「好きです」 「え…」 「言いたかっただけ」 「あ、あの?」 「じゃ」 「待ちやがれ!なんだそりゃあ!」 「なんだって…告白?」 「いやそりゃわかります。好きって言われりゃそれ以外にないってのは。俺は別に食いもんとか遊技場とかじゃないですし、そ、そういう意味なんですよね?」 「食べ物…うーん。ある意味当たり?食べちゃいたい」 「あほなこと言わんでくださいよ」 「あら、真剣な顔」 「あったりまえだろうが!す、好きって言われりゃ普通は真剣に考えるでしょうが!」 「駄目」 「は?」 「だって真剣に考えたら、俺は子どもも産めないし、イルカ先生の大好きな巨乳でもないし、背だってイルカせんせより高いし、かわいくもないし、子犬と一軒家じゃなくて8匹の賢いうちの子と隠れ家が里内だけでも10軒くらいあるし」 「そ、そりゃすごいですね…。じゃなくて!だからなんだってんですか!」 「だから真剣に考えちゃ駄目なんです」 「訳がわかりませんよ…」 「振られたら泣いちゃう」 「な、泣く前に呆れてますが。ちょっちょっとまて!ほんとに涙目じゃないですか!」 「だから真剣に考えちゃ駄目です。で、付き合って?」 「どこへ?」 「素ボケは止めてよ。俺と、これからぐちゃぐちゃになるまでやりまくりたいって方向で」 「は?」 「分かってないフリしてると食べちゃうよ?」 「待て待て待て。だからそのう…えーっと。あー…こ、ここここここいび…」 「真っ赤」 「近い!近いです!離れろ!んぐ!わー!?」 「キスだけ」 「あたってます!あたってますって!下半身!往来でおったててんじゃないですよ!?」 「ま、ここでやってもいいんだけど、イルカせんせが見えちゃうのやだから俺の家?」 「まず同意を得なさい!それから告白の件が片付いてないでしょうが!」 「えー…?ソコに戻っちゃうのー?」 「あったりまえです!す、き、なんですよ、ね?俺の事が」 「うん。エロエロな意味で」 「…まあそこはおいといて。ならなんで考えたら駄目なんですか?振られたいならまだしもそれは泣くほど嫌なんでしょう?」 「…こうやって印象付けて、うやむやに俺のモノになってもらおうと思ったのに」 「拗ねられても…!アンタそれ上手く行くと本気で思っちゃったんですか…?」 「だめ?」 「…はぁ…」 「じゃ、体からに」 「まてこらなに浚おうとしてんだ!」 「だめ?」 「泣きそうな顔しても駄目です!いいからちゃんと話を聞く!」 「はーい」 「いいですか。えーっとですね。真剣に考えた結果」 「…かんがえちゃったの…?洗脳…」 「印組むな!いいから聞け!」 「はーい」 「不満げにそっぽ向かない。…いいですか?お付き合いしましょう」 「え?」 「た、ただし!付き合ったその日に同衾なんてのは俺は許しません!その、お付き合いしてみて、それでいいなって思ったらです」 「えーっと。それっていずれはやり放題ってことですか?」 「そうじゃねぇよ!…あーもう!い、いずれはそういうこともお付き合いの中に入ってくるかもしれないってことです!アンタが無理無体を働かなきゃ程ほどにやりましょうっていう…!」 「おつきあいしましょう」 「…立ち直りはえぇなぁ…。まあいいです。えーっと?飯でも食いに行きますか。丁度仕事終わったばかりで腹が減って…」 「言いふらしてきます。暗部にも上忍にも」 「は?」 「外堀埋まっちゃったら逃げられませんよね?」 「笑顔全開で小首傾げられましても!アンタなにかんがえてんですか!」 「お店は俺がお勧めの…」 「あ、俺の好みに最初は付き合いなさい。アンタなんか仕込んでそうで信用できませんし、俺のこと殆ど知らないで好きとか言ってそうなので、素のままの俺をちゃんと…」 「毎日トイレの中まで覗いてましたよ?」 「な!?なにやってんだアンタ!?」 「式とばしときますねー。秘密の小部屋ならローションとか、他にも色々そろってたんですが」 「…ま、まあいいです。飯!いきますよ!」 「はーい」 「…しがみつかなくても逃げません」 「くっついてたいだけです」 「…はぁ…。はやまった、か?」 「お店はやくいきましょ?」 「股間こすり付けるの止めたらつれてったげます」 「はぁい」 「…頷いた時点で俺も好きだって気づいてないよなー…この人」 「なぁに?」 「なんでもないですよ。さ、いきましょう」 「ん。楽しみにしてますね。めくるめく一夜」 「めくるめきません。少なくとも今夜は」 「ま、どっちでも。だって逃げないんでしょ?」 「はぁまあ」 「うふふー」 「…こっちからしなくてよかった、か」 ******************************************************************************** 適当。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |