「サボテンって色々種類があっておもしろかったですね!!!」 「そうね。」 任務先で訪れた植物園で、サボテンの特別展示をやると知り、イルカを誘ってみた。外でイルカと会うのは妖精扱いされていたときの買い物くらいだから、 たまにはいいかと思いつきで誘ったが、イルカは思った以上に喜んでくれた。 今も顔中口にして、一生懸命感想を教えてくれている。 「今日はたくさんサボ君の仲間が見られて楽しかったです!!!おっきいのも、ちっさいのも色々あって!形も不思議なのがいっぱいでしたね! うちのサボ君の子どもが増えるといいなぁ…!」 「そうね。」 サボテンの様子もイルカが気にするので気になるが、そんなコトより目をキラキラさせて喜んでいるのがとても可愛い。このままじっくり眺めていたくなる。 「また来たいなぁ…。」 「うん。また来ようね。」 イルカが見たがるのなら、また来てもいい。カカシ自身は一回見たら十分だが、イルカの顔を見るためになら…。 「ありがとうございます!!!カカシさん!」 「どういたしまして。ねぇ、イルカ。ちょっと寄りたいところがあるんだけど。」 「どこですか?」 「ん。すぐそこ。」 「楽しみですね!」 ***** 「わあ!キレイ!!!スゴイ!キラキラ!」 「このプラネタリウム、結構いいでしょ?」 この植物園に併設のプラネタリウムは施設事態はちょっと古いが、こじんまりしている分、視界全部が星空になるところがいい。 席と席との距離が近くて…なにより人がいないところが何よりカカシにとってはポイントが高い。 イルカはきっと気に入るだろうと思っていたが、予想通り。イルカはさっきから口を開けて映し出された人工の星空をうっとりと眺めている。 「キレイ…星の海ってこういう感じですかね…。火影岩の上から空を眺めたときみたい…」 確かにあそこからの星空はきれいだな。…ココに来るのもいいが、イルカと一緒に行くのなら、火影岩の上でもいいかもしれない。 「気に入った?」 「はい!」 その後も楽しそうにしているイルカをさりげなく抱き寄せ、ゆったりと時間を過ごした。 ***** 「カカシさん!今度は俺がお勧めのところに行きましょうね!」 義理堅いイルカは、今日のコースを俺が全部決めたことを気にしていたようだ。うっかりしていた。 折角楽しい時間を過ごして、里へ向かっているところなのに、コレではまたイルカが頑張ってしまうかもしれない。 デートコースを片っ端から回ったりしかねない。 「今度は…一緒に行くところ決めましょう?」 コレなら無理をすることもないだろう。 「でも…。」 「今日は、俺が勝手に決めちゃったけど、次は一緒に決めたら、二人とも楽しいから。」 「はい!」 …イルカは素直だ。そして騙されやすい。側にいて守ってやりたくなる。 「今日は俺が楽しいところばっかりだったから、今度はカカシさんの好きなところにしましょうね!」 「俺も楽しかったよ?」 「俺の方が楽しかったです!だから今度は俺がカカシさんに喜んでもらっちゃいますよ!」 …こういうところも好きだ。いつも一生懸命で、真っ直ぐだ。 ま、やばくなったらとめればいいか。…それに、本気で俺好みのコースに連れて行くのも楽しいかもしれない。 「楽しみにしてますね。」 「えへへ!」 嬉しそうにしているイルカを抱きしめながら、今度はどこに誘導にしようかと考えたのだった。 ********************************************************************************* イルカ先生はちょっと色っぽいシーンのある映画館で鼻血。 カカシはそのまま気を使う振りして花町の料理屋に連れ込んで…。 というデートコースを考えたのですが微妙なので、拍手でアップしてみました。 微妙ですみません…。 |