえ。どういたしまし、て?」 「…お、お辞儀するイルカ…!かわいい!」 「ふむ。良い子にしていたかのう?」 「うちの子たちは皆良い子です」 「父さ…じゃなくて、サンタさん。いつもイルカにありがとうございます。お礼をしたいなぁって思うんですが、抵抗しないでいただけますか?」 「カカシ君…後半がなんかおかしいと思う…!」 「うにゃ?うー?父ちゃんみたいだけど父ちゃんじゃない…?」 「い、いやその!お、いや、わわわわ、わしはサンタクロースで、良い子にしていた君たちにプレゼントをだな!」 「…ふむ。そうじゃな。よばれよ…ぬぅっ!」 「少し、待っていて欲しい。サンタサンというのは、こんな風に迷い込んできた他のサンタサンと戦うものだと知らなかった」 「わー!だから!違いますって!サク…そっちのサンタさん!あああああもうちょっとちゃんと説明しておけば…!」 「たまには、良いか。本気のお主とやりあうことなどないからのう…?」 「手合わせ願おう。…うちの子には指一本触れさせない」 「え?あれ?わかって、ない?そういや毎年入念にチャクラ換えの術とか変化とか声変わりの術とか臭い断ちとかしてるけど…!」 「サンタさんすごい!」 「あー…。父さん…それ三代目だよって言ったほうが…?すごい。剣戟が見えない」 「カカ…いやその!」 「止めるのを手伝っていただきたいのは山々なんですが、イルカにバレます。すみませんしばらくそこで待っていてください!チャクラの余波でお義母さんが起きる前にケリをつけます!」 「え。あ…そ、そうなのか?イヤちょっと待ってくれそうじゃなくて俺も!」 「イルカ。あっちのサンタさんが戦ってる間、ちょっと見てて?それから」 「にゃ!ふぉーめーしょんそうていぱたーん!んっと、んっと!」 「ね!でいくよ!」 「にゃ!りょうかい!」 「うん!」 「サクモよ…腕を上げたな?」 「…お前は、誰だ」 「サンタさん。じゃ!」 「…ッ!サンタサンは、俺だ。…と思う。増えるもの、なのか?」 「あいかわらずじゃな…。うみのの苦労が忍ばれるわい…。後添いは…」 「あ」 「ぬぅ?」 「なぜここにいらっしゃるんですか」 「ほう。やっと気付いたか!ちと残念…いやさ、まずは子ども達にじゃな」 「いえ。先ほどのクナイ捌きとのちぞいという単語が」 「なんでそこで気づくんじゃ…?ま、まあよいわい」 「三代目」 「…ふむ。来るぞ」 「では」 「ワシのことはサンタさんと呼ぶんじゃぞ?」 「承知しました」 「じゃ、よろしく。サンタ!さん!」 「ふん!お主のような子どもの一撃など軽いわ!…ぬッ!」 「あ。すみません。つい」 「腕を離さんか。まさか子ども相手に怪我などさせんわい…」 「ねぇ…本気できていいよ?イルカが待ってるから早く片付けたいし」 「そうじゃな。たまには、よいかの?」 「やはりカカシと、彼女は良く似ています」 「来るぞ!」 「土遁!」 「チぃッ!囲まれた、か?」 「これで、いいかな?じゃ、大人しく捕まってもらうから」 「そう簡単に捕まるわけにはいかない」 「そ?でもね。無理だよ。…多分、いや、絶対、かなー?」 「クソガキめ…!」 「隠し玉があるということか…。ではこちらも…」 「さん、に、いち」 「ぬぅ?何の術じゃ…!?」 「印を組み終わる前に叩きま…!?」 「じゃ、覚悟してね!」 ***** 「わー!わー!…え?あれ?自分ごと閉じ込める気なのか!?くそ!中が見えなく…」 「壁できた!いってきまぁす!」 「わー!ちょっと待ちなさい!危ないから…!」 「変化!」 「え」 「んっと、かくごー!サンタさんー!」 「あああああ!あんなとこに飛び込んでった…ってことは!?わー!?待ちなさいって!にしてもアレってふわっふわのねこぐるみ…!?」 「今だ!」 「「っ!」」 「うみのイルカ!さんじょー!」 「ふわふわだな…」 「か、かわいらしいのう…!」 「もうすっごく似合ってるよ!イルカ!」 「えへへ!」 「…し、仕込みはイルカの方じゃったか…!」 「かわいらしいですね」 「えい!」 「猫パンチじゃな。これがホントの。じゃが痛くもかゆくも」 「あ」 「ぬおっ!」 「はいできあがり」 「ぐるぐるできたー!カカシのトンネルすごい!」 「背後から影分身が土遁で潜んでいたか。それも、最初から。…なるほど」 「く…!腕をあげおったな…!」 「にゃ!カカシ!すごい!すごい!」 「抵抗しないでください。その。俺としてはもうちょっとやってみたいとは思うんですが、そろそろちびたちとかが…!」 「そ、そうじゃな。では招待を受けよう」 「そうですね」 「あ!ぐるぐるほどけちゃった…」 「大丈夫だよイルカ!ちゃんとごはん食べてってくれるって!」 「ホント!ホント!やったぁ!」 「…完敗か」 「来年は、負けぬぞ…!」 「ええ」 ******************************************************************************** 肉食こぬこ。 かきおわらんかったので夕方差し替えるかもです。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |