「すごい量だけど。またもらったの?」 「へへー!うっまそうだろ!ちょっと農繁期に大活躍な収穫用の…」 「何かモソモソやってるなーとは思ってたけど。きゅうりにナスにトマトにピーマンに…随分たくさんもらってきたのね」 「へへー!トマトとかきゅうりとか冷やして食うとうんまいんだぞ!おやつにもなるし!なすは味噌汁な!」 「ん。ありがと」 「夏野菜は結構おばちゃんたちがくれるし、新鮮とれたてだし、どう食っても美味いんだ!あ、あとスイカもあるから!」 「…そ?」 「…な、なんだ?どうした?」 「んー?なんでもないよ」 「嘘だ!な、なんか悪い顔してただろ!ちゃんともらい物のスイカは我慢してまだ半分しか食べてないぞ!ほほほほほ他にも!ちゃんとらーめんとかも食ってるし!」 「そっちの方も追々なんとかするとして、どう食べてもおいしいんでしょ?」 「おう!もちろんだ!味噌つけてもそのままでも漬物にしても美味い!しかも夏の間中手伝うからな!お駄賃結構もらえて大助かりなんだぞ!」 「あいかわらずだねぇ?ま、いいけど。これだけ山盛りあったら今日は食べきれないでしょ?」 「そうだなぁ…。漬物にしてもいいけど、どうせなら朝食うか!きゅうり冷やしとくと美味いんだよなぁ!ぱっりぱりでしゃくしゃくで腹も膨れるし!」 「んー。ナスときゅうりは一個ずつとっといてね?」 「おうとも!トマトもな!朝飯にしよう!」 「どう食べても美味しいんだもんね?」 「サラダでもいいし、そのまま齧っても美味いし!それにきゅうり収穫専用機もぎもぎ君3.5号改、ちゃーんと気に入ってもらえたみたいだしな!」 「そ?」 「取れたての冷やしトマト…!へへ!楽しみだなぁ…!」 「どっちのお口でもたっぷり食べてね?」 「ん?ああ、お前の分もちゃーんとあるからな?安心しろ!おばちゃんがちょっとだけ曲がっちゃったヤツとかもたっぷりくれたから、3日は食いつなげる!」 「ごはんはちゃんとしたもの食べなさいね。夏ばてなんかしたら生徒だってびっくりするんじゃないの?」 「そ、そうだけど!トマトは!美味いんだ!それにナスも、このおばちゃんとこのはえぐみが少なくて美味いし、きゅうりなんかボリボリ何本でもイけるし、どうせならナスのてんぷら…!油高いし、夏場は暑っ苦しいけど美味いんだよなぁ…!かぼちゃももうちょっとしたら貰えそうだし」 「ふぅん?」 「夏はいい季節だよな!山に行ったらなんでも揃うし、採れたての野菜たっぷりもらえるし、川で洗濯ついでに泳いでもいいし!」 「青姦もいいかも」 「え?」 「おいしそうだから、一杯食べるとこちゃんと見せてね?」 「おうとも!お前も食えよ?たっぷりあるからな!」 「ん。そうね。食うのはイルカが先だけど」 「おおおおおお俺は!食いもんじゃない!」 「えー?俺の主食だけど?」 「しゅしょくって…主食!?」 「貰い物も使いようだよねぇ?」 「こら!きゅうり振り回すなんて!食いもんで遊ぶんじゃない!もったいないだろ!」 「…そうきましたか」 「きゅうりはな!美味いんだぞ!」 「…ん。そーね。細すぎるしね」 「ほそすぎる?あんまり太いとすかすかふにゃふにゃして美味しくないぞ?おばちゃんはちゃんとちょうどいいサイズのを選んで…」 「ん。そうね。ちゃんと硬くて太いのがいいでしょ?」 「まあ確かにでっかいと得した感じはするよな!もろきゅうとか…!へへ!」 「ごはんが先かなー?」 「そうだな!飯だ飯!きゅうりーとまとー!」 「かわいくておいしそう」 ******************************************************************************** かぼちゃのてんぷら。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |