「湿気がすごいなぁ…。テスト用紙がぺたぺたで、赤ペンがゆがむじゃないか!まったくもう!」 「そうねぇ?で、もう帰れるんでしょ?」 「あ!猫!それ返せ!まだ採点中なのに…!」 「ふぅん?採点するの?」 「勿論だ!明日返さないといけないからな!」 「じゃ、俺がやっちゃおうかなー?」 「こら!イタズラは駄目だぞ猫!ちゃんと苦手なコトとかチェックしながら見てるんだから、さっさと返せ!」 「でももう終業時間でしょ?帰ろう。」 「そっそんな目で見ても駄目なんだからな!ほら、返せ!」 「…ちぇー?どうしても、駄目?」 「駄目だ!後でちゃんと構ってやるからちょっと我慢しろ!な?」 「…撫でてくれたからちょっとだけなら我慢してあげるけど…早くね?」 「わがままいうな!…急いではいるんだけどな。この紙が中々…」 「だったら、ちょっとだけ借りるねー?」 「こらー!待て猫!何する気だ!?」 「こうしてこうして…」 「か、火遁の印!?燃やす気か!?」 「…よいしょっと。はいできあがり。」 「あ、乾いてる!すごい!」 「早くやらないと、また湿気ちゃうから。」 「ああそうだな!…あ、コイツまたココで!補修決定だ!」 「…ちゃんと時々は撫でてよね?」 「わかったわかった。えーっと…?こっちは…」 ***** 「ありがとな!猫!ちゃんと採点できたから、帰ったら飯食って撫でてやるぞー!」 「それよりさ、ご主人様は先生なんだから苦手なコト克服しなきゃいけないよねぇ?」 「あー。まあ、そうだな。でも苦手なことって…特にないなぁ?猫!お前こそてんぷら食わないじゃないか?」 「だって、俺猫だしー?…ねえ、やっぱり克服したいと思う?」 「思うけど…自分じゃ気付かないことってあるしなぁ…。でも、一体ナニが…?」 「この間ちゃんと舐められなかったじゃない?俺の。」 「舐め…あ、あんなことのことか!?」 「苦手なことは頑張ったら上手くできるようになるし。ちゃんとお手伝いするよ?」 「猫の手は…いらん!だ、大体そんなことできるようにならなくても…!」 「へー?俺にはやらせといて、自分は出来ないっていっちゃうの?先生なのに?」 「うぅ…っ!でも大体アレはお前が勝手に…!で、でも確かに俺…」 「じゃ、決まりね?帰ったらお風呂で一緒に練習しようねぇ?」 「が、頑張ればいつかは…!」 「飲めるようになって欲しいし。ご飯は…後でいいよね。」 「でも、あんなおっきいの…!」 「困ってるご主人様のために色々やってあげないとだしねぇ…?」 ********************************************************************************* 猫はあくまでも猫であって、目的のために手段は選ばないのかもしれないという話? 猫は可愛いので、ご主人様はうっかり全力で転がされてしまいましたとさ! …ご意見ご感想などお気軽にどうぞー!!! |