既成事実と追徴課税(適当)


「寝ないの?」
 中忍にしては体力があるって言ってもさんざんヤってくたくたのはずなのに、風呂から上がってきてもまだ起きてるなんて。ま、ぼんやりはしてるみたいだけど。
 それともそんなにショックだった?食っていいって言ったのはそっちでしょーに。
「…あ、え?ああ、はい」
 ああもしかして、飛んじゃったまま戻ってきてないだけか。
目もとろんとしたままで、中途半端に開いたまま投げ出されている足の間からは、散々中に出したモノがあふれ出している。返事は一応あったけど、身じろぎすらせずに転がっている。俺のモノになった証をその身に孕ませたままでいたい気もするんだけど、これじゃ流石にちょっとかわいそうか。
 ま、なんにしろ既成事実っていいことばだよねぇ?
 やるならとっととやりやがれなんて捨て台詞吐いて逃げ出すんだもん。追いかけるに決まってる。ついでに食われちゃうことだって、予測できない訳がない。
 意地っ張りで頑固で直情傾向だから誤解されがちだけど、この人は結構頭が回る。任務の補佐にと望む上忍が多いのに、同じくらいやっかんでいる連中もいて、それを全部真っ向勝負で何とかしようとするからこっちはハラハラさせられっぱなしだ。
 見てるだけじゃもう我慢できないと思ったきっかけは、このところ傷だらけで俺を見ると毛を逆立てた猫みたいな態度でいるくせに、受付所ではへらへら笑ってるのを見たからだった。
 助けを求めてくれば差し伸べられる手があるのに、決して俺を頼ろうとはしない。その癖ギリギリ手が届かないところで俺を見る。触るなと全身で言いながら、そうやって弱った姿を見せつけるのは俺にだけ。
 もう我慢するのもばからしい。
 本人が自覚していようがいまいが、どっちにしろ俺が欲しいモノを我慢するなんて出来ないしね。誘うような態度を取ったから導火線がちょっと短くなっちゃったってだけだもん。
「ねぇ。洗ってあげようか?」
「あら、う?え?え!い、いえその!触らんで下さい!」
 あーあ。正気づいちゃった?もったいない。もうちょっと色々したかったんだけど。ま、いいか。抵抗されながら体を洗ってあげるっていうのも、中々楽しそうだし。
「触るよ?だってもう俺のモノですから」
「なっ!んで!」
 この期に及んでまだ悪あがきなんて、もうそういうところもかわいいんだけど。
「いーから黙って。ああそうだ。アンタもう二度とどこか他所で怪我なんかしてこないでくださいね?」
「え?え?わっちょっちょっと!なにすんですか!」
「まあまあ。…イイコト一杯しましょうね?」
 にやりと笑ってやれば蒼白になるくせにしがみ付いた手は離さない。
 ま、今はここまでが限界でしょ?後は追々。逃がさないからちょっとくらいなら待ってあげましょう。お代はきっちりもらうけどねー?体で。
 慌てふためいて暴れる人には、とりあえずここまで心配かけたお詫びとして、きっちり風呂場で鳴いて貰ったのだった。



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適当。
花粉パネェ。
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