「そんな格好しちゃって、楽しいの?」 「だから何度も言ってるでしょうが!今年もハロウィンで、教師たちは全員仮装するんです!」 「そんなの知ってるに決まってるでしょ?わざわざ見世物になるのが楽しいかって聞いただけじゃない」 「見世物じゃない!子どもたちと一緒に…!」 「そんなコスプレまがいの格好でふらふらして、馬鹿じゃないの?」 「コスプレ!?この衣装は…!わぁっ!?」 「へー?なにこれ?しっぽ?」 「…狼男に当たっちゃったんですよ。くじで」 「アンタが狼?ふぅん?」 「っ!尻尾引っ張るなって!」 「今回は作り物じゃないのね?」 「作るのが面倒だし、俺はそんなに器用じゃないし、今年だけだし…耳触らないで下さいよ!」 「で、そんな格好してヘラヘラしてるんだ?」 「なっ!?五月蝿い!…似合わなくて悪かったな!」 「ま、俺が狼になればいいだけだよね」 「は?」 「アンタよりは似合うんじゃない?」 「はぁ…まあアンタの方が耳つけてても違和感がなさそうだけどな…無駄に綺麗な顔してるし」 「そうかもね?なんてったってケダモノだし」 「性欲ばっかりな所はそうかも…じゃなくて!なんでアンタも仮装する前提なんだよ!」 「一緒にいるよ?当然でしょ?アンタがそんな格好してたら、美味しそうにしか見えないじゃない。どっかの馬鹿がトチ狂ったら可愛そうでしょ?」 「トチ狂うも何も…こんな格好に反応するのはアンタだけだ!第一アカデミー教師と生徒しか…!」 「自覚ないってのが凄いよね。そんな顔してるくせに」 「何の話だ!っ!耳、離せ…!」 「誘うなら俺だけにしなさいよ。ああ、あと俺が送るし、帰りも持って帰るから」 「なんでだ!…アンタも混ざりたいなら素直にそう言え!」 「混ざりたい?ま、そうかもね」 「なら、狼でもおばけでもなんでもいいから、一人くらい混ざってても誰も気に…」 「アンタとだけど」 「へ?」 「どれだけ自分がエロい格好してるか自覚させてやろうか?アンタにも分かるように」 「えろい…エロいって…!どこかがだ!ただ尻尾と耳がついてるだけだろうが!」 「尻尾振ってオネダリしてるとこ、見せてやりたい。ま、さっき俺見て振ってたのは可愛かったけどね」 「なななななっ!?そ、そんな訳…!」 「ほーら。やっぱり自覚ないんじゃない」 「う、うるさい!いいから一緒に行くならアンタも仕度しろ!」 「ま、いいけど。さっさと済ませて…帰ってからで勘弁してあげる」 「おかしは上げるけど悪戯はナシだからな!ほら、行きますよ!」 「はいはい」 「返事は一回だ!」 「ま、いいけどねー。今年は任務もないし、今年は逃がさないから」 「そういや、去年は途中で…。…まあ、その。ハロウィン、今回は楽しめるなら色々…」 「そうね。楽しみにしとく。…色々、ね…?」 「…その顔、アンタの方がよっぽど狼男だな。確かに」 「そうね。アンタを襲うのは俺だけでいい」 「…馬鹿言ってろ!」 「ふふ…じゃ、宜しくね?」 「うぅぅ…!なんだかんだ楽しそうにしてるから…!でも絶対後で殴る…!」 ********************************************************************************* いじめっ子をぽんっとなげてみたり。 遅刻過ぎるにも程があったりなかったりしつつも、これから親子狼で笑われたり、それに苛立った狼少年な上忍にそれはもういろいろと…げふんごふん! えーっと。まだ書いてないのがある気がするのでかぼちゃ風味な代物が増えたらそっと生暖く見守ってやってください! |