「ターゲットはアレ」 「はい」 「零時に決行する。後衛宜しくね?退路の確保を最優先で」 「はい」 「今回は抜け忍以外の全員生存が原則だから。俺が片付けてる間に適当に足止めお願い。人質の保護もね」 「…はい」 「もしかして、緊張してるの?」 「…当然だ…っと!でしょう?」 「そうねぇ?こんな任務に出るのもだけど、通常部隊と同じ任務なんて珍しいし」 「なんでこんな…!?アカデミーの授業休んでまで任務なんて!」 「んー?そうね。多分だけど、今度抜けるからかなー?」 「抜ける?」 「ま、おいおいね。顔合わせっていうか、里の空気に慣れとけってってことじゃないの。意味あるかどうか別として、イルカと一緒だと楽しいし」 「楽しいとかじゃないだろ!…俺は、えーっと、トラップ地帯を作りますから、カ、じゃない!えっと、た、隊長は…」 「隊長ねぇ…?…新鮮かも。結構イイ」 「喜ぶなー!」 「敬語がすぐ飛んじゃうのがイルカだよね」 「うぅっ…!と、とにかく!後は任せて、く、くださ…んんーっ!?」 「ふ…ごちそうさま。じゃ、行ってくるねー?」 「なにすんだー!久々の任務だけどなんかおかしいだろ…!?くっそう!どうせだから、トラップし掛け捲ってやる!」 ***** 「人質全員無事確保終了っと…報告したから、直帰できるよ」 「そ、です、か…」 「大丈夫?なんかすごいことになってたけど。張り切りすぎちゃった?」 「…楽しかったからいいんだ…。ちょっと一部予想外に爆発が起きちゃったけど…。人質にも受けてたし!」 「一応実用的なトラップもあるんだねぇ?ま、カカシ型爆弾とかデザインは微妙だけど」 「うるさい!俺のは全部実用的だ!…大体、概ね!」 「そ?ま、いいや。帰ろ?」 「ちょっと、だけ、休ませてもらってもいいか…じゃなくて、いいですか…?」 「ああそうか。中忍の体力忘れてた」 「ううー!中忍だよ!どうせ!…先に行って下さい。人質は送り届けたんだし」 「やーだよ。どうせなら俺も休憩したいし?」 「そういや、敵は殆どお前が。俺は引き寄せたり捕らえたりしただけだし…」 「ちゃんとつかまっててねー?」 「うわっ!何!?」 「はい。とうちゃーく!」 「どこだココ?」 「んー?俺の常宿かなー?」 「布団、赤い…?窓に格子が?」 「今まで敵撒くとか、休むのに使ったことしかないけど、ご休憩っていったらここだよね」 「…なんか、嫌な予感が…!」 「じゃ、早速!」 「うわっ!なにすんだ!」 「後で美味しいお膳もあるよ?」 「お膳…!お前の持ってくる飯美味いんだよなぁ…!」 「そ?ま、一番美味しいのは…」 「ぎゃ!な、舐め…!?」 「イルカだけどねー?」 「やっなにを…!こ、んなところで、まだ任務…!」 「休憩休憩。可愛く鳴いてね?」 「んぁっや、やだあ!にんむなのに…!」 「その、顔。すっごい興奮する…」 「み、見るなぁ!あっんぁっ!」 「しっかり休憩しようねぇ…?」 ***** 「それも!そっちのも!」 「はいはい。あーん!」 「んぐ!美味い!でもハイは一回だ!そんでそれも!」 「はいどーぞ。おいし?」 「う、美味い…!どれもこれも…!」 「食べてるのみたらやりたくなっちゃった」 「なっ!?ダメに決まってるだろう!うちに帰るんだ!まだこないだの土産物のまんじゅうが…悪くなっちゃうだろ!」 「ソレに一応任務中だしねー?」 「はっ!?そうだった!」 「忘れてたのね。…ま、いいけど。かえろっか?」 「帰る!でも歩けない…」 「担いでってあげるから。俺のせいだし?」 「そうだ!責任取れ!…あ、その甘そうなのもうまそう…!」 「はいはい。あーん!」 「あーん!…美味い!」 「ま、いいんだけどね。もうちょっとの我慢、かな?」 「えへへ!美味いなぁ!幸せ…!」 ********************************************************************************* 中忍の知らぬ間に、暗部の作戦は進行中。 いちゃいちゃ? ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー! |