初夏の訪れ(変態さん)

「イルカ先生じゃないか!夏野菜が入ったんだ!どうだい?よってかないかい!」
「お!ホントだ!」
「最近イルカ先生の連れのあの銀髪の兄ちゃんが買い物に来るけど、イルカ先生もたまには顔見せていきなよ!新鮮だよ!」
「あれは…俺の連れじゃないんです!勝手にいついてるだけで…!」
「え?でもあの兄ちゃんは…」
「…あの駄犬の世迷いごとは忘れてください…っ!」
「まあなんでもいいさ!イルカ先生も元気そうだし!安心したよ!で、どうだい!うちの野菜!見てってくれ!ほらこれとか…」
「お、きゅうり!美味そうだなぁ!もろきゅうもいいけど、明日は冷やし中華にするか!最近暑いし!」
「イ、イルカせんせぇ…!?そのきゅうり!何に使うつもりなんですかぁ…っ!?」
「うるさい!泣くな!しがみ付くな!揉むな!…お前今日は7班とだろう!?任務はどうした!?」
「だって…寂しがりやさんなイルカ先生を一人にしておけないので!」
「貴様…!まさかさぼったんじゃ…!?」
「いいえ!自主トレさせてるだけです!」
「それがさぼってるっていうんだよ!」
「きゅうりなんかより…そっちのナスのほうがイイと思いますよ…!!!」
「無駄にいい笑顔でなすなんか握らせるんじゃねぇ!冷やし中華にはきゅうりだ!」
「な、なすのほうが…奥に届くし…!でも俺がいるのに一人でなんて…!?」
「興奮するのか落ち込むのかどっちかにしろ!…大体何の話してやがるんだ!?」
「だって…!イルカ先生がきゅうり握ってるだけでもう俺…!!!」
「はぁはぁ言うな!明日お前単独任務だろうが!…そんなんで大丈夫なのか…?」
「大丈夫です!今すぐにでもいい仕事しますよ!」
「ひっ!?そんなもん触らせるな!なななななんで!そんなに無駄に興奮…!」
「銀髪に兄ちゃん!どうだい!こっちのトマトも!」
「トマトは…ちょっとねぇ?それより、このきゅうりと、なすと、そっちのゴ、ゴーヤとか…!」
「…おっちゃん。きゅうりと、トマト。それと、お代!」
「まいどあり!」
「コイツが迷惑かけてスミマセンでした!」
「いいよいいよ!新婚なんだろ!」
「それは…ある意味正しい気もしますが誤解です…っ!!!」
「いやん!もう!そんなに俺たちのラブオーラって強烈だったんですね…!」
「うるせぇもだえんな!こすり付けんな!黙れ!…さっさと帰るぞ!後お前は任務に行け!」
「はぁい!…きゅうりより俺の方がいいって事を証明しますから…!」
「いらん!」
「イルカ先生も幸せそうだな!独り身長かったから、どこぞの悪い女にでもひっかからねぇか心配してたがめでてぇな!…男だけど。」
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八百屋のおっちゃん的にはラブかポーに見えた様子。
イルカてんてーの生活はほぼ変態さんにコントロールされているかもしれないという話。
ご意見ご感想がございましたら、お気軽に拍手などからどうぞ…。

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