「服着るまでは生きた心地がしなかったが、ホントにどっかいったな。アイツ」 「まあワシが護衛についておるしな。それよりさっさと食わんと冷めるぞ」 「あいかわらずどっから出てくるか分からんが豪勢だよな…」 「腕はいいんじゃがなぁ」 「言うな。…なんでああなっちまったんだろうな」 「知らん。目が離せないだの欲しくて仕方がないだの言い出したときは喜んだもんじゃが」 「なんだそれ!?いつの話だ!」 「初めて会ったときらしいぞ?お主に」 「いつだ…初対面のときなんて確かえらく胡散臭くはあったが普通だったぞ?」 「動揺しすぎて何もいえなかったらしい」 「そう、か?挨拶はされたんだけどな。合格しましたって。合格証明の手続きも…そうだよ。そんときは普通だったんだよ。しばらくは普通の上忍って感じで…」 「笑いかけたじゃろ?」 「へ?」 「笑顔を見た途端に眩暈がするほどの衝撃がどうのと」 「えーっとだな。普通受付で怒鳴り散らしたりしないだろ?第一それまでだって受付にいたんだぞ?俺は!なにせアカデミー教師は便利屋状態だからな!」 「初めてみたと言っておった。…受付なんぞ通さぬ任務ばっかりうけとるからの」 「そういや結構俺の知らない任務とか受けてるもんな。大体の任務は把握してるんだが」 「任務ばかりで…まあ木の葉のエロ助の書いた本は好んで読んでおったが、アレも元はといえば師に贈られたものだっただけで」 「あのエロ本を…よ、よんだいめ…!?」 「18歳までは読まんで持ってあるいとったぞ?先生がそれまで駄目っていったからとか主張してな」 「純粋培養過ぎたのか…!?でも任務こなしてれば15かそこらで色々知るだろ?」 「女は良く寄ってきておった。寄せ付けなかったがの。任務や訓練でそこそこ遊びはしたようじゃが」 「ほへー。もてるヤツは違うよなぁ…。俺らなんか声かけられたら舞い上がって…」 「その話詳しく」 「だから、くノ一のお姉さんたちに声かけられたりするんだよ。慣れてないのが良いとか言って。そりゃ舞い上がるだろ?当然」 「お、おい?」 「で、どうしちゃったんですかぁ?そういう時!」 「からかわれて終わりだ。天幕行ってマッサージとかいううらやましい目に合ったやつもいたけどなー…。飯もってってちょっと弄られて終わりだ」 「い、いじられ…!?」 「なにをされたんじゃ?」 「だーかーら。飯食ってる間彼女いるの?だの食事の味付けだの振る舞いだのに駄目だしくらって…おもちゃにするにはちょうど良いけど、任務で疲れてるのにわざわざ格下と体力消費するようなことしないだろ?」 「とんだ泥棒猫ですね!」 「そうそう。とんだ目に…どろぼうねこ?」 「あらいやんつい!」 「ぎゃあ!?…え!?いない…!?」 「気のせいということにしてやってくれ…」 「…もう言っても無駄そうだもんな…。お仕置きは帰ってからたっぷりくれてやる。とりあえずもう一度湯につかって寝る」 「そうじゃな」 ***** 「予想外すぎるな」 「なにがじゃ?」 「いや温泉入ってる間にほんっとーに気配がなかった。前一人で湯治に行ったときはそりゃもう…!」 「まあワシもおるしのう?守りが堅ければ安心できるんじゃろ。それに」 「新しいプレイのつもりだな。きっと」 「…なんちゅーか。そうスレた考え方をせんでも」 「布団引いといたし、肉球ぷにぷにだったし、まあ一瞬だけすごい殺気だったけどもう大丈夫だろ」 「そうじゃな。一応その。言い聞かせておく」 「そか。…頼んだ…ぞ…久しぶりにゆっくりねむ…」 「ふぅ」 「パックぅン…?」 「わかっとるわい!…せめて護衛を他に置け」 「うふふふふふふ!それはほぅら!俺の影分身!」 「不埒な真似しおったらどうするんじゃ?ソレもご主人じゃろ?」 「チッそういやそうか…!」 「別にいいじゃない。俺は俺なんだし。イルカせんせのいーい匂いが…うふふふふふふ…!」 「よくねむっとる。ここでよかろう」 「そうね。起こさないように結界張って…お前は消えろ」 「え!イルカせんせのことまだなめてな…!」 「ふぅ。さわがしいのう」 「申し開きはあるのかなー?」 「あるというかなんというかじゃな。…このままじゃこの若造は病むぞ?」 「えぇ!?うそ!?どっか具合悪そうなの!?毎日毎日美味しいごはんと素敵なお薬と夜もたあぁあっぷり愛情注ぎ込んでるし、お風呂にだって…!」 「落ち着かんかい!座れ!」 「パックン…でもでも…!イルカせんせになにかあったら俺生きていけない…!」 「ソレは耳にたこができるほどきいとるわい。で、どうするんじゃ?ワシの話を聞くか?」 「当然でしょ!早くしなきゃ…!」 「ふぅ。それならほれ。まずは座れ」 「うん…」 「耳の穴かっぽじってよくきけよ!」 ********************************************************************************* 変態さん。 ではではー!ご意見、ご感想などお気軽にどうぞー! |