「ねぇ」 「んあ?へ?」 あーあ。寝ぼけてる?ま、ある意味好都合か。 半開きの口からよだれまでたらして、熟睡してたってのが丸分かりだ。一応この人も忍のはずなんだけどね。 戦場ではかなり使える方だったから、それだけ里では気を抜いてるってことかな。 それが俺が側にいるからだったら…嬉しいような寂しいような。 だってねぇ。この状況でもうちょっと警戒して欲しいでしょ?こっちはしょっちゅうやりたいやりたいいってんのに。 「このパジャマどこでかったの?」 「え?うーん?どこだっけ…?」 脱がせちゃってもまだ悩んでる。 …そりゃ覚えてないでしょうよ。俺が勝手に買って、ついでに勝手にお揃いで俺のも揃えて、こっそり勝手にたんすにつっこんどいたんだもん。 見つかったらちょっとは怒られちゃうかなーって思ったのに、全然気付かずに身につけて、おまけに腹まで出して寝てたらそりゃ手を出すに決まってる。 「おいしそー」 「んあ?え、ああ、え?っあ…?」 乳首いじられてんのにそんな反応でいいの…? 何の汚れも知らないような顔、寝ぼけて薄く涙を張った茫洋とした瞳。 ま、体はしっかり反応してるのが可愛いと思っちゃうんだけど。 鈍いって言うか、危機感がないにもほどがある。 まあいいや。こうなったら全身全霊を掛けてその気になってもらいましょう。 「いただきます」 「へ?う?はいどうぞ」 こういうときだけ条件反射みたいにきりっとした顔するんだもん。 そういう真面目な顔されたら欲情するじゃない?するでしょ?もーわかってないんだから! 手始めにひん剥いた胸元からいただいた。 「やぅ!うわ!え!?」 お?やっと正気づいたか?でももう手遅れですよーだ。今更ここで止まれるか。 「ごちそうさま。でもこっちも食べたいなー?」 尻をなでて、寝ぼけた本体とは裏腹にけなげにもふるふると勃ちあがっているそれを弄ぶ。おもしろいように体が跳ねて、その隙に潤滑剤でしっかり濡らしておいた指を入れたら子犬みたいな声で鳴いてくれた。 「ひっぁ!や、なにす…ッあ!」 いい感じに力が入ってなくてこれならすぐにイけるかも? ぐっと押し込んでやっぱり早すぎてきついかもと思ったけど、イルカ先生の方が協力的だったから意外とすんなり収まった。 気持ちイイ。肉体的な快感だけじゃなくて、この人に包まれている感じがしてぞくぞくする。 「ただいま」 突っ込みながら言うのもどうなのかと我ながら思ったんだけど、だってこの人が正気に戻らなかったのが悪いんだし? 流石に怒るかなーと思ったら縋りついてきたのにはびっくりした。 「ん。おかえり、なさ…っんあ!や、あの…でもですね…!?な、なんでこんな!」 「えー?イルカせんせが寝ぼけてたんだもん」 ゆるゆると腰を動かせば、分かりやすい快感の証を零しながら喘いでくれる。 もーめちゃくちゃにしたいんだけど、流石にまずいか。一回ゆっくりしてからならいいかなー?もうちょっとめろめろにしちゃえば、多分イルカ先生の方が止まれなくなるはず。 そんなずるいことを考えて、実行しかけたところできっと睨まれた。 あー…やっぱり、怒った? 「つづき…もっとちゃんと…!」 えっと。まさかのおねだりでした。うそでしょ? まあウソでもホントでも今更止まれやしませんが。 「りょーかい!」 あとはま、当然たっぷりしっかり頑張らせていただきましたとも! 結局怒られたのは、立てないってことくらいで、後はなんだかやたらくっついてきて、起きなかったのは悪かったですが、そんな寂しそうな顔しなくてもいいんですよとか言われちゃった。 …そんな顔、してたの?俺? 心当たりは丸でなくても、あまやかしてくれるから口を噤むことにした。イルカ先生からもらえるものはなんだって大切で貴重な宝物だ。特に愛情の類は。 博愛主義って言うかね。いろんな人に振りまいてるそれを、本当なら独り占めしたい。 そんなこと言ったらこの人はなんていうのかねぇ? 「ふふ」 動けない人を抱き締めながらごろごろする。今日は休みだ。俺は元々だけど、この人は連絡して休みをもぎ取らせてもらった。 「あーもう。仕方のない人ですね」 そんなとろっとろに蕩けた笑顔で言われてもねぇ?ま、その辺はつっこまないけど。 「すき」 もうそんな言葉だけじゃ足りないくらいなんだけど、そこは秘密だ。 「…っれも…その…!」 真っ赤。照れちゃって言えないの、後でまた落ち込むんだろうなー?このかわいい顔だけでも十分なんだけど。だって言葉はなくても顔にたっぷり出してくれてるし? 「ふふー」 腹に懐いて襲い来る眠気に素直に従った。 折角の最高の休日だ。…邪魔者がこないように後輩に式でも飛ばしておこうなんて考えながら。 「…あー寝ちまった。もうなんだこの人!なんでこんなかわいいんだちくしょう!」 ******************************************************************************** 適当。 ねむねむなお二人さん。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |