気違いじみた愛情


「おかえりなさいイルカせーんせ!」

輝く様な笑顔。里最強と謳われる上忍にはとても見えない位無邪気な。

「遅いからもう帰って来ないのかと思った!」

弾むその声。その手にはクナイ。

「よかったぁ!帰ってきて!どうしようかとおもってたの!」

山盛りの武器と禁じられた巻物、それに拷問部屋もかくやという拘束具。それでも。

「ただいま!カカシさん!」

俺も和やかに帰宅を告げる。…いつものように。

その瞬間、小さな部屋を満たしていた殺気は霧散し、蕩けるような甘い声で俺の唯一の人がささやく。

「だいすき。愛してる。」

ああなんて幸せなんだろう。


このひとはおれじゃないとだめなんだ!

逃がさないとばかりに上忍の馬鹿力で抱きしめられて、やっと安堵する。

後は御定まりの朝までコースにまっしぐらだ。

「イルカせんせ、イルカせんせ…。」
「俺はどこにも行きませんよ。」

縋り付くように俺を求めるこの人に応えるように、俺も俺だけの宝物を抱きしめ返す。

「ね。カカシさん。」

今日もこの気違いじみた愛情に汚されながら。

愛に溺れている。



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陽気なキティさんたちを書きたくなったので。
変な話。
ツッコミなどございましたら、お気軽にどうぞ…。

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