お土産その後（毒暗部）

「ただいまー。はいお土産。」
「おーおかえり…って！寿司！」
「おいしいらしいよ？」
「うわぁー！ウマそう…！トロだ！いくらだ！あ、アワビまで…！？」
「食べようか。」
「お、おう！醤油と…あとお茶！客用のイイヤツ淹れよう！！！寿司…！！！」
「ん。嬉しい？」
「あ、うん。ありがとな！！！」
「…ほんとは行きつけの店のにしようと思ったんだけどね？」
「え？」
「聞いてみたら寿司とかの方が、わかりやすくて嬉しいんじゃないかっていってたからこれいにしたの。」
「分かり易いってのが良くわかんないけど…寿司は好きだぞ！今度お礼…あ、そうか！この前の人か？」
「んーん。違う。ま、部下だけど。」
「へー！お前の周りって頼りになる人が多いんだな！」
「ま、なんでもいいよ。食べよう？」
「おう！食おう食おう！！！」
*****
「美味い…！！！なんだこれ…！！！ありえん…！！！」
「まあまあかな。」
「お前、もっと美味そうに食えよ！」
「んー？そうね？イルカの方が…」
「でさ、その…教えてくれた人にお礼言っておいてくれ！」
「うん。」
「回ってない寿司なんて何年ぶりだろうなぁ…！！！」
「…中忍ならこっちの方がっていうの、ホントなのね。」
「美味いー！！！」
「また今度買ってきてあげるねー。」
「くっ！…俺も！何か美味いもの買ってくるからな！！！安くても美味いもんはあるんだ！！！」
「楽しみにしてるね？」
「任せとけ！！！」
「ま、とりあえず食べ終わったら一番おいしいの貰うから。」
「え？」
「こっちも食べてー。」
「もがっ！おぉぉぉぉぉ！！！コレはまた…美味い！！！」
「かわいいなぁ…。」
*****
「ありがと。喜んでた。すっごく。」
「ああ、良かったです。」
「中忍なら下手に高いものより、普段食ってるヤツの美味いのを食わせたほうが喜びますよ。」
「ん。そうする。」
「たまには珍しいのもイイと思いますけどね。」
「そうそう。隊長のお勧めの店のもいいんじゃないですか？」
「そうねー？今度試してみようかな？…ところでテンゾウは？どこいったの？」
「…あー…ちょっと、そのー…。」
「ええっと！ちょっと偵察に行かせてます！」
「あらそう？あのさ、御礼しろってイルカが言ってたけど、何がいいかなって。」
「ああそんなことはお気になさらないで下さい！」
「隊長と恋人さんが仲良くしてくださってればそれで！」
「そう？ま、お土産のあとはいちゃいちゃしたけどね。朝まで。…かわいいんだよねぇ。」
「ソレは良かった！」
「そろそろテンゾウ帰って来ますから！作戦に移りましょうか！」
「そうね。」
「…間に合ったな。」
「…なんとかな…。」

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苦労する暗部の皆様と、さりげなく遠ざけられる後輩。
貧しい食生活であるからこそ、分かり易いものの効果が高いかもしれないという話。
でも、自分はいわしとか秋刀魚とかあじを好む庶民の舌だったりします…。青背は最高だ！！！