戻ってきた日常(変態さん)




「カエデ先生んとこでひと悶着あったみたいだぞ!」
「なんだって!じゃあ…じゃあ確定ってことだよな…!?」
「なんかずっとだるそうっつーかな。嫁さんが出来たときあんなだった」
「そういやここんとこずっと情緒不安定だったもんな…。親戚の嫁さんも泣いたり喚いたり踊ったりで大変だったらしいぞ?」
「ってことは…イルカ…つ、ついになんかこう性別の壁を物理的に越えちまったっつーか…!?」
「上忍ってすげえ…。どうやったんだよ…大丈夫かなイルカ…」
「それにさ、どこにはいってんだよ!どっから産むんだよ!」
「や、やっぱケツから?」
「それともこう…なんか術とかで?」
「スパッと切ってさくっと出す、とか?」
「「「こええええええ!!!!!!」」」
「…俺たちにできることなんて、殆どないよな…」
「まあでもあれだよな。おめでたいことではあるよな。原料がアレだってのを考えなきゃさ」
「そうだよな…。イルカは昔から大家族願望すごかったもんな。その割りに恋愛ベタだし、ある意味最後のチャンスっつーかもうチャンスなんて作ろうとしたら存在ごと消されるっつーか」
「でも男じゃん。どうすんだよ!産休とか!」
「お祝い包まなきゃだろ!どうすんだ!」
「休暇もだろ!ちゃ、ちゃんと産まれてくんのかな…?」
「不吉なこというんじゃねぇ!大体アレがそんなこと許すと思うか?」
「そ、そうだな!」
「きっとさらーっと出来ちゃって産んじゃうよな!」
「…じゃあまずはお祝いで」
「でも産んでないじゃん。まだ早くないか?」
「いやでも!もしかしなくても木の葉初の男の出産だぞ!祝わなくてどうすんだ!」
「そうだな…じゃ、じゃあさ。どうする?」
「どうしよう?」
「どうしたら?」
「「「うーん?」」」
*****
「…おは、よ、う」
「イ.イルカ!おはよう!え、ええとその!さわやかな朝だな!」
「あ、ああ。そうだな…太陽が黄色い…」
「それでその。えーっとだな。皆でちゃんと相談したんだ」
「そうだん?相談って一体何の…?」
「とりあえずこれ」
「祝儀袋?なんだよこれ?って表書きがおかしいだろ?…なんでがんばれなんだよ…」
「いやだってそのさ」
「や、やっぱケツからなんだよな?」
「それともこう…なんか術とかでさらーっと?」
「俺はスパッと切ってさくっと出すんじゃないかと思ってたんだけどさ」
「だから一体何の話だ!まさかお前ら駄犬の妄想信じ込んだんじゃないだろうな!」
「え!」
「誤報!」
「そうか!よかった!今の時期、シフト考えると頭が痛かったんだ!」
「…そりゃよかったっつーかだな。俺は!男だ!無理に決まってんだろうが!断固拒否だ!」
「拒否?」
「拒否ってことはさ、できることはできるってことだよな?」
「やばいじゃん。どうすんだ!」
「おい…!お前ら固まってなにをもそもそ…!」
「お祝い、かんがえとくな?」
「シフトも任せとけ!」
「あとは産休の整備だよなー」
「やめろ!それでなくても騒がしかった駄犬がやっと黙ったってのに!」
「イルカせんせー!」
「うお!でた!あ。脱いでる」
「ホントだ」
「…そうか…今回はってことか」
「いやいやいやまてまてまてまてまてまて!」
「二人っきりでも幸せです…!うふふふふふふ!次は、らいねんかなー!」
「いらねぇっつってんだろうが!」
「あぁん!」
「…なんだろ。何で俺全裸の男が踏まれてるっつーのにほっとしてんだろ」
「いつもの光景過ぎるよな」
「…恐いな。馴れって」


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変態さん。
ってことでおち。
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