ヤンカカモノ連載的な何か。その11。 カカチてんてー視点? 微エロ…?&いつも通りやや病んでるので注意? 力の抜けた体を大切に大切に…腕の中にしまいこんだ。 「ん…」 くたりと畳に横たわる体には、脱がしきれなかった忍服が腕に、肢に絡み付き、その上を飾るように俺とイルカが快感に溺れた証が白く飛び散っている。 周到に用意したつもりだった。 老人がどうあがいても無駄になるように。 だがどれだけ冷静さを失っていたのかを、しどけないイルカの肢体が突きつけてくる。 余裕など欠片も持てなかった。 やっと取り戻した俺の大切な大切な…。 「イルカ」 名を呼ぶと乳飲み子のように手を彷徨わせ、抱き寄せればぎゅっとしがみ付いてくる。 意識など疾うに手放してしまっているというのに、必死に俺を捕らえようとする。 置いていかれることを恐れているのだろう。あの日、強引に引き離された時のように。 傍らにあることを…共に溶け合うことを、否定した里長の老人。 どんなに隠しても、誤魔化しても、俺から離れて…いや、互いから離れて生きていくことなど出来ないのに。 その決断を哀れだと嗤ったのは自分だ。 だが…耐え切れないほど餓えていたのだと思い知らされた。 求めて、求められて、欲しいと…ただそれだけが思考を支配した。 …手加減などしてやれなかった。 潤んだ瞳を飢餓感で鈍く光らせ、触れていた手を離すだけでそれは恐怖と不安に変わった。 それも当然か。俺とイルカは…別ち難いほどに一つなのだから。 見ているだけで体を疼かせる、無意識の媚態。 それだけでも十分に俺を煽ったというのに。 …いや、今夜手に入れると決めたときから、焼けつくような高揚感に飲み込まれかけてはいたが。 イルカが、ずっとずっと…俺を求めてくれていたのを知っていた。 隠された記憶に苦しんでも、俺以外の誰かを求めることなど出来ないほどに溺れさせていた自覚はある。 ソレを俺が望んだから。 だが…。 無意識に庇護を求める幼子のような素振りは、その肌を暴くだけで一変した。 イルカと混ざり合うことは、空恐ろしくなるほど気持ちイイと知っていた。 あの日奪われるまで、俺の執着の証を幾度となくイルカに注ぎ、肌に刻みこんだ。 忍として身に着けたすべてで、イルカに快楽を覚え込ませ、溺れさせた自覚はある。 熱に飲まれたイルカの拙い愛撫も、可愛らしい喘ぎ声も、脳裏に鮮明に焼きついている。 …それでも、イルカはおずおずと俺を求めることくらいしかしなかったのに。 だが、今は。 忍らしくしなやかに育った体をくねらせ、貪欲に俺の欲望を飲み込んで…。 その身の内の奥深くまでつながることを求めた。 決して慣れてなどいないのに、必死に俺を誘い、求めるその姿が…もうあの日のように子どもではないのだと教えてくれた。 切なげに寄せられた眉。乱れた呼吸は、慣れない行為への苦痛と…快楽のためか。 我慢しようなどと思ってはいなかったが、傷つけたくはなかった。 だが…その瞳で、縋りつく腕で、その熱い肉までもが俺を引き離すまいと絡みついてきて、手加減など簡単に忘れた。 締め付けて俺の欲を…劣情の証を欲しがる身体に、いくらでも欲情できた。 成長した雄の体で俺を唆しながら、イルカが…あの日の瞳で俺を呼ぶ。 「あいしてる」 舌っ足らずな…だが必死なその言葉。 奪われた時間などなかったのだと錯覚しそうになった。 だが、そうだ。 俺からイルカを奪うことなど出来ない。 引き離せる訳がない。 つながる身体と、歓喜に狂いそうな心が、何よりもソレを証明している。 きっと狂うだろう。狂っても求めるだろう。 俺もイルカも互いを…永遠のつがいとして。 「ねぇ…。もう、二度と離して上げられない」 しがみ付くイルカをいつまでも見つめていたい。 すぐ側にある布団に運ぶのさえ面倒なほどだったが、久しぶりの…ソレも激しすぎる情交にイルカの体は悲鳴をあげているだろう。 少しでも休ませてやりたい。 …これからは、ずっと離れずにいられるのだから。 「カカシさん…?」 邪魔な服を適当に投げ捨て、布団に横たえて、一瞬だけ眠りにかすんだ瞳でイルカが俺を呼んだ。 「ここにいるよ?…ね?」 そう告げるだけで安心したように微笑んで、ことりと預けられる体重に、また眠ってしまったのだと分かった。 触れ合う素肌が苦しくなるほど幸福で、眩暈がする。 仕上げまで…あと少し。 あの老人がいくら喚いても嘆いても、今度こそ。 「ずっと、ずっとずっと一緒だよ…?」 閉ざされた瞳にソレが届いたのかはわからなかったが、腕の中のイルカは俺の言葉にふわりと笑ってくれた気がした。 ********************************************************************************* 久々にヤンカカモノー! …あとはじいちゃんあがく編とか色々だろうか。 まあとにかく…苦手な方はご注意を…!!! ではでは!ご意見ご感想など御気軽にどうぞ! |