「おーい!イル…」 「あ?」 「わぁ!?なんでそんなやさぐれてんだよ!?」 「そっとしといてやれ…。ほらさ、アレだ。アレ」 「アレ…?アレって…アレか!?」 「俺は…絶対に!サンタの衣装なんぞ着ない。煙突なんざふさいでやる…!無駄に時空間忍術使いやがって!」 「…かわいそうっちゃかわいそうだけど…。アレ本体は?」 「さっき視界の暴力そのものな格好で舞い降りてきたからイルカが追い払った」 「追い払えたのか…。視界の暴力って…!?」 「去年はミニスカだっただろ」 「あ、ああ」 「今年は…その、な」 「水着ってなんなんだよ!第一なんでモロ出しなんだ!もういっそ全裸で暮らせばいいだろ!そんでどっかに閉じこもって出てくんな!」 「…そんなに酷いのか…!」 「ああ…。12月に入ってから延々と日替わりだぞ?お前最近任務に行ってたからしらないかもしれないけどな、こっちはもう日々イルカとアレのおかげで…!」 「日替わり!?」 「ははははは!そうだ!知ってるか!?今俺の家のたんすあけるとなぁ!漏れなくあの駄犬と猫の耳みたいなのしっぽとビキニとミニスカと穴がやたら開いたわけの分からん下着みたいなものとサンタ帽かぶったイルカ型の怪しげなおもちゃとそれから…」 「服は…分かりたくはないが分かるけど!なんで!なんで本体までおさまってんだよ!?どういうことなんだ!?」 「わかった!わかったからイルカは落ち着け!そんでお前も倒れんな!年度末なんだぞ!?」 「あ!そうだった!イルカ!この書類急いでくれ!」 「ちょっとまて…あ、これか!それならこれだ!持ってってくれるか?」 「おう!」 「あ、ちょっと待ってくれ」 「へ?なんだよ?これって主任の決済は別に要らないだろ?」 「…そこだ!」 「ひぃ!?」 「やぁん!愛ですね…!イルカせんせったら…!俺がどこにいてもすぐわかっちゃうなんて…!ま、俺もぉ!どこにいてもいつだって何してたって生まれ変わってもぜぇーったいにすぐわかりますけどぉ…!」 「黙れ!俺の下着全部如何わしいのに変えんな!元に戻せ!大体穴が開いてるとか意味が分からん!使えないだろうが!」 「えー?でもでも!ほらクリスマスですし!あ、あの!…まさか…!ノーパンですか…!?い、今すぐ…!」 「買ったに決まってんだろうが!大体クリスマスだからなんだ!まだ先だろうが!イベントなら当日がつっといってこそだろ!」 「え…!そんな…!イルカせんせったらもう…!熱烈なお誘い!確かに承っちゃいましたから!当日は…楽しみにしててくださいね…!いやん色々準備しなくっちゃ!」 「き、消えたけど…なんなんだよアレ…!さっき水着だったんじゃないのか…!?赤いバニーガール…!?」 「お、おい大丈夫か!?アレ!」 「変態が変態的な服が好きなのはいまさらだろ?」 「いや格好もだけど…!」 「そうだよ!アレ煽って大丈夫なのか!?」 「大丈夫…かどうかはわからんが、今年は勝負に出る」 「えーっと…それって受付に被害は…!?」 「アカデミーにアレが襲来したら…!」 「安心しろ。…俺から直々にプレイの指定してやる予定だから」 「…聞きたいような聞きたくないような…」 「イルカが壊れたー…」 「ふ、ふふふふふ…!目に物見せてやる…!お望みどおりホワイトクリスマスってやつをやってやろうじゃねぇか…!」 「あー…えっとその。がんばれー!イルカー!」 「そ、想像したくない…!」 ********************************************************************************* 変態さん。 白い祝福は届くのか…的な。 ではではー!ご意見、ご感想などお気軽にどうぞー! |