自己に正当性があると確信している人間はタチが悪い。 自分が正しいと盲信し、時に他者を傷つけることにためらいがないからだ。 それにそう、愛なんてものも。 「いい加減諦めて下さいよ」 そんなことができるなら、もっと早くにやっている 「まあ分かってるからいいんですが」 この男は自分が間違っていないと信じている。その瞳に強すぎる思いを宿して、忍刀やクナイより深く俺を切り刻む。 …全てを見せろと。 「はいこれ。受け取りますよね?」 いびつに結ばれたリボンと、甘い香り。 そうだ。俺はこれを拒めない。 初めて会ったときから分かっていた。 だからこそ是体に認めたくなかったのに。 「ねぇ。俺から言ったんですよ?だから」 一方的ですらある言葉のわりに、その瞳を揺らがせているのは不安。 もう、逃げられない。 だって愛おしすぎてどうにかなりそうだから。 「ありがと」 受け取ってしまった。愛なんて面倒な代物を。 あれだけ忘れようと己を誤魔化してきたのに、全部水の泡だ。 「ようやく、ですね?」 勝ち誇ったように笑ってみせたくせに、男は、かくしきれない安堵と歓喜に涙を零した。 「俺も、好き」 引き寄せられるように抱きしめて、抵抗を諦めた分まで愛とやらをむしり取ってやろうと決めた。 ********************************************************************************* てきとー!よくわからないはなし! ではではー!ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー! |