「あーつーいー!日が暮れたのにやっぱあーつーいー」 「そりゃそうでしょ?夏なんだから」 「やっぱりこんな日は水遊びとかスイカ割とかじいちゃん家でひげいじりとかだよな!」 「ちょっと待て!最後のはなんだ!?」 「え?じいちゃんちって、涼しいじゃん?そこでじいちゃんの膝に乗ってひげを弄びながら美味いおやつも堪能しつつ、じいちゃんから借りた本を…」 「待て待て待て!却下だ!いいか?あの爺さんの本は…」 「濡れ濡れとかいちゃいちゃとかそっちの本はじいちゃんが読んで、俺はじいちゃんが秘密じゃよって言って貸してくれた面白い本とか読んでるんだ!」 「参考までに聞く。…その本のタイトルは?」 「えー?一々覚えてないなぁ?なんかさ、禁って字が…」 「またかー!?お前いい加減にしろ!その手の術は危険だって何度も言っただろう!そもそも下忍のお前じゃ…!…まあそっちの方が将来的に役立つかもしれんが…」 「後はモテル男のキメ台詞とか、夜の…」 「あれだけ言ったのに懲りてないのかあの爺…!そっち方面の本をあのくそ爺に勧められたら俺によこしなさい!こんなチビに読ませるなんて教育に悪すぎる!」 「そうか?面白かったぞ!おかげでほら!庭の!」 「ほら?…庭って…?え!?なんだこの緑の塊は!?」 「凄いよな!今度俺の秘密の小部屋にも蔓延らせようかな!」 「いい加減妙な隠れが増やすのは止めろ!…それにしてもこれ、どうやったんだ?」 「すっごいだろ!にょりにょりみるみる内に伸びたんだ!」 「確かに凄いが…このへちまどうする気なんだ?」 「うーん?どうしよっか?」 「…はぁ…。撤去しなさい!俺も手伝ってやるから!」 「えー?でも」 「えーじゃない!ほらさっさと…!」 「折角の緑のくまちゃん大作戦が…」 「え…!?」 「ま、いっか!まだまだ他にも術は…」 「ま、まさかコレ中身…!?クマー!無事か!?」 「う、うぅ…!す、吸い取られる…!」 「わー!?気をしっかり持て!?なんか…ちょっと痩せてないか!?」 「あ、なんかさ、むさべつ?に近くにある生き物のせいめいりょく?を吸い取って育つんだって!」 「なんてことするんだ!?」 「最近酒の飲み過ぎで太ったって言ってたから、丁度いいかなって!」 「そういう問題かー!?クマも!お前上忍の癖に体重変動させるとかなにやってんのよ!そもそもイルカの術なんかに…!」 「最初は見てただけだったんだよ!こ、このへちまがいきなり…!」 「涙ぐむな!へちまから見つけたまんまそんな顔されても気色悪いだけだ!…イルカも!こんなビジュアルのえぐいもん見せるんじゃない!」 「ちぇー?でもなんかいっぱい生えすぎてクマっぽくならなかったからいっか!」 「にしても…こんな術…くっ!なんだこれ!?」 「あ、言い忘れたけど、近づくと危ないかも!」 「…っ!くそっ!火遁!」 「ぎゃぁ!あちっ!あちちっ!何しやがる!」 「黙って手伝え!焼き捨てるぞ!」 「お、おう!」 「おお!きれいだなぁ!燃え上がる!」 「…イルカ、後で話があるから、ちゃんとしっかり聞くように」 「おう!任せとけ!…やっぱりへちまのつたじゃ縛りが甘いよな!」 「…はぁ…それからクマ」 「な、なんだよ!」 「…お前いい加減にしろよ?なに簡単につかまってんのよ!こんなもん野放しにしたら危ないことくらい分かるだろ!」 「うっ!でもだな!イルカが一生懸命コレの観察日記つけてたんだぞ!」 「そういう変なとこ甘いの直しなさいよ!観察は観察でもかわいげのあるもんじゃないでしょ!」 「まあまあ!ほら、ちゃんとこっちも用意してあるから!」 「ひっ!?」 「縄なんかいるかー!?もういい!二人そろってこっちこい!説教だ!」 「カカシ…かっこいいぞ!」 「俺は…俺は普通にイルカに花火でもとおもっただけなのに…うぅ…!」 ********************************************************************************* 子いるかひさびさ。 元気一杯に危険です(*´∀`)。 ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |