七夕と駄犬4(いつでも側に)


「…以上が警護及び医療班等の配置です」
「そうかそうか。むぅ…こんなにおるのか…思ったよりも規模が大きくなりそうじゃのう?」
「…え、ええ。どうもその…参加者の一人が、とある、じょ、じょうにん…」
「なんじゃ?アヤツのせいか?…まあ確かにアヤツ相手にやりあうのは中々厳しいじゃろうが、それはそれ。弱点を狙うなり手はいくらでもある。不甲斐ないのう!」
「そ、その、弱点になにかしたら、命がないというか、それ以前にあんなのと係わり合いになりた…いえ、その!」
「…これが、参加者名簿か」
「はっはい!…あの、下忍は軒並み参加拒否で、マイトガイ上忍と下忍のリーは参加を希望したらしいんですが…任務が入ってしまったらしく」
「ふむ。上忍…それもこれでは暗部ばかりじゃな」
「あれ、絶対手を回したんだよな…」
「なんじゃ?なにかあったか?」
「い、いえ!…ですからそのう…機密に近い方々の参加が多いので、警備はもとより、医療班に加え、いざという時に対応できるよう我々も…」
「うむ。これならば…今まで秘されてきた業の粋を垣間見せるのもよいかもしれぬ」
「…そ、それで…あのー…そのレベルの中に中忍が混じるのって、やっぱり支障があると思われますよね?」
「なんじゃ?お主も参加希望か?もちろん構わぬぞ!」
「い、いえ!俺ではなくて…その、あー…これの言いだしっぺ…ではなく、あの、発案者の方の…」
「なんと!イルカも参加か!…夫婦そろって業を競い合う…やはりアヤツらは良き番じゃのう!」
「イルカ…可愛そうに…」
「して、本人は?」
「…今日は有給です。式でその旨を詫びてあったんですが、一緒に参加申し込みも」
「そうかそうか。…張り切っておるようじゃのう」
「そ、そうですね…」
「では、ワシも色々と準備をしなくてはな」
「え!?さ、三代目手ずからなにを…!?」
「天辺を目指すものたちに発破でもかけて…その後はワシも仕掛けを増やしておいてやろう」
「で、でもですね!?もうすでに…!」
「なに、あのような子ども向けの罠では物足りるまいよ」
「…でも、イルカが…!」
「あれぇ…?俺のかわいいかわいい大切なイルカ先生の名前呼び捨てにしてる声がしたきがしたんだけどなぁあ?」
「ひぃ!?で、でででででででた!?」
「きおったか。…イルカは」
「えっとお…!夕べも激しく抑えきれないほどの愛を確かめ合って、それからちょっと冷たいもので楽しんだんですけど…。ちょーっとお腹、冷えすぎちゃったみたいで、今日はお休みしてもらいました!」
「心配じゃのう…もうすぐ七夕だというのに」
「そ、そうですね…!目くるめく俺たちの愛の祭典がもうすぐ…!!!」
「イルカも参加するそうじゃから、油断するなよ?アヤツのトラップの腕はそんじょそこらの上忍よりも良いからの」
「そうですね…!!!油断しちゃだめ…かわいいかわいい俺のイルカ先生は大人気なんだから…!!!」
「では、二人で当日までしっかり修行に励むが良いぞ」
「はぁい!いちゃいちゃしてすごしまぁす!じゃ!」
「…あの、アレ…」
「そうじゃな。やはり頂上付近だけに集中しそうじゃから、裏を着いて…」
「…無駄っぽいか…イルカー…生き残れよー…」


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七夕ー!…犠牲者、激しく心配される編。
という訳でー…叫び声溢れるサバイバル状態になるかもしれません。
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