夏だ!水着だ!暴走だ!(子イルカ)



「っしゃあ!獲った!」
「あーはいはいおめでと。じゃ、とっととそれ捌いてお持ち帰りね。そろそろ帰って座学の復習と演習と…」
「えー?折角の夏の!男旅!たっぷり水浴びツアーなんだぞ?カカシもちゃんと満喫しようぜ!川辺でこんがり焼いた魚は最高だぞ?水着はやっぱビキニの方がよかったんじゃないか?照れなくても花柄すっげにあってたのに」
「満喫する暇なんかあるかー!もうすぐ中忍試験だろうが!それに絶対!なにがあってもビキニなんぞ着ない!何で胸もないのにあんなもんきなきゃいけないんだ!フリルもいらん!髪飾りもいらん!日傘まで用意しやがって…!」
「似合ってたのに。…暇がない。あー…まあ、うん。そうだよな…」
「そんな不安そうな顔するならちゃんと修行して一発合格を…!」
「ちゃんと帰ってくるから!肉もおやつもたっぷり冷凍しておくし!たまにはアスマ兄ちゃんに肉を集れるようにおねだりもする!だから…だからちゃんと家でいい子で待ってるんだぞ!」
「肉はいらんし、クマにたからんでも金はある!第一いい子でって…ペットじゃないんだぞ俺は!」
「はは!そうかそうか!かわいいなぁ!カカシは!演技の道を否定した訳じゃないからな?」
「だー!?だからどうしてそうなる!」
「いない間に毛艶が落ちたら大問題だもんな…。俳優には外見も大事だし、食わなきゃ元気でないし!そんなんでいい演技なんてできないだろ?」
「ま、まあ心配してるのは分かるが、大丈夫だ!あといい加減俺が俳優なんかじゃないってのをだな…!」
「そうだ!俺の秘密倉庫に一応非常食もたっぷりつめこんどいたからな!安心して一杯食べてもじゃもじゃを目指せ!」
「別にいらん!第一食ったからって生えてくるもんじゃないだろ!?父さんだって…」
「まあまあ。諦めるなって!きっといつかは…な?」
「そんな同情に満ちた瞳でみられてもな…はぁ」
「でも俺がいない間にもじゃもじゃにならない方がいいけど。だって折角なら堪能したいもんな!」
「知るか!第一今までだってお前の飯食っててもじゃもじゃになってないだろうが!」
「えい!」
「わー!?なにしやがる!」
「…そこは生えるんだよなー?なんでだ?まあ最近俺もちょこっとだけ生えてきたけど」
「う、うるさい!これは…その、大人になったらこうなるんだよ。お前はまだまだガキで修行しなきゃいけないの!」
「おうとも!ちゃんとりっぱな父ちゃん目指すぞ!カカシはステキで無敵で最強な母ちゃんになるんだもんな!」
「なるかー!?」
「ほら!いっぱい吼えて腹減っただろ?食え!」
「んむぐ!?あ、握り飯か。相変わらず美味いが…」
「魚もすぐさいっこうに美味いの作ってやるからなー!」
「…はぁ…。濡れ鼠でも無駄に元気だよなぁ…」


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子イルカ。夏なのでなんとなく。
ちなみにすでにさんざんびしょ濡れになりながらわんこで遊んだあとだったりして。
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