「つい、た…!おはよう…!」 「お!イルカ!ひっさしぶりだなぁ!旅行楽しかったか?」 「温泉だったんだろ?お前大好きじゃん!」 「…おんせんだけどおんせんじゃないとおもうんだ…」 「え、えーっと。なんか何があったのか想像ついたけど…がんばれ!」 「急な休みだったし、申請に来たのはたけ上忍だったもんな…」 「あ、でも!おみやげはあるぞ!」 「…律儀だよなぁ…」 「なんかつやつやしてんのにやつれてる原因って…考えない方が…?」 「まんじゅうだ!ふわっふわでもっちりであんこはぎっしりなのに口の中ですっととけて…!なんか、温泉まんじゅうじゃないみたいなんだ…」 「…上忍の行きつけだもんな」 「普段通りみたいにみえたけど、そういえばなんかやたら楽しそうだったもんな。やっぱり相当本気だったんだな…」 「みんなで分けような!」 「おう。…なんていうか、さ、無事に帰ってきてくれてよかったよ…」 「いつもの温泉帰りのイルカじゃないけどな…なんかよろよろしてるし…色気…いやそんな…!?」 「温泉…!すっごくいい温泉だったんだ…!でもなんか別のものばっかり浴びてたような…」 「わかった!それ以上言うな!」 「想像はつく!でもそんな想像はしたくないんだ!」 「おもちゃ…温泉街のおもちゃやはあんなじゃないはずなのに…!」 「やりたい放題かよ…!」 「流石上忍っていうか…イルカが無事帰って来ただけましなのかな…」 「宿のご飯もなんかすごかった…!とろっとろでふわっふわでジューシーで香ばしくて…!でもなんか最後までちゃんと食べた記憶があんまり…」 「イ、イルカ…!おまえはがんばったよ!な?だからさ、今日の所は残業とかしないで帰れ!」 「なんかまだよろよろしてるんだしさ!」 「…腰、でもあるけるようになったし…温泉に行ったのになんで腰痛…」 「しょんぼりするな!泣くな!」 「うっうう…っ!俺の方が泣けてきただろ…!」 「仕事、溜まってるの、頑張って片付けないと…!」 「あー…それがさ」 「そのー…なんていうか」 「…あれ?なんでだ?ない!書類がないぞ!?決算とか…!」 「お前の留守中、ずっとお面つけたのが座ってた」 「先輩のためならって…」 「ええええええええ!?」 「多分中の人はずっと一緒だったんだと思うんだけど、同じ人かどうか確かめる勇気はなかった!」 「しかも妙に丁寧で低姿勢だし…。お前、指導案はきっちり終わらせてっただろ?進度にあわせて手直しとかは残ってるんだろうけど。そういうお前じゃないとできないことってのはわかってて、他の書類だの整備だのは凄まじい速さで片付けてったよ…」 「…暗部って…」 「落ち込むな。アレは…俺たちと違うんだよ」 「今度あったらお礼言えばいいんじゃないか?多分はたけ上忍の手配だろうし」 「帰ったらやっぱり今度こそ文句言ってやる…!」 「えーっと。がんばれ…?」 「出勤できなくなるなよー?怒った顔も可愛いとかいいそうだし、あの人」 「…うぅぅぅぅぅ…っ!」 「言われたんだな…」 「それなりの目にあったんだな…」 「今度こそ…俺の温泉に行くんだ…!びっくりさせてやる…!」 「うんうん。そうだな。それでこそイルカだよな!」 「後で…そのまんじゅう程じゃないけど、おやつもあるから、がんばろうな?」 「おうとも!おやつ…!えへへ!」 「…イルカだなぁ…」 「和むな。なんか。やっぱり。…はたけ上忍はもうちょい自重して欲しいけどな…」 「ホントかわいいよねぇ」 「ひい!?」 「ぎゃああ!?でた!?」 「あ!なんだ!?何があったんだ!?ナルト…!?」 「またナルト、ねぇ…?ま、思い出、作ったからちょっとだけは我慢してあげる。三代目にご挨拶行ってこよう?」 「今仕事中だ!帰れ!じい…三代目には後で俺が…!」 「んー?でも呼んでこいって。おまんじゅう持ってかないとでしょ?」 「…イルカ、行ってこい」 「大丈夫だって!ホラ、仕事は俺たちでなんとかできるし、授業しばらくないんだからさ!」 「うぅぅぅぅ…行ってくる…じいちゃんのばか…」 「聞かなかったコトにしとくぞー?…えーっとですね。は、はたけ上忍」 「お願いが…」 「ん?なぁに?」 「…流石にあの、今日はここに戻してやってください…。かわいそうなんで」 「あの、残業はさせませんから…!」 「そうねー?連れて帰っちゃうとまた我慢できないかもだし。じゃ、後で迎えに来るから宜しくねー」 「は、はい!」 「…残業させてやった方がいいのか…!?」 ********************************************************************************* かぼちゃのてんぷらー。 アホの子帰還!よろよろしつつ、旅の思い出が出来てご機嫌な上忍に美味しく…たげふんごふん! らぶらぶ…のような感じで! |