遅れてきた春(肉食獣のいる生活)


「あー…。ま、毎年のことだけどね…。おかえりイルカ!」
「ただいまです!カカシさん!」
「かわいいなぁ…!…にしても、獲物はまあ、いいんだけど。…こちらの方々にはお引取り願ってもいいよね?」
「これもうぺりぺりした!カカシさんはしないの?うろこ剥がすの楽しい!一匹じゃ足りないと思って一杯持ってきた!」
「えーっと。どうせ剥くならイルカの方を…じゃなくて!ほら、この大蛇よりそっちの獲物の山の方がおいしそうだしね?」
「あのね!一杯獲ってきました!カカシさんに上げる!」
「ありがと!…うーん。今年はまた一段と…。暖かくなるの遅かったからか量が…。ま、これも求愛なんだろうし、それに…」
「お腹減った!」
「ま、そうだよねぇ?これ焼くからちょっと待っててねー!」
「はぁい!」
「毎年すごい量だけど…これ全部イルカが獲ってきてるんだもんね。木の葉の山から動物が消えたりは…!?」
「んっと、俺のなわばりにおいてやってるのも今春だから強い!だから消えない!」
「そうね…。例のイルカのお友達シリーズの皆さんはみんな肉食系だからねー…」
「生まれそうなのはちょっとだけ獲物分けてやったりします!でもね?カカシさんと一緒に食べるのは一番でっかいがいいから!」
「うん。ありがと!じゃ、とりあえず作るねー」
「はぁい!」
*****
「美味しかった!」
「そ、良かった。一杯食べてくれるから作り甲斐があるねぇ。昨日も一緒に任務行ってくれたし、疲れたでしょ?」
「う?疲れ…?元気です!」
「そ?でも春だからって、あの爺さんのいうコト聞くこと無いんだからね?ちゃんとゆっくり休んで…」
「カカシさんカカシさん!」
「ん?なぁに?…わっ!?」
「あのね?カカシさんが足りない…!」
「そ、そうね…!俺も…!ぃってー!?」
「おいし…!」
「とろんとした目、しちゃって…!春だもんねぇ…!」
「じいちゃんに、カカシが足りないってら、一緒に行っておいでっていったから…!」
「ほんっとあのジジイいい性格してるよね…!」
「カカシさん、すぐ別の任務いっちゃって…だからじいちゃんに酷いって言ってきました!」
「あー…そうね。確かに任務はしごだったから…」
「一緒に行きたかったのに…!うぅー…っ」
「わー!?泣かないで…!えっと。だってほら、イルカはアカデミーも一応あるし、疲れちゃってないかなって…!」
「置いてった…噛む!」
「いてっ!いててっ!うん!分かったから!ごめんね…?」
「んっと。一杯シテ?」
「するする!俺もずーっと忙しくてイルカ足りてない…!」
「カカシさん。大好き…!」
「ん。俺も…!」


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いちゃぬこと春の役得上忍。
最近ご近所ぬこぬこラブバトルが激しいので!
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