みずぶろ。(適当)


暑かったから、帰ってきたばかりの恋人を捕まえてひんむいて、水風呂にご招待してみた。
家に帰ってきて靴を脱いだ瞬間を狙って担ぎ上げて風呂場に連行して、わくわくしながらついでに服もきれいにはいで…。
暑さでぼんやりしているせいか抵抗も穏やかで、水に一緒に浸かるまでは順調にいった。
すっぽりと俺の腕に収まって水に浸かる先生。なんてかわいくて卑猥なんだろう!
密着した肌は真夏ん太陽のお陰か日焼けして、まだその熱でほてっているのかいつもよりずっとあたたかい。
「あんた帰るなりなにすんですか…」
風呂場に響くそんな異議申し立ても、俺の耳を楽しませる。
そんなこといいながら、くったりと俺に体を預けてくるのもかわいくてたまらない。
…人一倍暑がりなくせに、意地っ張りなんだよねぇ?
「暑かったでしょ?冷やしてあげようと思って」
にっこりと微笑んでみたけど、はぁっとふかーくため息を吐かれてしまった。
んー?これはやっぱりばれてる?
「冷やすつもりなら腰に当たってるもんは自力でなんとかするってことですね?」
それは無理な相談だ。愛しい愛しいイルカ先生がそれはもうけだるくエロい表情で…しかも密着した状態でいるんだから、我慢なんてできないし、するつもりも実はあんまりない。
「気持ちよくなって汗も一杯かいて、そしたら涼しいでしょ?で、すぐに洗い流せるし!」
一石二鳥!とばかりに自信満々に提案してみたら、何故かくすくす笑われた。
「まあ、いいです。水風呂は気持ちよかったし」
イルカ先生の手がするりと俺の腕をたどり、ちらりとむけられた視線もとんでもなく色っぽい。
あらら?なにこれ?どうしちゃったの?もしかして夢?
「…いい?」
猛り狂う自分の雄を押し当てながら、イルカ先生の前にも触れると、ソコはしっかり熱を持っていた。
うわ、どうしよ。鼻血でそう。
「…いいもなにも。あんたが誘ったんでしょうが」
水の中の手を救い上げ、見せ付けるようにそれを食む。
…こういときにこの人も男だったんだっけと思う。
自分は雄雌関係なく、一目見てこの人に堕ちたから、性別もなにもかもどうでもよくて、ただひたすらに欲しくて、全身全霊を持って泣き落としすらつかってこの人を口説き落とした。
…他人にもこんな顔を見せたのかと思うと胸が焼けるほどの嫉妬を覚える。
それと同時に全身が燃え上がるかのような欲情の炎にもあぶられて、もうどうにかなりそうだ。
どうしてこうも煽るのが上手いのか。ちょっと天然入ってるくせに!
「ふふ…ね、熱くてたまんないから、俺を助けて…?」
うなじを尼が魅しながら告げると、熱をはらんで敏感な体は素直に反応した。
多分、一度や二度じゃ離して上げられないだろう。
「ん、俺も、熱い」
…それはもう扇情的な瞳。
理性はぶつんと千切れて飛んで、二人して水があふれるのも構わずにキスして、激しく交じり合うまでに時間はかからなかった。
*****
せわしなく求め合ってどろどろになるまでくっついて気持ちいいことをした。
歩けなくなったイルカ先生はちゃんとベッドまで運んだし、実はここでご飯が食べられるように色々支度もしておいてある。
「ん…」
うつらうつら船を漕ぐ姿に目を奪われて、飯はもう少し後でいいかななんて思ってはいるけど。
「腰、溶けちゃいそう」
聞かん坊の俺の股間には、もうちょっと休ませてあげないとと言い聞かせてなんとか鎮め、快感の記憶に浸った。
欲情するとスイッチが入ったみたいにエロくなるイルカ先生に、さんざん突っ込んで中を汚したし、かけちゃったりもしたし、ついでに舐めてあげてるときなんか俺も掛けられた。
普段無理やりイかかせたときなら粗相でもしたみたいに恥ずかしがるのに、散々蕩かせて理性なんてどこかへやってしまっていたからか、先生の熱に汚れた顔にうっとりと目を細めて、ため息なんか吐くから…もう止まるなんて考えられなくなって。
もうとっくに日は暮れて、開けた窓から吹き込む風涼しく感じられる時刻だ。
やりすぎだー!って怒られるのはいいんだけど。怒るイルカ先生もかわいいから思わず襲っちゃったりもしちゃうけど。
なんでまた今日はこんなに激しい行為を許したのかが心配だ。
…何か、あったんだろうか。我慢強い人だから、言葉ではなかなか言ってくれない。
まああんまりしんどそうなら、鳴かせて理性なんかすっとんだときに聞き出すけど。
またそっち方面に傾き始めた思考を逸らす努力をしつつ、眠る人の髪をそっと掻き上げると、くすくす笑いが部屋に響いた。
「そんな顔すんなって。…たまにはそんな日もあるんです」
つやっぽい瞳に俺だけを映して、そんなこというからまた理性がどこかに旅立ちそうだ。
「…抱きつぶしちゃうじゃない。どーすんですかもう!」
今だって、我慢できずに襲い掛かりそうなのに!
「流石にもう無理だから、こっちきなさい。一緒に寝ましょう?…起きたら飯食って、それからなら」
こんな凄いお誘い、生殺しだと分かってても断れるわけがない。
「りょーかい!…ご飯はすぐできるから、起きたらたーっぷりしましょうね?」
くふくふ笑って見せると、イルカ先生もしょうがないなぁって顔で笑ってくれた。
抱き寄せられて腕の中に納まると、ここが自分のためだけの場所だって感じられてふわふわする。
…そのまま襲いたい気持ちを押し殺し、眠気のせいかゆっくりになりがちな手が俺の頭を撫でてくれるのを楽しんだ。
「夏だし、たまにはいいよな」
その台詞にしっかり心の奥で同意して、最高に気持ちいい所で最高の気分で…俺は浅い眠りに堕ちていったのだった。


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適当。
計画的犯行の癖にちゃっかり踊らされる上忍の話。
ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ!

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