夏の帰り道(適当)

青い空はどこまでも澄み切って、太陽はキラキラと輝いている。
猛暑だかなんだか知らないけど、天気予報によると今日も暑くなるらしい。
ま、言われなくても分かるけどね?だって実際暑いし。馬鹿みたいに太陽が光ってるし。
夏だーって叫んでるみたいな空だ。
こんな天気で、暑くならない方がおかしい。だから天気予報は間違ってないけど、意味はないよねぇ?
暑いでしょうなんていわれなくても分かってるんだから、こんな日は恋人といちゃいちゃしなさいっていう方がずっと建設的だと思う。
だって、羽目を外すにはもってこいでしょ?
ま、イルカ先生によると俺はいつでも羽目外しすぎらしいんだけど。
で、あんまりにも夏すぎて、真っ白な入道雲が愛を叫びたくなったから。
「イルカ先生ぇー!大好きー!」
大声で空に向かって気持ちよく叫んでみた。
…当然怒られたんだけど。
「アカデミー生かあんたは!?」
驚いて目を剥いて、ついでに条件反射みたいに俺の頭に容赦なく拳を振り下ろしてくれたイルカ先生は、夏の日差しの下でみると、もう何だかこの暑さに流されてとかそんな理由でどうこうしたくなるくらい輝いて見える。
太陽なんか目じゃないくらいきらきらしてるし、忍なのに汗なんかかいちゃって、日焼けしてるのに照れて赤くなってるのがわかっちゃうし、もうもうたまらなく美味しそうだ。
…どこかで誰かをこの魅力の虜にしてないか心配で仕方ない。
「イルカ先生は?俺のこと…好き?」
言ってくれないだろうなぁって分かってたけど聞いてみたのは、この暑さで万が一羽目を外してくれたら最高に嬉しいっていう目論見と、ついでに照れてぶっきらぼうになったイルカ先生も最高にかわいいからだったんだけど。
「うぅ…!」
言いよどむ顔が日差しのせいだけじゃなく赤く染まっている。
そんなに潤んだ目で睨んでこられたら、美味しくいただいてくれって言ってるようにしか見えない。
上目遣いで覗き込むと、何か言いたげに口をぱくぱくさせてて、それがまたエロくてどきどきした。
…でもそろそろ止めないとだ。イルカ先生はこういうコトが苦手だから、あんまり追い詰めるとまた怒って口をきいてくれなくなるかもしれない。
「ね、イルカせんせ。もう…」
止めようとした俺の胸に頭が押し付けられた。下を向いたイルカ先生の表情はよく見えなかったけれど、耳の後ろが真っ赤だったから、照れてるのなんてバレバレで、それにまたドキドキしたんだけど、そんなのまだまだ序の口だった。
「好きですよ!…ああもう!こんなことこんなトコで言わせんな馬鹿!」
俺の言葉を遮るように、イルカ先生が大声で叫んでくれた。
じわじわとその言葉が耳に染みこんで、骨まで溶けちゃいそうな位ぐにゃぐにゃになった。いつだって恥ずかしそうにしてる癖に、こういう男前な所にも、なんだかんだいいながら愛させれるって言う所にも、もうメロメロだ。
「きゃー!もうもう!大好きー!」
ぎゅって抱きしめて、どさくさにまぎれてお尻とかもさわっちゃって、調子に乗るな!って怒られながら家路を急いだ。
照れてちょっと凶暴になったイルカ先生の拳は、普段よりちょーっと威力が増してた気もするけど…。
真夏はやっぱりいちゃいちゃだよね!
って改めて思ったので、俺は帰ったらもっともっと沢山いちゃつこうと決めたのだった。


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適当ー!
暑いので!!!
ではではー!なにかしらつっこみだのご感想だの御気軽にどうぞー!

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