いただきました(適当)


前のお話はこれ⇒食べてもいいですよね?の続き。



普段はのったりと、人の家の、それも寝室のたんすの前なんていう邪魔臭い場所にのさばっているくせに、こういうときの素早さだけは目を奪われるほど素晴らしい。こんな状況じゃなければ素直に賞賛の言葉を口にしていただろう。
…一応コイツも上忍だってことを、もうちょっと真剣に考えておくべきだった。
今更過ぎる後悔を繰り返し、焦りに冷や汗が背を伝う。片腕だけとはいえ拘束されているのはマズい。
とっさに立ち上がってはみたものの、腕を掴んで離そうとしない。
振り払えないほどの強さにも拘らず、痛みよりも触れてくる感覚の方が鮮明だ。
どこまでもこっちの怒りも拒絶も無視するつもりでいるらしい。強引に引いてもひねっても、追いかけてきて宥めるように触れてくる。
肩に、腰に、うなじに。
熱く湿った赤い口が、確かめるように甘噛みを繰り返し、うっとりと目を細めて。
獲物を食う前に感覚を狂わせる虫のように、その動きの鮮やかさで食われる事を忘れさせてしまいそうな肉食の獣のように、今なされようとすることへの抵抗を封じ込めようとしている。それが意識しての行為か、単なる本能なのかは知らない。
 ただ、この男の望むような行為を、俺が受け入れる気がないことだけははっきりしていた。
 足を狙った。体格差は無視できる程度しかないとはいえ、相手は上忍だ。おまけに厄介な赤い瞳つきで、分は絶望を感じるほどに悪い。
一瞬でも隙を作るために容赦はしなかった。手加減ができるほど俺に余裕はない。隙をみせれば、負ける。同情なんかあるかなしかの勝機をドブに捨てるようなものだ。相手が同胞だということも極力頭から追い出した。
実際当たれば骨を砕くほどの強さで繰り出した技は、軽々と担ぎ上げられてしまったことで空を切った。
「ッ!なにしやがる!」
 着地したのは幸い…とはいいがたいがベッドの上だ。痛みはない。容赦もないが、少なくとも俺に苦痛を…物理的な意味での苦痛を与える気はないらしい。強引なくせに、そんなところばかり慎重だ。
相手の行動力を削ぐには態勢に無理がある。仰向けに押さえつけられてはいるが、口はふさがれていない。…次に狙うとしたら首か。だが密着しすぎている。
ふいに、圧し掛かる獣が、細く鈍く光る何かをうなじに突き刺した。
「あ?っ…ぇ」
勝手にこのイキモノは俺を傷つけないと思い込んでいたのかもしれない。
視界に一瞬現れて消えたそれが千本だということはすぐにわかった。…それにタチの悪いものがぬりつけられていたってことも。
「動けないだけ。気持ちイイのは変わらないから」
だから喜べとでもいうつもりだろうか。嬉しそうに報告されても、湧き上がるのは怒りだけだ。
畜生。…勝負は、付いてしまった。
「はっ…ッやめ、ろ…!」
「ヤです。んー…イルカ先生の匂い、好きです。匂いだけじゃなくて体もだけどそれだけじゃなくて、怒ってる時の顔も、笑ってるときも、ええとね?イルカ先生の全部が好きなんです」
そんな告白、反吐が出る。拒絶しても殴っても宥めてもすかしても、俺の中に居座ろうとするこの厄介者は、いつだって俺の意思を無視してきた。
 ついにはこうして実力行使だ。男の尻を追い回す変わり者を相手にしておきながら、ただ甘えてくるだけの野良犬みたいに扱ってきたのはとんでもない失敗だった。
「ヒッ!」
 引きちぎるように脱がされた下肢に、無遠慮に異物が入りこむ。指か。ほんの少しねじ込まれただけだってのに、もう吐きそうだ
「狭い…。お風呂からでてくるときとかにね。もしかしてってずーっと思ってたんですけど、初めてですよね?嬉しいなぁ」
当たり前だ。女性相手の経験はともかくとして、同性でどうこうなんて、戦場でも物好きな連中しかやらないはずだ。少なくとも俺はそうだ。ケツなんざ使った事がない。それよりなにより、そんな当たり前のことをへらへらと笑いながら喜ぶヤツの気が知れない。
「ちくしょう」
「おれのこと、殺したい?その目、たまんない」
 怒りとか絶望だとか憎しみだとか、そんなものでギラついているだろう瞳さえ、この頭のおかしい男にとっては喜びであるらしい。少なくともさっきより興奮していることは見せ付けられている性器のおかげで分かりすぎるほどに分かってしまった。
それに…俺の感情を読み取れなかった訳じゃないことも知ってしまった。俺の拒絶を理解した上で、この男は俺を支配しようとしている。
「っあ!や、あ、ぁ…ッ!」
 乾いていた感触が急に湿り気を帯びて、男が何かを無造作に投げ捨てるのを見た。ぬめりを帯びたお陰か、ずるずると際限なく入り込んでくる指の形までわかってしまう気がした。
聞こえる嗚咽は本当に俺のモノか?甲高く掠れてみっともなく震えて、どこか甘えるような響きさえ感じられる。だらしのない声が自分の口から垂れ流されている。
「いーい声、ああ早く入れたいなぁ。でも痛いのはヤですよね?」
 困ったなぁと、少しも困ってなんかいない声で男が笑う。くちくちと水音が忍び込んでくるのに、耳を塞ぐことすらできないなんて。
「や、めろ」
 異物感が酷くなった。それがねじ込まれるモノが増えているからだということに気づきたくなんてなかった。
 押し当てられる。熱くて硬くて、決して受け入れたくなんかないモノを。
「俺のモノになってね?っていうかしちゃいますけど」
 心底嬉しそうに、いっそ笑い出したくなるほどに幸せそうな面をしたまま、男はそれをねじ込んだ。
 痛みと腹の内側を押し上げられる異様な感覚。それから。
「っあ!う、ぁ、ぁ!ん…!」
「気持ちイイ?ここ、イイでしょ?」
 擦られて息が上がる。腹をふさがれる苦しさだけじゃなくて、これは。
 感じたくもない認めたくもない…明らかな快感。
 一瞬で感覚が塗り替えられて、さっきまで感じていた吐き気も異物感も何もかも変えられてしまった。わざとか?こうして男の性器を受け入れさせておいて、しかもそれで感じているのだと思い知らせるように?
「や、あ!」
「ああもう、たまんない」
 息を乱し、舌なめずりする唇はまるで鮮血のように赤く。
 ああ食われているんだ。だからあんなにも赤い。
 まともな意識なんて保てるはずがなかった。
 喘いでもがくことすら出来ないことに泣いて、そうしたら銀色の楔は引き抜かれて、…動けるようになった腕で背に縋った。
 熱くて熱くて、それ以外のことなんてなにも考えられなかった。
「好き。好きです」
 熱に浮かされたようにそればかり口にする男と、熱くてあぶるような快感にたまらなくて縋ることしかできない俺。多分狂っていたに違いない。
 止まれなかった。男も。…俺も。
 だからその狂乱は、動けなくなるまで続いた。朝も昼も何もかもがわからなくなるまで。


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適当。
第四段階。
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