治せないもの

「イルカ先生…」
「こんにちは!カカシ先生!報告書は…っとその前に、どうしたんですか?顔色が随分…?」
「痛いんです」
「え!」
「ずっと…ずっと痛くて」
「な!?どこが!」
「ここが…」
「胸…心臓!?今日の任務は…!この七班のだけでしたよね!?」
「えっと、はい」
「術か…それとも病気!?ここ最近の任務では…でも術を受けたなんて報告はないし…っ!」
「あ!イルカ!交代だ。遅くなってすまん!」
「報告書!お預かりします!…悪い!これ頼んだ!」
「え?いいけど…はたけ上忍!顔色真っ青…!」
「上がっても大丈夫だよな?この人何とかしないと!」
「ああ、わかった!どうする?待機所の医療忍呼んでくるか?」
「いや、病院連れてく!すまん!」
「いいって!俺の方こそ遅れてすまん!気をつけてな!」
「ああ!ありがとな!」
「イルカせんせ…ごめんなさい…」
「いいから、えーっとどうやって運ぼう?」
「だいじょぶですよ。歩いて…」
「ダメですって!…ええいもう!まだるっこしい!」
「え?っと!」
「見てくれはアレですが、こっちの方が早いので!」
「お姫様抱っこ…!…ま、また胸が…!」
「わー!?すぐ!今すぐ病院行きましょうね!」
*****
「検査では異常なし。疲労してはいるみたいですが。端的に言うと寝不足のようですね?」
「はぁ…」
「最近良く眠れていますか?…顔色が随分赤いな…?」
「あ、いや。あんまり…あの、イルカ先生、近いです…!」
「カカシさん…無理しちゃダメですよ?ちょっと熱っぽいかな?額が熱い…!」
「うぅっ!ま、また…!」
「ええ!?」
「…ああ、なるほど」
「あの!ちゃんとみて下さい!こんなに苦しがってるのになんでもないなんてそんなありえない…!」
「うみの中忍。落ち着いてください。…えーっと。その、はたけ上忍。その発作のような痛みというのは、特定の人物に関して起こりませんか?」
「特定の?」
「ええ。そう、例えば、こちらのうみの中忍について考えたとか、あったとかで」
「そ、そういえば…!」
「お、俺のせいだったんですか…!?どうしたら治せるんですか!教えて下さい!」
「えー…専門外といいますか」
「そ、そんな…っ!」
「恋の病は昔から、どんな名医も治せないと相場が決まっていますから」
「へ?」
「え?」
「玉砕するなり成就するなり、結果がでれば改善されると思いますよ?」
「え?え?え?」
「そっか…俺、だからイルカ先生をみると…」
「では、これで」
「はい、ありがとうございました!」
「え?え?あの!?」
「はたけ上忍が任務の負傷以外でここにきたなんて珍しいと思っとったが。あの人にも春がきたか…」
*****
「あの、俺…っ!イルカ先生のことが好きなんです!」
「お、俺も!カカシさんのことが前から…!」
「お静かに。ここは病院です」
「あ!すみません!」
「ごめんなさい!」
「はぁ…恋わずらいは治せないから厄介だわ」


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適当。
治せないのは恋わずらいというよりも、バカップルだったりして?
ではではー!ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー!

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